2006年04月11日

Patti Austin『End of a Rainbow』

春にピッタリ!小鳥のさえずりのような音楽☆Patti Austin『End of a Rainbow』
エンド・オブ・ア・レインボー
発表年:1976年
ez的ジャンル:クロスーバー/コンテンポラリー系女性ボーカル
気分は... :春のさわやかデザート(⌒¬⌒)

今回は、Patti Austinのデビュー作『End of a Rainbow』っす。

春になり、清々しい日が続くようになると、このアルバムを聴きたくなるね。
天気のいい午前中に、多摩川沿いを散歩しながら聴くのにピッタリのアルバムってカンジかねぇ。きっと僕には小鳥のさえずりのような音楽なのかもしれない。

僕がPatti Austinの名を知ったのは、Quincy Jonesプロデュースの『Every Home Should Have One』(1981年)だったかな。名曲「Do You Love Me」やJames Ingramとのデュエットで大ヒットした「Baby, Come To Me」といった曲は印象に残った。でも、正直Patti Austinというシンガーには特に興味を覚えなかったなぁ。なんかQuincyのお抱えシンガー程度の認識だったね。

その後CD時代になって、このデビュー作『End of a Rainbow』(1976年)と2ndアルバム『Havana Candy』(1977年)を購入した。これら2枚の購入理由は、Patti本人よりバックのメンツに興味を覚えたからっす。

特にRalph MacDonald大好きの僕としては、『End of a Rainbow』のクレジットにRalphの名を発見し、それだけで購入決定でした(笑)♪

それ以外にもこの2枚のアルバムには、Richard Tee、Dave Grusin、Eric Gale、Steve Kahn、Hugh McCracken、Will Lee、Chuck Rainey 、Anthony Jackson、Steve Gadd、Andy Newmark、Steve Jordan、Randy Brecker、Michael Breckerといった豪華メンバーがズラリ☆この名前だけ見れば、2日前に紹介したDonald Fagenも真っ青ってカンジでしょ!

あと、このジャケ写真もインパクトがあったね。一瞬エイリアンかと思った(?)m(_ _)m失礼。でも、本作とRoberta Flack『Quiet Fire』(1971年)、Erykah Badu『Worldwide Underground』(2003年)の3枚が、僕的にはデカ頭ジャケBest3っす。Erykah Badu『Worldwide Underground』は、絶対この2枚のどちらからかインスパイアされていると思うけどね!

今思うと、クロスオーバー・ブームの立役者の一人CTIレコードの総帥Creed Taylor自らプロデュースし、売れっ子アレンジャーDavid Matthewsが全面サポートというあたりを見ても、かなりの意欲作であったことがうかがえマス。

サウンド的には、フルーツたっぷりだけど甘さ控え目の春のさわやかデザートってカンジですな。

オススメ曲を紹介しときやす。

「Say You Love Me」
アルバムのハイライト曲であり、クラブ系リスナーにも大人気のオープニング曲。CTIの面目躍如と言うべき、見事に洗練されたオシャレ・サウンドっす。やや細目のPattiの声がホント小鳥の鳴き声のように心地良く響き渡ります。この曲もハマると中毒になるタイプの曲だね。

「In My Life」
じんわり胸にしみるラブソング。Richard Teeのフェンダー、Eric Galeのギター、Michael Breckerのテナーサックス、Ralph MacDonaldのパーカッションなどのバックの好サポートが目立ちます。

「You Don't Have To Say You're Sorry」
実に味わい深いバラード。スローものではこの曲が一番お気に入りですね。リリカルなピアノのイントロ、CTIらしいストリングスのアレンジも実にロマンティックですね。

「More Today Than Yesterday」
本作唯一のカヴァー曲(他の曲は全てPattiの作品)。オリジナルはThe Spiral Starecaseというソフト・ロック・グループの1969年のヒット曲っす。ここでは、R&Bテイストのハツラツとしたミディアム・グルーヴに仕上がっていマス。

「Give It Time」
「Say You Love Me」と並ぶ僕のお気に入り曲っす。メロメロ好きの僕が一発KOのメロウ・グルーヴっす。個人的には、Ralph MacDonaldの大好きな作品「In The Name Of Love」あたりと一緒に聴くと相性バッチリだと思います。この曲でもそのRalphのパーカッションが活躍していマス。

「There Is No Time」
「Give It Time」からシームレスで続くこの曲もメロウ好きにはヤバい曲ですな。出だしの女性コーラスで胸がトキメキますよ〜っ☆トロピカル風味のほんわかナンバーっす。

「This Side Of Heaven」
「Say You Love Me」と並んでクラブ系リスナーに人気の高い曲。やっぱりRalphのグルーヴィーなパーカッションが肝ですね。実に気持ち良い踊れるカンジですな。

「Sweet Sadie The Savior」
アルバムのエンディングはゴスペル・タッチのスロー。こうしたディープ・タッチよりもライト・タッチの曲の方が彼女には向いていると思うけど、アルバム中に1曲くらいはこうしたナンバーがある方が全体が引き締まっていいかもね。

本作を気に入った方は2ndアルバム『Havana Candy』(1977年)もどうぞ!こちらはDave Grusin & Larry Rosenがプロデュースしてます。
posted by ez at 00:35| Comment(4) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする