発表年:1987年
ez的ジャンル:スタイリッシュ・サルサ
気分は... :真冬だけど陽気にラテンだぜぃ!
このブログ初のサルサっす!
日本人サルサバンドのオルケスタ・デル・ソルが注目され、盛り上がっていた時期もあったけど、わが国においてサルサという音楽がフォーカスされることって殆どないと思いマス。
かく言う僕も最近のサルサの動きは殆どノーチェック状態デス。でも、1980年代後半から1990年代前半の“ワールド・ミュージック”ブームの頃は、サルサを始めとして、メレンゲ、カリプソ、ソン、ボサノヴァ、サンバ、ズーク等のラテン音楽のアルバムをかなり購入してまシタ。基本的にラテン音楽がスキなのだと思う。
振り返ると、僕がリアルタイムで最初にでハマった洋楽アーティストであるBilly Joelでも「Rosalinda's Eyes」、「Get It Right the First Time」、「Don't Ask Me Why」といったラテンフレイヴァーのナンバーがかなりお気に入りだったし、高校の時にかなりハマったオシャレなアルバムJoe Jackson『Night And Day』(1982年)もサルサを大胆に取り入れたアルバムだった。といったカンジで無意識のうちにラテン音楽やサルサを欲する自分がいたのかもねぇ!
そんな僕が今でも一番良く聴くサルサのアルバムがRuben Blades『Agua de Luna』っす。Ruben Bladesは1948年パナマ生まれのラテン音楽のスーパースターの一人。映画俳優としてハリウッド映画に出演したり(僕がよく覚えている映画は『プレデター2』)、政治家としてパナマの大統領選挙に出馬したりとかなりマルチな才能を持つ人です。
Rubenをスターに押し上げたのは、1970年代後半に既にサルサ界のスーパースターであったWillie Colonとのコンビで出した一連のアルバムだと思う。当時、僕の中でサルサ界で一番のスーパースターはWillieだと思っていたので、そのパートナーに指名されたRubenはとても気になったよね。二人のコンビ作では1978年に出した名作『Siembra』がオススメっす。しっかり踊れるサルサっすよ!
一般的にRubenの代表作と言えば1984年発表の『Buscando America』であろう。スペイン語で「アメリカを探して」を意味するアルバムタイトルが示すとおり、白人社会であるアメリカ合衆国で中南米系移民としての自らのアイデンティティを探求した感動のアルバムっす。聴き終わった後に、ジンワリと胸が熱くなるアルバムですよ。このアルバムはRubenのみならずサルサの金字塔的なアルバムの1つに数えられる歴史的な名作じゃないかな。
でも、僕の一番のお気に入りは『Agua de Luna』です。Rubenの作品の中では地味な作品かもしれないけど、逆にそんな身構えなくても聴けるスタイリッシュで心地良いライト感覚なアルバムである点がお気に入りっす。僕にとってはAOR的なサルサアルバムなのかもね?
オススメ曲を紹介しときやす。
「Isabel」
アルバムで一番のお気に入りのオープニング・ナンバー。この1曲を聴いて一発でこのアルバムが気に入りやした。先に述べたAOR的サルサという表現がピッタリのメロウ&グルーヴを堪能できマス。
「No Te Duermas」
典型的なサルサっぽいナンバー。でも、なんか他のサルサアルバムに比べてとてもクールなカンジを受けるんだよね。多分、通常のサルサバンドと異なり、ホーンレスのスモールコンボで、ホーンの代わりにキーボードのサウンドを全面に押し出している点がアルバム全体のクール&メロウな雰囲気を印象付けているのかもね?
「Blackaman」
とっても忙しないんだけどクセになる陽気なナンバー。思わずマラカスかクラーべ持ちながら、踊りたくなりマス。
「Claro Oscuro」
英語に訳すとTwilightを意味するように、黄昏時をイメージさせるロマンティックなナンバー。
「Laura Farina」
ドゥーワップ風のコーラスを取り入れた軽快なナンバー。
「La Cita」
これまた心地良いメロウ&グルーヴ・ナンバー。暑苦しくないヒンヤリ感がイイっす。
「Aguna De Luna」
Moon Waterを意味するタイトルとは異なり、かなりスリリングな展開のアップテンポナンバー。
よく考えると、このブログで今まで紹介したアルバムの中でも一番マニアックかもね!でもサルサファン以外もスンナリ聴けるオススメアルバムですよ!