2006年09月09日

The Beatles『Beatles For Sale』

Beatles作品の中では地味だけど、彼らの音楽的ルーツがよくわかる1枚☆The Beatles『Beatles For Sale』
Beatles for Sale
発表年:1964年
ez的ジャンル:ルーツ・ミュージック系Beatles
気分は... :模様替えしてみまシタ...

お気付きの通り、スタイルシートを模様替えしてみまシタ。

実は本ブログを立ち上げたばかりの最初の1週間位は青地のスタイルシートだった。その後、ジャケ写真がらしく見えるという理由で、ブラックのスタイルシートを使ってきたんだけど、多少文字を読むのに目にやさしくない面があったので、1年経った気分転換も含めてリニューアルしてみまシタ。

個人的には、ホロ苦い大人の甘さのするモカクリームのようなカンジが気に入ってマス(^¬^)

さて、そんなリニューアル後の1発目はBeatlesの4thアルバム『Beatles For Sale』(1964年)っす。

『Rubber Soul』『Abbey Road』に続き、3回目のBeatlesになりマス。中期、後期の作品を取り上げてきたので、今回は初期の作品にしてみまシタ。

でも、初期の作品の中から『Beatles For Sale』って意外なセレクトに思うBeatlesファンも多いかもね。

年末のクリスマス商戦に合わせた商魂たくましいアルバムタイトルや、ツアーのハードスケジュールを合間を縫って、突貫工事で録音されたアルバムであること、全14曲中6曲がカヴァーであること(前作『A Hard Day's Night』は全曲オリジナル)などから、『Beatles For Sale』は決して人気の高いアルバムとは言えないと思う。

僕も学生時代にBeatlesにのめり込んでいた時期には、『Please Please Me』『A Hard Day's Night』『Help』あたりを好んで聴いており、『Beatles For Sale』はそれほど積極的には聴いていなかった記憶がある。

でも、年を重ねるにつれて、『Beatles For Sale』がどんどん好きになってきた。きっと、カヴァーが多い分、Beatlesミュージックのルーツがわかる点や、突貫工事によるラフな仕上がりが逆にBeatles本来のRock魂ムキ出しでいいんだと思う。あとはBeatlesのアルバム中、一番ブラック・フィーリングに溢れているアルバムのような気がしマス。

全曲紹介しときヤス。

「No Reply」
出だしのJohnの♪This happened once before〜♪の一言で完璧一発KO状態になる曲。John作品の中でも1、2を争うお気に入り曲。「I Feel Fine」が出来るまでには、シングル候補にもなってイタ。シングルカットされていたら、もっとJohnの代表曲としての地位を確立していたかもね。サビでのJohnとPaulの息の合った熱唱も感動的っす。聴いているだけで熱いものが込み上げてきマス。

「I'm a Loser」
Bob Dylanからインスパイアを受けてJohnが書いた作品。そのわりには、かなりロカビリー調だったりする。Johnのハーモニカは確かにDylanっぽいけどね。

「Baby's in Black」
ワルツ調のフォーク・バラードなんだけど、ブラック・フィーリングも香るJohnとPaulの共作ナンバー。年を重ねるうちに好きになってきた曲の1つ。

「Rock & Roll Music」
「Johnny B Goode」でお馴染みロックンロールのパイオニアの一人Chuck Berryの1957年のヒット曲のカヴァー。Beatlesは他にも「Roll Over Beethoven」もカヴァーしていますね。Beatlesを聴き始めた頃、僕の仲間の間でこの曲はかなりの名曲扱いだったね。今聴くと、少しラテン風の展開があるあたりも好きだね。

「I'll Follow the Sun」
メロディーメイカーPaulらしい作品。さりげにJohnのコーラスが良かったりする。

「Mr. Moonlight」
Dr. Feelgood And The Internsの1962年のヒット曲。当時のビート・グループの定番カヴァーの1つだったらしいデス。Johnのボーカルがなかなか雰囲気があってスキっす。RingoとGeorgeのボンゴがとてもいいアクセントになっている。

「Kansas City/Hey-Hey-Hey-Hey!」
これまたロックンロール誕生に大きく貢献した一人Little Richardのレパートリーのカヴァー。Paulにこのタイプの曲でシャウトさせたらお手のものだね。

「Eight Days a Week」
Paul中心に書き上げたBeatlesらしいポップ・ナンバー。アメリカでは「I Feel Fine」に続き、シングルカットされた。完成度で言えば、この曲が一番かもね。イントロのワクワクするカンジがとっても好きだなぁ。

「Words of Love」
JohnとPaulのアイドルBuddy Hollyの1957年の作品のカヴァー。この作品あたりにJohnとPaulの曲作りのルーツが見え隠れするのかも?

「Honey Don't」
「Blue Suede Shoes」でお馴染みのロカビリー歌手Carl Perkinsのカヴァー。Ringoのボーカルは、カントリー/ロカビリーにピッタリだね。ちなみに本作が発表された1964年は、Carl Perkinsが初めてイギリスに渡り、熱狂的な歓迎を受けるといったように、イギリスでちょっとしたCarl Perkinsブームがあったらしい。

「Every Little Thing」
JohnとPaulの共作によるステキなラブソング。評論家によるアルバムレビューなどを読むと、ここから続く3曲のオリジナル作品への評価が低いみたいだけど、僕は結構好きだなぁ。

「I Don't Want to Spoil the Party」
Johnによるカントリー・タッチの作品。「パーティーはそのままに」という邦題も大好き。僕は基本的にカントリーは苦手なんだけど、Johnのカントリー寄りの作品って、僕が苦手なカントリーのイモ臭いカンジがないので、スンナリ聴けてしまうので不思議だね。

「What You're Doing」
Paulの作品。確かに、この作品はPaulの基準から考えれば、多少物足りないかもね。昔は殆どスキップしていたが、最近はそれほどキライでもない。

「Everybody's Trying to Be My Baby」
またまたCarl Perkinsのカヴァー。ここではGeorgeがボーカルを担当。イギリスのCarl Perkinsブームに便乗し、そのカヴァーをRingoとGeorgeに割り振るあたりに、多少嫌らしいものを感じてしまうんだけど...

いきなりBeatles入門者がいきなり聴くべき作品ではないけど、Beatles作品を一通り聴いた後に聴くと味わい深い作品だと思いマス。
posted by ez at 01:12| Comment(2) | TrackBack(1) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする