発表年:1991年
ez的ジャンル:ソウル/ファンク系Acid Jazz
気分は... :W杯のない夜は淋しい(; ;)
ここ3週間ほど毎晩W杯のある生活に慣れてしまったため、ここ2日間ほどW杯のない晩は何か物足りないね。今月に入ってからは夜遊びもほどほどに健全に生活(?)を過してきたので、一気に気が抜けてしまった感じですな。
こんな時はワクワク気分になるプラスモードの作品でも聴こっと!ということで今回は90年代前半のAcid Jazzブームを代表するグループThe Brand New Heaviesのデビュー作『The Brand New Heavies』(1991年)っす。
Acid Jazzブームについては、以前にYoung Disciples『Road to Freedom』の記事で説明しているので、そちらをご参照下さい。
今、Acid Jazzブームに活躍したグループを振り返って、真っ先に名前が思う浮かぶのがこのThe Brand New Heavies(略してBNH)かもしれない。スキ度で言えば、Young Disciplesとかの方がスキなんだけどね。それだけBNHはAcid Jazzの象徴のようなイメージがあったのかもね。
僕の頭の中の知覚マップでは、BNHはIncognito、D'Influenceあたりと同じグループに属している。家のCD棚でもこの3グループは同じ一角に位置している。ソウル/ファンク色の強いBNHとフュージョン色の強いIncognito、D'Influenceあたりは必ずしも同タイプのグループではないかもしれないんだけどね。
さて、『The Brand New Heavies』(1991年)ですが、何と言っても直前にメンバーとなった女性ボーカリストN'Dea Davenportの存在が大きいっす。彼女のソウルフルかつ艶やかなボーカルがアルバム全体を実に華やかにしてくれていマス。N'Dea Davenportについては、以前にGuru『Jazzmatazz』のゲスト・ボーカリストとしても紹介しましたね。
Acid Jazzってどんな音楽?と思われる方の入門盤としてはピッタリのアルバムだと思いマス。
オススメ曲を紹介しときやす。
「BNH」
グループ名をタイトルにしたオープニング・ナンバー。ライトタッチのフュージョン・テイストなナンバー。
「Dream Come True」
シングルヒットしたサマー・ファンク・チューン。涼しげなN'Dea Davenportのボーカルと夏の太陽をイメージさせる陽気なグルーヴが実に気持ちいいナンバー。聴いているだけでウキウキですな!アルバムで一番のお気に入りっす。
「Never Stop」
「Dream Come True」と並ぶ本アルバムの目玉。アルバムからの1stシングル。UKらしい暑苦しくな爽やかなメロウ・グルーヴっす。90年代前半のUKクラブミュージックのこのグルーヴ感はやっぱり格別だね。今聴いても全然OKだねっ☆N'Dea Davenport嬢のボーカルもサイコーっす。
「Gimme One of Those」
70年代ジャズ・ファンク風のインストナンバー。
「Ride in the Sky」
Acid Jazzらしいライトなグルーヴ感が気持ちいいナンバー。軽くブラジリアン・フレイヴァーが効いていマス。
「Sphynx」
スフィンクスのようなミステリアスな雰囲気に溢れるスリリングなナンバー。
「Stay This Way」
アルバムからの3rdシングル。これも夏向けのメロウ・グルーヴだね。今聴いていたら、Aya『Strange Flower』あたりと一緒に聴くといいかもね。まぁ、Ayaと違ってN'Dea Davenportのボーカルは全然ソウルフルだけどね。
本作を気に入った方は、同じ路線の『Brother Sister』(1994年)もどうぞ!
個人的には、本作の後に発表された異色作『Heavy Rhyme Experience, Vol.1』(1992年)もかなりオススメ!BNHの演奏をバックにHip-Hopアーティストがラップするという、Acid JazzとHip-Hopの融合を狙ったものであり、Main Source、Gang Starr、Pharcyde、Kool G. Rap、Black Sheep等今振り返ると蒼々たるメンバーが名を連ねていた。
特にPharcydeファンはHip-Hop史上に残る名曲「Soul Flower」のカッチョ良さにぶったまげますよ!Pharcydeの1st『Bizarre Ride II』に収録のバージョンも勿論大好きだけど、BNHの洒落た生音とPharcydeのハッピーなラップの組み合わせによる「Soul Flower」はまた別の意味で格別っす!聴くべし!