2006年08月24日

Santana『Festival』

ラテン・ロックの雄の隠れた名盤☆Santana『Festival』
Festival
発表年:1976年
ez的ジャンル:チカーノ系ラテン・ロック
気分は... :アミーゴ!( ^^)/\(^^ )

今回は夏の間にどうしても紹介しておきたかったSantanaっす。

やっぱりラテン・ロックの雄Santanaは、秋や冬に紹介するよりも夏に紹介しないとね。

メキシコ生まれで、家族と共にサンフランシスコへ移住してきたCarlos Santanaが、 後にJourneyを結成するキーボード奏者Gregg Rolie らと1966年に結成したグループがSantanaの前身となるSantana Blues Bandである。

ラテン・コミュニティを中心に着実に人気を獲得していったバンドは、1968年にはグループ名をSantanaに改め、1969年に歴史的イベント、ウッドストックへの出演で、Santanaの名は全国区となり、ついには1969年にデビューアルバム『Santana』を発表した。

ウッドストックへの出演で既に噂のバンドになっていたため、このデビューアルバムは大ヒットし、ラテン・ロックというジャンルを確立する。それ後今日に至るまで絶大な人気を誇る息の長いグループですな。

最近の僕はSantanaよりも、その弟分的グループであるAzteca、Maloを聴く機会の方が多いかもしれない。

でも、よくCD棚を眺めてみると、SantanaのCDを10枚以上持っている。自分でも意識していなかったが、デビュー作から今回紹介する9thアルバム『Festival』までで、持っていないのは3枚組大作『Lotus』だけだ。なんだオレって案外Santana好きなんじゃん?

Santanaの作品からオススメの1枚を選ぶって難しいね。

一般的な評価から言えば、ラテン・ロックというジャンルを確立したデビュー作『Santana』(1969年)と2nd『Abraxas』(1970年)、スピリチャルな方向へ進んだ『Caravanserai』(1972年)、再びラテン・ロックへ原点回帰した『Amigos』(1976年)あたりが代表作だよね。

僕も昔はこれらの作品をよく聴いていた記憶がある。しかしながら、ここ10年位はSantanaを聴くならば、『Welcome』(1973年)、『Borboletta』(1974年)、『Festival』(1976年)といった評論家がB級作扱いするアルバムを好んで聴いている気がする。

そんな中から『Festival』(1976年)をセレクト。『Festival』は、ラテン・ロック路線へ立ち返り、久々のベスト10入りアルバムとなった『Amigos』に続く作品である。基本的には『Amigos』と同じ路線だけど、『Amigos』よりもマイルドでいろんな味が楽しめるってカンジかなぁ。

特に、Santanaのアルバムだと意識せずに聴くと、なかなかバラエティに富んだ飽きない1枚だと思いマス。

オススメ曲を紹介しときやす。

「Carnaval」
いきなり陽気なサンバのリズムのオープニング。サッカー・ブラジル代表セレソンのイメージにピッタリ!頑張れ闘将ドゥンガ新監督☆

「Let the Children Play」
Santanaらしいラテン・ナンバー。AztecaやMaloが好きな僕にとって、ラテン色強め、ロック色弱めのかなりストライクな曲。

「Jugando」
シンセも入ったラテン・ロック。「Carnaval」、「Let the Children Play」、「Jugando」はシームレスに続く組曲のような流れになっている。この流れが実にカッチョ良い。次作の『Moonflower』(1977年)にもこの3曲の流れのライブが収録されていマス。

「Give Me Love」
一転、アーバンソウル調の全然Santanaらしくないナンバー。このあたりがこのアルバムの好みの分かれ目かもね。AOR/アーバンソウル好きの僕は全然ウェルカムっす。

「Verao Vermelho」
スパニッシュなギターとブラジリアンなコーラスの不思議な組み合わせのナンバー。コーラスがとってもB級映画のテーマ曲っぽくていいです。

「Let the Music Set You Free」
ファンク・テイストのグルーヴ感がカッチョ良いナンバー。久々に聴いたけど、実にいいね。ウレシイ再発見だね☆

「Revelations」
『Amigos』収録の超有名曲「Europa(哀愁のヨーロッパ)」に続く、哀愁シリーズ第2弾「哀愁のボレロ」。僕はどうもこの哀愁シリーズが苦手(T_T)どちらかと言えば、田原俊彦「哀愁でいと」の方がスキ(笑)

「Reach Up」
ジャズ・ファンク調のSantanaらしくない曲。フリーソウル的な視点で聴くと、とってもいい曲かも?

「Try a Little Harder」
ラテン・ソウルなミディアム・チューン。この曲も今日的視点で聴くとイケてる曲だね。

「Maria Caracoles」
サンバ+メレンゲ調のナンバー。メレンゲってお菓子じゃなくて、ラテン音楽の方のメレンゲっす。今時メレンゲ聴く人なんて殆どいないのかな??

基本的にSantanaは夏向きだけど、秋の夜長にJohn MclaughlinとCarlos Santanaのコラボ『Love, Devotion, Surrender』やSantana『Welcome』(1973年)あたりで瞑想するっていう手もあるかもね!
posted by ez at 04:37| Comment(2) | TrackBack(2) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする