2006年11月27日

Carole King『Fantasy』

Carole Kingによるニューソウル(?)☆Carole King『Fantasy』
Fantasy
発表年:1973年
ez的ジャンル:白人SSWによるニューソウル的アプローチ
気分は... :僕ののファンタジーは...

永遠のメロディ・メイカーであり、シンガーソングライターの草分け的存在Carole King☆1年以上前に紹介した『Music』(1971年)以来の本ブログ登場っす。

今回は『Music』と並ぶ僕のお気に入り作品『Fantasy』(1973年)っす。

一般にCarole Kingの代表作と言えば、「You've Got A Friend」、「It's Too Late」という2大クラシック含む歴史的名盤『Tapestry』(1971年)だと思う。

『Tapestry』が素晴らしい作品で、洋楽好きのマストアイテムであるということに異論はない。『Tapestry』は、洋楽聴き始めの頃にJames Taylor『Sweet Baby James』(1970年)、『Mud Slide Slim and the Blue Horizon』(1971年)と3枚セットで、かなりレコードを聴いた記憶がある。

その反動からか、大人になってその3枚はあまり聴かなくなった。3枚ともCDで持っており、名盤という認識も持っているんだけどねぇ。学生時代に一生分聴いてしまったのかもしれないねぇ(笑)

そんな不滅の名盤『Tapestry』を脇に追いやって、僕が聴きたくなるCarole King作品が『Music』(1971年)と『Fantasy』(1973年)だ。

2枚とも『Tapestry』と比較して、よりR&B的な感覚の作品であるような気がする。そのあたりが僕がこの2枚を好む理由かもしれない。

特に、『Fantasy』はよく言われるように、ニューソウル的な雰囲気漂う1枚だ。当時のCaroleはDonny Hathawayにご執心で、周囲の人にDonny Hathawayのアルバムを配りまくっていたというエピソードは有名ですよね。

その影響は内容にも反映されており、David T. Walker(g)、Charles Larkey(b)、Harvey Mason(ds)、Bobbye Hall(per)、Tom Scott(sax)、 Ernie Watts(sax)等のメンツがバックを固め、ニューソウル的なジャズ/ソウル・テイストのサウンドを聴かせてくれマス。

そして、サウンドのみならず、社会メッセージ性の高い歌詞という面でもCarole Kingの新境地を開拓した1枚なのでは?

オススメ曲を紹介しときやす。

「Fantasy Beginning」
ファンタジーの始まり☆♪In fantasy I can be black or white♪a woman or a man♪という歌詞にCaroleの本作への思いが込められているのでは?

「You've Been Around Too Long」
まさにニューソウルなサウンドの1曲。Curtis Mayfield作品のグルーヴ感とDonny Hathaway作品の壮大なアレンジが合体したような1曲。Tom Scottらのホーン・セクションも実に印象的っす。閉じた世界からの開放を呼びかけるかる歌詞にも注目☆

「Directions」
Caroleらしい永遠のメロディ・メイカーとしての才能とニューソウル的なグルーヴ感がうまく融合し、ジャズ的サウンドでまとめられた佳作。

「That's How Things Go Down」
「Weekdays」
シンガーソングライターらしい『Tapestry』的な2曲。このタイプの作品は安心二重丸ってカンジでしょうか?特に「Weekdays」がいいね!

「Haywood」
ファンキー・グルーヴ。アルバム中一番ブラック・フィーリングに溢れた1曲かもね!このアルバムならではの1曲だと思いマス。

「Welfare Symphony」
ダイナミックな展開が魅力の1曲。クールな前半とドラマチックな後半のコントラストが楽しい1曲。後半はMarvin Gaye『What's Going On』的な雰囲気が好きだなぁ。

「You Light Up My Life」
しみじみ胸に染み渡ってくる1曲。このあたりのメロディはさすがですな。

「Corazon」
個人的には本作のハイライト曲だと思いマス。スパニッシュで歌われる掟破りの(?)ラテン・グルーヴ。この曲はLTG Exchangeのニューヨリカンなカヴァーがガラージ・クラシックとして超有名ですよね。僕もLTG Exchangeの方も大好きでよく聴きマス。

「Believe in Humanity」
ソウル・フィーリングに溢れた1曲。Marvin Gaye「Inner City Blues (Make Me Wanna Holler) 」あたりと一緒に聴きたくなるね。

残念ながらニューソウル路線は本作のみで終わってしまう。
個人的はあと1、2枚こんなCarole Kingを聴きたかったなぁ。
posted by ez at 00:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする