2006年06月25日

Earth,Wind & Fire『Open Our Eyes』

それ以降のEarth,Wind & Fireの方向を決定付けたターニング・ポイント的作品☆『Open Our Eyes』
Open Our Eyes
発表年:1974年
ez的ジャンル:ブラジリアン・フュージョン系ポップ&メロウ・ファンク
気分は... :ありがとう大地!ありがとう太陽!命をありがとう!

いよいよW杯は決勝トーナメント突入。
日本の敗退は残念だが、逆に言えば、順当な1次リーグの結果で、決勝トーナメントは実に楽しみな組み合わせばかりだ。前回の日韓大会がワクワクする組み合わせが少なかったので、嬉しい限りっす。

「ドイツ対スウェーデン」、「ポルトガル対オランダ」、「フランス対スペイン」なんて準決勝クラスの組み合わせだもんね。楽しみ!楽しみ!

楽しめたと言えば、昨日で終了したTVドラマ『ギャルサー』はなかなか楽しめた。正直中身はショボいのだが、藤木直人演じるカウボーイ進之助のヘンな日本語と、なぜかアメリカ・インディアンなのに日本語を喋る古田新太演じるジェロニモIII世の巧妙でいい加減なやりとりが結構笑えた。

ありがとう大地!ありがとう太陽!命をありがとう!
*ドラマを観てない人へ→主人公の進之助の決め台詞っす

さて、今回はそんな大地と太陽の音楽ということで、Earth,Wind & Fire『Open Our Eyes』(1974年)っす。Earth,Wind & Fire(以下EW&F)は、『That's the Way of the World』以来の登場っす。

『Open Our Eyes』は『That's the Way of the World』の1つ前の作品である。ジャズ、ブラジリアン・フュージョンのテイストとファンキーなダンス・ミュージックがうまくバランスしたしたアルバムが『That's the Way of the World』だとすれば、それ以降の作品は1作ごとにディスコ/ファンクなダンス・ミュージック路線を強めていき、結果としてスーパー・グループの地位を確立していくことになる。

EW&Fは、マーケティング面で他の黒人グループと多少異なっていた。普通、黒人アーティストは、まずは黒人マーケットで熱烈に受け入れられ、そこから白人マーケットへも波及していくというパターンで大ヒットを放っていた。それに対して、EW&Fは最初から白人マーケットをかなり意識し、その取り込みに成功し、スーパースターの地位を確立したグループだった。

そういった白人マーケットに受け入れられるアルバム作りを開始し、それ以降のEW&Fの路線を決定付けたアルバムが本作『Open Our Eyes』(1974年)である。でも、本作は、ポップなんだけど、まだジャズ、ブラジリアン・フュージョンのテイストもかなり強く、そのあたりが次作『That's the Way of the World』あたりとは多少異なる印象も受ける。

逆に、このフュージョン・テイストの具合いが僕的にはかなり好きです。
ジャケットのメンバーのバックの大自然の風景のような音楽に溢れていますよ!

(ギャルサー進之助風に)
ありがとう地球!ありがとうEW&F!音楽をありがとう!

オススメ曲を紹介しときやす。

「Mighty Mighty」
アルバムからファースト・シングルとなったポップなファンク・ナンバー。この曲は後のアース流ダンス/ファンクのプロトタイプとなった曲なんじゃないかなぁ?「宇宙からの使者」という邦題もアースっぽい!

本シングルはR&Bチャート4位、ポップチャート29位を記録した。ポップチャート29位って大したことなく聞こえるかもしれないけど、このチャートインこそが白人マーケットを狙うEW&Fにとって、大変重要なものであったように思うなぁ。

「Devotion」
ライブの定番曲としても有名な名バラード。アルバムからの3rdシングルにもなった。まさに人類愛に満ちた大地のラブソングといった趣の壮大なナンバー。Paradise「Devotion」、MC Solaar「Devotion」、Cee-Lo Feat Jazze Pha & T.I.「The One」等サンプリング・ネタとしても有名ですね。

「Fair But So Uncool」
ラテン・フレイヴァーのジャズ・ファンク調ナンバー。パーカッションがパカポコ感が僕好みでいい感じ!

「Feelin' Blue」
このアルバムの隠れた名曲だったが、フリー・ソウルのコンピ・アルバムに収録され、一躍注目曲に!夕暮れを眺めながら、聴きたくなる黄昏哀愁ソング。アルバムでこの曲が一番スキだなぁ。

「Kalimba Story」
かなりロック色の強いファンク・ナンバー。アルバムからの2ndシングルとしてR&Bチャート6位、ポップチャート55位を記録した。Rolling Stones「Miss You」と合わせて聴くと、マッチしているカンジがします。Tracey Lee「The Theme」などでネタにも使われていマス。

「Drum Song」
EW&Fと言えばカリンバ(アフリカの民族楽器)!ということでカリンバ大活躍のナンバー。カリンバ大好きの僕として、大歓迎っす。というか個人的にはアルバムの半分位、カリンバ大特集でもいいくらいだね(笑)

「Spasmodic Movements」
普通にジャズ・ナンバーっす。多分、事前情報なしにこの曲を聴いてEW&Fとわかる人はいないでしょうね。でも、この曲を聴くと、Maurice Whiteの音楽のルーツの1つとしてジャズが大きな地位を占めていることを認識できマス。

「Caribou」
ブラジリアン・フュージョンなナンバー。特に、EW&Fの定番サンプリング・ネタ「Brazilian Rhyme」が好きな人はオススメのナンバーっす。例の♪パラッパッパ♪レイオ〜♪のスキャットが延々聴けマス。

早めにアップして「ドイツ対スウェーデン」戦に集中しなければ!
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2006年06月24日

The Wallflowers『Bringing Down The Horse』

偉大なる父Bob Dylanの名前は無用☆The Wallflowers『Bringing Down The Horse』
Bringing Down the Horse
発表年:1996年
ez的ジャンル:アメリカン・リリシズム系ロック
気分は... :親の七光ではない!

サッカー「日本対ブラジル」戦は残念な結果でしたね。
試合終了後の中田英の姿は印象的だったなぁ。
あの中田英の姿・気持ちが残りのメンバーにもあれば...残念な限りデス。

ドイツ大会が始まるまでは、日本は個々人のフィジカル面では劣るが、技術や俊敏性、90分間のスタミナ、何より組織力では世界と互角に勝負できるとの見方が多かったが、実際には違った。世界との差は縮まるどころか拡大したことを実感できる日本の3試合だったよね。

でも、本当に世界に近づくためには、今回のような完敗の結果が出たほうが、日本のサッカー界全体が問題認識できて良かったのだと思います。

その意味では、僕は次期五輪代表候補監督を務める反町康治氏(ソリさん)に期待しています。世界のサッカーに精通し、Jリーグでも実績を上げ、ドイツW杯でもその的確なTV解説ぶりに舌を巻くソリさんが、きっと平山世代の若手をレベルアップしてくれると信じていマス。

さて、久々に90年代アメリカン・ロックを!ということでThe Wallflowersの大ヒット2ndアルバム『Bringing Down The Horse』(1996年)っす。

Wallflowersを率いるのは、Bob Dylanの息子であるJakob Dylan。自らの才能でWallflowersをアメリカを代表するリアルバンドにまで引き上げたJakobにとって、こういった紹介のされ方が一番嫌なんだろうけど、どうしてもツカミはこうなっちゃうよね!

でも、この大ヒット2ndアルバム『Bringing Down The Horse』は、そんなJakobの思いとは裏腹に、父親Bob Dylanと縁のあるアルバムだよね。

まずプロデュースをしているのがT-Bone Burnette。セントルイス生まれのギタリスト、ソングライターであるT-Bone Burnetteについて、僕なんかはElvis Costelloや最近の映画音楽での活躍が印象的だけど、元々は70年代にBob Dylanが行った伝説のライブ・ツアーThe Rolling Thunder Revueのツアーメンバーに参加したことで有名になった人だ。

さらに、ゲストでTom Petty & The HeartbreakersのギタリストMike Campbellが参加している。Tom Pettyファンはご存知の通り、Tom Petty & The HeartbreakersBob Dylanのバックバンドを努めたこともある。

ただし、サウンドや演奏的には、親父さんよりもずっとストレートにロックしている。僕的には、初期のTom Petty & The HeartbreakersBruce Springsteen『The River』あたりと同じ肌触りをカンジます。また、同じ年に発売されたオルタナ・カントリーの雄Wilcoのロック・テイストが強まった作品『Being There』に通じるカンジもするかなぁ。

Jakobのソングライティング能力とT-Bone Burnettの好プロデュースが光る夜の安酒場の光景がピッタリな、とっても男臭いアメリカン・リリシズム溢れるアルバムっす。

オススメ曲を紹介しときやす。

「One Headlight」
1998年にグラミー賞も受賞した、彼らを代表する名曲デス。この曲を聴いていると、JakobのボーカルってBruce Springsteenに似ているよね。哀愁のキーボードや片方だけのヘッドライドに様々な思い込める歌詞なんかもBossに通じる。そう言えば、Bossもその昔“Dylanの再来”と呼ばれていたよね。

「6th Avenue Heartache」
HeartbreakersのMike Campbell参加の哀愁のヒット・ナンバー。リリシズム溢れるスライドギターが印象的ですな。

「Bleeders」
わりとBob Dylan譲りなカンジのナンバー。親父さんがあのクセのある声で歌っても合ってるんじゃない?Rammi Jaffeのオルガンがイイ感じっす。

「Three Marlenas」
Bruce Springsteen『The River』好きの人にオススメの曲。

「Difference」
シングルカットされたエッジの効いたロック・ナンバー。このストレートで、ハードで、ポップな感じが初期のTom Pettyっぽいね。大好きな曲。

「Invisible City」
オルタナ・カントリーな哀愁ナンバー。Jakobのボーカルのシブ〜い哀愁ボーカルがサイコー!

「Laughing Out Loud」
アルバムで一番のお気に入り曲。初期Tom Petty & The Heartbreakersファンは絶対好きになるロックナンバーだね。

「God Don't Make Lonely Girls」
スワンプなテイストの力強くダイナミックな骨太ロックナンバー。

「Angel On My Bike」
「Laughing Out Loud」と並ぶお気に入りナンバー。ホント、このアルバムのロック・ナンバーって、ハードさ、ポップさ、哀愁感のバランスが抜群だよね。

1996年に発表された本作は、ロングセラーを続け、1998年のグラミー賞で年間ベストロックソングとベストロックパフォーマンスをダブル受賞しまシタ。
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2006年06月23日

Scritti Politti『Cupid & Psyche 85』

1985年時点で最も完成された白人によるハイテク系ダンス・ミュージック☆Scritti Politti『Cupid & Psyche 85』
Cupid & Psyche 85
発表年:1985年
ez的ジャンル:ブルーアイド・ソウル系UKダンス・ミュージック
気分は... :80年代サウンドの頂点☆

今、“最も80年代らしかったアルバム?”と聞かれれば、僕はScritti Politti『Cupid & Psyche 85』を思い出す。

イタリア語で"政治的文章"を意味する(イタリア語わからないけど...)Scritti Polittiは、Green Gartside中心に結成されたUKのグループだ。『Cupid & Psyche 85』(1985年)は、1stアルバム『Songs To Remember』(1982年)に続く2ndアルバム。

好き嫌いは別にして、このアルバムの登場は、当時多くの洋楽好きリスナーに衝撃を与えたと思うね(☆o☆)当時の最新テクノロジーを駆使しながら、レゲエ、ファンク、ソウル、テクノなどさまざまな音楽のエッセンスをアヴァンギャルドな感覚で取り入れた1985年最新型ダンス・ミュージック...『Cupid & Psyche 85』はそんなアルバムだった。

80年代半ば頃のビシバシ打ち込みシンセ・サウンドは、今聴くと仰々しくてキビしく感じるものが少なくないo(><)o本作のサウンドもそれと同種なはずなのだが、この作品だけは今聴いていても全然イケてる。おそらく、ボーカルと曲作りのユニークさが彼らの個性を際立たせ、それがサウンドとうまくマッチしているからだと思う。

女性ボーカルだと勘違いするほどのGreen のハイトーン・ボーカルは、最初は多少違和感を覚えるのだが、何回も聴いていくうちにクセになってしまう( ̄ー ̄☆)Greenのボーカルを聴くと、懐かしきアイドル的ロックグループだったC-C-Bのボーカルを思い出す♪誰か♪Romantic♪止めて♪胸がぁ〜っ、胸がぁ〜っ♪

『Cupid & Psyche 85』に収録されたヒット曲には「Wood Beez」、「Hypnotize」、「Absolute」のようにアルバム・リリース前に12インチ・シングルとしても注目を集めたものも多く、そういった12インチ的な感覚で統一されている点も、このアルバムの魅力の1つかもしれないよね。

オススメ曲を紹介しときやす。

「Wood Beez (Pray Like Aretha Franklin) 」
このアルバムを象徴するヒット・ダンス・チューン。サブ・タイトルにあるようにクイーン・オブ・ソウル”Aretha Franklinへのオマージュ・ナンバーだ。実際に♪毎晩、僕はAretha Franklinのようにお祈りする♪と歌われていマス。

約10日前にAretha Franklin『Young, Gifted And Black』を紹介したけど、この「Wood Beez」をプロデュースしているにも、その『Young, Gifted And Black』をプロデュースしていたArif Mardinであるという点が実に興味深い。

サウンド的には、エレクリック・ポップとソウル・ミュージックとHip-Hopサウンドを一度解体し、アヴァンギャルドなセンスで再構築させた実にユニークな12インチ感覚のナンバーっす。

「Hypnotize」
これも12インチ・シングルが話題となったナンバー。予想を裏切る意外な曲展開が魅力の曲。基本は、エレクリック・ファンクなんだけど、明らかに黒人アーティストのそれとは違うテイストが面白い。

「Absolute」
アルバム中一番好きなファンク・チューン。ロマンティックなテイストとファンクネスとひねくれアヴァンギャルド感覚がカオス的に入り交じったカンジが好きデス。

「Perfect Way」
珍しく、全米チャートでもスマッシュヒットとなった(最高位11位)シングル・カット曲。この期待感たっぷりのイントロがたまらなく好きだね。曲の完成度では、この曲が一番かもね?事実、Scritti Polittiのことを大変気に入っていたジャズの帝王Miles Davisはアルバム『Tutu』(1986年)のなかで「Perfect Way」をカヴァーしてマス。

「The Word Girl (Flesh and Blood) 」
Green Gartside流レゲエ・ナンバー。これは全英チャート6位の大ヒットとなりまシタ。本アルバムでは珍しく、のんびり、ゆったりモードのマッたりできるナンバー。

「Small Talk」
小気味よく軽快なダンス・ポップ。このアルバムのサウンドって、ゴージャスで、とってもダンスサブルなんだけど、一方で全然熱さがない。このどこか冷めたカンジが逆にイイのかもね?

「Lover to Fall」
実に可愛いカンジのエレクトリック・キャンディ・ポップなナンバー。僕は案外このテイストが好きだったりする。

一般的にScritti Polittiの代表作と言えば本作だけど、3rdアルバム『Provision』(1988年)も僕は同じ位好きだね。『Cupid & Psyche 85』に比較するとインパクトに欠けるけど、前述のMiles DavisZappのRoger Troutmanのゲスト参加は見逃せないし、曲も先に述べたエレクトリック・キャンディ・ポップなテイストのナンバーが揃っていマス。

『Provision』の後、約11年のブランクを経て『Anomie & Bonhomie』(1999年)を発表し、その後また長い沈黙に入った彼らだが、なんと最近7年ぶりの新作『White Bread, Black Beer』を発表!これには驚いたねぇ〜(゚□゚)ビックリ!

もう少しでW杯「日本対ブラジル」戦。あまり過度の期待をせず、でも熱く応援したいものっす\(^◇^)/ガンバレ!
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2006年06月22日

Shakatak『Blue Savannah』

オシャレ・ナンバー「Nightbirds」、「Invitation」のShakatakは今も健在☆Shakatak『Blue Savannah』
BLUE SAVANNAH
発表年:2003年
ez的ジャンル:オシャレUKジャズ・ファンク
気分は... :シャック・アタック!→シャカタ〜ク!

今回は80年代前半の洋楽ファンには超懐かしいShakatakっす。

Shakatakは1981年にデビューしたNigel Wright、Bill Sharpe、Roger Odellを中心としたUKのジャズ・ファンク・バンド。Shakatakと言えば、まず思い浮かべるのが80年代前半に大ヒットしたシングル「Nightbirds」「Invitation」の2曲ですね。特に「Nightbirds」のアノ魅惑のピアノのイントロにはメロメロでした。

この2曲に代表される80年代前半のムードを反映した美しくもクールなクリスタル・フュージョンは、一部で薄っぺらいイージーリスニングと揶揄さればがらも、確実にShakatakブームを巻き起こしていた。特に、日本では爆発的に人気があったよね!

その「Nightbirds」、 「Invitation」は今聴いても鮮度バツグンのグッド・ミュージックなのだが、僕のイチオシは2003年に発表されたアルバム『Blue Savannah』だ。

『Blue Savannah』は、ヒットしたアルバムではないけど、これからの季節にピッタリなクラブ・テイストのサマー・グルーヴ満載☆なかなか掘り出しモノのアルバムっす。本ブログで紹介したアーティストで言えば、Aya『Strange Flower』あたりのスタイリッシュさと共通するかもね!

今回、Shakatakを取り上げるきっかけとなったのが、昨日行われていた全米プロバスケットボールNBAファイル「ヒート対マーベリクス」第6戦のTV観戦だった。ヒートを応援した僕は、ヒートのスーパースターである“シャック”ことシャキール・オニール(Shaquille O'Neal)がボールを持つたびに思わず、“シャック・アタック!(シャックのスラムダンクの愛称)”と叫んでいた。

そんな叫びを連呼しているうちに、頭の中でピンポ〜ン!「“シャック・アタック(Shaq Attack)”→“シャックァタック”→“シャカタク(Shakatak)”」と見事な三段活用を閃いてしまった。我ながら自画自賛☆これってキレキレで冴えてない!と思うのはオレだけか?

でも、こちらのShakatakは、豪快で迫力満点のShaq Attackとは似つかない、オシャレなメロウ・グルーヴっす。

オススメ曲を紹介しときやす。

「Summer of Love」
このアルバムのハイライトとも言えるスタイリッシュなサマー・グルーヴ・チューン。90年代前半のIncognito、D-Influenceあたりが好きな人にピッタリなナンバーっす。

「Blue Savannah」
何処となく「Nightbirds」を彷彿させる、ブラジリアン・フュージョンなインスト・ナンバー。

「Walking on Starlight」
クラブ仕様のJazzyなアゲアゲ・ナンバー。僕が大好きな日本人アーティストLavaあたりとクラブ系ラウンジと一緒に聴くと、バッチリな気がします〜d(^ ^)

「Blue Horizon」
オシャレなジャズ・ファンクのインスト・ナンバー。少しアラビックなテイストが幻想的でイイ感じっす。

「Someone I Could Love」
80年代AORテイストのアダルトなバラード。

「Music in the Air」
ボッサなメロウ&グルーヴ・ナンバー。Jill Sawardのボーカルも含めて実にオシャレ!エスニック料理でもつまみながら、テキーラをキュっと一杯やりたくなる気分になる曲。

「Fool in Love」
80年代に活躍したUKソウル・グループImaginationの元リードボーカルLeee JohnをフィーチャーしたR&Bテイストのバラード。80年代のブラコン系AORを思い出しマス。

「Sunset Street」
クラブ・テイストのブラジリアン・グルーヴ。週末の夜、代官山あたりでこんな音楽を聴きながら、仲間とマッタリ過したいね!

「Seattle Express」
どことなく西城秀樹「ギャランドゥ」に似ている(?)ラテン・フレイヴァーなグルーヴ・ナンバー。シアトルとラテンって僕の中では全然結び付かない?

最終的にNBAファナル第6戦はヒートが勝利し、4勝2敗で見事初のチャンピオンに輝いた。MVPに選ばれた若きエースのウェイドやシャックも素晴らしかったが、これまでチャンピオン・リングと縁が無かったゲイリー・ペイトン、アロンゾ・モーニングといったベテランの実に嬉しそうな無邪気な表情が印象的だったなぁ。おめでとう!ヒート☆
posted by ez at 00:31| Comment(2) | TrackBack(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年06月21日

Jackson Browne『Late For The Sky』

古いシボレーに乗り、街を出よう☆Jackson Browne『Late For The Sky』
レイト・フォー・ザ・スカイ
発表年:1974年
ez的ジャンル:青春の苦悩系ロック
気分は... :理想と現実の狭間で...

僕が人生で最も影響を受けたアーティストJackson Browneの2回目の登場っす。

以前に『Running On Empty』の記事投稿でも書いたが、Jackson Browneの『Late For The Sky』(1974年)、『The Pretender』(1976年)、『Running On Empty』(1977年)、『Hold Out』(1980年)の4枚は、僕が墓場まで持っていくアルバムだ。

今ではR&B/Hip-Hop系中心の音楽生活だが、それでもココ一番で聴きたくなるのはJackson Browneだ。この地味なロック・アーティストの作品を聴くと、自分の原点に戻った気分になり、気持ちをリセットできる。

本作『Late For The Sky』は、理想と現実の狭間で葛藤する人生の苦悩が見事に描かれた吟遊詩人としてのJackson Browneの才能を実感できる作品として印象深い。

学生の頃、僕の部屋のインテリアはレコード・ジャケットだった。本ブログで紹介してきた作品のなかでも、Billy Joel『The Stranger』Rickie Lee Jones『Rickie Lee Jones』Donald Fagen『The Nightfly』あたりは長年飾られていたジャケットだ。

その中でも、いつもメインの定位置に飾ってあったのが『Late For The Sky』だった。
レコードを聴きながら、ぼんやりとこのジャケットを眺め、

灯りのついた家の中で主人公は、どんな決意を固めたのだろうか?
そして、玄関前の古いシボレーに乗って何処へ向かうのだろうか?
主人公の未来を暗示するような深い青空は何を意味しているのだろうか?

なんてことをいつも考えていた。
そして、いつの間にか主人公が自分自身に置き換えられていた...

少しセンチメンタルなウエスト・コースト・サウンドと青臭いJackson Browneの歌声が、あれこれと将来の夢を抱きつつも、実際にはなかなか最初の一歩を踏み出すことを躊躇していた思春期の僕を優しく勇気づけてくれたなぁ。

全曲紹介しときやす。

「Late for the Sky」
理想の恋愛を追い求めたが、気付くと手遅れなほど互いの心が離れていた恋愛の終焉を歌ったタイトル曲。二人が大切に過してきたはずの日々が虚しい日々へと変わっていく、何とも言い難い男の心情を切々とJacksonが歌い上げます。Jacksonnには欠かせないパートナーDavid Lindleyが虚しい気持ちを見事なギターで表現してくれマス。

「Fountain of Sorrow」
アルバム中最も大好きな曲であり、かつ僕の思考スタイルに大きく影響を及ぼしたのがこの曲だ。控え目ながらも力強いバックの演奏が見事。EaglesのDon HenleyやJ.D.Southerも参加しているバックコーラスもイイ感じ。

でも、何よりこの歌は歌詞が素晴らしいの一言に尽きる。

未来は自分たちで作るものと人は言うけど、
時には過去を変える方が簡単なこともある...

僕のことを笑いたかったら、笑ったっていいんだよ。
でも、いつも明るい笑顔でいることを忘れないで。

人生では時に辛い別れを経験することがある。そんな時にこの歌詞を思い出し、笑顔で“ありがとう”と言える人間でいたいと思う。

「Farther On」
希望を失いかけても前進しようとする心をしみじみと歌った味わい深いナンバー。一歩踏み出さない限りは何も始まらないよね!

「Late Show」
「Fountain of Sorrow」と並ぶお気に入り曲。記事を書きながらこの曲を聴いていたら、何故だか涙目になってきた。人生をあきらめていた主人公が、運命の女性に出会い、古いシボレーに乗り、街を出て行く決意を固めるという、まさにジャケットの風景を歌った曲だ。甘酸っぱいカンジのウエスト・コースト・サウンドが涙腺をさらに緩くします。

この曲は、シボレーのドアが閉まり、そのまま立ち去っていくエンジン音で幕を閉じる。そこでレコードのA面終了。そして、レコードをB面にひっくり返している間に、主人公の今後に思いを巡らす。きっとこの主人公の今後には多くの苦難が待ち受けているだろう。でも、シボレーの隣の席に彼女が座っている限り、彼の人生は幸せなものであろう...なんてセンチメンタルな気分になるのデス。

「Road and the Sky」
B面のオープニングは、ウエスト・コーストらしい軽快なロックンロール・ナンバー。

「For a Dancer」
心配性なロックシンガー(?)Jackson Browneらしい人生の終末や生きる意味について歌う重いナンバー。でも、この重さこそがJackson Browneの魅力なんだよね。この歌詞ように、人生というダンスを楽しく踊りながら、生きる意味を探してみるさ!

「Walking Slow」
「For a Dancer」の重いムードを中和してくれるロック・ナンバー。生き急いでも仕方がないボチボチ行きましょ!

「Before the Deluge」
最後はJackson Browne作品の定番!地球全体の存続に警鐘を鳴らす黙示録的ナンバー。大洪水で人類は滅亡してしまうのか...

歌詞についてのコメントが多かったけど、曲も勿論言うことなしデス。演奏面ではDavid Lindleyのギター、フィドルなどでの素晴らしい好サポートを堪能できマス。

TVでブス恋を観ながら、本作CDを聴いていたら、いろんな感動が入り混じった涙で目がウルウル(;0;)やば〜い!
posted by ez at 00:53| Comment(4) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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