2006年12月08日

John Lennon『John Lennon/Plastic Ono Band』

今日はJohnの命日。みんなでJohnに感謝しよう☆John Lennon『John Lennon/Plastic Ono Band』
John Lennon/Plastic Ono Band
発表年:1970年
ez的ジャンル:人間John Lennon
気分は... :あれからもう26年...

2回目のJohn Lennonです。
前回は去年のイブに「Happy Xmas」収録のオリジナル・ベスト『Shaved Fish』を紹介しました。

今日は12月8日、Johnの命日ですね。

1980年に5年ぶりの新作『Double Fantasy』を発表したばかりのJohn Lennonは、12月8日Yokoと共にレコーディングから帰ってきたところ、自宅のダコタ・アパート前で狂信的なファンの凶弾に倒れ、40年の生涯を終えた。

あの日のことは今でも忘れない。僕は中学校から帰り、家で買ったばかりの『Double Fantasy』のレコードを聴いていた。リアルタイムで初めて体験するJohnの新作ということでずいぶん興奮して聴いていたものだ。

そこへ同級生の音楽好き仲間から電話があり、Johnの訃報を聞かされた。最初は悪いジョークだと思ったが、電話口で真剣に話す友人の口調から事実であると悟った。しばらく言葉が出なかった。

電話を切り、部屋へ戻った。気付くと、『Double Fantasy』をジャケを抱えたまま泣いていた。自分の宝物を一瞬にして奪われたような大きな喪失感があったなぁ。

きっとJohnの死と共にBeatlesに永遠の終止符が打たれたことが相当ショックだったのかもしれない。当時Beatles中心の洋楽ライフだった僕の悲願はBeatles再結成であり、Johnの音楽活動再開でにわかに現実味を帯びてきた、なんて思い込んでいた矢先の出来事だったからねぇ。

あれからもう26年が経った。気付けば、僕はJohnよりも長く人生を生きている。

今日は多くのブログでJohnの作品が取り上げられていることでしょう。
僕もJohnへの感謝の気持ちを込めてエントリーしたいと思います。

個人的に最もJohn Lennonらしいと思う作品『John Lennon/Plastic Ono Band』(1970年)です。『ジョンの魂』という邦題の方がお馴染みかもしれませんね。

Beatles解散後の実質的なソロ第1作となる本作の中にいるJohn Lennonは、Beatlesのメンバーでもない、ロック・スターでもない単なる一人の男John Lennonだ。この等身大の人間John Lennonに出会えることこそがこのアルバムの魅力だと思う。まさに『ジョンの魂』という邦題はピッタリだと思う。

John(g、vo)、Klaus Voormann(b)、Ringo Starr(ds)という基本メンバーに、Billy Preston等ごく少数のゲストを加えた演奏は、極めて音数の少ないシンプルかつ剥き出しの音デス。それが逆にJohnの魂の叫びを際立たせ、作品に強いリアリティを与えていると思いマス。

このジャケ写真のJohnとYokoは、母親(Yoko)に思い切り甘えている子供(John)のようですよね。Beatlesという重荷から解放され、Yokoという女神に出会ったJohnの心が見事に映し出されていると思いマス。

きっとこのジャケを眺めながら聴くと感動が倍増すると思いマス。

全曲紹介しときヤス。

「Mother」
母への想いを悲痛な叫びで歌うオープニング。
最初はこのへヴィーさが苦手だったけど、♪Mama, don't go! Daddy, come home!というJohnのリアルな叫びに圧倒されていたんだろうね。

「Hold On」
結構癒し系の1曲だよね。このオリエンタルな雰囲気って、『Double Fantasy』収録の「Beautiful Boy」なんかにも通じているよね。

「I Found Out」
このへヴィーでブルージーなカンジがたまらんロック・ナンバー。Ringoのドラムが目茶イイね!

「Working Class Hero」
Johnらしいシニカルな1曲。1995年に発表されたJohnへのトリビュート・アルバムのタイトルにも使われている通り、Johnの存在を象徴するタイトルかもしれないね。

「Isolation」
静かな演奏が実に重く胸に突き刺さるバラード。Beatlesという重荷を背負ってきたからこその孤独感があったんだろうね。

「Remember」
とても説得力があるシリアスなメロディとボーカルが魅力のナンバー。密かに好きな1曲。Johnにしか書けないタイプの曲だと思う。

「Love」
僕にとって究極のラブソングはこの曲かもしれない。
こんなに静かでシンプルかつ力強い愛の歌を他に知らない。

 Love is living, living love,
 Love is needing to be loved.

僕もきっと死ぬまでこう思うだろうね。

「Well Well Well」
Johnらしい剥き出しのロック・ナンバー。シンプルな演奏が功を奏している。

「Look at Me」
Beatles時代に書かれた作品。そう言われると、どことなく『The Beatles(ホワイト・アルバム)』(1968年)収録の「Julia」に似ている曲ですな。

「God」
Johnがまだ存命だった頃、この曲の以下の三行を聴いてとてもショックを受けた。

 I don't believe in Beatles,
 I just believe in me, Yoko and me,
 (中略)
 The dream is over,

神もBeatlesも否定し、自分とヨーコしか信じない、そして夢は終わったと宣言してしまう。当時、ガキだった僕はヨーコさんの存在を恨めしく思ったりもしたものだ。

勿論、今はヨーコさんが居たからこそ、Johnは救われたのだ!とヨーコさんの偉大さにリスペクトしています。大和撫子ここにあり!

「My Mummy's Dead」
母に始まり、母で終わるこのアルバム。それを踏まえてジャケ写真を眺めると、ますます感慨深いものがある。

このアルバムでヨーコさんは以下のようにクレジットされている。

 Yoko Ono:Wind

こんな素敵なクレジット見たことがないよね。

今日はJohnに感謝しつつ、みんなで世界の愛と平和を祈ろう!
ラブ・アンド・ピース(^0^)v
posted by ez at 00:03| Comment(0) | TrackBack(2) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする