2006年03月24日

Leon Ware『Musical Massage』

Marvin Gayeの傑作『I Want You』と双子の究極メロウ・グルーヴ☆Leon Ware『Musical Massage』
Musical Massage
発表年:1976年
ez的ジャンル:ミスターメロウネス系ソウル
気分は... :音楽クイック・マッサージ(* ̄ー ̄*)

Leon Wareと言えば、ミスターメロウネスと呼ばれるほど、メロウ・グルーヴのソウルを作らせたら天下一品のプロデューサー/ソングライターだ。そのメロメロ・サウンドに、正統派ソウルファン、AORファン、フリーソウル・ファンなど多くのリスナーが魅了されたことであろう。

メロメロ好きの僕にとっても、まさにど真ん中のアーティストであり、『Leon Ware』(1972年)、『Musical Massage』(1976年)、『Inside Is Love』(1979年)、『Rockin' You Eternally』(1981年)、『Leon Ware』(1982年)といったアルバムはどれも愛聴盤っす。そんな中でも特に好きな作品が『Musical Massage』デス。

Marvin Gaye『I Want You』の記事投稿の時に説明した通り、『Musical Massage』は裏『I Want You』とも呼ぶべき、『I Want You』と双子のアルバムだ。Marvin Gaye『I Want You』は、ご存知の通り、Leon Wareが自身の作品としてレコーディング済みであったものを、それを気に入ったMarvinが急遽譲り受けて制作されたもだ。その『I Want You』と同時並行的に制作されたアルバムが本作である。よって、両者は非常によく似た雰囲気を持ったアルバムっす。

当然のことながら、James Gadson (ds)、Chuck Rainey (b)、Ray Parker Jr.(g)、David T. Walker(g)、Sonny Burke(key)、John Barnes(key)、Jerry Peters(key)、Bobbye J. Hall(per)、Gary Coleman(per)といったバック陣も『I Want You』と同じデス。また、Marvin Gaye、Minnie Ripperton、Bobby Womackらがゲスト参加してます。まぁ、Marvinはこんな素晴らしいトラックを譲り受けたんだから、仁義として何かご奉仕しないとね(笑)

とにかくミスターメロウネスの本領発揮のセクシーでメロウなグルーヴで、音楽ファンの心をマッサージしてくれマス。

オススメ曲を紹介しときやす。

「Learning How to Love You」
モロにMarvin Gaye「I Want You」テイストのオープニング。カッチョ良いギターカッティング(Ray Parker Jr.かな?)、心地良いパーカッション、エレガントなストリングス...「I Want You」好きにはヨダレもんですな。

「Instant Love」
Minnie Rippertonがバックコーラスで参加。ストリングスのアレンジが見事デス。LeonのMinnieへの提供楽曲と言えば、「Inside My Love」(アルバム『Adventures In Paradise』収録)が有名ですよね。Leon自身も『Inside Is Love』でセルフカヴァー(こちらのタイトルは「Inside your love」)していマス。

「Body Heat」
Quincy Jonesとの共作ナンバー。Quincyのアルバム『Body Heat』のタイトル曲としての方が有名かもしれませんね。QuincyのバージョンでもLeonがボーカルを担当していマス。

「Holiday」
「Phantom Lover」
官能系メロウ・グルーヴ2曲。特に、「Holiday」はMarvin Gaye、Bobby Womackが参加していマス。バックコーラスでBobby Womackが参加というのは意外な気もするが、LeonとBobbyはよき友のようっす。「Phantom Lover」はアレンジがなんかエロカッコいいっす。

「Journey Into You」
フリーソウル・ファンにはお馴染みのメロウ・クラシック。僕もこの曲が一番のお気に入りデス。このエロいんだけど、心地良いグルーヴにヤラれてしまいマス。

「Musical Massage」
他の曲と比べると落ち着きを持ったAORっぽいナンバー。この曲にもBobby Womackが参加していマス。

「French Waltz」
タイトルの通り、官能系ワルツナンバー。アルバムの中で1つのアクセントとなっていマス。

「Turn Out the Light」
「Journey Into You」と並ぶお気に入りのメロウ&スウィートなスロー。個人的にはこの手の曲がもう少し多めでも構いません。フェロモンの出具合が少し抑え気味なのがイイっす。

「I Wanna Be Where You Are」
「Comfort (Come Live With Me, Angel) 」
CD化にあたり、ボーナス・トラックとして追加された2曲。共に『I Want You』に収録されているナンバーっす。「I Wanna Be Where You Are」は、Marvinバージョンとまんま一緒ですよね。昔はMarvinバージョンが短い中途半端な尺だったので、このLeonバージョンの存在が大きかったのですが、数年前に出た『I Want You』デラックスエディションにフルバージョンが収録されたので、今はボーカルの違いを楽しむ程度ですかね。

「Comfort」は『I Want You』には「Come Live With Me, Angel」のタイトルで収録されていマス。こちらはMinnie Rippertonが参加していマス。Minnie の天使の歌声もLeon作品ではセクシーに聴こえるから不思議ですよね。

僕が持っている『Musical Massage』と現在発売されているCDとではボーナストラックに数曲違いがあるみたいデス。僕が持っているCDに収録のボーナストラック「With You」という曲もお気に入りなのですが、現在発売中のCDには収録されていません。
posted by ez at 00:57| Comment(2) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする