2006年03月26日

Jimmy Smith『Crazy! Baby』

オルガン・ジャズの巨匠によるオシャレでソウルフルなオルガン・ワールド☆Jimmy Smith『Crazy! Baby』
クレイジー・ベイビー
録音年:1960年
ez的ジャンル:唯一無二のオルガン・ジャズ
気分は... :洋食屋のハヤシライスが食べたい!

オルガンって、とってもチープなカンジがするけど、他の楽器では絶対に表現できない味わいがある。高級レストランにはない、街の洋食屋ならではの味わいってカンジかな。本ブログでも、The Spencer Davis GroupおよびSteve WinwoodBrian Augerといったオルガンの魅力を堪能できるアーティストを紹介してきやシタ。

そんなオルガン奏者の中で絶対的な存在が、惜しくも昨年他界したオルガン・ジャズの巨匠Jimmy Smithです。Jimmy Smithという人が居なければ、オルガンという楽器がこんなにソウルフルでファンキーなかたちで進化しなかったのではないかと感じマス。Blue NoteのオーナーAlfredo LionがJimmy Smithにエラくご執心だった話は有名ですね。名門Jazzレーベルのボスを陶酔させるほどJimmyの演奏は魅力的であった証だと思いヤス。

Jimmyの作品の中では、『The Sermon!』(1958年)、『Midnight Special』(1960年)、『Back At The Chicken Shack』(1960年)、『Crazy! Baby』(1960年)、『I'm Movin' On』(1963年)、『The Cat』(1964年)、『Dynamic Duo』(With Wes Montgomery)(1966年)あたりが僕のコレクションの主なところ。

Jimmyの魅力を最も堪能できるのは、オルガン、ギター、ドラムのトリオ編成による演奏だと思う。そんなトリオ編成の名盤が今回紹介する『Crazy! Baby』(1960年)っす。

まずはBlue Note盤紹介のお決まりパターンでジャケ・デザインに触れると、このデザインもReid Milesによるものデス(Reid MilesについてはFreddie Hubbard『Hub Tones』の記事を参照願いマス)。スタイリッシュなファッションの女性モデルと高級スポーツカーの組み合わせが何ともオシャレですよね!実はこのフォトは高級スポーツカーの宣伝写真をそのまま拝借したものらしい(手抜きか?(* ̄∇ ̄)σ)。でも、そんなスタイリッシュなフォトのイメージとアルバムのサウンドが見事に合致しているように聴こえてしまうから不思議っす。

メンバーは、Jimmy Smith(org)、Quentin Warren(g)、Donald Bailey(ds)の3人。Jimmyの表情豊かなオルガン・プレイを存分に満喫できるオルガン・ジャズの決定盤っす。

全曲紹介しときやす。

「When Johnny Comes Marching Home」
有名なアメリカ民謡「ジョニーが帰るとき」デス。もともとアメリカ南北戦争で北軍の帰還兵を迎えるため歌であるため、それっぽいマーチ調で始まりますが、1分すぎにQuentinのギターソロが始まった途端に、ブルージーかつアーシーにスウィングしまくりマス。これが何ともカッチョ良い!Jimmyのエキサイティングなソロも見逃せません!オルガン・ジャズが何たるかを堪能できる名演っす。

「Makin' Whoopee」
ミドル・テンポのこ洒落たナンバー。オルガンという楽器の音色の面白さを楽しめマス。ここでは馬鹿騒ぎして戯れているカンジを見事に歪んだスモーキーなトーンで表現していマス。

「Night in Tunisia」
JazzジャイアントDizzy GillespieによるJazzスタンダード「チュニジアの夜」のカヴァー。
本ブログでは以前にChaka Khanのバージョンを紹介しましたね。
ここではJimmyならではのソウルフルかつスタイリッシュな演奏を聴かせてくれマス。

「Sonnymoon for Two」
これまたJazzジャイアントSonny Rollinsの作品のカヴァー。渋めのブルージーな演奏っす。

「Mack the Knife」
これまたスタンダードのカヴァー。歯切れのよいシャープな演奏がたまらなくカッチョ良いっす。60年代のRockやSoukが好きな人にぜひ聴いて欲しいですね。

「What's New?」
これも有名なスタンダードですね。本ブログでは以前にJohn Coltrane『Ballads』で紹介したっす。このロマンティックなバラードにおけるJimmyのエレガントで情感豊かな表現は鳥肌ものっす。オルガンという楽器の魅力を存分に伝えてくれマス。僕のアルバムでの一番のお気に入りっす。

「Alfredo」
テンポの良いグルーヴ感に思わず体が揺れてしまうナンバー。ソウルフルな仕上がりがイイですな。

オリジナルはこの全7曲ですが、CDには2曲ほどボーナストラックが追加されていマス。

アメフト好きにとって、Jimmy Smithと言えば、このオルガン弾きのJimmyではなく、ジャクソンビル・ジャガーズのWRのアノ人を思い出すかもしれませんねっ☆
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2006年03月25日

Allure『Allure』

大キライなMariah Careyのレーベルから発売された大好きなアルバム☆Allure『Allure』
Allure
発表年:1997年
ez的ジャンル:しなやか&落ち着き系R&B
気分は... :先入観はいけません(=^ェ^=)

正直に言おう!僕はMariah Careyが大キライだ。

何がキライって、あの自意識過剰は姿勢が何とも嫌味なカンジでダメだ。変な話、音楽自体はどうでもいい。とにかく彼女のPVを観ているとムカついてくる。思わず叫びたくなる、“オメェはBeyonceじゃねぇんだぞ!勘違いするな!”ってね。

僕の偏見以外の何物でもないんだけど、これだけ明確に聴きたくないアーティストって珍しいかもしれない?

今日紹介するAllureは、そのMariah Careyが立ち上げたレーベルCraveの第一弾アーティストとして売り出されたAlia、Lalisha、Akissa、Linnieの女性4人組R&Bグループ。そんな影響でMariahギライの僕は、当然のことながら、Allureのデビューアルバム『Allure』(1997年)に対してもあまりいい印象を持っていなかった。

でも、ジャケットを見たら、Mariahのような嫌味なカンジがしなかった。バックが白というのも清潔な印象を受けたのかも?それで何気に試聴してみたら、マジメに歌い込んだナンバーとHip-Hopテイストのナンバーが程好くバランスされていて結構気に入った。あとで知ったんだけど、彼女達は、敏腕プロデューサー・チームTrack Mastersの秘蔵っ子グループだったんですね。

オススメ曲を紹介しときやす。

「Anything You Want」
O'jays「Cry Together」ネタのソウルフルなループが落ち着きを与えてくれるアダルティなナンバー。

「You're Gonna Love Me」
Mary J. Bligeが作詞を担当している曲。Isaac Hayesの有名サンプリング・ネタ「The Look Of Love」が使われている粘り腰のスロー。

「Head Over Heels」
Nasをフィーチャーしたデビュー・ヒットシングル。Mc Shan「The Bridge」ネタのキャッチーなHip-HopマナーのR&Bに仕上がってマス。

「No Question」
L.L. Cool Jをフィーチャーしたナンバー。少しわかりづらいけど、このブログでも定番ネタのMtume「Juicy Fruit」が使われた80年代エレクトリック・ファンク・テイストのトラックがイイカンジのナンバー。

「All Cried Out」
シングルヒットした112をフィーチャーしたロマンティックなデュエット。オリジナルはLisa Lisa & Cult JamとFull Forceによる1986年のヒット曲。Full Forceは、S.O.S Bandと並んで、このブログで紹介したいけど、できないR&Bグループっす。CD再発してくれ〜!

「The Story」
思わず心優しくなるバラード。メロディ、アレンジ、コーラスワーク全てが美しいっす。かなりのお気に入り曲っす。

「When You Need Someone」
この曲もMary J. Bligeが作詞を担当している曲。そもそも曲自体がMJBっぽい?Lyn Collins「Put it on the Line」ネタ。

「Give You All I Got」
Raekwonをフィーチャーしたしなやかなグルーヴ感のナンバー。

「I'll Give You Anything」
アルバム中一番のお気に入り曲っす。Krs-One「Ah Yeah」ネタのリズムトラックの上に、美しいメロディとコーラスが見事に紡ぎあげられていマス。胸キュン好きにはたまりませ〜ん!

「Last Chance」
「Mama Said」
胸に染みる感動のバラード2曲。「Last Chance」は、僕が何故だかたまらなく涙したい時に編集する“泣けるバラード集”の定番であり、「I'll Give You Anything」と並ぶアルバムの超お気に入り曲っす。「Mama Said」は、(どのメンバーか不明だが)レコーディング中に亡くなった母のために捧げられたレクイエム(‐‐)†

こうやって曲を並べてみると、改めて捨て曲ナシの好アルバムだと実感しまシタ。
何事も偏見はいけませんな!
でも、Mariahだけは生理的に絶対ダメだね!
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2006年03月24日

Leon Ware『Musical Massage』

Marvin Gayeの傑作『I Want You』と双子の究極メロウ・グルーヴ☆Leon Ware『Musical Massage』
Musical Massage
発表年:1976年
ez的ジャンル:ミスターメロウネス系ソウル
気分は... :音楽クイック・マッサージ(* ̄ー ̄*)

Leon Wareと言えば、ミスターメロウネスと呼ばれるほど、メロウ・グルーヴのソウルを作らせたら天下一品のプロデューサー/ソングライターだ。そのメロメロ・サウンドに、正統派ソウルファン、AORファン、フリーソウル・ファンなど多くのリスナーが魅了されたことであろう。

メロメロ好きの僕にとっても、まさにど真ん中のアーティストであり、『Leon Ware』(1972年)、『Musical Massage』(1976年)、『Inside Is Love』(1979年)、『Rockin' You Eternally』(1981年)、『Leon Ware』(1982年)といったアルバムはどれも愛聴盤っす。そんな中でも特に好きな作品が『Musical Massage』デス。

Marvin Gaye『I Want You』の記事投稿の時に説明した通り、『Musical Massage』は裏『I Want You』とも呼ぶべき、『I Want You』と双子のアルバムだ。Marvin Gaye『I Want You』は、ご存知の通り、Leon Wareが自身の作品としてレコーディング済みであったものを、それを気に入ったMarvinが急遽譲り受けて制作されたもだ。その『I Want You』と同時並行的に制作されたアルバムが本作である。よって、両者は非常によく似た雰囲気を持ったアルバムっす。

当然のことながら、James Gadson (ds)、Chuck Rainey (b)、Ray Parker Jr.(g)、David T. Walker(g)、Sonny Burke(key)、John Barnes(key)、Jerry Peters(key)、Bobbye J. Hall(per)、Gary Coleman(per)といったバック陣も『I Want You』と同じデス。また、Marvin Gaye、Minnie Ripperton、Bobby Womackらがゲスト参加してます。まぁ、Marvinはこんな素晴らしいトラックを譲り受けたんだから、仁義として何かご奉仕しないとね(笑)

とにかくミスターメロウネスの本領発揮のセクシーでメロウなグルーヴで、音楽ファンの心をマッサージしてくれマス。

オススメ曲を紹介しときやす。

「Learning How to Love You」
モロにMarvin Gaye「I Want You」テイストのオープニング。カッチョ良いギターカッティング(Ray Parker Jr.かな?)、心地良いパーカッション、エレガントなストリングス...「I Want You」好きにはヨダレもんですな。

「Instant Love」
Minnie Rippertonがバックコーラスで参加。ストリングスのアレンジが見事デス。LeonのMinnieへの提供楽曲と言えば、「Inside My Love」(アルバム『Adventures In Paradise』収録)が有名ですよね。Leon自身も『Inside Is Love』でセルフカヴァー(こちらのタイトルは「Inside your love」)していマス。

「Body Heat」
Quincy Jonesとの共作ナンバー。Quincyのアルバム『Body Heat』のタイトル曲としての方が有名かもしれませんね。QuincyのバージョンでもLeonがボーカルを担当していマス。

「Holiday」
「Phantom Lover」
官能系メロウ・グルーヴ2曲。特に、「Holiday」はMarvin Gaye、Bobby Womackが参加していマス。バックコーラスでBobby Womackが参加というのは意外な気もするが、LeonとBobbyはよき友のようっす。「Phantom Lover」はアレンジがなんかエロカッコいいっす。

「Journey Into You」
フリーソウル・ファンにはお馴染みのメロウ・クラシック。僕もこの曲が一番のお気に入りデス。このエロいんだけど、心地良いグルーヴにヤラれてしまいマス。

「Musical Massage」
他の曲と比べると落ち着きを持ったAORっぽいナンバー。この曲にもBobby Womackが参加していマス。

「French Waltz」
タイトルの通り、官能系ワルツナンバー。アルバムの中で1つのアクセントとなっていマス。

「Turn Out the Light」
「Journey Into You」と並ぶお気に入りのメロウ&スウィートなスロー。個人的にはこの手の曲がもう少し多めでも構いません。フェロモンの出具合が少し抑え気味なのがイイっす。

「I Wanna Be Where You Are」
「Comfort (Come Live With Me, Angel) 」
CD化にあたり、ボーナス・トラックとして追加された2曲。共に『I Want You』に収録されているナンバーっす。「I Wanna Be Where You Are」は、Marvinバージョンとまんま一緒ですよね。昔はMarvinバージョンが短い中途半端な尺だったので、このLeonバージョンの存在が大きかったのですが、数年前に出た『I Want You』デラックスエディションにフルバージョンが収録されたので、今はボーカルの違いを楽しむ程度ですかね。

「Comfort」は『I Want You』には「Come Live With Me, Angel」のタイトルで収録されていマス。こちらはMinnie Rippertonが参加していマス。Minnie の天使の歌声もLeon作品ではセクシーに聴こえるから不思議ですよね。

僕が持っている『Musical Massage』と現在発売されているCDとではボーナストラックに数曲違いがあるみたいデス。僕が持っているCDに収録のボーナストラック「With You」という曲もお気に入りなのですが、現在発売中のCDには収録されていません。
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2006年03月23日

DeBarge『Ultimate Collection』

みんな大好きな名曲「I Like It」収録のDeBargeのベスト盤☆DeBarge『Ultimate Collection』
Ultimate Collection
発売年:1997年
ez的ジャンル:80年代胸キュン系ファミリーR&B
気分は... :やっぱり「I Like It」がI Like It!

以前、Jomanda『Nubia Soul』の記事で書いた通り、“あなたの一番好きな曲は?”と尋ねられれば、今の僕は即座にDeBarge「I Like It」(1982年)と答えると思う。

これも以前に書いたが、僕はこの胸キュン・ソングを1回聴くと、最低10回位は連続で聴かずにはいられなくなる一種の「I Like It」中毒だ。普段仕事をしている時も頭の中で、♪I like it, I like it♪I really really like it♪というフレーズが延々ループしていることがある。

そんな名曲をデリバリーしてくれたグループがDeBargeである。DeBargeは80年代に活躍したMark、James、Randy、Elの4兄弟と紅一点の妹Bunnyの5人から成るファミリーR&Bグループだった。80年代のJackson5として注目を集めたみたいな記事を見かけるが、リアルタイムで聴いていた実感として、それ程大物グループだとは思えなかったね。

特に、このグループの魅力は胸キュンのスローにあるので、全米チャートで言えば、アダルト・コンテンポラリー・チャート向けのグループだったと記憶していマス。個人的には、リアルタイムで聴いていた時には、「I Like It」、「Time Will Reveal」、「Rhythm Of The Night」、「Who's Holding Donna Now?」あたりの曲が印象に残っていた。ただし、当時はレコードを購入したいと思うほどのファンではなかったので、ラジオで聴いていた程度だったけどね。

僕がDeBargeにハマるようになったのは、CD時代になった80年代後半からデス。CDを購入してお気軽にこれらのヒット曲を聴けるようになり、前述のような「I Like It」中毒に陥っていった。同時に、Hip-Hopのサンプリング・ネタとして再注目され始めたのも、拍車をかけてくれたね。

DeBargeの場合、アルバムで聴くというよりも曲単位で聴くタイプのグループなので、ベスト盤で十分楽しめると思いマス。

僕的なDeBargeベストで言えば、2nd『All This Love』(1982年)から「I Like It」、「All This Love」の2曲、3rd『In A Special Way』(1983年)から「Stay With Me」、「Time Will Reveal」、「Love Me In A Special Way」、「Queen Of My Heart」、「A Dream」の5曲、4th『Rhythm Of The Night』(1985年)から「Rhythm Of The Night」、「Who's Holding Donna Now?」の2曲という全9曲がマストかな?

でも、残念ながらこの9曲を網羅しているベスト盤は存在しません。
でもって一番近いのがこの『Ultimate Collection』っす。

オススメ曲を紹介しときやす。

「I Like It」
僕の胸をときめかし続ける超・超クラシック。男女の判別が難しいEl DeBargeのラブリー・ボイスがたまりませんな。本当はとても切ないラブソングであるにも関わらず、みんなが陽気に思わず口ずさんでしまうのは、きっとソングライティングの良さとこのラブリー・ボイスのせいだと思いマス。

さて、オリジナル以外にも数多くのカヴァーやサンプリングが存在しますね。主なものを挙げると、Warren G「I Want It All」、L.L. Cool J「Make It Hot」、Naughty By Nature「Would've Done The Same For Me」 、Grand Puba「I Like It」、Blackstreet「I Like It」、Common Sense「Soul By The Pound」、Harlem World「I Really Like It」、Krazy Flaverz「I Like It」、Jomanda「I Like It」、Josse Powell「I Like It」、MIKIKO「I Like It」、Beyonce「That's How You Like It」、Nelly(Feat. Jaheim)「My Place」あたりですかね。

個人的には、Warren G「I Want It All」、L.L. Cool J「Make It Hot」、Naughty By Nature「Would've Done The Same For Me」、Blackstreet「I Like It」、Jomanda「I Like It」、Josse Powell「I Like It」あたりを頻繁に聴きマス。

「All This Love」
これまた切ない胸キュン・スローの超クラシック。AZ「Problems」、Patti Labelle「All This Love」、Da Brat「Ghetto Love」、Remy「How Would I Luv Ya」、Angie Stone (Feat. Snoop Dogg) 「I Wanna Thank Ya」などでサンプリングやカヴァーされてマス。

「Stay With Me」
サンプリング・ネタとして注目されたことによって、クラシックとなった曲。80年代ブラコンらしい盛り上がりのスローです。

サンプリング・ネタとしては、新しいところだと、今一番注目の男性R&BシンガーNe-Yoの「Stay」が有名ですよね。それ以外にもAshanti「Foolish」、The Notorious B.I.G.「One More Chance」、、Big L「MVP」、Kid Capri「Billy」、Sa Deuce「Don't Take Your Love Away」、Musiq(Musiq Soulchild)「Ifwouldaknew(Girlnextdoor Remix) 」、Avila Brothers「I Want You」等がありマス。

「A Dream」
「I Like It」、「All This Love」、「Stay With Me」に続く人気ネタ曲の締めがこの曲。Mary J. Blige「A Dream」がカヴァーし、Blackstreet「Don't Leave Me」、2Pac「I Ain't Mad At Ya」といった大物たちがサンプリングしていマス。

「Time Will Reveal」
個人的には「I Like It」と並ぶDeBargeのマイ・フェイバリット。当時聴いていたラジオ番組全米トップ40で、もっと大ヒットの予感がしたのに、案外伸びず残念に思った記憶がある。とにかくElのラブリー・ファルセットにヤラれマス。

DeBarge大好きTeddy Riley率いるBlackstreetも「The Lord Is Real」でネタとして使っていますよね。オリジナルの雰囲気をうまく踏襲した見事な仕上がりっす。また、最近ではOutKastBig Boiが立ち上げた新レーベルのコンピアルバムでJanelle Monaeという女性シンガーがカヴァーしていマス。

「Love Me In A Special Way」
どちらかと言えば、ラブリーなスローが多いなかで、どちらかと言えば、エレガントな仕上がりのバラード。しっかりとElが歌い上げまマス。

「Who's Holding Donna Now?」
これも個人的にはかなりのお気に入り曲。アダルト・コンテンポラリー・チャートで大ヒットしたのが納得できる、メロウでオシャレなラブソングです。でも、“今ドナは誰に抱かれているんだろう?”なんて実に切ないよね。何故か童謡「ドナドナ」を思い出してしまいまシタ。♪かわいい子牛♪売られて行くよ〜♪

「Rhythm Of The Night」
スローが魅力のDeBargeだけど、珍しくアップナンバーのヒット曲です。カリプソ風のアレンジがとってもいいカンジです。ただし、この『Ultimate Collection』に収録されているのはDance MixというRemixデス。正直言って、オリジナルの素晴らしさを見事に台無しにしてくれていマス(笑)。このベスト盤で一番残念なところですな。ぜひオリジナルを聴きましょう!

前述の僕的DeBargeベスト9を全て網羅してくれるベスト盤の発売を期待しちゃいマス。

今もこの記事を書きながら、「I Like It」をリピートしっぱなしデス。
♪I like it, I like it♪I really really like it♪
posted by ez at 01:17| Comment(8) | TrackBack(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年03月22日

Linus Of Hollywood『Let Yourself Be Happy』

ライナス君による懐かしく、新しい激甘ソフトポップ☆Linus Of Hollywood『Let Yourself Be Happy』
Let Yourself
発表年:2000年
ez的ジャンル:激甘系ソフトポップ
気分は... :あま〜い!

王ジャパンのWBC優勝でみんな盛り上がっているようですね。
確かに、この勝利は素晴らしいし、選手達の健闘を称えることに異論はありません。

でも、この優勝はあくまでWBCというMLBが主催したお粗末な国際大会のチャンピオンであって、真の意味での“ワールド・チャンピオン”ではないという点を肝に銘ずるべきではと思いマス。やっぱり、全ての国が最強メンバー、ベストコンディションで臨み、公正な審判構成、トーナメント方式の大会じゃないとねぇ。今回のような不公平だらけの茶番な大会でチャンピオンになっても、個人的には喜びは半減以下ですな。

むしろ今大会での日本チームの最大の収穫は、対韓国戦の2敗だと思う。ホント、今大会で旋風を巻き起こした韓国チームには感服するばかりだ。国内組、海外組を問わず最強メンバーでチームを結成し、しかも念入りに調整し、ベストコンディションで大会に臨んだ姿勢に、日本は大いに学ぶべきであろう。

今大会で本当にベストメンバーかつベストコンディションで臨んだチームは韓国とキューバぐらいだもんね。両チームが今大会で好成績を残したことは、ある意味必然だったと思いマス。アメリカ、ドミニカ、プエルトリコといった本来の強豪国や日本は、まだまだ“あま〜い”と思いマス。

今回は別の意味で究極の“あま〜い”ポップ・アルバムLinus Of Hollywood『Let Yourself Be Happy』(2000年)デス。

Linus Of Hollywoodは、ハリウッドのライナス君ことKevin Dotsonの一人ユニット。僕は正直保有する2枚のアルバム以外の情報は殆ど知らないけど、とにかくポップ職人ってカンジです。Beatles、Beach Boys、Zombies60年代ソフトロックあたりが好きな人はハマるタイプの激甘ポップ・ワールドのオンパレードっす。本人は自らの音楽を“ソフトポップ”と形容しているようですが。

『Let Yourself Be Happy』は、1stアルバム『Your Favorite Record』に続く2ndアルバムっす。とにかく懐かしく、新しい激甘ソフトポップっす。

オススメ曲を紹介しときやす。

「Building a Ship」
ポップの迷宮へようこそ!Beach BoysでBeatlesかつZombiesに少々Simon & Garfunkelなオープニング・ナンバー。挨拶代わりの1曲ってカンジでしょうか?

「Goodbye to Romance」
Ozzy Osbourneのカヴァー。ポップ職人が永遠のヘビメタおやじOzzyのカヴァーなんて意外な気もするが、元々Kevinはヘビメタ少年だったらしい。何がきっかけでヘビメタ少年がポップ職人に変貌しちゃうのかね。ヘビメタには殆ど足を踏み入れたことがないボクにはわかりません。言われなければ、ヘビメタ・アーティストのカヴァーだなんて絶対わからないポップな仕上がりデス。

「To Be a Girl」
ファンからも人気の高胸キュンの切ないギターポップ。いかにも青春ポップソングってカンジが魅力デス。中学生の頃、60年代ポップソングに歓喜していた感覚を思い出させてくれマス。なんかCDよりもレコードで聴きたいポップソングですな。

「Whole New Country」
アルバムで一番のお気に入り曲。究極“くどい系”ポップソングってカンジですな。ネオアコ系ポップですな。カリフォルニア・ボッサってカンジの前半、ホーンセクションも入る分厚いアレンジで盛り上がる後半もイイっす。

「Girl I'll Never Have」
「Thank You for Making Me Feel... Better」
「Where Are You?」
ポップ職人の見事な仕事ぶりを堪能できる3曲。

「Need You Around」
渚のラブソングって趣の激甘ポップ。これも気分はカンペキに60年代ですな。

「Every Day I Fall in Love Again」
「Whole New Country」と並ぶ僕のお気に入り曲。初めて聴くのに何十年も聴いてきたような曲に錯覚してしまうキャッチーさと、ひねくれポップのスパイスの絶妙な塩梅がボクにはたまりません。

このアルバムは、国内盤と輸入盤ではジャケが異なります。基本的にはオリジナルの輸入盤のジャケを尊重するのが僕の流儀ですが、このアルバムに限って言えば、絶対国内盤のジャケの方が中身に合っていマス。輸入盤のジャケだったら、僕はこのアルバムに出会っていなかったかもしれません。

1st『Your Favorite Record』も極上ソフトポップ・アルバムに仕上がっていマス。こちらもオススメっす。
posted by ez at 01:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする