2006年08月17日

Weekend『La Variete』

オシャレなネオアコで脱力気分☆Weekend『La Variete』
La Variete
発表年:1982年
ez的ジャンル:バカンス&脱力系ネオアコ
気分は... :さまぁ〜ず??

今回紹介するWeekend『La Variete』(1982年)は、Aztec Camera『High Land, Hard Rain』(1983年)と共に、当時高校生だった僕をネオアコの虜にしたアルバムだ。

この頃ネオアコにハマった人って、多分、この2枚とTracey Thorn、Ben Watt、Everything But the Girl(EBTG)あたりを聴きまくっていたんじゃないかなぁ?

Aztec Cameraのエントリーの時にも書いたけど、当時聴いていたFMラジオ番組「サウンドストリート」でAztec CameraおよびWeekendを知り、そのまま2枚同時にレコードを購入した記憶がある。

その関係でこの2枚をセットで聴くことが多かった。ただし、Aztec Camera『High Land, Hard Rain』は冬にピッタリのアルバム、Weekend『La Variete』は夏にピッタリのアルバムってカンジだよね。

Weekendは、元Young Marble Giants(YMG)の紅一点Alison Statton(b、vo)、Spike(g、vo)、後にWorking Weekを結成するSimon Booth(g)の3人で1981年に結成されたグループだ。Simon BoothはEverything But the Girl『Eden』にも参加していますね。

本作『La Variete』(1982年)はWeekend唯一のアルバムだ。

今回、久々にCDではなくLPをレコード棚から引っ張り出して、当時のライナーノーツを見てみた。するとやっぱりYMGの活動について多くの部分が割かれている。当時のYMGというグループのインパクトの大きさを物語っていると思う。

あとは、CrepusculeのAntena、Cherry RedのTracey Thorn、Ben Wattあたりと並ぶRough Trade期待のグループとしてWeekendを位置づけている。当時はまだ“ネオアコ”なんてジャンル名はない時代だったが、これら新進レーベル期待のアーティスト達に何か新しいシーンの予感を感じていたことだけは確かだね。

本作のタイトル『La Variete』とは、フランスの自由放送局の名前から取ったものらしい。ラテン、ジャズ、ポップ・ミュージックといったバラエティに富んだ選曲をするというこのラジオ局のように、本作もジャズ、ボサノヴァ、ラテン、アフリカン・リズムなど多様な表情の曲が並んでいる。

しかも、それがボーカルと必要最低限のバックが織り成す実にシンプルな音楽に仕上がっているのが何とも魅力っす。ジャケの雰囲気そのままに、ノスタルジックな感覚とアヴァンギャルドな感覚がうまくバランスしたカンジのアルバムっす。

ちなみに雰囲気たっぷりのジャケのカヴァー・アートは、こちらも僕が大好きなグループPrefab SproutのWendy Smithが担当している。ジャケだけじゃなくて、ボーカルで参加してくれれば、Alison & Wendyという組み合わせを魅力的だったような気がする...

オススメ曲を紹介しときやす。

「Weekend Stroll」
夏のバカンス・ムード満点のインスト。この曲を聴くと、一気に頭の中がお休みモードになるんだよね。サックスが気分を盛り上げてくれマス。

「Summerdays」
このアルバムのハイライト曲。気だるいノスタルジック・ムードのボッサなネオアコ。僕の中では、かなりのクラシック・ナンバーっす。特に「Weekend Stroll」とセットで聴くと最高ですな!Alisonのヒンヤリなヘタウマ・ボーカルが避暑地のバカンス・ムードにピッタリです。

「Carnival Headache」
ブラジリアン・テイストの爽快なナンバー。サンバ・モードで実に明るいんだけど、一方で実に乾いたカンジが何とも涼しげ。

「Drum Beat for Baby」
少しひねくれモードのノスタルジックなポップ・ナンバー。このあたりがUKのインディー・レーベルらしくて好きだなぁ。

「Life in the Day of..., Part1 & 2」
「Weekend Off」
ラテン&アフリカンなインスト・ナンバー2曲。少しTalking Headsっぽいかも?「Life in the Day of..., Part1 & 2」は、LPだとPart1はA面の最後、Part2はB面の頭なんだけど、CDではPart1 & 2でまとめられていマス。

「Woman's Eyes」
アイリッシュなカンジのトラッドがパーカッシブになったカンジの面白いナンバー。

「Nostalgia」
タイトル通りノスタルジックなナンバー。名残惜しい夏の終わりってカンジかな?

なんとタイミングよく、今月下旬に本作がボーナス・トラック付で再発されるみたいっす。
posted by ez at 00:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする