2006年12月29日

Swing Out Sister『Shapes And Patterns』

日本人の感性にピッタリのポップ・センス☆Swing Out Sister『Shapes And Patterns』
Shapes and Patterns
発表年:1997年
ez的ジャンル:カフェ系お洒落ポップデュオ
気分は... :あなたにいてほしい...

先週風邪でダウンしていたのが響いて、やらねばならない事が山積みになっている。
大晦日までかなりバタバタの年の瀬となりそうな予感。

さて、今回は日本では特に人気の高いお洒落ポップデュオSwing Out Sisterの5thアルバム『Shapes And Patterns』(1997年)っす。

Swing Out Sister(SOS)は、1984年にモデル出身の女性ボーカルCorinne Drewery、元MagazineのMartin Jackson、元A Certain RatioのAndy Connellの3人で結成され、1985年にシングル「Blue Mood」でデビューした。

2ndシングル「Breakout」が大ヒットし、その後発表したデビュー・アルバム『It's Better to Travel』(1987年)もUKチャートNo.1に輝き、人気を確立した。その後、Martin Jacksonが脱退し、CorinneとAndyのデュオとして活動を続けている。

Swing Out Sisterの持つオシャレなポップ・センスって、とっても日本人向きだよね。日本で特に人気が高いのもうなづける。当時は普段洋楽を聴かないようなリスナーの方もSwing Out Sisterは聴いていたからね。

僕もそんなSwing Out Sisterの音楽に惹かれていたの事実だ。しかし、一方で洋楽好きを自認する僕としては、日本人ウケの良いSwing Out Sisterの音楽を素直に好きとは、なかなか他人に言えなかったなぁ。それを言った時点で洋楽通ではなくなってしまうのは?なんてヘンなプライドがあったのかも?

なので、人目を避けて、こっそり聴いていたというのが僕のSwing Out Sister体験だったかもしれない。逆に、彼らの人気も落ち着いてきた今は素直に“Swing Out Sisterっていいよね!”って言える。

SOSの作品の中で、アルバム単位で一番のお気に入りの作品が5thアルバム『Shapes And Patterns』(1997年)だ。

1996年に、常盤貴子と織田裕二が主演していたTBSのドラマ『真昼の月』の主題歌として、彼らの「Now You're Not Here(あなたにいてほしい)」が使われ、大ヒットし、日本で再びSOS熱が高まった。この日本での盛り上がりは本国イギリスの新聞にも取り上げられたのだとか。

そんな流れの中で、CorinneとAndyがロンドンと東京を何度も行き来しながらレコーディングされた作品が本作『Shapes And Patterns』っす。まぁ、それだけ明確に日本マーケットを意識して制作された作品なのだから、日本人ウケするのは当然と言えば当然なんだけどね。

プロデューサーはPaul O'Duffy。個人的にはSimply Redを抜けたばかりの屋敷豪太氏の参加が何とも嬉しいですな。意外なところでは、本ブログでも紹介したハワイ系フュージョンの最高峰グループSeawindのメンバーだったJerry Heyがホーン・アレンジを担当していマス。

オススメ曲を紹介しときやす。

「Somewhere in the World」
シングルにもなったオープニング・ナンバー。アルバムタイトルは本曲の歌詞の一節から取ったものだ。Shapes And Patternsという言葉には、“すべての何かは誰かのために存在できるような意味がある”という思いも込められているのだとか。仕事やら恋やら、物事がなかなかうまく進まないときに聴くとと励まされる歌かもね。サウンドも優しく包み込むようなポップ・サウンドに仕上がっていマス。

「Here and Now」
個人的には一番のお気に入り曲。60年代ポップスを彷彿させるノスタルジック・ムード満点なのがいいよね。胸キュン度かなり高いっす。

「We Could Make It Happen」
ボッサでグルーヴィーな本曲はいかにも日本人が好きな1曲だよね。特に、ピチカートファイヴとか昔の渋谷系サウンドが好きな人にはたまらんね。屋敷豪太の生み出すグルーヴがサイコーにカッチョ良いね。

「Better Make It Better」
前作『The Living Return』(1994年)に収録されていた曲のリメイク。安心して聴ける200%SOS印なスタイリッシュ・ポップ。

「Something Out of This World」
少しけだるいメランコリックなムードが印象的な曲。一人ぼんやりと何かに想いを馳せるときになんかに、聴きたい気分の曲だね。

「Stoned Soul Picnic」
本ブログでも紹介したLaura Nyro作品のカヴァー。The 5th Dimensionによる大ヒットで有名ですね。SOSがLaura Nyroのカヴァーなんて意外な気もしたけど、実にハマっていると思いマス。

「You Already Know」
深い霧が立ち込めているようなヨーロピアンな雰囲気がいいカンジの1曲。大人の哀愁感が漂っています。

「Now You're Not Here」
説明不要の1曲ですね。僕も『真昼の月』観てまシタ。この曲を聴くと、当時の自分の恋の思い出も一緒に思い出す人も多いのでは?「あなたにいてほしい」という邦題のように、手が届くようで、届かない大好きな彼氏or彼女のことを思わずにはいられない1曲ってカンジだったよね。

今、あなたがいて欲しいのは誰?
オレがいてほしいのは言うまでもなく君さ!
posted by ez at 00:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする