2006年10月23日

Ornette Coleman & Prime Time 『Virgin Beauty』

Ornette Colemanなのに実に聴きやすい?☆Ornette Coleman & Prime Time 『Virgin Beauty』
Virgin Beauty
発表年:1988年
ez的ジャンル:アフリカ&ファンク系フリー・ジャズ
気分は... :難解キャンディーズ。。。d( ̄_ ̄;) 2アウト!

フリージャズの創始者、先駆者と呼ばれるジャズ・ミュージシャンOrnette Coleman(as、tp、vln)♪

フリージャズが何たるかをよく理解していない僕でさえ、フリージャズと言えばOrnette Colemanというアーティスト名が思い浮かぶ。それまでのジャズの制約を打ち破る前衛ジャスで、シーンに革命を巻き起こしたのがOrnette Colemanである。そして、John ColtraneEric Dolphy、Cecil Taylorらと共に、フリージャズの流れを作った。

彼の音楽を聴く前から、Ornette Colemanに対しては“異端児”ってイメージがあったかなぁ。
なので、Ornetteの初期の代表作『The Shape Of Jazz To Come』(1959年)、『Free Jazz』(1960年)、『At The Golden Circle Vol1、Vil2』(1965年)を聴いた時も、コワイもの見たさ気分が大きかったかなぁ。

初めから、ワケのわからない音楽を期待していたので、実際に聴いてみて、予想通りのワケのわからない度合いにヘンな喜びを感じた記憶がある。これらの作品を購入してから10年以上が経つが、多分、両手で数えられる回数ほどしか聴いたことがないと思う(笑)。しかも、中身は全然憶えていない。“ジャズシーンに衝撃を与えた問題作を聴いた”という体験のみで僕の満足は満たされたのかもしれない。

そんなOrnette Colemanだけど、70年代に入り発表した『Dancing in Your Head』(1973年)、『Body Meta』(1976年)あたりは、エレクトリック・バンドを従え、僕のようなロック世代の人間にとっては案外スンナリ聴ける。

そんなOrnette Coleman作品の中で唯一僕が今でも年10回くらいは聴く作品がOrnette Coleman & Prime Time『Virgin Beauty』(1988年)である。

メンバーは、Ornette Coleman(as、tp、vln)、Jerry Garcia(g)、Bern Nix(g)、Charles Ellerbee(g)、Al MacDowell(b)、Chris Walker(b)、Denardo Coleman(ds)、Calvin Weston(ds)。Prime Timeのダブル・リズム・セクションに加え、Grateful DeadのJerry Garciaが数曲でゲスト参加しているのいが目に付く。

このアルバムは、難解キャンディーズ(?)な印象が付きまとうOrnetteの作品であると信じられないほど、実に聴きやすい!しかも、ファンクなグルーヴ感やアフリカンなテイストが実に気持ちイイ。きっと多くのの人のOrnette Coleman像を打ち破る作品なのでは?

オススメ曲を紹介しときやす。

「3 Wishes」
僕のこの曲に対するイメージはアフリカのモロッコ。アフリカンとアラビックとヨーロピアンが融合したエスニックなグルーヴ感が気持ちイイ!このアルバムが発表された1988年はまさにワールド・ミュージック真っ盛りの時期であり、そのあたりの流れとも実に符合している。

「Bourgeois Boogie」
Funk好きのハートを射抜くファンク・チューン。僕の一番のお気に入り曲。この頃は打ち込みファンク全盛の時代だったので、逆にこのフリー・ファンクなナンバーが実に新鮮に聴こえたものだ。

「Happy Hour」
リズミックなイントロの展開にハマるね。そのリズムの間を気持ち良く自由に駆け回る Colemanのサックスもイイ感じ。まさにハッピーアワー。

「Virgin Beauty」
実に切ない感じのタイトル曲。タイトルと照らし合わせると何か意味深だよね。

「Healing the Feeling」
Hip-Hopテイストなナンバー。このトラックに、そのままラップが乗っかってきても全然違和感ないよね!

「Singing in the Shower」
「Bourgeois Boogie」の続編のようなナンバー。ジャズ・ファン以上にファンクやロック好きの人が歓喜するナンバーじゃないかなぁ。

「Desert Players」
アフリカンな1曲。まさにアフリカの砂漠を思わせるミステリアスなナンバー。

「Honeymooners」
なんか忙しなくミステリアスなハネムーンな感じがするんだけど...一体何処へ行ったのかな?

「Chanting」
まさかOrnette Colemanのアルバムで、こんなロマンティックな曲を聴けるとは思わなかったねぇ。

今日はもうすぐサッカー伝統のクラシコ「バルセロナ対レアル・マドリー」
大注目ですな☆楽しみ♪
posted by ez at 00:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする