2006年08月30日

The Jimi Hendrix Experience『Electric Ladyland』

Jimi最後のオリジナル・スタジオ録音作☆The Jimi Hendrix Experience『Electric Ladyland』
Electric Ladyland
発表年:1968年
ez的ジャンル:実験的&革命的ロック
気分は... :地味あらへん!(;一一)

ロックの革命児であった天才ギタリストJimi Hendrix(1942-1970年)の紹介は、『Are You Experienced』(1967年)に続き2回目になりマス。

Experience時代の3枚のアルバム、『Are You Experienced』(1967年)、『Axis: Bold As Love』(1967年)、『Electric Ladyland』(1968年)のうち、個人的に一番のお気に入りは『Axis: Bold As Love』っす。

でも、ロック、ジャズ、ブルース、ソウル、ファンクといったさまざまな音楽を消化した“Jimi Hendrix”という独自の音楽を堪能できるという意味では、Jimi自身の初のセルフ・プロデュースとなった本作『Electric Ladyland』かもね?ギタリストではない僕が説明しても説得力ないかもれないけど(笑)

あとは今回掲載しているUS版のジャケではなくUK版オリジナルのまさにLadylandな女性達のヌード・ジャケのインパクトがあったよね。

本作では、Noel Redding(b)、Mitch Mitchell(ds)というExperienceのメンバーに加え、Steve Winwood、Dave Mason、Chris WoodといったTraffic部隊やBuddy Miles、Al Kooperなどのゲスト陣が多数参加している。そのあたりも、Jimiの音楽の幅を広げている大きな要因だと思いマス。

R&B/Hip-Hopを好んで聴くようになった今の嗜好で聴いても、新たなカッチョ良さを発見できるのがJimiの魅力だと思いマス。

オススメ曲を紹介しときやす。

「Have You Ever Been (To Electric Ladyland) 」
Curtis MayfieldばりのJimiのファルセットが聴けるタイトル・ナンバー。多くの人が例えるように、後のスーパースターPrince殿下登場の予兆がこの曲から感じられるよね。

「Crosstown Traffic」
この曲のカッチョ良さは格別だよね。キャッチーなハード・ロックだけど、今日的な視点で聴くとHip-Hop好きの人なんかも十分にしびれるナンバーじゃないかなぁ。スクラッチが入ってもハマる気がするよね。Dave Masonのコーラスも個人的には大好き。

「Voodoo Chile」
スタジオでのジャム・セッションを収めた15分にも及ぶブルース・ナンバー。Steve Winwood好きの僕には、Winwoodのオルガン・プレイも堪能できるのはウレシイ限り。

「Little Miss Strange」
本作の中で唯一殆どの評論家やファンから無視あるいは酷評され続けられているNoel Reddingの作品。確かに、本作に収録される必然は感じないけど、Jimi Hendrixという先入観抜きで聴けば、そんなにヒドイ曲だとは思わない。

「Come On (Let The Good Times Roll)」
Earl Kingのカヴァーであるこの曲はExperienceの3人によるレコーディングっす。Jimiのギターソロを堪能できる曲。

「Gypsy Eyes」
Jimiのお母さんのことを歌った曲らしい。とってもアシッドな雰囲気が好きですな。

「Burning of the Midnight Lamp」
1967年にUKでシングル・リリースされていたナンバー。そのせいかアルバム中では異質なナンバー。1967年らしい音だけどね。

「Rainy Day, Dream Away」
Buddy Miles参加のブルージーなナンバー。Experienceのメンバーとの録音とは異なるJimiの姿が印象的ですな。

「1983... (A Merman I Should Turn To Be)」
Jimi Hendrixの天才ぶり(?)を窺えるナンバー。後半の展開は僕のような凡人には消化しきれません。

「Still Raining, Still Dreaming」
「Rainy Day, Dream Away」と対のナンバー。おやべりで弁が立つワウワウ・ギターを堪能できマス。

「All Along the Watchtower」
Bob Dylanのカヴァー(オリジナルはアルバム『John Wesley Harding』収録)であり、シングルカットもされた。個人的にはアルバム中一番のお気に入り。DylanとJimiがこんなにマッチするとは意外だよね。Dave Masonが好サポート。

「Voodoo Child (Slight Return)」
ライブでお馴染みの曲。このスタジオ録音もなかなかパワーがあります。ロックとブラック・ミュージックが見事に融合した、まさにJimiの音楽の1つの集大成的なナンバーなのではと思いマス。D'AngeloがNYのElectric Ladylandスタジオで録音した傑作アルバム『Voodoo』(2000年)のタイトルは、この曲からインスパイアされているのでは?

ジャケ写真のJimiのように恍惚の世界へと誘ってくれるアルバムっす。

この作品を最後にExperienceは消滅し、Buddy MilesらとBand Of Gypsysを結成するが、結局スタジオ録音のオリジナル・アルバムを発表することなく、Jimiは1970年9月に旅立ってしまった。その意味でも本アルバムには感慨深いものがあります。
posted by ez at 02:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする