発表年:1984年
ez的ジャンル:ファッショナブル系UKファンク
気分は... :ウキウキ!
学生の頃、あるアーティストの新曲シングルを一定期間の間、一定の地域内のレコード・ショップで買いまくるという某広告代理店のバイトをしていたことがある。アイドル歌手から演歌歌手までアーティストはさまざまだったが、新曲のチャート・アクションにはずみをつけるための一種の販促活動(?)というやつですよ。そのバイトをやって以来、ヒットチャートには興味が無くなったけどねぇ。
そのバイト先の広告代理店へ行くと、クライアント先のレコード会社からもらったものか、LPが山積みになっている一角があって、気に入ったLPがあればタダで貰えた。当時、金無し音楽ファンの僕には、コレが結構ありがたかった。
そんなタダで貰ったLPの1枚がLoose Endsの2ndアルバム『So Where Are You』(1985年)だった。自分でLPを買いたいとまでは思わないけど、何となく聴いてみたいグループというのが、当時の僕にとってのLoose Endsの印象だったのかも?
Loose Endsは、Steve Nichol(key、tp)、Carl “Macca”McIntosh(b)、Jane Eugene(vo)の3人から成るUKのファンク・グループだ。1981年にシングル「In The Sky」でデビューした。Steve Nicholは、Jamのラストアルバム『The Gift』のレコーディングにも参加している。
Loose EndsをはじめSade、Working WeekといったUKのR&B/Funk/Soulグループって、当時はStyle Councilなんかと同じカテゴリーで考えていたね。ジャンルは分からないけど、UKのオシャレな音楽ってイメージだったなぁ。その名残でSadeのアルバムは今でも僕のCD棚では、UKロックのコーナーに置いてある。
この頃は打ち込み系のエレクトリック・ファンク全盛の時期だったけど、UKファンクって、ライトタッチなサウンドが、USファンクには無い魅力だったよね。そんなオシャレなアーバン・ファンクを代表するグループがLoose Endsっす。
Loose Endsのオリジナル・アルバムでCDを持っているのは、『A Little Spice』(1984年)、『Zagora』(1986年)、The Real Chuckeeboo』(1988年)、『Look How Long』(1990年)の4枚だけど、オススメは『A Little Spice』、『Zagora』の2枚かな。中でもデビューアルバム『A Little Spice』は、かなりの名盤だと思いマス。
全曲紹介しときやす。
「Hangin' on a String (Contemplating)」
今でもダンスクラシックとしてクラブ系リスナーに人気の曲。ライトタッチなJam & Lewisといった趣のファッショナブルなナンバー。僕もアルバムで一番のお気に入りデス。でも、この曲って僕が持っている2ndアルバムのLPにも収録されていマス。2ndが日本デビュー盤だったので、そのせいなのかな??
「Choose Me」
いかにも80年代ブラコンらしい曲。夏の夕陽の浜辺なんて光景がピッタリの曲かもね?
「Music Takes Me Higher」
とってもロマンティックでムーディーなミディアム・ナンバー。Jam & Lewisに通じるスペイシーなカンジがイイっす。
「Dial 999」
エレクトリック・ファンクらしいダンス・ナンバー。ラテン・フレイヴァーのアレンジに、思わず腰がクネクネしちゃいます└(^^*)┐
「Tell Me What You Want」
「So Much Love」
打ち込みのセンスの良さを感じずにはいられないファンク・ナンバー2曲。今回聴いていて思ったけど、このこのオシャレなサウンドはプロデューサーのNick Martinelliの手腕によるところが大だったのかもね?
「A Litttle Spice」
このアルバムのハイライトとも言えるタイトル曲。メロウネスたっぷりのボッサ・サウンドにうっとりしていまいマス。Camp Lo「Rockin' It AKA Spanish Harlem」の元ネタとしても有名です。また、クラブ系リスナーの方は、Remixアルバム『Tighten Up,Vol.1』に収録のGangstarrによるRemix(Gangstarr Remix)も見逃せませんよね。Primoカッチョ良すぎマス。
「Let's Rock」
Midnight Starあたりを彷彿させるナンバー。Midnight Starほどねばり腰ではないけど、ボコーダー使いなどがそれっぽいデス。
今回、前述の『So Where Are You』のLPを部屋で探していたら、一緒にTotal ContrastというUKファンクのグループのLPも見つかった。このグループも好きだったけど、全くCD化されていません。残念な限りっす(ToT)