発表年:2000年
ez的ジャンル:激甘系ソフトポップ
気分は... :あま〜い!
王ジャパンのWBC優勝でみんな盛り上がっているようですね。
確かに、この勝利は素晴らしいし、選手達の健闘を称えることに異論はありません。
でも、この優勝はあくまでWBCというMLBが主催したお粗末な国際大会のチャンピオンであって、真の意味での“ワールド・チャンピオン”ではないという点を肝に銘ずるべきではと思いマス。やっぱり、全ての国が最強メンバー、ベストコンディションで臨み、公正な審判構成、トーナメント方式の大会じゃないとねぇ。今回のような不公平だらけの茶番な大会でチャンピオンになっても、個人的には喜びは半減以下ですな。
むしろ今大会での日本チームの最大の収穫は、対韓国戦の2敗だと思う。ホント、今大会で旋風を巻き起こした韓国チームには感服するばかりだ。国内組、海外組を問わず最強メンバーでチームを結成し、しかも念入りに調整し、ベストコンディションで大会に臨んだ姿勢に、日本は大いに学ぶべきであろう。
今大会で本当にベストメンバーかつベストコンディションで臨んだチームは韓国とキューバぐらいだもんね。両チームが今大会で好成績を残したことは、ある意味必然だったと思いマス。アメリカ、ドミニカ、プエルトリコといった本来の強豪国や日本は、まだまだ“あま〜い”と思いマス。
今回は別の意味で究極の“あま〜い”ポップ・アルバムLinus Of Hollywood『Let Yourself Be Happy』(2000年)デス。
Linus Of Hollywoodは、ハリウッドのライナス君ことKevin Dotsonの一人ユニット。僕は正直保有する2枚のアルバム以外の情報は殆ど知らないけど、とにかくポップ職人ってカンジです。Beatles、Beach Boys、Zombies、60年代ソフトロックあたりが好きな人はハマるタイプの激甘ポップ・ワールドのオンパレードっす。本人は自らの音楽を“ソフトポップ”と形容しているようですが。
『Let Yourself Be Happy』は、1stアルバム『Your Favorite Record』に続く2ndアルバムっす。とにかく懐かしく、新しい激甘ソフトポップっす。
オススメ曲を紹介しときやす。
「Building a Ship」
ポップの迷宮へようこそ!Beach BoysでBeatlesかつZombiesに少々Simon & Garfunkelなオープニング・ナンバー。挨拶代わりの1曲ってカンジでしょうか?
「Goodbye to Romance」
Ozzy Osbourneのカヴァー。ポップ職人が永遠のヘビメタおやじOzzyのカヴァーなんて意外な気もするが、元々Kevinはヘビメタ少年だったらしい。何がきっかけでヘビメタ少年がポップ職人に変貌しちゃうのかね。ヘビメタには殆ど足を踏み入れたことがないボクにはわかりません。言われなければ、ヘビメタ・アーティストのカヴァーだなんて絶対わからないポップな仕上がりデス。
「To Be a Girl」
ファンからも人気の高胸キュンの切ないギターポップ。いかにも青春ポップソングってカンジが魅力デス。中学生の頃、60年代ポップソングに歓喜していた感覚を思い出させてくれマス。なんかCDよりもレコードで聴きたいポップソングですな。
「Whole New Country」
アルバムで一番のお気に入り曲。究極“くどい系”ポップソングってカンジですな。ネオアコ系ポップですな。カリフォルニア・ボッサってカンジの前半、ホーンセクションも入る分厚いアレンジで盛り上がる後半もイイっす。
「Girl I'll Never Have」
「Thank You for Making Me Feel... Better」
「Where Are You?」
ポップ職人の見事な仕事ぶりを堪能できる3曲。
「Need You Around」
渚のラブソングって趣の激甘ポップ。これも気分はカンペキに60年代ですな。
「Every Day I Fall in Love Again」
「Whole New Country」と並ぶ僕のお気に入り曲。初めて聴くのに何十年も聴いてきたような曲に錯覚してしまうキャッチーさと、ひねくれポップのスパイスの絶妙な塩梅がボクにはたまりません。
このアルバムは、国内盤と輸入盤ではジャケが異なります。基本的にはオリジナルの輸入盤のジャケを尊重するのが僕の流儀ですが、このアルバムに限って言えば、絶対国内盤のジャケの方が中身に合っていマス。輸入盤のジャケだったら、僕はこのアルバムに出会っていなかったかもしれません。
1st『Your Favorite Record』も極上ソフトポップ・アルバムに仕上がっていマス。こちらもオススメっす。