2006年10月26日

The Isley Brothers『Baby Makin' Music』

いくつになってもエロオヤGは健在っす☆The Isley Brothers『Baby Makin' Music』
Baby Makin' Music
発表年:2006年
ez的ジャンル:エロエロ系R&B
気分は... :いくつになってもエロオヤG???

オヤGの憧れ、いくつになってもエロエロ光線出しまくりのIsley Brothers

今年春に出た新作『Baby Makin' Music』を紹介するのを忘れていたので、今頃間抜けかもしれませんが紹介しマス。

本ブログでは、『Between The Sheets』(1983年)、『The Heat Is On』(1975年)に続き3回目の登場になりマス。

本当は、もっと早いタイミングに紹介しようと思ったんだけど、その本作発売の時期に『The Heat Is On』を紹介したので、あまり同じアーティストは続けないで...なんて思ってたら半年経ってしまいまシタ。

マイ・コレクションの中で最もCDの保有枚数が多いR&B系アーティストがIsley BrothersというIsleys大好きの僕だが、Ronald & Ernie体制の作品は、好きだけどそれほど入れ込んで聴いていたわけでもなかった。

でも、本作『Baby Makin' Music』は久々に胸トキメク作品だったね。いやぁ、ウレシイ限りですな。

多分、今回はTim & Bob、Troy Taylor、Gordon Chambers、Jermaine Dupri、Manuel Seal、Ezekiel Lewisなどバラエティに富んだプロデュース陣が自分の持ち味を出しつつ、Isleysらしさをうまく引き出した結果だと思いマス。

本作はビルボードのR&B/Hip-Hopアルバム・チャートでNo.1となり、Isleysにとって10枚目のNo.1アルバムなのだとか?これはStevie WonderAretha Franklinと並び歴代2位の記録で、第1位はTemptationsの17枚らしい。なんかStevieやArethaが10枚というは意外に少ないという印象だし、逆にTemptationsがダントツ1位というのがピンと来ないなぁ?

何はともあれ、Isleysはまだまだバリバリの現役もエロオヤGですよー!

オススメ曲を紹介しときやす。

「You're My Star」
オープニングは、Gladys Knight & The Pips「Makings Of You」ネタ使いのIsleysらしい官能ミディアム。Tim and Bobプロデュース。

「Blast Off」
R.Kellyプロデュース曲。RonaldとR.Kellyの新旧エロオヤGタッグは、相変わらず相性バッチリの強力タッグっす。クドイ系二人にも関わらず、案外ライトな仕上がり。意外にもR.Kellyプロデュース曲はこの1曲のみ。

「Just Came Here to Chill」
リードシングルにもなった絶品スロー。この1曲のみでも、このアルバムを聴く価値があるよね。プロデューサーはTroy TaylorとGordon Chambers。昨年出たソロアルバム『Introducing Gordon Chambers』昨年のマイ・ベスト10に選んでいたほどのGordon Chambers好きの僕としては何ともウレシイ限りっす。春にもよく聴いたけど、秋に聴いても胸に染みてきマス。

「Gotta Be with You」
「Forever Mackin'」
Jermaine DupriプロデュースのIsleysらしからぬ2曲。必ずしもRonaldにマッチした曲ではないけど、その姿勢は評価☆

「Show Me」
エロエロなRonaldの囁きがたまらんスロー。やっぱりこの手の曲がIsleysだよね。

「Give It to You」
Manuel Sealプロデュースの美メロ・ナンバー。Manuel Sealの手腕はさすがですな。

「Beautiful」
Ronaldとバック・コーラスのJohnta Austinの絡みが実にイイ感じの曲。

「Heaven Hooked Us Up」
アコースティックな味わいが何ともステキな1曲。「Just Came Here to Chill」と並ぶ超オススメ曲。スウィートな楽曲が何ともいいよね。僕の胸キュン・メーターがグングン上がりマス。Troy Taylor、Ezekiel Lewisの楽曲、プロデュース。

「You Help Me Write This Song」
この曲もTroy Taylor、Ezekiel Lewiのコンビ。秋の紅葉が似合いそうなロマンティックな1曲。最後のTroy Taylor、Ezekiel Lewiのコンビの2曲あたりが、僕をこのアルバムの虜にするポイントかもしれないね。

Isleysはこれからもガンガン紹介しまっせ!
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2006年10月25日

Boz Scaggs『Moments』

AORの代名詞Boz ScaggsのAOR前夜の隠れた名盤☆Boz Scaggs『Moments』
Moments
発表年:1971年
ez的ジャンル:田舎のAOR
気分は... :やきとんがオシャレだぜぃ!

Boz Scaggsは約1年前のエントリー『Middle Man』(1980年)以来の登場っす。

今回は僕の一番お気に入りのBoz Scaggs作品『Moments』(1971年)デス。

Boz Scaggsと言えば、AORのイメージが強く、レビュー・サイトなどでも取り上げられるのも、『Slow Dancer』(1974年)、『Silk Degrees』(1976年)、『Down Two Then Left』(1977年)、『Middle Man』(1980年)といった大人のラブソングを歌うアーバンでダンディな作品が多いと思う。

僕もこれらの作品は大好きだったし、自分がオヤジになった今聴くと余計にグッとくる!

でも、ここ10年あまり、僕が頻繁に聴くBoz作品の第1位は『Moments』(1971年)であり、第2位は『Boz Scaggs & Band』(1971年)だ。

Steve Miller Bandを脱退したBozは、サザン・ソウルの本拠地マッスル・ショールズ・スタジオで、かの“スカイドッグ”Duane Allmanと共演した『Boz Scaggs』(1969年)を発表した。この頃のBozは、AORなんて言葉がイメージできないほど泥臭い。でも、当時からソウルフルな雰囲気は持っていた気がするよね。

そして、70年代に入り、発表されたのが前述の2作品だ。これらの作品の魅力は、それまでのBozのキャリアを反映した南部の泥臭いテイストと、その後のAOR路線を予感させるメロウなテイストがごちゃ混ぜになって、結果として実にソウルフルなロックに仕上がっている点だ。中でも『Moments』は、そのバランスが実に絶妙だ。

後の作品が都会のAORだとすれば、『Moments』は田舎のAORってカンジかもね!

プロデューサーはGlyn Johns。Steve Miller BandのプロデュースもGlyn Johnだったから、そのつながりなのかな?参加ミュージシャンの中には、Rita Coolidge、Ben Sidran、Pete Escovedo、Coke Escovedoなんて名前が見られます。特に、それまでのBozの作品を考えると、Pete Escovedo、Coke EscovedoというSantanaファミリーのラテンな二人の参加がかなり意外なカンジだよね。

女性に大人気のイタリアン・レストランよりもいいけど、サラリーマンに大人気のやきとん屋もオシャレだぜぃ!ってカンジのアルバムかなぁ☆

オススメ曲を紹介しときやす。

「We Were Always Sweethearts」
実はこのオープニング・ナンバーが、Bozの作品の中で一番大好き!ソウルフルなグルーヴ感がメチャメチャ良いよね!サックスやフルートもサイコー!朝一にこの曲を聴くと、実に元気でハツラツ気分になる。気持ちをアゲアゲモードにするにはピッタリの曲。難点は「恋人同士」という芸がなさすぎのタイトルくらいかなぁ。

「Downright Women」
なんとBoz流ボッサ・ナンバー。ジャケのような幻想的な夕陽を眺めながら、聴くとグッドな曲。このオシャレ度はAOR時代の楽曲以上かもね☆パーカッションのリズムがが実に心地良く響いていマス。個人的には、「We Were Always Sweethearts」と並ぶ本作のハイライトだと思いマス。

「Painted Bells」
「Near You」
後のAORなBozを予感させるバラード2曲。AOR時代ほどスタイリッシュになっていない分、逆に素朴な味わいも感じられて好きだなぁ。それにしても、Bozのソウルフルなボーカルって、ホント心に染み渡るよねぇ。

「I Will Forever Sing (The Blues) 」
スワンプで泥臭いBozが堪能できる1曲。僕的には、この泥臭さもBozの大きな魅力だと思いマス。アルバム中に1曲でも、こうしたアーシーなナンバーが入っていた方がBozらしいんじゃないかなぁ...

「Moments」
実に感動的なバラードに仕上がっているタイトル・ナンバー。後半のライト・グルーヴな感じの盛り上がりもスキ。

「We Been Away」
これはモロにカントリーなバラード。そう言えば、この時期はカントリー・ロック・ブームだったね。メロウなカントリー・バラードを歌うBozの声がどことなくWillie Nelsonっぽく聴こえる。うん、実によく似てる。

「Can I Make It Last」
エンディングは、オリエンタルなムードが漂う幻想的で美しいインスト。ジャケの幻想的な夕陽が悠然と沈んでいくようなカンジ。

Bozを聴くたび、ちょい悪オヤジモードになる僕なのでした。
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2006年10月24日

Carleen Anderson『True Spirit』

元Young Disciplesの紅一点によるスピリチュアルなUKソウル☆Carleen Anderson『True Spirit』
True Spirit
発表年:1994年
ez的ジャンル:Acid Jazz系スピリチュアルUKソウル
気分は... :寝だめカンタービレ。。。d( ̄_ ̄;) 3アウト!チェンジ!!

昨日のサッカー・リーガ・エスパニョーラ伝統のクラシコ「バルセロナ対レアル・マドリー」は、レアルの完勝でしたね。

バルサ・ファンの僕としては、少し悔しい思いだけど、昨日に限ってはレアルの方がビューティフルなサッカーだった。特に、中盤のエメルソン、ディアラの2人は素晴らしかったね。この地味な二人を見事を機能させるあたり、さすがは名将カペッロですな。

逆に、バルサはFWのグジョンセンが全くチームに馴染んでいなかった。チャンピオンズリーグのチェルシー戦の時も思ったけど、やっぱりエトー不在の穴はかなり大きいよね。それとここ2戦のライカールト監督の采配のまずさが気になるよね。

まぁ、序盤からバルサ独走では面白くないので、さらにサッカーの質を高める意味でも、この完敗はいい薬になって欲しいよね。

今回はYoung Disciplesの紅一点だったCarleen Andersonのソロ・アルバム『True Spirit』(1994年)っす。

本ブログでこれまで紹介してきたYoung Disciples『Road to Freedom』The Brand New Heavies『The Brand New Heavies』Jamiroquai『Emergency On Planet Earth』Urban Species『Listen』といった90年代Acid Jazz名盤への反応が思いのほか良い。みんなAcid Jazz好きなんですねぇー☆

そんな中でも特に人気なのがYoung Disciples
この4枚のなかでは一番DJ的かつソウルフル&スピリチュアルな作品かもね。

このうち、Young Disciplesのソウルフル&スピリチュアルな雰囲気は全てCarleen Andersonによってもたらされたものである。Carleenは、父親はJBファミリーのBobby Byrd(「Sex Machine」で有名な“ゲロッパ”を叫んでいるアノ人)、母親はシンガーのVicky Andersonというまさにソウル/ファンクDNAを持つ女性シンガーである。

そんな彼女がアメリカではなく、イギリスにその活動の場を求めたのは非常に興味深いよね。でも、当時のアメリカのR&Bと言えば、NJSやHip-Hopソウルな時代だったことを考えると、そういったマーケットの中にCarleenの才能は埋もれてしまっていたかもしれないよね。彼女の持つスピリチュアルなムードを生かすには、確かにUKソウル/Acid Jazzの方が合っていた気がする。

この『True Spirit』を聴いた時で、US/UKという区分を抜きにして、当時のR&B/Soulの最高峰はCarleenだと思っていた。この作品は、そう思わせる何かオーラのようなものを感じる。

プロデューサーのIan Greenが生み出す、少し翳りのある重厚なUKソウル/Acid Jazzサウンドが実にCarleenのスピリチュアルなボーカルとマッチしてヤス。

オススメ曲を紹介しときやす。

「True Spirit」
まさにオシャレで、ジャジーで、翳りのあるUKソウル/Acid Jazzな1曲。この湿り加減がなんともたまりませんな。

「Morning Loving」
Carleenならではのスピリチュアルなソウルを堪能できるナンバー。この頃のUkソウルって、少しアフリカンな雰囲気もあっていいんだよね。

「Mama Said」
シングルカットもされたクラブ・クラシック。このあたりはSoul II Soul、Caron Wheeler、Mica ParisAlison Limerickあたりが好きな人は、間違いなく気に入るUKクラブ・ミュージックならではのグルーヴを堪能できる1曲。

「Ain't Givin' up on You」
ただただウットリする絶品スロー。本作を購入した当時、毎晩この歌を子守歌にして寝ていまシタ(笑)。USのR&B/ソウルでは絶対ない雰囲気があるよね。後半の盛り上がりなんて素晴らしすぎだよなぁ☆

「Nervous Breakdown」
アルバムからの1stシングル。Acid Jazzな雰囲気を味わうならこの曲が一番かもね。当時はシングルCDも購入してリミックス・バージョンもよく聴いていたなぁ。

「Secrets」
CarleenのゴスペルなDNAを堪能できるスローナンバー。ただし、こういった曲でもUKな雰囲気が漂うところが面白いね。

「Let It Last」
この素朴でオーガニックな味わいは、Des'reeあたりに通じるかもね。しみじみ聴きたい1曲。Young Disciplesの盟友Marco、元Style CouncilのMick Talbotなどがゲスト参加してマス。

「Feet Wet Up」
実はアルバムで一番のお気に入り曲がコレ。まさにCarleenでなければ表現できないスピリチュアルなグルーヴ♪この曲は聴けば、当時R&B/Soulの最高峰だと思っていた自分の感覚は今でも正しかったように思える。マーベラスな1曲☆☆

関係ないけど、新しい月9ドラマ『のだめカンタービレ』が面白い。
僕はやっぱり、非現実的なドタバタ系のドラマが好きなのかも???
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2006年10月23日

Ornette Coleman & Prime Time 『Virgin Beauty』

Ornette Colemanなのに実に聴きやすい?☆Ornette Coleman & Prime Time 『Virgin Beauty』
Virgin Beauty
発表年:1988年
ez的ジャンル:アフリカ&ファンク系フリー・ジャズ
気分は... :難解キャンディーズ。。。d( ̄_ ̄;) 2アウト!

フリージャズの創始者、先駆者と呼ばれるジャズ・ミュージシャンOrnette Coleman(as、tp、vln)♪

フリージャズが何たるかをよく理解していない僕でさえ、フリージャズと言えばOrnette Colemanというアーティスト名が思い浮かぶ。それまでのジャズの制約を打ち破る前衛ジャスで、シーンに革命を巻き起こしたのがOrnette Colemanである。そして、John ColtraneEric Dolphy、Cecil Taylorらと共に、フリージャズの流れを作った。

彼の音楽を聴く前から、Ornette Colemanに対しては“異端児”ってイメージがあったかなぁ。
なので、Ornetteの初期の代表作『The Shape Of Jazz To Come』(1959年)、『Free Jazz』(1960年)、『At The Golden Circle Vol1、Vil2』(1965年)を聴いた時も、コワイもの見たさ気分が大きかったかなぁ。

初めから、ワケのわからない音楽を期待していたので、実際に聴いてみて、予想通りのワケのわからない度合いにヘンな喜びを感じた記憶がある。これらの作品を購入してから10年以上が経つが、多分、両手で数えられる回数ほどしか聴いたことがないと思う(笑)。しかも、中身は全然憶えていない。“ジャズシーンに衝撃を与えた問題作を聴いた”という体験のみで僕の満足は満たされたのかもしれない。

そんなOrnette Colemanだけど、70年代に入り発表した『Dancing in Your Head』(1973年)、『Body Meta』(1976年)あたりは、エレクトリック・バンドを従え、僕のようなロック世代の人間にとっては案外スンナリ聴ける。

そんなOrnette Coleman作品の中で唯一僕が今でも年10回くらいは聴く作品がOrnette Coleman & Prime Time『Virgin Beauty』(1988年)である。

メンバーは、Ornette Coleman(as、tp、vln)、Jerry Garcia(g)、Bern Nix(g)、Charles Ellerbee(g)、Al MacDowell(b)、Chris Walker(b)、Denardo Coleman(ds)、Calvin Weston(ds)。Prime Timeのダブル・リズム・セクションに加え、Grateful DeadのJerry Garciaが数曲でゲスト参加しているのいが目に付く。

このアルバムは、難解キャンディーズ(?)な印象が付きまとうOrnetteの作品であると信じられないほど、実に聴きやすい!しかも、ファンクなグルーヴ感やアフリカンなテイストが実に気持ちイイ。きっと多くのの人のOrnette Coleman像を打ち破る作品なのでは?

オススメ曲を紹介しときやす。

「3 Wishes」
僕のこの曲に対するイメージはアフリカのモロッコ。アフリカンとアラビックとヨーロピアンが融合したエスニックなグルーヴ感が気持ちイイ!このアルバムが発表された1988年はまさにワールド・ミュージック真っ盛りの時期であり、そのあたりの流れとも実に符合している。

「Bourgeois Boogie」
Funk好きのハートを射抜くファンク・チューン。僕の一番のお気に入り曲。この頃は打ち込みファンク全盛の時代だったので、逆にこのフリー・ファンクなナンバーが実に新鮮に聴こえたものだ。

「Happy Hour」
リズミックなイントロの展開にハマるね。そのリズムの間を気持ち良く自由に駆け回る Colemanのサックスもイイ感じ。まさにハッピーアワー。

「Virgin Beauty」
実に切ない感じのタイトル曲。タイトルと照らし合わせると何か意味深だよね。

「Healing the Feeling」
Hip-Hopテイストなナンバー。このトラックに、そのままラップが乗っかってきても全然違和感ないよね!

「Singing in the Shower」
「Bourgeois Boogie」の続編のようなナンバー。ジャズ・ファン以上にファンクやロック好きの人が歓喜するナンバーじゃないかなぁ。

「Desert Players」
アフリカンな1曲。まさにアフリカの砂漠を思わせるミステリアスなナンバー。

「Honeymooners」
なんか忙しなくミステリアスなハネムーンな感じがするんだけど...一体何処へ行ったのかな?

「Chanting」
まさかOrnette Colemanのアルバムで、こんなロマンティックな曲を聴けるとは思わなかったねぇ。

今日はもうすぐサッカー伝統のクラシコ「バルセロナ対レアル・マドリー」
大注目ですな☆楽しみ♪
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2006年10月22日

The 5th Dimension『Greatest Hits on Earth』

1967-1973年までヒット曲を連発した5次元な5人組☆The 5th Dimension『Greatest Hits on Earth』
Greatest Hits on Earth
発表年:1972年
ez的ジャンル:ソフト・ロックな黒人コーラス
気分は... :5次元大介。。。d( ̄_ ̄;) アウト!

The 5th Dimensionは、家のCD棚でどのコーナーに置いたらいいのか迷うグループだ。

The 5th Dimensionは、Marilyn McCoo、Florence Larueの女性2人とBilly Davis Jr.、Lamonte McLemore、Ron Townsonの男性3人という5人組の黒人コーラス・グループであり、1967年から1973年にかけて約30曲近くのヒット・ナンバーを持つ。このヒット曲数からこの時期かなり成功したグループと呼べるであろう。

そんなグループであるにも関わらず、僕にとって5th Dimensionは長い間謎のグループだったかもしれない。というよりも誤解していたといった方が正解かな。僕にとって“5th Dimension”と聴くと、どちらかと言えば、Byrdsの3rdアルバムの印象の方が強いし...

僕は長い間、5th Dimensionのヒット曲と言えば、彼らがブレイクするきっかけとなった1967年のヒット曲「Up, Up and Away」だけしか知らなかった。この曲を聴けば、どう考えても今で言うソフト・ロックだもんね。全然黒人コーラス・グループだなんて知らなかった。

なので、僕的には長い間5th Dimensionは、Association、Harpers Bizarre、Paradeあたりのソフト・ロックや、Scott McKenzie、The Youngbloodsなんかのサマー・オブ・ラブの流れの中で位置づけられていた。

その後、本ブログで紹介したLaura Nyroの作品カヴァー「Wedding Bell Blues」「Stoned Soul Picnic」「Sweet Blindness」「Save the Country」などを聴いて、なるほど黒人のフィーリングもあるということに、遅まきながら気付いた。

と言いつつも、黒人コーラス・グループでも、白人コーラス・グループでもない中道ポップ路線こそが、5th Dimensionの魅力なのだと思う。以前に彼らを“黒いThe Mamas & The Papas”と称した記事を読んだことがあるけど、このグループの雰囲気をうまく表現しているかもしれないね。

そんなThe 5th Dimensionのヒット曲を凝縮したオリジナル・ベスト盤『Greatest Hits on Earth』(1972年)をセレクト。現在では、より充実した編集盤もあるけど、オリジナル重視の僕としてはコチラを紹介しておきマス。
*便宜上、1960年代カテゴリーに入れておきまシタ

オススメ曲を紹介しときやす。

「Up, Up and Away」
先にも書いた通り、僕にとっての5th Dimensionの印象はやはりこの曲。Laura Nyroと並んで5th Dimensionが発掘したソングライターJimmy Webbの作品。1967年に全米チャート第7位のヒットとなりまシタ。ソフト・ロック好き、サマー・オブ・ラブ好きにはツボの1曲ですよね。あと「ビートでジャンプ」ってワケのわからない邦題もインパクトあるよね。

「Stoned Soul Picnic」
1968年に全米チャート第3位となる大ヒットを記録したLaura Nyroのカヴァー。 Lauraのオリジナルは以前に紹介した『Eli And The Thirteenth Confession』(1968年)に収録されていマス。5th Dimensionの功績の1つとして、Laura Nyroという才能の存在を広く世に知らしめたことかもしれないよね。

「Wedding Bell Blues」
この曲もLaura Nyroのカヴァー(オリジナルは1966年のデビュー作『More Than a New Discovery』収録)。1969年に見事全米チャート第1位に輝いていマス。この曲なんか聴いているけど、5th DimensionがLaura Nyroの作品を取り上げる理由がよくわかるよね。白人ながら子供の頃から自然に黒人音楽に慣れ親しんできたLauraの楽曲と、中道ポップ路線を目指す5th Dimensionの相性バツグンだと思うね。

「Save the Country」
これまたLaura Nyroのカヴァー(オリジナルは1969年の『New York Tendaberry』収録)。実にソウルフルなポップ・ナンバーだと思う。でも、当時の彼らは、ソウル・マーケットではウケが悪かったらしい。この軽やかなポップ・フィーリングがダメだったのかなぁ?

「Aquarius/Let the Sunshine In」
1969年に5th Dimension初の全米チャート第1位となった曲。ピッピー文化や反戦思想を盛り込んだ有名なミュージカル『Hair』の挿入歌のメドレー。中道ポップの最高峰ってカンジの出来ばえだね!マーベラス☆

「(Last Night) I Didn't Get to Sleep at All」
Tony MacAulay作品であり、全米チャート第2位を記録したロマンティックなバラード。
※2009.11.5追記
以前にBacharach作品と記載していましたが、Tony MacAulay作品でした。誤った情報をお読みになった方、ゴメンナサイ!

「Love's Lines, Angles, and Rhymes」
1971年にヒットしたラブ・バラード。サンプリング・ネタにもなっているみたいですね。

「Never My Love」
1971年のライブ・アルバム『5th Dimension Live!』からシングル・カットされたAssociationのヒット曲のカヴァー。

「Together Let's Find Love」
同じく『5th Dimension Live!』からシングル。この曲はかなりソウルな仕上がりになってマス。

未聴だけど、デビューアルバム『Up, Up and Away』(1967年)は、ぜひ聴いてみたいですね。
posted by ez at 00:06| Comment(2) | TrackBack(2) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする