発表年:1987年
ez的ジャンル:クワイエット・ストーム系女性R&B
気分は... :寒い夜にはエモーショナルなボーカルで...
今回は大好きな女性R&BシンガーRegina Belleのデビューアルバム『All By Myself』(1987年)デス。
Regina Belleはフィリー・ソウルの名曲カヴァー・アルバム『Reachin' Back』(1995年)以来2回目の登場っす。
個人的には、この『All By Myself』とGlenn Jones『Glenn Jones』(1987年)の2枚をセットでよく聴いていた。そう言えば、この2枚はリアルタイムではLPで購入したなぁ。この2枚を購入した渋谷タワーも、まだハンズの向かいにあったなぁ。懐かしい。
これらの作品が発表された80年代後半はクワイエット・ストーム・ブームで、アーバンでスムーズなR&Bバラードやアーティストが人気を集めていた。この2枚もそんな流れに位置づけられる。ただし、2枚とも日本ではかなりマイナーだったかも?僕の周囲にはこの2枚の話題で盛り上がれる人が皆無で寂しい思いをした記憶がある。
当時クワイエット・ストームの女王と言えば、Anita Bakerだった。個人的にはAnita Bakerは雰囲気先行でソウルフルなカンジが希薄だったので、あまりリアルタイムでは夢中にならなかったなぁ。
そんなAnita Bakerに対する物足りなさを埋めてくれるかたちで登場してきたのがRegina Belleだった。実際、レコード会社はRegina BelleをAnita Bakerの対抗馬というかたちでデビューさせた。
そのあたりの思惑は、Anita Bakerの出世作『Rapture』(1986年)をプロデュースしたMichael J. Powellが本作の半分をプロデュースしていることからも窺える。ちなみにMichael J. PowellとAnita Bakerは、かつてデトロイトのR&BグループChapter 8で一緒に活動していまシタ。
さて『All By Myself』ですが、オシャレなムードだけに流されない、Regina のエモーショナルなボーカルに思わずニンマリっす。
オススメ曲を紹介しときやす。
「Show Me the Way」
シングルカットされ、R&Bチャートで大ヒットしたミディアム・チューン。いかにもクワイエット・ストームらしいナンバーだね。
「After the Love Has Lost Its Shine」
おそらく多くの人が本作のベストに挙げるであろう至極のバラード。この曲はクワイエット・ストームという表現では語りきれないよね。Reginaのエモーショナルなボーカルの魅力全開の1曲デス。
「Intimate Relations」
僕が本作で一番好きな曲。当時、「After the Love Has Lost Its Shine」と本曲の2曲ばかり聴いていた記憶がある。スタイリッシュだけど、甘すぎない大人のラブソングってカンジかなぁ。
「Please Be Mine」
Reginaの力強く、伸びやかなボーカルがとても気持ちいいナンバー。
「You Got the Love」
80年代ブラコンな1曲。当時はこういった曲をそんな積極的に聴かなかったけど、今聴くと逆にこの80年代ならではのサウンドが案外いいかもね。結構後半の盛り上がりがカッチョ良いっす。
「How Could You Do It to Me」
アーバンでアダルトな美メロ・バラード。かなり胸キュン度が高いっす。当時の気分で言えば、銀座でデートってカンジかなぁ。
「So Many Tears」
Reginaの表現力の豊かさを堪能できる哀愁のバラード。
さっき、レコード棚から当時の作品を引っ張り出していたら、Miki Howard『Love Confessions』(1987年)なんかも出てきた。懐かしいね。そのうち、Glenn Jones『Glenn Jones』(1987年)あたりも紹介しますね!