2006年12月15日

Willie Colon『El Malo』

サルサ界のスーパースターのデビュー作☆Willie Colon『El Malo』
El Malo
発表年:1967年
ez的ジャンル:悪ガキによるサルサ前夜のブーガルー
気分は... :激辛料理が食べたい!

なんか今日は激辛料理が食べたい気分!
そんな気分の時にはラテンが聴きたい♪

ということで、今回はサルサ界のスーパースターWillie Colonのデビュー作『El Malo』(1967年)っす。

僕がサルサのアルバムを購入し始めたのは、ワールド・ミュージックが盛り上がりはじめた1990年前後だったように思う。

それまで欧米の音楽をメインに聴いてきた僕がワールド・ミュージックの流れの中で、アフリカ、中東、インド、ラテンといった音楽を聴くようになり、サルサもラテン音楽の1ジャンルとして聴き始めたのがきっかけっす。当時は、サルサ以外にもメレンゲ、カリプソ、ボサノヴァ、サンバ、ズークなどかなり広範にラテン音楽を聴いていまシタ。

サルサについては、当時サルサという音楽を知るための入口がなかなか見出しにくかったことを記憶している。

当時は今のようにラテン/ブーガルー/サルサの作品が旧譜も含めて豊富にCDショップに揃っている時代ではなかったので、入手できる作品はかなり限定されていた。また、サルサという音楽自体も一部のマニアの方が聴く音楽ってカンジで、一般の音楽リスナーが気軽にサルサの作品を購入するって雰囲気は無かったよね。

そんな中で僕のサルサ初体験となったアーティストがWillie ColonRuben Bladesだった。

Willie Colonで言えば、『Especial No.5』(1987年)、『Top Secrets』(1989年)、Ruben Blades『Buscando America』(1984年)、本ブログでも紹介した『Agua de Luna』(1987年)といった作品を購入した。Rubenの『Buscando America』を除けば、残りの作品は今のラテン・ブームの中で殆ど無視されている作品ばかりだけどね(笑)個人的にはこれら4作品は今聴いても全然悪くないと思うのですが...

僕が最初にWillie Colonの存在で興味を持ったのは、彼がトロンボーン奏者であったこと。当時の僕はトロンボーン奏者と言えば、ジャズのJ.J. Johnsonか谷啓くらいしか知らなかった(笑)そんなマイナー・イメージの楽器のプレイヤーが脚光を浴びる音楽とはどんなものなんだろう?というカンジだったかなぁ。

Willie Colonはサルサ・ファンならば誰しも知っているスーパースター。ニューヨークのブロンクスに生まれたColonは弱冠17歳で後のNYサルサ名門レーベルFaniaから今回紹介する『El Malo』(1967年)でデビューした、70年代に入るとその地位を不動のものとし、Fania All Starsのメンバーとしても活躍しましシタ。70年代後半のRuben Bladesとの共作などもお馴染みですね。

さて、そのデビュー作『El Malo』(1967年)デス。NYで頭角を現しはじめてきたプエルトリコ人シンガーHector Lavoeを従えたこのデビュー作は大ヒットし、タイトル通りのEl Malo(悪党)イメージで一躍ニューヨリカンのヒーローとなったらしい。

ノリ的にはニューヨリカンの悪ガキ・ティーンによるラテン版ガレージ・ロックみたいなカンジだったのかもね。

僕も長い間、この作品の存在を知りながら、なかなか作品を聴く機会に恵まれなかった。今年やっとFaniaの復刻CDで本作をゲッチュできてウレシイ限りっす。

70年代にサルサが爆発する前のサルサ前夜の何かをこのブーガルー的な作品から体感できるのでは?

全曲紹介しときやす。

「Jazzy」
ルードでワイルドな雰囲気が魅力のマンボ・ジャズ。トロンボーンという楽器がこんなにカッチョ良いのかと体感できるオープニング。

「Willie Baby」
「Skinny Papa」
ブーガルー・ナンバー2曲。僕のイメージなんだけど、ブーガルーってIsley Brothersのヒット曲「Twist & Shout」のラテン・バージョンみたいな曲が多いですよね。この2曲もそんなカンジ。Hector Lavoeのボーカルが堪能できマス。

「Borinquen」
この曲なんかは僕が最初に聴いたColon作品に近いかもね。その意味ではColonらしいのかも?

「Willie Whopper」
今日的な見方をすれば、このラテン・グルーヴが一番カッチョ良いかもね。ハモンド・オルガンが何ともイカしてますなぁ。途中で「メリーさんの羊」みたいなフレーズが出てくるあたりのセンスもお茶目でいいよね。

「El Malo」
ラテン的な疾走感がカッチョ良いタイトル・ナンバー。Colonの図太いトロンボーンとHector Lavoeのハイトーン・ボーカルがハジけているようでいいカンジ。

「Chonqui」
キューバン・スタイルな1曲。そう言えば、以前雑誌でプエルトリコ人がイニシアティブを取る音楽(=サルサ)が生まれる大きな要因の1つはキューバ革命であったことをColon自身が語っていたのを読んだことがありマス。

「Quimbombo」
実は密かにお気に入りの1曲。パーカッションのパカポコ感多目なカンジが僕好みなのかも?

Willie Colonについてはまだまだ聴いていない作品が山ほどある。今後ボチボチ攻略していく予定デス。
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2006年12月14日

Prefab Sprout『From Langley Park to Memphis』

冬になるとこの美メロUKポップでホッとしたくなる☆Prefab Sprout『From Langley Park to Memphis』
From Langley Park to Memphis
発表年:1988年
ez的ジャンル:ファンタジー系美メロUKポップ
気分は... :ファンタジー☆

UKポップ・ロック・グループPrefab Sproutの本ブログ2回目の登場デス。
前回は僕が一番好きな5thアルバム『Jordan:The Comeback』(1990年)でした。
今回は3rdアルバム『From Langley Park to Memphis』(1988年)っす。

『Jordan:The Comeback』のエントリーでも書いたけど、僕の中でのPrefab Sproutは冬のイメージが強い。彼らのドリーミーなメリーゴーランド・ミュージックは、白い吐息のファンタジーってカンジかもね。あとは彼らの音楽を聴いていると、ふとディズニー的なファンタジーの映像が脳裏を過ぎることがある。なんでだろうね?

今回紹介する3rdアルバム『From Langley Park to Memphis』(1988年)は、成功を収めた2ndアルバム『Steve McQueen』(1985年)から3年のインターバルを経て発表された。本当はこの間に『Protest Songs』が発表される予定でしたが(結局『Protest Songs』が発売されたのは1989年)...

アルバムタイトルにあるLangley ParkはリーダーPaddy McAloonの生地近くの地名であり、Memphisは言うまでもなくロックンロール・キングElvis Presleyの生地である。そんなことから、僕はPaddy McAloonによるアメリカ探求のような内容(Elvis Costello『King Of America』のPrefab Sprout版みたいなイメージ)を一瞬想像してしまった。

でも、音を聴くと全然違っていて、Prefab Sproutらしい美メロのドリーミー・ポップ全開でシタ。どちらかと言えば、アメリカ的なロックンロールというお題でポップ・ソング集を作りまシタってカンジだよね!個人的には曲のクオリティが高くなったという印象を受けたかなぁ。『Steve McQueen』の成功を自信にし、Prefab Sproutらしいスタイルを確立したアルバムが本作なのでは?

以前雑誌のインタビューでPaddy McAloonが“『Steve McQueen』は素晴らしいけど、シリアスで真顔すぎるかもね”といった主旨の発言をしていたのを読んだことがある。その反動で本作『From Langley Park to Memphis』は、ソフィスティケイトされたポップ・ソング集に仕上げたかったのかもね。

今思うと、この明るく健康的なジャケは逆に皮肉っぽく見えてしまうのは僕だけだろうか?

本作も『Steve McQueen』同様にThomas Dolbyがプロデュースで参加していますか、今回は全10曲中4曲のプロデュースにとどまっています。

オススメ曲を紹介しときやす。

「King of Rock 'n' Roll」
キングElvisのことを歌ったもの。と言っても思い切りシニカルだし、曲調は全然ロックンロールしてないしね(笑)シングル・カットされ、UKチャート7位のヒットとなりやシタ。

「Cars and Girls」
Elvisの次はBoss(Bruce Springsteen)が槍玉に!そう言えば、本作の『ラングレー・パークからの挨拶状』という邦題を見た時に、真っ先に思い浮かんだのがBossのデビュー作『Greetings From Asbury Park NJ(邦題:アズベリー・パークからの挨拶)』(1973年)だったなぁ。

この曲ではクルマと女の子しか歌わない(?)とBossのことをチクリ。以前にBossの『The River』のエントリーで、『Born In The USA』(1984年)以降の“アメリカの国民的ロッカー”みたいなイメージに抵抗を覚えたと書いたが、そのあたりを見事にPaddy McAloon風に調理した作品だと言えるのでは?

曲自体はPrefab Sproutらしいメロディアスなポップ・ロックに仕上がっていマス。紅一点Wendy Smithのコーラスが何ともいいね。

「I Remember That」
「Nightingales」
『Jordan:The Comeback』あたりでも見られたファンタジーなサウンド&メロディが魅力の2曲。まさに夜空にディズニーの映像が浮かんできそうな曲だね。僕がこのグループに求めているのはこの世界なのかもしれないなぁ。「Nightingales」ではStevie Wonderがハーモニカで参加していマス(あんまり目立たないけど)。

「Enchanted」
Paddy McAloonらしいひねくれポップかもね。

「Hey Manhattan!」
ストリングスのアレンジが素敵な1曲。生ギターを弾いているのはなんとPete Townshendっす。ここでもWendyのコーラスがいいカンジっす。Wendyの澄み切った女性コーラスは僕にとって、このグループの思い入れのかなり大きい部分を占めているなぁ。。

「Golden Calf」
この曲はロックンロールしてマス。とってもPaul McCartneyなカンジの1曲。

「Nancy (Let Your Hair Down for Me) 」
美しくロマンチックなバラード。このグループにしか作れないタイプのじゃないかなぁ。聴いているだけで素直な気持ちになれそうな曲だよね。

「Venus of the Soup Kitchen」
ラストも幻想的な1曲。 美しいメロディがあれば、誰しも童心に戻り、そしてそこには笑顔がある...

ある意味このアルバムはアメリカ的なロックンロールというお題を借り、それと対比するかたちで音楽本来の美しさ、楽しさというものを表現したかったのかもね。

本作で確立したPrefab Sproutスタイルが次作『Jordan:The Comeback』(1990年)で1つのピークを迎えることとなる。
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2006年12月13日

Jeff Hendrick『Soul Celebration』

ようやくこのカナディアン・アーバン・ソウルを紹介できマス☆Jeff Hendrick『Soul Celebration』
Soul Celebration
発表年:2005年
ez的ジャンル:カナディアン・アーバン・ソウル
気分は... :冬のアーバン・ナイト

この一年間を振り返ってみると、人間関係の大切さに改めて気付かされた年だった。

そんな中で僕が気を付けている人付き合いのキホンはこんなカンジ。

 ・自分と相手の関係は対等である
 ・自分にも、相手にも長所と短所があることを理解する
 ・相手の長所とうまく付き合い、短所を許容する心を持つ
 ・相手に対して、等身大の自分を理解してもらうように努力する

これら実践できている時には、人間関係がうまく回っているいる気がする。
別の言い方をすれば、上記のことが実践できているときは、自分軸と相手軸がうまくアジャストできていると思う。

どれも当たり前のことなんだけど、案外実践するのは難しかったりするんだよね。
欲やプライドって奴がこれらの阻害要因になる。特に男の場合はねっ(笑)

さて、今日はようやく紹介できる1枚Jeff Hendrick『Soul Celebration』(2005年)です。

本作は今年の夏購入して、ずっと愛聴してきたんだけど、何故かAmazonでの扱いがなくて紹介できませんでした。最近ようやくAmazon.comで発見したので紹介しマス。

Jeff Hendrickはカナダ出身の白人シンガー。キーボードやサックスも演奏するようです。正直僕が知っている情報はこれくらい。

僕は渋谷のタワーで試聴して本作を購入したんだけど、てっきり黒人シンガーだと思っていまシタ(笑)

2ndアルバムとなる本作『Soul Celebration』(2005年)は本国カナダでは昨年暮れに発売され、UKやヨーロッパでもブレイクしたらしいっす。日本で紹介されたのは今年に入ってからなので、実質的には今年の新作という扱いで良いのでは?

全体的としては、80年代あたりのアーバン・ソウルの雰囲気にUKソウルのようなスタイリッシュさが加わったメロウ&グルーヴってカンジでしょうか。大都会の夜のドライブにピッタリな1枚っす。

案外、今あるようで無い音だと思いマス。今時R&B/Soulリスナーのみならず、オールドリスナーの方も思わずニヤリとするのでは?

オススメ曲を紹介しときやす。

「Celebrate」
オープニングは、いかにも日本人が大好きそうなアーバン・ソウル。サックス・ソロあたりも昔のAORっぽくていいよね

「Old School Party」
80年代の香り漂うアーバン・メロウ・チューン。僕の一番のお気に入り曲。Keni Burkeのクラブ・クラシック「Risin' To The Top」(1982年)あたりを彷彿させるよね。ラップ入りの別バージョンも収録されており、コチラもグッドです。

「I Just Wanna Dance」
シングルにもなったミッド・チューン。ダンス・ナンバーなんだけど、この落ち着いた雰囲気が実にいいよね。

「I Like The Way」
「Old School Party」と並ぶ僕のお気に入り。iPodでもこの2曲を繰り返し聴くことが多いかなぁ。何かダンディーな男を気取ってみたくなるような曲ですな。

「Summertime」
軽快なサマー・チューン。ホントは夏に紹介できれば良かったんだけどねぇ...

「You're All I Ever Wanted」
恋人たちのためのメロウ・グルーヴってカンジだよね。こんなロマンチックな曲を流しながら、愛の告白なんていいのでは?

「Love U Down」
ムード満点のセクシーなスロー・ナンバー。意外にもスローはこの1曲のみっす。

「One Ya Want」
なんかRahsaan PattersonEric Benetあたりとの共通項を感じてしまうネオ・ソウルな1曲。

個人的には今年の掘り出し物の1枚デス。
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2006年12月12日

Syreeta『One To One』

Syreetaのハイトーン・ボーカルとLeon Wareのメロウ・グルーヴが合体☆Syreeta『One To One』
ワン・トゥ・ワン
発表年:1977年
ez的ジャンル:メロウ・グルーヴ系ハイトーン・ボーカル女性R&B
気分は... :師匠に感謝!

昨晩は人形町で師匠との酒宴( ̄ー ̄)/C□
楽しく、有意義な一時を過してきまシタ。

最近いろいろ迷うことも多かったんだけど、師匠のおかげでかなりスッキリ気分!
やっぱり持つべきものは師匠ですな。ついつい調子にのって赤ワインを飲みすぎてしまいまシタ。

12月はどうしても酒宴の回数が増えますな。
僕の場合、堅苦しい忘年会よりも、仲間とのフランクな忘年会の方が圧倒的に多いので、素晴らしい仲間に恵まれていることを実感できる充実の1ヶ月なんだけど、肝臓と財布はそろそろ悲鳴をあげていマス(笑)

さて、今日は肝臓にやさしい女性ボーカルを聴きたい気分...
ということでSyreeta Wrightをセレクト。

Syreetaと言えば、Stevie Wonderの元奥方ということで有名ですよね。一方で常にその“Stevie Wonderの元奥方”という枕詞が、彼女の正当な評価を常に邪魔していたのかもしれませんな。

僕自身も中学の時にStevie Wonder『Talking Book』を購入した頃からSyreetaの存在を知っていたが、長い間ソロ・アーティストってイメージは全くなかったかもしれない。結局、Syreetaのソロ作を聴いたのは、フリーソウル・シーンで注目されるようになってからデス。

元々Syreetaはモータウンに秘書として入社し、その後60年代半ばからバックシンガーに起用され、60年代後半には Ashford & Simpson制作によるシングルでソロ・デビューを飾っている。その後Stevie Wonderと出会ってから、ソングライティングの才能を開花させた。ソングライターとして何といっても一番有名なのは、サンプリング・ネタやフリーソウル・クラシックとしてお馴染みのSpinners「It's A Shame」ですよね(Stevieらとの共作)。

ソロ・アーティストとしては70年代から80年代にかけて6枚のソロ・アルバムを発表。それ以外にもG.C.Cameron(元Spinners)Billy Prestonとのデュエット・アルバムを発表していマス。少し、脱線しますが、最近G.C.Cameronのソロ・アルバム『Love Songs & Other Tragedies』(1974年)を購入し、結構お気に入りっす。コチラも近く紹介しますね。

さて、Syreetaに話を戻すと、僕が持っているSyreeta作品は『Syreeta』(1972年)、『Stevie Wonder Presents Syreeta』(1974年)、『One To One』(1977年)の3枚。

Stevieとの結婚期間中(1970〜1971年)に制作されたニューソウル的なテイスト満載の『Syreeta』、離婚直後ながらStevieが全面バックアップした『Stevie Wonder Presents Syreeta』もなかなかいい作品だけど、個人的には『One To One』が一番のお気に入りっす。

『One To One』は何といっても“ミスターメロウネス”Leon Wareのプロデュースに注目ですよね。Minnie Rippertonあたりにも通じるSyreetaのハイトーン・ボーカルがLeon Wareのメロウ・グルーヴと合体するとどうなるのか、なんて考えるだけでウキウキしてきませんか?

この時期のLeon Wareは、Marvin Gaye『I Want You』(1976年)をプロデュースし、自身も裏『I Want You』と言うべきソロ・アルバム『Musical Massage』(1976年)を発表している。そんなLeon Wareの絶頂期に制作されたのが本作『One To One』(1977年)っす。

そんな関係でバック陣もJames Gadson (ds)、Chuck Rainey (b)、David T. Walker(g)、Sonny Burke(key)、John Barnes(key)、 Eddie "Bongo" Brown(per)など『I Want You』でお馴染みのメンバーが顔を揃えておりマス。

ぜひ、Marvin Gaye『I Want You』Leon Ware『Musical Massage』の3点セットで揃えたい1枚だと思いマス。

全曲紹介しときやす。

「One To One」
Syreetaのチャーミングなボーカルが、James Gadson、Chuck Rainey、David T. Walkerらによる心地良いグルーヴでさらに魅力アップといったカンジでしょうか。

「I Don't Know」
フリーソウル・クラシック。やっぱりこのメロウ・グルーヴが一番好きだね。“ミスターメロウネス”Leon Wareならではの1曲ってカンジがします。でも、『I Want You』『Musical Massage』にあるエロさはありません(笑)このピュアな雰囲気こそがSyreetaの魅力かもね。Gary Bartz(sax)も参加していマス。

「Rest Yourself」
心に一服の清涼剤を与えてくれるような1曲。Syreetaの癒し系ボーカルは肝臓弱り気味の僕にはピッタリですな。

「I Too Am Wanting」
『I Want You』を彷彿させるオーケストラによるアレンジが印象的なナンバー。

「Tiki Tiki Donga」
パーカッシブな展開が僕好みの1曲。妖しげな雰囲気もグッド!

「Don't Cry」
まったり感が落ち着くバラード。さりげないGary Bartzのサックスもいいカンジ。

「Harmour Love」
この曲のみStevie Wonderがプロデュースしています。とっても70年代ポップしているカンジの曲ですな。個人的にはCaptain & Tennilleあたりを思い出してしまいマス。

「One To One (Reprise)」
「One To One」のインストバージョン。ある意味、腕利きミュージシャンによるグルーヴ感をより堪能できるのはコチラかもね。

残念ながらSyreetaは2004年に癌で亡くなってしまった。残念な限りデス†(‐‐)
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2006年12月11日

Sounds of Blackness『The Night Before Christmas: A Musical Fantasy』

やっぱりクリスマス・アルバムと言えばゴスペルですな☆Sounds of Blackness『The Night Before Christmas: A Musical Fantasy』
The Night Before Christmas: A Musical Fantasy
発表年:1992年
ez的ジャンル:コンテンポラリー・ゴスペル系クリスマス・アルバム
気分は... :今年は何に感謝しようかなぁ。

そろそろ街中クリスマスムードに包まれてきましたね。
ウチの近所の商店街もクリスマス用のイルミネーションが飾られ、
ムードが高まってきました。

音楽的にもクリスマス・アルバムが続々と発売されていますね。
今年発売されたクリスマス・アルバムの中では、大好きなBootsy Collinsの『Christmas Is 4 Ever』に興味アリだったのですが、先日CDショップで試聴し、即購入とはいかず、要検討で保留中っす(笑)

やっぱり、クリスマスって感謝したり、祈ったり、願ったりする日だと思う。なので、恋人同士のイベントのようなクリスマス・ソングには興味がありません。

個人的には、世界中の人々に戦争を止めて、幸福なクリスマスを迎えようと訴えるJohn Lennon「Happy Xmas」が最も聴きたいクリスマス・ソングですな。

それを除けば、クリスマスに聴きたいのはゴスペル・アルバムかなぁ。ゴスペルを聴くと、神聖な気持ちで、いろんな事に素直に感謝できるカンジになるからねぇ。

そんな僕がオススメするゴスペル・クリスマス・アルバムがSounds of Blackness『The Night Before Christmas: A Musical Fantasy』(1992年)デス。

Sound Of Blacknessは昨年紹介した『The Evolution Of Gospel』(1991年)以来になりマス。

Sound Of Blacknessは、1970年代にリーダーのGary Hinesを中心に結成されたクワイア(聖歌隊)グループであり、Jam & Lewisが1991年に旗揚げしたPerspective Record 第一弾アーティストとして、本ブログでも紹介した『The Evolution Of Gospel』(1991年)で注目を集めまシタ。

本作『The Night Before Christmas: A Musical Fantasy』は、『The Evolution Of Gospel』に続くアルバムであり、『The Evolution Of Gospel』同様Jam & Lewis好きには、たまらない1枚に仕上がっています。

本作はクリスマス・アルバムですが、定番クリスマス・ソングは4曲程度で、あとはオリジナル作品で占められており、そのあたりが飽きずに長年聴ける要因かもしれません。

純粋にコンテンポラリー・ゴスペルとしても楽しめる内容になっていると思いマス。
あなたはクリスマスに、何を願い、感謝し、祈りますか?

オススメ曲を紹介しときやす。

「Soul Holidays」
Jam & Lewis好きにはたまらない1曲。クリスマス云々を抜きにしてJam & Lewisサウンドを堪能できる名曲だと思いマス。クリスマスを待ちきれない人は、この曲を聴けばウキウキ気分がさらにアップすると思いますよ。

「It's Christmas Time」
リードボーカルAnn Nesbyの感動的な歌声を堪能できる、個人的にアルバム中最もお気に入りの心温まる1曲。途中には定番ソング「Jingle Bells」、「Joy to the world」のフレーズも飛び出し、雰囲気を盛り上げてもくれマス。

「Away in a Manger」
「O' Come All Ye Faithful」
「O', Holy Night」
定番クリスマス・ソング3曲。どの曲もゴスペルらしい雰囲気たっぷりに聴かせてくれマス。特に「O', Holy Night」はJam & Lewisテイストたっぷりでファンにはたまらん仕上がりっす。

「Peace on Earth for Everyone」
女性ボーカル隊のアカペラ。やっぱりアカペラで1曲は聴きたいよね。

「Children Go」
少しラテン調のアップナンバー。クワイアのボーカルが入るとクリスマス・ソングっぽくなるから不思議!

「Santa Claus Is Coming to Town」
お馴染み「サンタが町にやってくる」をブルージーに仕上げていマス。たまにはこんなのもいいんじゃない。

「Dance, Chitlins, Dance」
Hip-Hopなクリスマス・ソング。このあたりもフツーにこなしてしまうところが、このグループの魅力かもね。

「Santa Won't You Come By?」
童心に戻れる60年代テイストのキュートなクリスマス・ソング。子供の頃のクリスマスのウキウキ気分を思い出しますな。

「Jolly One's Here 」
クワイアの素晴らしさを堪能できる1曲。普段ゴスペルを聴かない人にこの厚みのあるコーラスの魅力をわかって欲しいですね。

「Dash Away All/Reindeer Revolt」
フツーにファンク・ナンバーとしてカッチョ良いね!

「Give Us a Chance」
打ち込みサウンドとクワイアのボーカルが実に違和感なくマッチしたアップ・ナンバー。このあたりはJam & Lewisの手腕ですな。

「Why Don't You Believe in Me?」
実に神聖なムードたっぷりのスロー。こんな曲を聴きながら、クリスマスの意味を改めて考えてみるのもいいのでは?

「Merry Christmas to the World」
エンディングはコンテンポラリー・ゴスペルらしいアップテンポのナンバー。みんな笑顔でステキなクリスマスを迎えられたらいいよね!

ちなみ本作の続編として、2004年に『The Night Before Christmas, Vol. 2』が発表されていマス。

まぁ、クリスマス・アルバムに限らず、Sounds of Blacknessのアルバムはどの作品も神聖な気持ちになると思いますので、これからの季節にはピッタリだと思いマス。本ブログで取り上げた2作以外では『Africa To Africa:The Journey Of The Drum』(1994年)、『Time for Healing Sounds of Blackness』(1997年)あたりがオススメです!
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