2006年02月23日

Sergio Mendes & Brasil'66『Herb Alpert Presents Sergio Mendes & Brasil'66』

小粋なジャス・ボッサ系ポップス☆Sergio Mendes & Brasil'66『Herb Alpert Presents Sergio Mendes & Brasil'66』
マシュ・ケ・ナーダ
発表年:1966年
ez的ジャンル:ジャス・ボッサ系ポップス
気分は... :チェルシー対バルセロナ凄かった!

今朝は、UEFAチャンピオンズリーグのBest16の1stlegの超目玉カード「チェルシー対バルセロナ」があった。

欧州No1クラブを決めるこの大会の事実上の決勝戦とも呼ぶべき最強2チームの激突は、今年行われるドイツW杯の決勝よりも面白い試合になること間違いナシだと思っていたが、期待通りの好試合だった。唯一チェルシーのホームであるスタンフォード・ブリッジの芝の状態が悪かったのが残念だったが...

結果は1対2でアウェーのバルセロナが逆転勝ち!サッカーの面白さはバルサだが、勝負に関してはチェルシーが1枚上だと思っていたので、意外な結果だったかなぁ。何たって、チェルシーは昨シーズンにモウリーニョ監督体制になって以来初の(90分間ゲームでの)ホーム敗戦だからねぇ。まぁ、前半に1人退場者を出して10人対11人の戦いだったので、最後にそのツケが回ってきたカンジかなぁ?

それにしても、バルサのロナウジーニョとメッシは凄かったねぇ!メッシはドイツW杯でもぜひ見たいね!ペケルマン監督(アルゼンチン代表監督)、レギュラーで使ってあげて下さいねぇ〜!

さて、今日はSergio Mendesがブレイクするきっかけとなったアルバム『Herb Alpert Presents Sergio Mendes & Brasil'66』っす。アルバム・タイトルからもわかるように、このアルバムはHerb Alpertが設立したA&Mレコードから出されていマス。

Herb Alpertは1960年代にHerb Alpert & The Tijuana Brassとして大ヒットを連発したトランペッター/アレンジャー/ソングライターである。日本では長寿深夜ラジオ番組オールナイト・ニッポンのテーマ曲「Bitter Sweet Samba」の人と言えば、殆どの人が知っているんじゃないかな?当時、Herb Alpert & The Tijuana Brassの音楽は、メキシカン・ミュージックのマリアッチとアメリカン・ポピュラー音楽を融合させた“アメリアリッチ・サウンド”と呼ばれていた。

ブラジルからアメリカへ進出したSergio Mendesが目指したのは、ボサノヴァ版“アメリアリッチ・サウンド”、すなわちボサノヴァとポピュラー・ミュージックを巧みに融合した音楽だ。そんなMendesが大成功を収めたグループがSergio Mendes & Brasil'66です。

このBrasil'66の前にMendesはBrasil'65というグループを組んでいたけど、あまりヒットには結び付かず解散している。不発のBrasil'65から大成功Brasil'66への移行で最も大きいのは、女性ボーカルの全面フューチャーとポップス感覚のアレンジあたりかなぁ。Brasil'65はインスト主体のジャズの色合いが強いグループだったので。

コアなボサノヴァ・ファンから、批判されやすいのがSergio Mendesだけど、別にボサノヴァとして聴かずに、ポップスあるいはイージーリスニングとして聴けばいいんじゃないかなぁ?と思いマス。前述のようにポップスとしての軽さこそが、このグループの魅力ですからね!

オススメ曲を紹介しときやす。

「Mais Que Nada」
ブラジル人シンガーソングライターJorge Benの1963年の作品のカヴァー。今でもこのアルバムが人気なのは、この曲収録だからでしょう!この曲は、サッカー・ファンにとっては、ブラジル代表をフィーチャーした数年前のナイキのCM曲としてお馴染みですよね。あの♪OOOO〜Aria〜Aio〜♪ってヤツです。実際のCMで流していたのは、Brasil'66ではなくTamba Trioのバージョンなんだけどねぇ。

前述の「チェルシー対バルセロナ」を観ていたら、この曲を聴きたくなったので、今回このアルバムを取り上げまシタ。

「One Note Samba/Spanish Flea」
ボサノヴァの創始者Antonio Carlos Jobim作曲の「One Note Samba(Samba de Uma Nota So)」とJ.Wechter作「Spanish Flea」のメドレー。「One Note Samba(Samba de Uma Nota So)」は、Nara Leao『Dez Anos Depois』でも取り上げましたねぇ。

「The Joker」
イギリスのミュージカル主題歌がオリジナル。このグループのポップス感覚やアレンジの妙が凝縮されている曲だと思いマス。実に、洒落た曲っす。

「Tim Dom Dom」
この曲を聴いた後に、ピチカートファイヴ「万事快調」のイントロを聴くと、思わずニヤッとしてしまう曲デス。さすが小西氏!

「Daytripper」
ご存知Beatlesのヒット・ナンバーのカヴァー。オリジナルの印象が強いナンバーを見事にMendes風ジャズ・ボッサに仕上げています。

「Agua de Beber」
これまた有名なJobim作品のカヴァー。タイトルのように、おいしい水が飲みたいっす!

「O Pato」
邦題「がちょうのサンバ」だって!そんなユーモラスなタイトルとは、異なり実に小粋なアレンジがカッチョ良い曲っす。

「チェルシー対バルセロナ」の2ndlegは2週間後。1stlegの結果やホームということもありバルサの有利は動かないとは思うけど、チェルシーもこのままでは終わらないと思う。う〜ん楽しみ☆☆☆

でも、その前に明朝は女子フィギュアを応援しないとね!
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2006年02月22日

Norah Jones『Come Away With Me』

第45回グラミー賞8部門受賞の2002年を代表するアルバム☆Norah Jones『Come Away With Me』
Come Away With Me
発表年:2002年
ez的ジャンル:クロスオーバー系シンガー&ピアニスト
気分は... :今夜はこれで落ち着きたい...

第45回グラミー賞8部門に輝いた2002年を代表するアルバムNorah Jones『Come Away With Me』です。今日は、ワケあってどうしてもこのアルバムに浸りたいんだよねぇ!そのワケは内緒ですが...

説明不要の大ヒット・アルバムですよねぇ。特に、日本人ウケ、女性ウケしやすいアルバムだと思う。普段洋楽をあまりに聴かないけど、このアルバムは愛聴してます!パターンの女性が案外多いのでは?

逆に、僕はこの手の大ヒット・アルバムは、あまり興味ありません!というタイプなんだけど、意外にもこのアルバムにはヤラれてしまった。ひねくれ者の僕が素直に良いと思ったし、今でもふと聴きたくなるアルバムっす。2ndアルバム『Feels Like Home』(2004年)も持っているけど、圧倒的に『Come Away With Me』を聴く頻度が高いねぇ。

レーベルもJazzの名門Blue Noteだし、Norah Jonesは一応Jazzシンガー&ピアニストということになるんだろうけど、僕が『Come Away With Me』を聴いて、Jazzのアルバムという印象を受けたことはない。やっぱり、ジャジーなシンガーソングライターのアルバムってカンジだねぇ!

Joni MitchellやCarole Kingあたりが引き合いに出されることが多いみたいだけど、僕はジャズ/カントリー/フォーク/ソウル/ポップスのクロスオーバー加減と声質のカンジからRickie Lee Jonesを連想してしまうなぁ。

このアルバムの魅力は落ち着きに尽きると思う。Norah(p)、Jesse Harris(g)、Lee Alexander(b)、 Dan Rieser(ds)中心としたシンプルなバック演奏に、優しさと湿り気を持つNorahのボーカル、とにかく落ち着くねぇ。“癒される”よりも“落ち着く”の方がピッタリだと思う。購入してから、プロデューサーがArif Mardinだと知った。なるほど!彼ならばこういうアルバムを作るだろうなぁって納得デス。

オススメ曲を紹介しときやす。

「Don't Know Why」
前述のグラミーで最優秀レコード賞、最優秀楽曲賞、最優秀女性ポップ・ヴォーカル・パフォーマンス賞を受賞した、もはやスタンダードと呼べる名曲ですね。聴いた瞬間、時間がスローとなると同時に、何かを感じずにはいられない曲っす。やっぱり、このアルバムを聴くと、この曲だけはリピートして聴きたくなるなぁ。

オリジナルは、作者であるJesse Harrisのインディーズ時代のアルバム『Jesse Harris and the Ferdinandos』(1999年)に収録されていた。Jesse自身のバージョンは日本独自編集盤『Jesse's Box』(2002年)で聴くことができマス。素っ気ないラフなカンジの仕上がりにNorahのバージョンとは違った魅力をカンジます。

また、平井堅、畠山美由紀、ohana、Sayaといった邦楽カヴァー、Tracy、Yeshemabethといったレゲエ・カヴァー、Pat Metheny、Harold Mabern Trioといったジャズ・カヴァー、Freddie Jackson(『Rock Me Tonight』が懐かしい!)のR&Bカヴァーというように、多方面のアーティストからカヴァーされまくっています。これだけ見ても、いかに名曲かわかりますなぁ。

「Shoot the Moon」
「I've Got to See You Again」
「One Flight Down」
「The Long Day Is Over」
「Don't Know Why」以外のJesse Harris作品4曲(「The Long Day Is Over」はNorahとの共作)。彼のソングライティング能力の高さを実感できマス。個人的には、しみじみと心に響く「One Flight Down」、「The Long Day Is Over」の2曲が楽曲の良さとNorahのボーカルとの相性バッチリで好きっす。

「Seven Years」
「Painter Song」
「Feelin' the Same Way」
Jesse Harrisだけではない!Lee Alexanderも佳作を提供していマス。その中でもお気に入りがこの3曲デス。「Seven Years」、「Painter Song」の2曲は可愛らしいカンジの仕上がりが好きだなぁ。シングルカットもされた「Feelin' the Same Way」は、70年代シンガーソングライターっぽい淡々とした力強さを感じる雰囲気がイイっす。

「Come Away With Me」
「Nightingale」
Norah自身の作品2曲。シングルカットされたタイトル曲「Come Away With Me」は、乾いた憂いを感じる、このアルバム全体の雰囲気を象徴する曲だと思いマス。「Nightingale」はAdam Levyのギターが何ともステキですねぇ。

「Cold Cold Heart」
「The Nearness of You」
スタンダードのカヴァー2曲。「Cold Cold Heart」は、伝説のカントリー歌手故Hank Williamsの作品。この曲あたりの印象が、僕にRickie Lee Jonesを連想させるのかも?「The Nearness of You」は、不朽の名曲「Stardust」の作者として知られるHoagy Carmichael作品。この曲がNoraがJazz畑の人なのかなぁ?と一番感じることができるかもね。

僕は最近まで、Noraの父親がBeatlesファンにはお馴染みのインドのシタール奏者Ravi Shankarであることを知らなかった。そう言われれば、似ているかなぁ??
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2006年02月21日

Beats International『Let Them Eat Bingo』

まさにビートの世界博☆Beats International『Let Them Eat Bingo』
Let Them Eat Bingo
発表年:1990年
ez的ジャンル:レゲエ/ダブ&何でもアリ系ブレイク・ビーツ
気分は... :ビートの世界博!

二日酔いで気持ち悪いっす。まだ、頭の中がボ〜ッとしていヤス。
ということで、いつもより更新がかなり遅れてしまいまシタ。

今日は90年代に僕がかなりハマったNorman Cookが率いたBeats Internationalの1stアルバム『Let Them Eat Bingo』デス。

Fatboy Slimでお馴染みのNorman Cookだけど、彼の名を一躍有名にしたのがこのBeats Internationalでの活動だったよね。僕もBeats Internationalの今回紹介する1st『Let Them Eat Bingo』(1990年)、2nd『Excursion On The Version』(1991年)は、かなりお気に入りのアルバムだった。あと、Norman CookがBeats Internationalの次に組んだグループFreak Powerの『Drive Thru Booty』(1994年)、『More Of Everything...For Everybody』(1996年)も相当聴きまシタ。正直、Fatboy Slimよりもこの頃の方が断然イイっす。

Beats Internationalは、その名の通り、世界中の音楽をかき集めて、ブレイク・ビーツにしたような音楽をデリバリーしてくれていた。当時の僕の音楽ライフは、メインがRockからR&Bへ移りつつあり、Hip-HopやAcid Jazzも積極的に聴き、ワールドミュージック・ブームの流行でアフリカ、ラテンなどの音楽にも手を伸ばし...とかなり守備範囲を広げた時期であり、言わば何でもアリ状態だった。そんな僕の状況と、何でもアリのゴッタ煮アルバムだった『Let Them Eat Bingo』は見事にシンクロしたのかもしれないっす。

オススメ曲を紹介しときやす。

「Dub Be Good to Me」
Beats Internationalの名を一躍有名にした全英No1ナンバー。本ブログで度々登場する僕の大のお気に入り80年代ブラコン/ファンク・グループS.O.S Bandの「Just Be Good To Me」(Jam & Lewis作品)ネタを使っているのが嬉しい限り!オリジナルのS.O.S Band「Just Be Good To Me」は、先日紹介したMonica「Tell Me If You Still Care」のオリジナルと同じく、アルバム『On The Rise』(1983年)に収録されてマス。

また、この曲ではThe Clash「The Guns of Brixton」のベースラインもサンプリングしていマス。パンクをネタとして使ってしまうあたりが、UKというかNorman Cookらしい気がします。そう言えば、Beats Internationalの2ndアルバム『Excursion On The Version』のオープニング曲「Brand New Beat」の中でも、Clashがカヴァーしていたレゲエ・ナンバー「Revolution Rock」のフレーズを引用していマス。Norman CookはカナリClash好きなのかもね?

「Burundi Blues」
オープニングを飾る、とってもアフロなカンジのこれぞブレイク・ビーツってカンジの曲。この頃のUKクラブミュージックって、アフロなテイストを結構うまく取り入れていたと思いマス。

「Before I Grow Too Old」
「Whole World's Down on Me」
開放的なレゲエ・テイストのナンバー2曲。2ndアルバム『Excursion On The Version』になると、もっとレゲエ/ダブの色合いが強くなるんだけど、その予兆はこの曲あたりからも感じられます。

「For Spacious Lies」
とってもネオアコなナンバー。「Dub Be Good to Me」と並ぶ僕のお気に入り。どこかで“Aztec Cameraとブレイク・ビーツの出会い”みたいな表現を見かけたけど、ピッタリだと思いマス。

「Won't Talk About It」
良質なポップといった趣のナンバーっす。Beats International以前にもNorman Cook名義でUKシンガーソングライターBilly Braggをフィーチャーしてこの曲をシングルにしていマス。僕はそちらの方は未聴なので、本アルバムのバージョンとの違い等については不明デス。

「Dance to the Drummer's Beat」
Herman Kellyという人の1978年のファンクナンバーのカヴァー。正直、僕はHerman Kellyについて何も知りません。でも、レア・グルーヴなカンジのノリがイイっす。途中に出てくるフレーズが僕には“好きや!オカマでか〜!教えて!”という日本語に聞こえて仕方がありません。

「Babies Makin' Babies (Stoop Rap)」
とってもオールド・スクールなナンバーっす。タイトルはSly & the Family Stoneの同名曲からとったもの。Sly & the Family Stone「Babies Makin' Babies」はアルバム『Fresh』(1973年)収録。この曲でフューチャーされているラップは、Hip-Hop文化を世界に広めるきっかけにもなった映画『Wild Style』で使われていたDouble Troubleのアカペラ・ラップをそのまま使っているそうです。

「Tribute to King Tubby」
タイトルの通り、ダブの創始者King Tubbyに捧げられたナンバー。このあたりからもNorman Cookのレゲエ/ダブへの思い入れを感じとれマス。でも、曲自体は結構アフロなカンジっす。

個人的にはこの1st以上に2nd『Excursion On The Version』をよく聴いていたので、本当はそちらを紹介したかったんだけど、現在廃盤なので残念な限りデス。
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2006年02月20日

Al Kooper『Naked Songs』

昨日のDeBarge「I Like It」に続き、みんな大好き「Jolie」のオリジナル☆Al Kooper『Naked Songs』
赤心の歌
発表年:1972年
ez的ジャンル:マッタリ系ロック
気分は... :ありのままの自分で!

このブログを熱心に閲覧して頂いている私の大切な知人のお母様に、この記事投稿を捧げたいと思いますm(_ _)m

以前にも書いたが、Todd Rundgren、Al Kooper、Van Morrisonという3人は、“なんで売れないの?でも売れたらイヤだーっ!”ってタイプのお気に入りミュージシャンだ。

Al Kooperについては、Todd Rundgren、Van Morrisonほどのファン意識はないんだけど、何故だか昔から気になる存在だ。きっと、学生時代に熱心にロック史を研究している段階で、Bob Dylanの『Highway 61 Revisited』、『Blond On Blond』、Blood, Sweat & Tears(BS&T)、Mike Bloomfield/Stephen Stillsとの『Super Session』など至る所でAl Kooperの名前を目にし、実際の彼の音楽を聴く以前に、すでにロック界の裏仕掛け人みたいなイメージが出来上がっていたのかもしれないね。僕の場合、ありがちなパターンなんだけど...

で、実際に聴いた中では、Bob Dylan『Highway 61 Revisited』収録の不朽の名曲「Like a Rolling Stone」のインパクトが大きかったかなぁ。当時ロック少年だった僕にとって、Bob Dylanの初期のモロにフォークなアルバムにかなり戸惑いを覚えていたが、「Like a Rolling Stone」のイントロのAl Kooperのオルガンの音色を聴いて、ホッとした記憶がある。

で、僕がリアルタイムで聴いたAl Kooperは、今では熱烈なファン以外からは殆ど無視されているアルバム『Championship Wrestling』(1982年)だった。当時聴いていたFMラジオ番組「サウンドストリート」で渋谷陽一氏が紹介しているのを聴いたんだけど、Al Kooperへの事前期待値が高すぎたのか、正直肩透かしを食った記憶がある。どんな曲だったかも全く覚えていないし、その後このアルバムの曲を耳にしたことは一度もない。

今でも僕がよく聴くAl Kooperのソロ作は、『New York City (Youre A Woman)』(1971年)、『Naked Songs』(1972年)の2枚かなぁ。個人的には、『New York City (Youre A Woman)』が一番のお気に入りアルバム。ちなみにこのアルバムの邦題『紐育市』でNYの漢字表記を知った。はじめは読めなくて、Pink Floydの『原子心母 』パターンの邦題だと思っていたなぁ。

ただし、“Al Kooperと言えば「Jolie」でしょ!”って方も多いと思うので、「Jolie」収録の『Naked Songs』を紹介します。一般的には、このアルバムが彼の最高傑作という評価だしね!

オススメ曲を紹介しときやす。

「Jolie」
言わずもがなの名曲ラブソング。でも、このJolieがQuincy Jonesの娘のことだとか、バックが僕もアルバムを数枚持っているAtlanta Rhythm Section(ARS)のメンバーだと知ったのはつい最近のことっす。

Free Soulファンは、オリジナルは勿論のこと、LatimoreやDawnのカヴァーもお馴染みですよね。多分、多くの人が聴いたことがある「Jolie」は以前にソニー「Cyber-shot」のCMに使われていた日本人女性シンガーYOSHIKA(m-floと共演したあのYOSHIKA)のバージョンじゃないかな。でも、あのカヴァーは正直、Al Kooperと言うより、僕も大好きなCosa Nostraのバージョンのカヴァーってカンジだよね。

Al Kooperに申し訳ないけど、僕も実はCosa Nostraバージョンがダントツのお気に入りです。オリジナルのマッタリとしたスローテンポもいいんだけど、Cosaバージョンのグルーヴィーで爽やかな「Jolie」が僕にはマッチしてます。CosaバージョンはシングルCDで持っているんだけど、通常バージョン以外にHappy、Nice、Coolという3つの別バージョンが収録されており、かなり楽しめマス。

脱線するけど、Cosa Nostra大好きっす。70年代の洋楽好きの心をくすぐるグループですよね!

「(Be Yourself) Be Real」
実際のアルバムは、この曲がオープングっす。う〜ん、考えさせられるタイトルだし、本アルバムにおけるAl Kooperの基本スタンスなのだと思いマス。まさにNaked Songsなんだろうねぇ!“Be Yourself,Be Real”僕が人生で今一番大切にしていることもコレなのかもしれないなぁ!

「At The Years Go Passing By」
哀愁漂うブルージーなナンバー。まさに泣きのギターってカンジっす。

「Been And Gone」
ちょっと訳がわからない不思議なナンバー。何コレ?と呆然としている間に約2分半の曲が終わってしまう。Todd Rundgrenもそうだけど、アルバムに必ずこの手の曲が1曲は収録されているのがお茶目で好きだなぁ。

「Sam Stone」
ベトナム戦争へ出兵したある兵士について歌った曲。John Prineという人のカヴァー曲です。これもARSがバックを努めています。このジーンと心に響くカンジは確かにARSっぽいかも?

「Peacock Lady」
フォーキー&グルーヴィーなナンバー。地味だけど、お気に入りのナンバーっす。

「Where Were You Whan I Needed You」
多分、「Jolie」に次ぐ本アルバムの人気曲。Free Soulのコンピアルバム『Classic Of Al Kooper』でも、本アルバムから「Jolie」とこの曲の2曲がセレクションされていマス。Free Soulファンにはたまらないファンキーなオルガン・ナンバーっす。

どの曲とは言いませんが、Cosa Nostraにもこの曲のフレーズを巧みに使っている曲がありますよねぇ〜!嬉しくて思わずニヤリとしちゃいマス。

「Unrequited」
エンディング・ナンバーのタイトルが“不公平”。何ともへヴィーですなぁ。

まぁ、エンディング曲のように、人生は不公平だと実感することが最近は多い。でも、人には運命があるのだと思う。そういった不公平を背負って生きるのも“Be Real”なんだよねぇ。自分に正直に生き抜けば、不公平だろうど、不幸だろうと、短い人生であろうと生きた意味があるのではと思う。だから僕は何があろうと人生を諦めない♪ってマジ話かよ〜!って思わないで〜☆案外僕はマジメな人なんですっ!
posted by ez at 03:53| Comment(3) | TrackBack(1) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月19日

Jomanda『Nubia Soul』

みんな大好き!DeBargeの名曲「I Like It」の秀逸カヴァー収録☆Jomanda『Nubia Soul』
Nubia Soul
発表年:1993年
ez的ジャンル:美メロ系女性R&Bグループ
気分は... :「I Like It」がI Like It!

ここ数日のseesaaブログのトラブル&メンテ続きで毎日ブログ更新の気持ちが折れそうッス。

昨日も9:00-17:00でブログ閲覧できず、今日も3:00-9:00は閲覧できないそうです(追記:今日のメンテはサービス停止しないで進行中みたいです。seesaaさんサンキュー!)。日々本ブログを閲覧頂いている皆様にはご不便な思いをさせ、本当に申し訳ありませんm(_ _)m

こんな時なので、少しマニアックなアルバムでも紹介します。

きっと今僕が“あなたの一番好きな曲は?”と尋ねられれば、DeBargeの名曲「I Like It」(1982年)と答えると思う。

僕はこの曲を1回聴くと、最低10回位は連続で聴かずにはいられなくなる一種の「I Like It」中毒だ。普段仕事をしている時も頭の中で、♪I like it, I like it♪I really really like it♪というフレーズが延々ループしていることがある。

「I Like It」は僕が説明するまでもなく、多くのアーティストによって、カヴァー、サンプリングされている。僕のiTunesにも「I Like It」のサンプリング、カヴァーを集めた約1時間分のPlaylistを作成し、いつでも「I Like It」中毒になれるようにしている。

そんな数ある「I Like It」の中で、僕が最もお気に入りのカヴァーが、僕以上にDeBarge好きかもしれないTeddy Riley率いるBlackstreetのバージョンと、今回紹介するJomandaのバージョンだ。そのJomanda「I Like It」収録のアルバムが『Nubia Soul』(1993年)っす。

Jomandaについては、女性3人組(Joanne Thomas、Cheri Renee Williams、Renee Washington)のR&Bグループという事しか知らなかったが、とにかく「I Like It」をカヴァーしているというだけで『Nubia Soul』が欲しくなった。ただし、1993年のリリース後すぐに廃盤になってしまったため、実際の入手までには多くの年月待つことになってしまったんだけど...

で、アルバムを聴いてみると、「I Like It」が秀逸なのに加えて、他の楽曲も佳作が多く十分に楽しめる内容だった。R&Bのみならず、ハウスっぽい曲があったのも意外だったね。

オススメ曲を紹介してきやす。

「I Like It」
やはり何と言ってもこの曲ですな。DeBargeのオリジナルのメロウネスを残しつつ、見事に90年代らしいHip-Hop感覚のR&Bに仕上げていマス。

あと、僕の持っている盤にはKenny Smoove RemixとLounge Mixという2曲のRemixが入っていマス。Kenny Smoove Remixは、メロウネスを抑え目でよりHip-Hopのビート感を強調してマス。そして、Lounge MixはHip-HopファンにはたまらないBeatnutsによるRemixです。勿論、Beatnutsならではのクールでカッチョ良い秀逸トラックに仕上がっていますよ〜!

「Just a Little More Time」
もしかして「I Like It」以上に好きになるかもしれないのが、この曲かもねっ。SWVあたりが好きな人には、たまらないメロウ&グルーヴです。僕は完全にこの曲にメロメロっす。

「I Cried the Tears」
ハウス好きにはお馴染みE-Smooveプロデュースのハウス・チューン。僕も90年代初めに購入した数多くのハウスのシングルでE-SmooveのRemixを聴きました。E-SmooveのRemixを聴いたことがある人ならば、いかにも彼らしい仕上がりデス。

「Back to You」
シングルカットもされたHip-Hop Soulなナンバー。Mary J. Bligeっぽいカンジかな?

「Tell Me (Whatcha Gonna Do)」
僕も大好きなEPMD「So What Cha Sayin'」やお馴染みKool & The Gang「Jungle Boogie」ネタを使ったHip-Hopなナンバー。そう言えば、EPMDも紹介したいんだけど、一番大好きなアルバム『Business Never Personal』が廃盤なんだよねぇ〜!

「Don't Fight the Feeling」
これもまた胸キュンのメロウ・グルーヴ。ライナー・ノーツにボーカルがJody Watleyに似ているって書いてあったけど、確かに似ているかもねっ!

「Ez 'A Said Than Done」
ハツラツとしたグルーヴ感が気持ち良いナンバー。とってもキュートっす!

「Gotta Be With You」
「I Like It」、「Just a Little More Time」と並ぶ僕のお気に入り曲。見事な美メロにウットリです。

今回初めて気付いたんだけど、何とバックボーカルでFrankie Jが参加していた。僕も昨年、大ヒット曲「Obsession (No Es Amor)」を含むアルバム『The One』を購入し、一時期よく聴いていたけど、今から10年以上前のアルバムで彼の名を目にするとは思っていなかったなぁ。

「Kiss You」
胸キュン・メロウ・チューン。何か甘酸っぱいカンジがイイっす!

こうやって聴いてみると、この頃のR&B、Hip-Hop、Houseなどが実にバランスの取れたアルバムになっているよね。個人的はSWVあたりが好きな人には絶対オススメなアルバムっす。
posted by ez at 00:06| Comment(1) | TrackBack(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする