発表年:1976年
ez的ジャンル:20世紀ポピュラー音楽の世界遺産
気分は... :まさに桜満開の音楽!
昨日に続き、Stevie Wonder『Songs In The Key Of Life』のPart2っす。
僕がこのアルバムを購入したのは、高校生になって間もない頃だったかなぁ?
このブログを書き始めて再認識したことだけど、やっぱり中学生や高校生の頃、おカネがなく年間購入できるレコードの数が限られている中で、吟味を重ね、迷いまくって購入したレコードって、確実に今でも自分の人生に大きく影響している。これぞSongs In The Key Of Lifeってカンジかな?
ホント、思春期にこうした素晴らしい音楽に出会うことができ、その影響で人格が形成され、それを40オヤジになった今でも忘れることなく、脈々と血管の中を循環しているってことが、僕の僕らしさの大きな部分を占めている。
そう言えば、レコード購入資金調達のために、育ち盛り食欲旺盛な時期に、昼飯を抜いて親から貰った昼飯代を貯めていた時期もあったなぁ。
当時は、今のようにインターネットも携帯もなく、レコード屋で試聴もできず、音楽に関する情報が限定されて、とっても不便な時代だった。だからこそ自分のカンだけを頼りに、宝探しのようにレコードを探す楽しみがあり、それが大当たりだった時の喜びも大きかったなぁ。まさに“音楽の園”だったねぇ。昼飯を犠牲にした甲斐があった\(^〇^)/
そんな時代に購入したレコードの中で、Stevieの作品は何か特殊だったね。僕がR&B/Soulという音楽ジャンルを意識して洋楽を聴くようになったのは、高校生になってからっす。当時、Marvin Gaye、Earth,Wind & Fire、Michael JacksonなどはR&B/ソウルって感覚で聴いていたけど、StevieだけはR&B/ソウルってカンジが全然無かった。RockでもR&B/SoulでもJazz/Fusionでもなく、白人音楽/黒人音楽でもなく、でもその全てを包含している音楽スタイルが、僕のmusic of my mindの中で、“Stevie Wonder”という独自の音楽ジャンルを形成していたように思いマス。
さて、今日紹介する『Songs In The Key Of Life』Disc2は、LPの2枚目(C面、D面)とEPの片面(F面)が収録されていマス。大ヒット曲は昨日紹介したDisc1に収録されているけど、このDisc2の方もオススメ。特に、「Ngiculela - Es Una Historia - I Am Singing」、「As」、「Another Star」の3曲が、僕のアルバムのお気に入りBest3っす。
全曲紹介しマス。
「Isn't She Lovely」
名曲の誉れ高い1曲。僕も「Sir Duke」とこの曲とだけは、レコードを購入する前から知っていた。なので、実際にはシングルカットされていないのに、ずっと全米No1級の大ヒットシングルだと思い込んでた。逆に「I Wish」が大ヒットシングルだと知ったのも、レコードを購入して数年後だったかも?
そんな関係で、アルバム購入してしばらくはこの曲がダントツで好きだったなぁ。後半のハーモニカ・ソロを口笛でよく真似していまシタ。学生の頃は「You Are the Sunshine of My Life」とこの曲がマイ・フェイバリットStevieでしたね!
ご存知の通り、この曲はStevieの可愛い娘Aishaの歌ったものだ。まさに究極の親バカ・ソング!でも、Stevieならばそれも許せちゃうよね。そんなAishaがStevie最新作で共演しているとは月日が経つのは早いものですね!
Milt Jackson and The Monty Alexander Trio、Victor Feldman、Studio Apartmentなどがカヴァーしていますね。
「Joy Inside My Tears」
壮大なスケール感に圧倒されるバラード。Greg Phillinganesがキーボードで参加。
「Black Man」
「All Day Sucker」
Stevieらしいファンク・ナンバー2曲。お決まりのパターンの展開なんだけど、わかっていても惹かれてしまう水戸黄門パターン(?)ですな。
「Ngiculela - Es Una Historia - I Am Singing」
アルバムのお気に入りBest3の1曲。タイトルの通りZulu、Spanish、Englishという3つの言語で歌われていマス。アフリカ−ラテン−アメリカを結ぶ、まさにこの時期のStevieらしい作品だと思いマス。初めて、この曲を聴いた時に、最初のZule語の部分がとても印象的だったね。多分、僕が聴いた最初のアフリカの言語の曲だと思う。勿論、それがZulu語だなんてことは全然知らなかったけど。
あとサウンドのエレガントさは、アルバム中でも傑出していると思うね。こんなに気品があって、かつ和めるサウンドはお見事の一言。
「If It's Magic」
Dorothy AshbyのハープとStevieのハーモニカだけのシンプルな演奏がとっても印象的な曲。Caetano Velosoがカヴァーしていますね!
「As」
アルバムのお気に入りBest3の1曲。Herbie Hancockが参加していマス。感動的で躍動感があって、かつオシャレなこの曲は今の僕のハートのど真ん中ってカンジっす。正直、昔はそれほど強烈に好きだったわけではないんだけど、年月を重ねるうちにジワジワこの曲の素晴らしさにハマったカンジですね。
Michael Bolton、Gene Harrisなどのカヴァーが存在しますが、一番有名なのはGeorge MichaelとデュエットしたMary J. Bligeですかね。僕もこのカヴァーでこの曲が一層好きになりまシタ。あと、個人的にはSister Sledgeのカヴァーがメチャカッチョ良いと思いマス。
「Another Star」
アルバムのハイライト曲の1つといえるラテン・ナンバー。George Bebson、Bobbi Humphreyといったジャズ/フュージョン系のミュージシャンが参加しています。
この曲もアルバムのお気に入りBest3の1曲っす。僕はStevieのラテン・テイストの作品には大抵ヤラれてしまうパターンですね。Stevieの場合、モロにラテンやってみました!じゃなくて、ちゃんとStevieらしさ残したラテン・ナンバーなのが好きですね。
また、この曲はアルバムの中で今日的に最も再評価されている曲かもしれませんね。確かに、このラテン・グルーヴは時代のニーズを先取りしていたカンジがしますよね。
Cedar Walton、Lill Babs、LaSo、Kathy Sledge、Nneena Freelon、Bossa Trez Jazz「Outro Lugar」、Green Legion Feat. Fogo「Another Star 2000 Remix」など数多くのカヴァーもありますね。僕的にはBossa Trez Jazzが、この曲のラテンなノリの良さを強調していてスキっす。
「Easy Goin' Evening (My Mama's Call) 」
F面ラストを飾るインスト。Stevieのハーモニカを堪能しながら、この名作の余韻を味わうことができマス。
2日間に渡って、『Songs In The Key Of Life』を紹介してきましたが、改めて超お気に入り曲のオンパレードに感心してしまいました。本作以外にも昨日挙げた5作品は全てミラクルですよ!でも、僕がその5作品から全20曲位のベストを編集したとしたら、半分以上はこのアルバムからセレクトしてしまうと思いマス。
明日からもう4月ですね。桜が散る前に花見に行かねば!