2006年02月04日

Slick Rick『Great Adventures of Slick Rick』

定番クラシック満載のHip-Hopの金字塔☆Slick Rick『Great Adventures of Slick Rick』
Great Adventures of Slick Rick
発表年:1988年
ez的ジャンル:元祖ストーリーテーラー系Hip-Hop
気分は... :二日酔いで頭痛が...

Slick Rick『Great Adventures of Slick Rick』は、僕がHip-Hopのアルバムを購入するようになってから、De La Soul『3 Feet High And Rising』Stetsasonic『In Full Gear』あたりと並んで、かなり早い段階でコレクションに加えた記憶がある。

『Great Adventures of Slick Rick』は、ストーリーテリングの草分け的アルバムとして、Snoop DoggやEminem等にも影響を与えたと同時に、数々の定番クラシックが収録されるHip-Hopの名盤中の名盤☆

そんな名盤なのに、購入した当初は「Teenage love」以外は熱心に聴いた記憶があまりない。De La SoulやStetsasonicはウォークマンで聴きまくってたんだけどねぇ...多分、De La SoulやStetsasonicあたりと比較すると、Slick Rickって重い印象があったのかもね?

唯一聴いていたメロウ・チューン「Teenage love」は、Stetsasonicの同じくメロウ・チューン「Float On」あたりと一緒に聴いていまシタ。

僕がこのアルバムにハマったのは、購入してからかなり年数の経った90年代後半くらいかな。Hip-Hopが少し停滞気味だった90年代後半は、昔購入したアルバムを聴き直す機会が多くなり、そんな中でやっとこのアルバムの凄さを認識しやシタ。もっと早く気付くべきだったと反省してマス。

オススメ曲を紹介しときやす。

「Children's story」
シングルカットされたSlick Rickを代表する説明不要のクラシック。少年が犯罪を重ねた挙句に、警官に撃たれて死ぬという悲劇を巧みなフロウで聞かせます。Bob James「Nautilus」、Lyn Collins「Think (About It)」ネタを使ったトラックもカッチョ良いの一言に尽きマス。全米No1となったMontell Jordan「This Is How We Do It」を始めとして、ネタとしても大活躍の1曲ですね。

「Mona Lisa」
これも超定番クラシック。Eastside Connection「Frisco Disco」使いのトラックはメチャカッチョイイっす。Dionne Warwick「Walk on By」のサビ部分が途中で挿入されるのもウレシイですね。この曲のリズムも定番ビートとして、Beatnutsをはじめサンプリング・ネタとして有名ですよね。昨年State Propertyがカヴァーしてましたね。

「Hey young world」
「Children's story」、「Mona Lisa」並ぶクラシック。Macy GrayがSlick Rick本人を迎えて、子供の声がカワイイ「Hey Young World Part 2」を発表していましたよね。TLC「Creep」、Lloyd「Hey Young Girl」の元ネタ。

「Teenage love」
前述のようにアルバムで一番お気に入りのメロウ・ナンバー。アルバムを購入したばかりの頃、この曲だけは何度も聴いたなぁ。何とも切ない愛といったカンジがたまりません!特に、途中で大好きなDiana RossのNo1ヒット「Do You Know Where You're Going To」(1975年)の一節をさりげなく口ずさんでいる点がスキっす!

「Lick the balls」
隠れクラシックとも言われている曲。とっても80年代なカンジがイイっすね。Mad Skillzによるモロ使い「Lick the balls」、昨年出たMissy Elliott『The Cookbook』の中でSlick Rick本人をフューチャーした「Irresistible Delicious」の元ネタとして、聴いたことがある人もいるのでは?Funk, Inc.「Kool Is Back」をサンプリング。

「The Ruler's back」
ピアノとホーンのループが印象的な曲。最近の曲で言えばBlack Eyed Peasの「Don't Lie」、「Shake Your Monkey」でサンプリングされてますよね!

「Moment I feared」
Bob James「Take Me to the Mardi Gras」、James Brown「Funky Drummer」ネタのシリアスな緊張感が漂う曲。

「Teacher,teacher」
「Teenage love」と並んでお気に入りの1曲。Funkadelic「You'll Like it Too」ネタのトラックが絶品デス。

Slick Rickは、この1stアルバム発表から約2年後に逮捕されて長い間投獄されていた。Def Jamは保釈金を払い、保釈期間中にレコーディングを敢行♪それを基に2ndアルバム、3rdアルバムをリリースした...商魂たくましいアメリカらしい話ですな。
posted by ez at 02:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする