2006年03月21日

Jefferson Airplane『Bless It's Pointed Little Head』

サイケデリック・ロックの雄のライブ・パフォーマーとしての実力発揮☆Jefferson Airplane『Bless It's Pointed Little Head』
Bless Its Pointed Little Head
発表年:1969年
ez的ジャンル:サイケデリック・ロックの雄
気分は... :危ねぇ!

60年代後半のヒッピー・ムーヴメントの聖地であったサンフランシスコ、そのシスコでGrateful Dead、Quicksilver Messenger Serviceと並びサイケデリック・ロックの雄として君臨していたバンドがJefferson Airplaneである。

Jefferson Airplaneは、1965年に結成され、サイケデリック・ロックのムーブメントの中心で活躍し、その後もウエストコースト・ロックを牽引する存在であった。特に、「Somebody To Love」、「White Rabbit」を含む2ndアルバム『Surrealistic Pillow』は、サイケデリック・ロックのアシッドな雰囲気を最も体現できるアルバムだと思いマス。

しかし、1970年代前半にバンドは空中分解し、グループはよりポップな音楽を志向するJefferson Starshipとして再出発していった。さらに80年代に入ると、Jefferson StarshipはStarshipとなり、Jefferson Airplane時代からのオリジナル・メンバーは全ていなくなった。

僕がリアルタイムで聴いたのは、Jefferson StarshipやStarshipだが、その限りではあまりこのグループに興味を湧かなかった。また、Jefferson Airplaneについては、『Surrealistic Pillow』(1967年)、『After Bathing At Baxter's 』(1967年)、『Volunteers』(1969年)の3枚はCD時代になってから購入していたが、それほど熱心に聴いていたわけでは無かった。

そんな僕がJefferson Airplaneにふと興味を持ったのは、The Rolling Stones『Beggars Banquet』の時に紹介したStonesの1969年のアメリカ公演の映像『Gimme Shelter』を観てからだ。この中でオルタモントの悲劇”が起きたオルタモントのフリー・コンサートの模様が収められている。

Jefferson Airplaneもこのコンサートに参加していたが、演奏中に会場警備をしていた(?)暴走族ヘルス・エンジェルスと観客が喧嘩を起こし、演奏を中断して止めに入ったJefferson AirplaneのMarty Balinがエンジェルスに叩きのめされるシーンがあった。そのシーンが強烈に印象に残った。

ただ、そうしたハプニングシーンだけではなく、本来の演奏シーンにもとても惹きつけられた。Woodstockも含めて彼らの映像を観ると、ライブバンドとして魅力があるのかもしれないと思い、購入したのがこのライブアルバム『Bless It's Pointed Little Head』(1969年)っす。日本のファンには『フィルモアのジェファーソン・エアプレイン』という邦題の方が有名かもしれませんね。

ライブ会場となったのは、邦題の通り、当時のロックの聖地Fillmore East、Fillmore Westの2つ。Fillmore Eastは、以前にThe Allman Brothers Band『At Fillmore East』 でも紹介しましたね。Fillmore WestはJefferson Airplaneの本拠地とも言える場所っす。また、この時のメンバーは、Marty Balin、Grace Slick、Paul Kantner、Jorma Kaukonen、Jack Casady、Spencer Drydenの6人デス。

いやぁ、遅まきながら、このグループのライブバンドとしてのパワーを思い知ったアルバムでした。

オススメ曲を紹介しときやす。

「3/5's Of A Mile In 10 Seconds」
『Surrealistic Pillow』収録のナンバー。このグループのライブ・バンドとしての実力はこの1曲で軽々証明できると思いマス。Marty BalinとGrace Slickのボーカルの掛け合いは実にスリリングっす。

「Somebody To Love」
『Surrealistic Pillow』収録の彼らの代表曲。でも、このライブ・バージョンの躍動感は格別っす。

「Fat Angel」
サイケデリック・フォークの雄Donovanの作品。Doorsあたりにも通じるドロドロ感がいかにもサイケっす。実は隠れDonovanファンなので、そのうちDonovanのアルバムも紹介します。

「Rock Me Baby」
意外なブルース・ナンバー。このバンドにこんなブルージーな面があるなんて驚きだったなぁ。

「The Other Side Of This Life」
前述の『Gimme Shelter』のライブ演奏としても収録されていた曲。うまく表現できないけどシスコのヒッピーの臭いがプンプンしてくる曲デス。

「It's No Secret」
アルバム中一番カッチョ良いナンバー。この性急なスピード感がたまりません。

「Plastic Fantastic Lover」
これも『Surrealistic Pillow』収録曲。サイケムードたっぷりの曲デス。

ちなみにオープニングの「Clergy」では、ライトショーの一部として映画『キングコング』が映写されていたらしい。キングコングと聞いて、映画を思い浮かべるか、吉本を思い浮かべるかで世代がバレちゃうかもね!
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2006年03月20日

Digable Planets『Reachin'』

オシャレな知的ジャジーHip-Hop☆Digable Planets『Reachin'』
Reachin' (A New Refutation of Time and Space)
発表年:1993年
ez的ジャンル:オシャレな知的ジャジーHip-Hop
気分は... :てんとう虫って最近見てないなぁ!

Digable Planetsは、Butterfly(蝶)、Ladybug(てんとう虫)、Doodlebug(蟻地獄)という虫のネーミングを持った男2女1の3人組だ。1993年に本作『Reachin'』で華々しくデビューし、グラミーも受賞する。翌年には2ndアルバム『Blowout Comb』を発表するがセールス不振で翌年には解散!というように、あっという間にシーンを駆け抜けていった。僕はかなりお気に入りのグループだったからね。

当時JazzネタのHip-Hopと言えば、A Tribe Called Quest(ATQC)Gang Starrあたりもいた。結果として、ATQCやGang StarrはUS黒人マーケットから絶大な支持を得たが、Digable PlanetsはUS黒人マーケットから受け入れられず、シーンから消えた。きっと、Digable Planetsのジャジーさって多分にUKクラブミュージックの肌触りに近いものだった気がする。実際、彼らが最初に受け入れられたのはUKや日本であり、その後USマーケットへ逆輸入ってカンジだったからね。

Digable Planetsのサウンドは、とにかくユルいよねっ。気持ちイイを最優先に考えたHip-Hopってカンジかな。その意味ではグルーヴのうねりみたいなものは希薄だったかも?その辺りが黒人マーケットで苦戦した原因かもね。

でも、このオシャレ感覚の知的Hip-Hopは、日本人の感性にはかなりハマっていたと思いマス。僕的には、あまりに過小評価されているHip-Hopグループの1つだと思うなぁ。

オススメ曲を紹介しときやす。

「Rebirth of Slick (Cool Like Dat)」
彼らの名を一躍シーンに轟かせたクラシック・ナンバー。Art Blakey & the Jazz Messengers「Stretching」ネタをベースにした、クールネスという表現がピッタリの1曲。これほどJazzのヴァイブを見事にHip-Hopに融合させたナンバーも珍しいと思いマス。

「Where I'm From」
僕の一番のお気に入りでもある人気曲。フリーソウル・ファンにはお馴染みの名曲KC & the Sunshine Band「Ain't Nothin' Wrong」ネタのトラックが極楽に気持ちイイっす。僕はそもそもArchie Bell & The Drells「Tighten Up」をスローにしたようなこの曲がメチャ好きなので。その意味では「Tighten Up」好きの人にもオススメのナンバーっす。

「Pacifics」
Lonnie Liston Smith「Devika (Goddess)」ネタのJazz Funkテイストのナンバー。この太いベースラインが好きだなぁ。

「What Cool Breezes Do」
Eddie Harris「Superfluous」ネタのクールなユルユル・トラックが心地良いナンバー。

「Time & Space (A New Refutation Of)」
ハードバップ・ファンには嬉しいSonny Rollins「Mambo Bounce」ネタのブルージーなジャジー・グルーヴ。

「Last of the Spiddyocks」
「Rebirth of Slick (Cool Like Dat)」と並ぶクールネス・ジャジー・トラック。Alan Goldsher「String Bass Blues」、Steven Bernstein「Trumpet Solo」ネタの激シブのトラックは必聴デス。

「Jimmi Diggin Cats」
定番ネタKool & the Gang「Summer Madness」を使ったオシャレなトラックが印象的なナンバー。

「La Femme Fetal」
お馴染みLast Poets「Jazzoetry」ネタの玄人好みのカッチョ良いトラックに思わず唸ってしまうナンバー。

「Nickel Bags」
これまた名曲Curtis Mayfield「Give Me Your Love」ネタのスムーズ・グルーヴのナンバー。「Give Me Your Love」ネタの曲として、以前にMary J. Blige「I'm the Only Woman」も紹介しましたね。Steve Parks「Movin' In The Right Direction」、Herbie Mann「Push Push」、Edwin Starr「Easin' In」もサンプリングソース。

「Examination of What」
Crusaders「Listen and You'll See」ネタのキーボードの音色のループが何とも印象的なナンバー。

本当は、今回昨年リイシューされたDred Scottの1stアルバム『Breakin' Combs』を紹介しようと思ったんだけど、TowerやHmvでは扱っているけど、何故かAmazonでは扱っていないみたい。Digable Planetsと同様に、ジャジーHip-Hopの名作っす。タイプはだいぶ違うけどね!
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2006年03月19日

Leon Russell『Leon Russell』

Leon兄貴と大物ミュージシャンによる大スワンプ大会☆Leon Russell『Leon Russell』♪
レオン・ラッセル
発表年:1970年
ez的ジャンル:スワンプロック大勉強会!
気分は... :ホタルイカの沖漬けのような美味(^¬^)

1960年代後半から1970年代後半のロックのキーワードは英米問わず「スワンプ」だったと言えるであろう。サイケデリック・ムーブメントの幻想から覚めた英米のミュージシャンはこぞってアメリカ南部に根ざすルーツ・ミュージックに流れた。

アメリカ側でその流れを決定づけたアルバムがThe Band『Music From Big Pink』(1968年)やDelaney & Bonnie『Accept No Substitute』(1969年)といったアルバムだ。特に、DelaneyとBonnieのBramlett夫妻によるデュオDelaney & Bonnieはイギリスのミュージシャンに大きな影響を与え、Eric Claptonはぜひ彼らをヨーロッパの聴衆に紹介したいとツアーを計画し、そのClapton、BeatlesのGeorge Harrison、TrafficのDave Masonといった蒼々たるメンツがサポートを努めた。

そして、そうしたルーツ・ミュージックから刺激を受けたイギリスからの回答が、The Rolling Stones『Beggars Banquet』(1968年)、Derek & The Dominos『Layla & Other Assorted Love Songs』(1970年)、George Harrison『All Things Must Pass』(1970年)、Joe Cocker『Mad Dogs And Englishmen』(1970年)、Dave Mason『Alone Together』(1970年)といった良質のアルバムだと思いマス。

この英米ミュージシャンの交流の中で生まれたスワンプ・ロック・ブームの影の立役者の一人がアメリカ人ミュージシャンLeon Russellである。1960年代初めからスタジオ・ミュージシャンとして活躍していた彼は、Delaney & Bonnie『Accept No Substitute』を実質的に仕切り、Joe Cocker『Mad Dogs And Englishmen』をプロデュースし、Dave Mason『Alone Together』でも好サポートを見せた。

そして、イギリス人プロデューサーDenny Cordell(Procol Harum『A Whiter Shade Of Pale』なども手掛けていた)と共にスワンプ発信基地として設立したのがShelterレコードであり、そこで満を持して出されたのが1stソロ・アルバム『Leon Russell』である。

まず参加メンバーが凄いっす。BeatlesからGeorge Harrison、Ringo Starr、Rolling StonesよりCharlie Watts、Bill Wyman、それ以外にもEric Clapton、Steve Winwood、Delaney & Bonnie、Joe Cocker等々こんな豪華メンツを揃えることができたことだけでも、Leon Russellというミュージシャンの大物ぶりを推察できると思いマス。さしずめ、Leon兄貴を慕ってイギリス人ミュージシャンが大集結したスワンプ大勉強会といったところであろう。ただし、曲ごとのクレジットがないので、誰がどの曲に参加しているのかが不明なのですが。

そうした話題性を除いても、純粋に素晴らしい楽曲、素晴らしいボーカルのオンパレードであり、Leonのシンガーソングライターとしての非凡さに唸ってしまいマス。

オススメ曲を紹介しときやす

「A Song for You」
CarpentersやDonny Hathawayなどのカヴァーでも有名な不朽の名曲。Carpentersについて言えば、大ヒット曲「Superstar」もLeonの作品デス。

ただただ美しいピアノのイントロに続き、♪I've been so many〜♪という激シブのLeonのボーカルを聴いただけで、僕はもう昇天してしまいマス。特に、歌詞が好きだなぁ。学生の頃、必死にこの歌詞を覚えようとしていた記憶がありマス。

And when my life is over
Remember when we were together
We were alone and I was singing this song for you

僕もこんなセリフを吐いてみたいね!

「Dixie Lullaby」
いかにもスワンプなナンバー。このユルユルなカンジがたまりません。

「I Put a Spell on You」
「Prince of Peace」
Claptonのギターがメチャカッチョ良いナンバー2曲。「I Put a Spell on You」は、本番テイクに入る前の演奏もカットされずにそのまま収録されているのが面白いデス。2曲ともゴスペル・フィーリングの女性コーラスがイイ感じっす。

「Shoot Out on the Plantation」
スワンプならではのファンキーなグルーヴ感がごキゲンなナンバー。

「Hummingbird」
ブルースの帝王B.B. Kingもカヴァーした名曲。とにかく楽曲がイイっす。隠し味のパーカッションがいいアクセントになってマス。

「Delta Lady」
この曲もLeonの代表曲の1つ。前年にJoe Cockerがカヴァーしてヒットしている。Leonのブルース・フィリーング溢れる独特のしゃがれボイスに、Joe Cockerらのこれまたクセのあるコーラス隊が絡む、スワンプ・ボーカル大会が実に魅力的っす。

「Roll Away the Stone」
ライブでのハイライト曲であり、アルバム中一番カッチョ良いナンバー。スワンプのアーシーで、ブルージーで、ファンキーな魅力を全て体現できるナンバー。文句無しの曲ですな。

「Masters of War (Old Masters)」
Bob Dylanのカヴァー。発売当時初回プレスにしか収録されていなかった。CD化で見事復活!

『Leon Russell And the Shelter People』(1971年)、『Carney』(1972年)、『Leon Live』(1973年)、『Will O' the Wisp 』(1975年)といった作品も本作同様に聴きものだと思いマス。
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2006年03月18日

Soul II Soul『Club Classics Vol.1』

世界中をグランド・ビートに染めたUKクラブ・ミュージックの傑作☆Soul II Soul『Club Classics Vol.1』
Vol. 1 - Club Classics 10th Anniversary
発表年:1989年
ez的ジャンル:グランド・ビートの元祖
気分は... :ひんやり、ゆったり、ズシリ!

昨日紹介したLatrice『Illuminate』を聴いていたら、何故かグランド・ビートが聴きたくなった。US発の最新ウエストコースト・ハウスと15年以上前のUK発のクラブミュージックが、僕の頭の中でどのように結び付いたのか自分でも不明っす。心地良いクール&エレガント&スタイリッシュなグルーヴってあたりが共通しているのかな?

僕の記憶の中では、80年代後半から90年代前半にかけて、とにかくオシャレな音楽と言えばUKクラブ・ミュージックだった。このブログで紹介したアルバムで言えば、Mica Paris『Contribution』Alison Limerick『And Still I Rise』Beats International『Let Them Eat Bingo』なんかがそうっす。

そんな当時のUKクラブ・ミュージックを席巻した一大ムーブメントがグラウンド・ビートっす。グラウンド・ビート(Ground Beat)は、ゆったり&ズシリと重い打ち込みビートが特徴のクラブ・ミュージックのことっす。

そんなグランド・ビート・ブームのきっかけとなったアルバムがSoul II Soul『Club Classics Vol.1』っす。

Soul II Soulは、リーダーのJazzie Bが、Massive Attackの前身Wild BunchのメンバーだったNellee Hooperとの出会いを機に結成したグループである。実態は、Jazzie Bによるプロジェクトと呼んだ方がいいかもしれないけど。

一応、Jazzie BとNellee Hooperがグラウンド・ビートの生みの親として説明されることが多いと思うけど、実際はNellee Hooperと日本が誇るグルーヴ・マスターGOTAこと屋敷豪太がクリエイトしたものだと理解している。僕がかなりのGOTA好きであったことは、Simply Red『Stars』の時に紹介したと思いマス。

実際、Nellee Hooper(Massive Attack、Bjork、Madonna等をプロデュース)やGOTA(Bomb The Bass、Simply Red)のその後の活躍と、彼らが抜けたSoul II Soulのパワーダウンを考えれば、このSoul II Soulの心臓部は、この二人であったことが容易に想像できると思いマス。

ただ、このアルバムを支配する音数の少ないひんやり、ゆったり、ズシリと重いグルーヴは、レゲエ/ダブの影響が顕著である。このあたりは、Jazzie BがサウンドシステムDJだったことや、Jazzie Bや本アルバムのメイン・ボーカリストであるCaron Wheelerがジャマイカ系イギリス人であることが関係している気もしマス。

オススメ曲を紹介しときやす。

「Keep on Movin'」
グラウンド・ビートの代名詞のような大ヒット曲。ズシリと重い硬質なグルーヴ、エレガントなピアノとストリングス、艶やかなCaron Wheelerのボーカルがうむだす、クールネスと言うよりヒンヤリという表現の方がピッタリのサウンドには、かなり衝撃を受けまシタ。当時、USのR&BシーンはJam & Lewisが絶好調であり、New Jack Swing(NJS)が台頭していた時期だけど、それらと比較して明らかに異質な曲だったもんね。この後、この曲をプロトタイプとして、多くのグラウンド・ビート作品が生まれまシタ。

「Back to Life」
「Keep on Movin'」と並ぶ彼らの大ヒット曲。ただ残念なことに、僕が持っているオリジナル盤にはA Cappellaバージョンしか収録されていません。正直、これはシングル・バージョンやその他のRemixバージョンを聴くことをオススメしマス。この曲もボーカルはCaron Wheelerっす。

Hip-Hopファンには、DJ ClueがMary J. BligeとJadakissをフューチャーし、この曲をリメイクした「Back To Life 2001」も見逃せないですよね。その後、「Back To Life 2003」も出ましたが。

「Fairplay」
「Keep on Movin'」、「Back to Life」のようなエレガントさは欠けるけど、UKらしいソウル+レゲエ/ダブなナンバー。この曲はRose Windrossのボーカルがフューチャーされていマス。

「Feeling Free」
Jazzie Bのラップが聴けるナンバー。Massive Attackのメンバーがバック・ボーカルを努めていマス。パーカッシブなトラックがイイカンジっす。

「Feel Free」
Doreen Waddellのボーカルをフューチャーした、レゲエ/ダブの影響が顕著なナンバー。「Keep on Movin'」同様にストリングスがイイカンジっす。ちなみに、ボーカルのDoreen Waddellは、その後万引きで逃亡中に、交通事故で死亡したそうです。

「Happiness」
この曲もDoreen Waddellのボーカルをフューチャーしたナンバー。「Keep on Movin'」の次にアルバムでお気に入りのナンバー。プログラミングでGOTAがクレジットされているので、多分このカッチョ良いグルーヴは、彼の貢献が大だと思いマス。

「Jazzie's Groove」
Jazzie Bの原点がサウンドシステムであることを認識できるナンバー。

ちなみに本作はアメリカでは『Keep On Movin'』のタイトルで発売されていマス。

彼らの他の作品では、『Volume III Just Right』(1992年)が好きですかね。それよりも、Caron Wheelerのソロアルバム『UK Blak』(1990年)、『Beach of the War Goddess』(1992年)の方が僕の愛聴盤デス。特に、『UK Blak』(*BlackではなくBlak)は本作と並ぶ傑作アルバムだと思いマス。
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2006年03月17日

Latrice『Illuminate』

久々に出会った聴かせるハウス/クラブミュージック☆Latrice『Illuminate』♪
Illuminate
発表年:2006年
ez的ジャンル:聴かせるハウス/クラブミュージック
気分は... :強風にビックリ!

昨晩からの強風に驚いたね。外出していたんだけど、お気に入りの傘が風で無残な姿となりショックっす。

今回は、LA Stylez『The LA Style Project』の時にも紹介した、最近お気に入りのクラブ・ミュージック系のアルバムLatrice『Illuminate』っす。

CDショップでR&B/Hip-Hopコーナーがメインの僕にとって、たまにハウスやクラブ・ミュージックの新譜を試聴する機会があるが、アルバムまで購入しようと思うケースは少ない。

結局、ハウスやクラブ・ミュージックって、聴く音楽ではなく踊る音楽、アルバム単位ではなく曲単位、アーティスト主導ではなくプロデューサー主導の音楽スタイルなので、それが僕の現在の音楽リスニング・スタイルとは相性が悪いようだ。

あと、僕の性分として、コンピレーションやノンストップRemixのアルバムは基本的に購入したくないので、そうした影響もハウス/クラブ・ミュージックのコーナーから足を遠ざけているのかもしれない。

そんな僕が、CDショップで試聴して1発で気に入ったのがLatrice『Illuminate』です。

LatriceことLatrice Barnettは、ハウス好きの人にはウエストコースト・ハウス・シーンの歌姫としてそれなりに名の知れた存在だったらしいっす。また、本作のメイン・プロデューサーであるJay-J、Kaskade(Ryan RaddonとFinn Bjarsonのチーム)といった人達もシーンを牽引する重要人物らしい。正直、このあたりの最新ハウス事情は、僕は全く知りません。

このアルバムは、僕のような現在それほどハウスを聴かない人がハマりやすいアルバムじゃないかなぁと思いマス。踊るためだけではなく、十分に聴けるアルバムに仕上がっていマス。とにかく、クール&エレガント&スタイリッシュなグルーヴが何とも心地良いっす。

オススメ曲を紹介しときやす。

「Illuminate」
アルバムからの先行シングル。Latriceのボーカルと実にマッチした透明感のあるポップなダンスナンバー。このフレッシュさはハウス・ファン以外の方にもオススメな曲デス。

「Hold The Light」
Lemon Jellyあたりにも通じるエレクトロニカ・ポップ。

「Celebrate」
「Love Is」
「Soul On Fire 」
正統派のボーカル・ハウス3曲。どの曲もディープなカンジがたまりません。「Soul On Fire 」はJapanオンリーのボーナス・トラック。

「Make My Heart」
僕のiPodでヘビロテ中のポップなメロウ・グルーヴ。90年代前半に僕がクラブ・ミュージックにハマっていた頃を思い出してきマス。

「Bless This House」
エレガントで清涼感のあるダンス・ナンバー。浮遊感漂うカンジがイイっす。

「Take It From Here」
「Let Me Tell You Why」
「Keep It Alive」
夏の夜のビーチが似合うカンジのダンス・ミュージック3曲。一昨年の夏によく聴いていたクラブ・ミュージックのアルバムAya『Strange Flower』を思い出しマス。

「On & On」
「R&B+ハウス+エレクトロニカ」÷3ってカンジの曲。実にうまく聴かせるダンス・ミュージックに仕上がっていマス。

「Spirits」
「My Endless Way」
Sadeあたりに通じるクールネスを感じる2曲。特にR&Bテイストの「Spirits」はSadeっぽいね。「My Endless Way」はパーカッシブなトラックが僕好みっす。

「Lessons Learned」
切ないカンジが漂うスロー。アルバムの中でいいアクセントになっていマス。

「Deja Vu」
とってもスペイシーで雄大なカンジのエレクトロニカなナンバー。

僕にとっては興味のない大会となったWBCだけど、個人的には今回の対韓国2連敗は、偶然ではなく必然だと思う。代表に選ばれても辞退者が続出し、そんな状況でも“実力は自分達が上”という驕りを持っていた国と、国のためにあらゆる選手が私事を捨てて集結した国とでは、実際に試合を行う前から勝負がついていた気もする。国を代表する戦いが如何なるものなのか、日本球界はサッカー界から学ぶべきであろう。
posted by ez at 06:03| Comment(0) | TrackBack(2) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする