発表年:1966年
ez的ジャンル:元祖モッズ
気分は... :カッコイイ〜!
モッズ...モッズ・スタイルのファッション、音楽、ライフスタイル等々
僕は別にモッズ的な生き方をしてきたわけではないけど、常にその言葉に憧れを抱いてきたかなぁ。
モッズ(Mods)は、モダーンズ(Moderns:現代人、思想や趣味が新しい人)の略で、1960年代にロンドンのカーナビー・ストリートに集まった若者の一派および彼らのファッション・スタイル、好んだ音楽等の総称を意味する言葉だ。
僕がモッズに憧れを抱くようになったのは、多くの人と同じく元祖モッズ・バンドThe Who、ネオ・モッズの代表バンドThe Jamからの影響だ。僕は、中学生の終わり頃に、The WhoとThe Jamをほぼ同時期に聴きはじめた。しかも、その少し前にモッズを描いた映画『さらば青春の光』が公開されていた。まさに、モッズにハマる土壌は十分に出来上がっていたよね!
でも、不幸なことに僕はWhoについては『Tommy』、『Who'next』から入ったため、初期モッズ作品を聴くのが後回しになり、そのままカッチョ良い生き方からも逸れてしまったようだ(笑)それでも『さらば青春の光』のモチーフとなったWho『Quadrophenia』のブックレットをよく眺めながら、モッズ的な生き方に憧れていたなぁ。
そんなモッズ好きにとって、The Whoと並んで外せない元祖モッズ・バンドがSmall Facesですよね。
多少言い方が悪いけど、The Whoは自分達を売り出すために、モッズというスタイルを巧みに使ったグループだった(それでも僕はWhoの大ファンだけど)。一方のSmall Facesは、実際にモッズだったメンバーが結成したバンドであり、その意味でSmall Facesこそ“真のモッズバンド”と呼べるのかもね。
今回紹介するのは、彼らのデビューアルバム『Small Faces』(1966年)っす。メンバーは、Steve Marriott、Ronnie Lane、Kenney Jones、Ian Mclaganの4人っす。オリジナル・メンバーからキーボードがJimmy WinstonからIan Mclaganへチェンジしてマス。 Whoファンの方には、Kenney JonesはKeith Moonの死後に代わりのドラマーとして加入したあのKennyっす。
まさにどこから切っても“100%ピュア・モッズ”ってカンジで、カッチョ良いの一言!
オススメ曲を紹介しときやす。
「Shake」
オープニングはSam Cookeのカヴァー。Steve Marriottではなく、Ronnie Laneがリードボーカルっす。まさにシェイキーなビートがイカしてますっ!
「Come on Children」
実にハードな演奏とシャウトするMarriottのボーカルが印象的なナンバー。この時代に、このハードさは正直驚きですな。まさにヒップな感覚☆
「It's Too Late」
僕の一番のお気に入りナンバーっす。イントロが何ともモータウンなカンジがたまりません。特にMartha Reeves & The Vandellasあたりと一緒に聴くと、相性バッチリだよね!思わず踊り出しちゃいます♪┌(・。・)┘♪
「What'cha Gonna Do About It」
彼らのデビューシングル。伝説のソウルマンSolomon Burkeの「Everybody Needs Somebody to Love」のリズムパターンを拝借し、ラフでドライブ感溢れる仕上がりになってマス。それにしても、プリティ・フェイスとはかなりギャップのあるMarriottのハードなボーカルはイイですな。キーボードはまだJimmy Winstonっす。
「Sorry She's Mine」
実にモッズなカンジのソウルフルなナンバー。スクーターを乗り回すモッズの映像が浮かんできマス。
「Own Up Time」
2分にも満たないインスト・ナンバーだけどかなりの聴きものっす。Ian Mclaganのオルガンがメチャいいね!
「You Need Loving」
Led Zeppelinの代表曲「Whole lotta love(胸いっぱいの愛を)」(1969年)のモチーフとなったと言われるナンバー。一部歌詞はまんま同じだし、メロディもそれっぽいしね。そして何より、Robert Plantのボーカルって、相当Marriottから影響されているカンジだよね。
「Don't Stop What You're Doing」
コーラスがメチャメチャ“ヒップ”なR&Bテイストのナンバー。密かなお気に入り☆
「E Too D」
これまたハードなナンバー。こういった曲を聴いていると、このバンドって元祖モッズ・バンドに加えて、元祖ハードロックだったことを痛感しマス。
「Sha-La-La-La-Lee」
ヒットシングル。彼らにしてはライト感覚のテンポの良いポップ・ナンバー。
2ndアルバム『From The Beginning』(1967年)も変則的ですけど、モッズ・ファン必聴の1枚ですね。
久々に押入れから引っ張り出してきたThe Who『Quadrophenia』のLPのブックレットを眺めながら、Gerorge FameやManfred MannあたりのCDを聴き、気分だけはモッズになってマス。