2006年05月02日

Little Feat『Dixie Chicken』

ニューオリンズR&Bテイストのファンキー・ロック☆Little Feat『Dixie Chicken』
Dixie Chicken
発表年:1973年
ez的ジャンル:ニューオリンズR&B系LAロック
気分は... :僕も足小さいっすo(> <)o

Little Feat(小さな足)というバンド名は、リーダーのLowell Georgeが、その足のサイズの小ささからミュージシャン仲間にからかわれたことが由来しているらしい。実は僕も足が小さいんですよね(¬¬)

1970年代のLAロックシーンで異彩を放っていたLowell George率いるLittle Feat。僕が洋楽を聴き始めた頃に購入したロックのグラフィティ本にも、Little Featは、Eagles、Doobie Brothersに続くウエストコーストのロックバンドと紹介されている。

Little Featは、Frank Zappa & The Mothers Of Inventionに在籍中のLowell GeorgeがZappaからバンド結成を勧められ、1969年に結成されたグループだ。

Lowell Georgeは、日本人の先生に付き、尺八を本格的に学んでいたいというユニークな音楽歴を持つ。僕も彼が袴姿で武道のポーズを取っている写真を見たことがありマス。結構、日本や東洋へ興味を抱いていた人だったのでは?

そんなLowell George率いるLittle Featは、Eagles、Doobie Brothersあたりと比べた場合、ユーモア感覚に溢れ、ルーツ・ミュージックと戯れた実に個性的なバンドだった。しかし、Lowell Georgeの体調不良やメンバー間の方向性の違いで1979年にグループは解散。そして、その直後Lowell Georgeがソロ・ツアーの最中に心臓発作で急死してしまった。必ずしも商業的に成功したバンドでは無かったようだ。

Little Featの代表作と言えば、『Dixie Chicken』(1973年)ですね。メンバーチェンジを経て、大胆にニューオリンズR&Bをテイストを取り入れたファンキーな意欲作っす。

メンバーは、Lowell George(g、vo)、Paul Barrere(g、vo)、Bill Payne(key)、Richard Hayward(ds)、Kenny Gradney(b)、Sam Clayton(per)の6人編成。

僕はこのLPを高校生の時に期待して購入した。でも、当時の僕はニューオリンズR&Bテイストのファンキーさやコクを理解することが出来ず、戸惑った記憶がある。AORやオーソドックスなウエストコースト・ロックに慣れていた僕にとっては、このギクシャク感が魅力のサウンドがピンと来なかったんだね。耳がまだガキんちょだったんですな。

ニューオリンズR&Bの魅力は、リズム・セクションの強いアクセント、軽快なピアノ、ホーンセクションあたりでしょうかね。この熟成サウンドを堪能するには、やっぱり年輪が必要な気がしますね。

そんな上質のワインのようなコクと香りを堪能あれ!

オススメ曲を紹介しときやす。

「Dixie Chicken」
モロにニューオリンズなオープニング。このギクシャク・ビートとディキシーなピアノが昔の僕には野暮ったいカンジがしたんだね。今では大好きですが。新橋ガード下で飲むオシャレ感覚みたいなサウンドですよね。

「Two Trains」
とってもMetersっぽいファンキーR&Bテイストのスワンプ・ロック。この曲は高校生の僕でもメチャカッチョ良いと思った。特に唸りまくるスライド・ギターにヤラれたね。Lowell Georgeのソロ・アルバム『Thanks I'll Eat It Here』でセルフ・カヴァーしていマス。

「On Your Way Down」
Allen Toussaintのアルバム『Life, Love and Faith』収録曲のカヴァー。とってもアーシーでドラッギーなけだるさが魅力のナンバー。夜の酒場にピッタリなナンバー。

「Kiss It Off」
幻想的かつスピリチャルな曲。かすかに聴こえるタブラのグルーヴがヤバイね。

「Fool Yourself」
The Bandの名曲「Weight」が好きな人ならば、必ず好きになるアーシーなナンバー。「Weight」同様のコクと深みがありマス。僕の一番のお気に入り曲っす。

「Walkin' All Night」
Lynyrd Skynyrdあたりに通じる豪快かつルーズなスワンプなロック・ナンバー。この曲もスライド・ギター好きにはたまりません。

「Fat Man in the Bathtub」
ニューオリンズの巨人Fats Dominoあたりを意識しているナンバーなのかな?この曲も昔は良さがわからなかった曲の1つ。

「Juliette」
LPを購入当初はこの曲が一番好きだったなぁ。きっと、一番メロディアスでサウンドが洗練されていたからだろうね。

本作以外のLittle Featの作品では、名曲「Willin'」、「Trouble」を含む2nd『Sailin' Shoes』(1972年)が僕のオススメっす。本作のようなファンキーさはありませんが、Lowell Georgeのソングライティングの良さと、ルーツ・ミュージックの探求を楽しめるアルバムっす。「Trouble」については、Lowell George死後に追悼年レコーディングしたNicolette Larsonのカヴァーを以前に紹介しましたね。

Lowell Georgeに興味がある方は、唯一のソロ・アルバム『Thanks I'll Eat It Here』(1979年)もどうぞ。『特別料理』というもの凄い邦題のスペシャル・ディナーをどうぞご賞味あれ!ジャケットのLowell Georgeの姿が美味そうな子豚に見えてきます(笑)

また、ニューオリンズにハマりたい人は、本作に続けてDr. John『Gumbo』(1972年)、Allen Toussaint『Southern Nights』(1975年)、そしてMetersNeville Brothersの諸作へ進むといいと思いヤス。
posted by ez at 00:19| Comment(5) | TrackBack(1) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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