2006年11月18日

Levert『For Real Tho'』

Gerald Levertを偲んで...☆Levert『For Real Tho'』
For Real Tho'
発表年:1993年
ez的ジャンル:90年代スタイルR&Bボーカル・グループ
気分は... :ご冥福をお祈り申し上げます†(‐‐)

昨日もお伝えしたように、Gerald Levertが11月10日に心臓発作で急死してしまった。享年40歳。そのあまりにも早過ぎる死を悼んで、Levert『For Real Tho'』(1993年)を取り上げマス。

Gerald Levert(1966-2006年)は、ご存知の通り、ソウル界の大物グループO'JaysのメンバーEddie Levertを父に持つ、まさにソウルの申し子であった。1985年に兄Sean Levert、友人Marc Gordonと共に結成したLevertとしてデビューを果たす。

Levertは、「(Pop, Pop, Pop, Pop) Goes My Mind」、「Casanova」をヒットさせ、一躍人気グループとなった。また、1991年にはソロ・アルバム『Private Line』を大ヒットさせ、ソロ・アーティストとしての地位も確立した。さらには1997年にKeith Sweat、Jonny GillとLSGを結成し、話題となった。

それ以外にもプロデューサー、コンポーザーとしてもその才能を発揮していましたね。そう言えば、Geraldが絡んでいると理由で、Men At Large、Rude Boysといったグループのアルバムを購入した記憶がある(最近、聴いていないので内容は全然記憶にないんだけど...)。

当時の記憶で言えば、僕的には80年代後半から90年代のO'Jaysが気に入っていたので、その息子たちが結成したLevertへの関心も高かった。ソウル親子鷹ってカンジだったよね。

僕のイメージで言えば、90年代前半のGerald Levertって、Teddy Rileyに匹敵する才能ってカンジだったよね。ルックス的にはGerald LevertおよびLevertって親父(O'Jays)同様に暑苦しくてパッとしないけど、その分サウンドはバッチリ!ってカンジだったかなぁ。

Geraldを追悼する作品という意味では、1stソロ『Private Line』(1991年)あたりを取り上げるべきなのかもしれないけど、個人的に一番好きなLevert作品『For Real Tho'』(1993年)をセレクトしました。

『For Real Tho'』はLevertの6thアルバム。一般には、勢いのあった80年代の『Bloodline』(1986年)、『The Big Throwdown 』(1987年)、『Just Coolin'』(1988年)あたりの評価が高いと思うけど、個人的には『Rope A Dope Style』(1990年)と本作『For Real Tho'』(1993年)の2枚がお気に入り☆

O'Jays直伝の伝統的なソウル・マナーとNew Jack Swing(NJS)やHip-Hopといった当時の流行を、自然なかたちで融合させたのが、この2枚じゃないかなぁと思いマス。

特に、『For Real Tho'』は完成度が高いと思いマス。前半はダンス・チューン。後半はバラードという構成になっていマス。

オススメ曲を紹介しときやす。

「Me 'N' You」
これはNJSテイストのダンス・チューン。ハネハネじゃなくて、ちょいハネくらいなのがLevertらしいのでは?

「Clap Your Hands」
コチラはHip-Hopテイストの1曲。こうしたアプローチの曲って、今聴くと厳しいものも少なくないんだけど、この曲はそんなに悪くない。B.T. Express「Once You Get It」をサンプリング。

「Tribute Song」
亡くなった偉大なミュージシャン達へのトリビュート。Miles DavisJohn ColtraneThelonious MonkSarah VaughanArt BlakeyBob MarleyJimi HendrixDonny HathawayMarvin Gayeなど様々なミュージシャンの名が登場する。そんなGeraldが今回トリビュートされる側になってしまったのは何とも残念...

「Good Ol' Days」
Levertらしさが最も発揮されている1曲なのでは?シングルカットもされたヒット曲。伝統的ソウル・マナーのDNAと90年代らしいグルーヴ感が実にマッチしたミディアム・チューンに仕上がっていマス。

「For Real Tho'」
Teddy RileyGuyが好きな人ならば気に入る曲。決してLevertらしくはないけど、でもカッチョ良い曲なので大好きっす。

「Do the Thangs」
90年代らしいバラード。大人のアーバン・ナイトな雰囲気がなんともいいですな。リアルタイムでこのアルバムを聴いていた頃、僕はこんなラブ・バラードばかり好んで聴いていた記憶がある。

「Say You Will」
これも味わい深いバラード。今回、久々に本作を聴いてかなりいい曲だと思った。今の僕ならばバラードではこの曲が本作で一番だね。

「ABC-123」
シングル・カットされ全米R&Bチャートでベスト5まで上昇したヒット曲。O'Jays直伝の正統派ソウル・マナーのバラード。

正直、近年のGerald Levertの活動には、あまり関心がなかったが、彼が80年代後半から90年代前半のR&B/Soulシーンを牽引した一人であり、当時僕は彼の名を目にしただけでワクワクしたことは事実である。

謹んで、ご冥福をお祈り申し上げます†(‐‐)
posted by ez at 00:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする