2007年01月16日

Rasmus Faber『So Far』

ハッピー気分になるオシャレでキャッチーなハウス☆Rasmus Faber『So Far』
ソー・ファー
発表年:2006年
ez的ジャンル:オシャレ系ボーカル・ハウス
気分は... :モメンタムを引き寄せる♪

昨晩は某中華料理店で火鍋を囲み会食。前日の睡眠不足のせいか紹興酒で酔っ払ってしまい、帰宅後ブログ更新できずに寝てしまいシタ

そんな寝不足の原因はNFL(アメフトの米プロリーグ)☆
この2日間はNFLのプレーオフ4試合を全て生放送でTV観戦し大興奮でシタ。

個人的にはシカゴ・ベアーズ対ボルティモア・レイブンズというディフェンスに特徴のあるチーム同士のスーパーボウル(チャンピオン決定戦)を期待していたんだけど、レイブンズが敗れたため、夢叶わず少し残念っす。

アメフト中継を観ていると、頻繁にモメンタム(momentum)という言葉が使われる。簡単に言えば、「ゲームの流れ、勢い」といったニュアンスになるのかな?モメンタムを引き寄せることが勝敗を大きく左右する。でも、そのモメンタムって、たった1プレーで大きく変わってしまうことがある。そのあたりが観ていて面白いですな。

モメンタムは自らコントロールできるものではない。従って、「奪い取る」のではなく、「引き寄せる」ことになる。

これって、我々の日常にも当てはまるような気がする。
振り返ってみると、仕事でもプライベートでも物事がうまくいっている時って、このモメンタムをうまく引き寄せているような気がする。

モメンタムは、じっと待っていてもやって来ない。自らコントロールすることもできない。
でも、モメンタムを引き寄せやすい環境を作りは、自らの働きかけで出来るんじゃないかな。

今の僕のモメンタムはどうなのかな?

本題っす。年が明けてから、実は一番よく聴いている作品が、スウェーデン生まれのハウス・クリエイターRasmus Faberの日本独自企画盤『So Far』(2006年)っす。

Rasmus Faberは、父親がジャズ・ミュージシャンだった影響からか、元々はジャズ・ピアニストとして活動していたらしいっす。なので、のハウス・クリエイターとしてのキャリアは、ここ5年あまりなのだとか。本作を聴いた限り、そんなにジャズ色が強いという印象は受けなかったけど、ジャズ系リスナーからに支持も高いらしいっす。

本作『So Far』は、これまで発表した作品がコンパクトにまとめられた日本独自の編集盤。本人名義の作品のみならず、他アーティスト名義のリミックスなども収録されているのがお得感一杯っす。

一言でいえば、オシャレでキャッチーなハウスってカンジでしょうか。
普段ハウスを聴かない人も思わずハッピー気分になる、日本人好みの女性ボーカルをフィーチャーしたメロディアスなハウスに仕上がっていると思いマス。

オススメ曲を紹介しときやす。

「Ever After」
2003年発表のアコースティック&ブラジリアンなメロディアス・ハウス。Emily McKewanのプリティ・ボーカルもいいカンジっす。TVでこの曲のPVを観てRasmus Faberに興味を持つようになりまシタ。まさに日本人好みの1曲。

「Get Over Here」
2005年発表の作品。ボーカルのMeloは他に4曲でもフィーチャーされています。本作に参加しているボーカリストの中では一番ソウルフルであり、少し中性的なボーカルがとても印象的っす。本曲はガラージ系のハウスがお好きな方は気に入ると思いマス。

「THe Rain (Rasmus Faber Remix)」
Reel People作品をRasmus Faberがリミックスした1曲。ブギーでアゲアゲで文句なしに楽しめる1曲。Sharlene Hectorのボーカルをフィーチャー。

「Divided/United」
ApolloとMeloという二人の女性ボーカルをフィーチャーしたブラジリアンな1曲。ジャジーな出だしから、だんだんと盛り上がってくるカンジが好きっす。部屋で聴いていても全然平気なクール&メロディアスなナンバーっす。

「Felicidad (Rasmus Faber Remix)」
Mambana名義の曲。Isabel Fructuosoのボーカルをフィーチャー。個人的には一番好きな曲であり、今年に入ってから僕のiPodで一番のヘビロテになっていマス。実に心地良く、ウキウキ気分になる1曲ですよ。

「Never Felt So Fly」
Rasmus Faberの出世作となった2002年作品。Meloのボーカルをフィーチャーしたソウルフル&ブルージーな1曲。哀愁感漂う落ち着いた大人のハウスってカンジがサイコー。

「Free (Rasmus Faber's Brazilian Journey)」
Knee DeepとのSeawind Projectによる1曲。「Ever After」でもフィーチャーされていたEmily McKewan嬢がボーカルのブラジリアン・ハウス。これは夏向きかもね。

「Come With Me」
チェロの音色が印象的なMeloをフィーチャーしたブギーでダビーな1曲。ホント、このMeloはハウスにぴったりのボーカリストだねぇ。

「Available (Rasmus Faber Remix)」
ボーカルのLinn名義の2004年作品。イノセント&ライトタッチなトラックが(いい意味で)線の細いLinnのボーカルを引き立てていマス。

「All For The Best (Remix Version)」
MeloのボーカルをフィーチャーしたSoul Treat名義の作品。本ブログで紹介したLemon Jellyあたりにも通じるドリーミーでエレクトロニカな1曲。

「Doing Things」
EllesseのボーカルをフィーチャーしたSoul Treat名義の作品。哀愁ムードのトラックとキュートなEllesseのボーカルの組み合わせがグッド!

本作以降も日本独自企画の第2弾『2 Far』も発売されていマス。また、今年発売予定の本当の意味でのファーストアルバムを制作中であり、そちらも楽しみっす。

昨年末の『ezが選ぶ2006年の10枚』でもハウス系作品を2枚セレクトしましたが、今年もハウス系作品が手放せない1年になりそうデス。
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2007年01月15日

Marvin Gaye『Midnight Love』

まさかこれが遺作になるとは...☆Marvin Gaye『Midnight Love』
Midnight Love
発表年:1982年
ez的ジャンル:文無しひとりチープ・サウンド系ソウル
気分は... :ピコピコ.Marvin大好きデス♪

昨日のJohn Valentiが“白いStevie Wonder”ならば、本日は“赤いMarvin Gaye”を紹介します...なんて事はあるはずもなく(笑)、本家Marvin Gayeっす。

『I Want You』(1976年)、『What's Going On』(1971年)に続く、Marvin3回目の登場は、遺作となった『Midnight Love』(1982年)っす。

この頃のMarvinといえば、離婚、経済的窮状、精神不安定と踏んだり蹴ったり人生どん底状態にあり、ベルギーで半ば隠遁生活を送っていた。そんな中、長年の付き合いだったモータウンからCBSへ移籍し、再起をかけて発表した作品が『Midnight Love』(1982年)だった。

本作は、リアルタイムで僕が新作としてレコード購入した唯一のMarvin作品である。

当時、僕にとってMarvin Gayeという人は過去の偉大なミュージシャンというイメージが強かったので、新作というかたちでMarvinの歌を聴けるなんて思ってもいなかった。ましてや前述のMarvinの窮状などは全く知らなかった。

曖昧な記憶しかないが、シングル「Sexual Healing」のポップチャートにおけるチャートアクションのジャンプアップぶりに驚き、グッと本作への興味が高まったような憶えがある。

金欠でミュージシャンを雇う金の無かったMarvinは、ベルギーのスタジオで多重録音を行い、ホーン・セクションやGordon Banks、James Gadsonのサポート以外の楽器を一人でこなし本作を完成させた。届けられたのは、チープなピコピコ・サウンドとMarvinの開き直ったようなリラックスしたボーカルだった。

Daryl Hall & John Oates「I Can't Go For That (No Can Do)」あたりのチープなピコピコ・サウンドが好きだった僕には、シングル「Sexual Healing」に同じような匂いを感じ、レコード購入を決心した。

個人的には、今でも80年代前半のこのチープでスカスカなシンセ・サウンドにたまらない魅力を感じる。最近のHip-Hopのトラック作りにおいても、あえてチープなカンジを狙ったものが多く、このあたりのサウンドを意識しているような気がしマス。

結果として、本作は大ヒットとなり、1983年にはグラミー賞も受賞し、Marvinは見事に復活を遂げたのであった。

だが、本作がMarvinの遺作となってしまうとは...

1984年4月1日悲劇は起きた。Marvinが両親の実家で、なんと父親に射殺されてしまったのである。享年45歳であった。

このニュースを聴き、供養の意味で、本作『Midnight Love』『What's Going On』のレコードを1回づつ聴いた記憶がある。

オススメ曲を紹介しときやす。

「Midnight Lady」
オープニングは、ピコピコ・ファンキー・グルーヴ。僕の勝手なイメージとして、昔からこの曲を聴くとジャングルを連想してしまうんだよねぇ。

「Sexual Healing」
アルバム全体の雰囲気を象徴する大ヒット・シングル(全米ポップ・チャート第3位、R&Bチャート第1位)。名曲「Let's Get It On」の80年代版というカンジですな。チープだけどセクシーなサウンドが大のお気に入りっす。

El DeBargeによるカヴァーや、Fat Joe「Envy」などのサンプリング・ネタとして聴いている方もいるのでは?

最近だと、加藤ミリヤ「ディア・ロンリーガール」(2005年)のトラックがそうですね。というか、「ディア・ロンリーガール」はECD「ECDのロンリーガール」(1997年)がベースになっており、その「ECDのロンリーガール」も、筒美京平作品であるB級アイドル佐東由梨「ロンリー・ガール」(1983年)をサンプリングしているという流れっす。本作発表の翌年である1983年の筒美作品ということから察しがつくと思いますが...てなワケです(笑)

「'Til Tomorrow」
Marvinの本領発揮のフェロモン出まくりスロウ。同じエロエロ・ソウル仲間のIsley Brothers「Between The Sheets」あたりと一緒に聴けば、エロさ倍増ですな。Chico DeBargeがカヴァーしていますね。

「Turn on Some Music」
聴き込むほど気に入るミッド・チューン。チープ・トラックが逆にMarvinのボーカルを際立たせることに成功しているのかもね。Erick Sermon「Music」の大胆なサンプリングがありましたね。

「Third World Girl」
これも「Midnight Lady」と同じ路線。よって、この曲も僕の頭の中ではジャングルの風景が渦巻いている。

「Joy」
後のエレクトリック・ファンクの盛り上がりを先取りしているような曲ですね。

「My Love Is Waiting」
本作に関わってくれた人への謝辞から始まるエンディング曲。
購入したころは、「Sexual Healing」と本曲ばかり繰り返し聴いていた記憶がある。かつて、♪愛は何処へいったの♪と歌っていたMarvinの遺作のエンディング曲が「My Love Is Waiting」とは何か複雑な思いがする。

傑作アルバムだとは思わないけど、僕にとっては思い出深い、愛着のある作品である。
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2007年01月14日

John Valenti『Anything You Want』

“白いStevie Wonder”によるAOR/ブルーアイド・ソウルの名盤☆John Valenti『Anything You Want』
エニシング・ユー・ウォント(紙ジャケット仕様)
発表年:1976年
ez的ジャンル:白いStevie Wonder系AOR
気分は... :じっと見つめないで...

多くの洋楽ファンがそのCD化を長年待ち望んでいた“白いStevie WonderJohn ValentiによるAOR/ブルーアイド・ソウルの名作『Anything You Want』(1976年)デス。

John Valentiは1951年シカゴ生まれのドラマー&シンガー、ソングライター。1970年初めにPuzzleというグループを結成し、白人グループながらモータウンに所属し、2枚のアルバムを発表している。そのPuzzle解散後に発表したソロ・アルバムが本作『Anything You Want』(1976年)である。

昔から、雑誌のAOR特集やディスク・ガイド本で、この作品の存在のことは知っていたが、LPオンリーだったため、肝心の音を聴くことができず、長年CD化を首を長くして待っていた1枚だ。まぁ、僕に限らず多くのAORファンの方が同じような思いだったはずでしょう。

そんな幻の名盤が昨年12月に日本でCD化された。つくづく日本という国は、音楽ファンにとって天国のような国だと思いマス。ということで、昨年末のJewel『Cut 'N' Polished』のエントリーでも書いたとおり、昨年の自分自身へのクリスマス・プレゼントとして、本作を購入した。

John Valentiは、“白いStevie Wonder”と形容されることが多い。“○○のStevie Wonder”という表現の乱発にウンザリしている人も大勢いると思うけど、この人は確かに“白いStevie Wonder”と呼ばれるのがかなり納得できちゃうのでは!

AORファン、ソウル・ファン、フリー・ソウル・ファンみんなご満悦のメロウでお洒落なブルーアイド・ソウルに仕上がっていると思いマス。特に、クラブ系リスナーに人気というのがうなずける内容っす。

バックもJay Graydon、Dean Parks、Ed Green、Jim Gordonなどの名うてのメンバーが名を連ねてマス。

オススメ曲を紹介しときやす。

「Anything You Want」
タイトル曲は、まさにStevie Wonderなファンキー・ソウル。全米ポップチャートで37位、R&BチャートでTop10入りするヒットとなりまシタ。曲調やアレンジがStevie調なのは勿論なのだが、ボーカルの声質、歌い回しがこれほどStevieそっくりな人もいないのでは?ものまね紅白歌合戦に出場すれば、大絶賛間違いなしでしょう(笑)特に、Stevie独特の踏ん張り気味のシャウトなんか絶品だね!って芸人扱いしてゴメンナサイm(_ _)m

「Was It Something I Said」
この曲もStevieしているミディアム・ファンク。ホント、『Songs In The Key Of Life』あたりに混じって収録されていても違和感ないし、なかなかStevie本人ではないと気付かないのでは?

「I Wrote This Song For You」
晴れた日の朝に聴ききたい気分のはつらつソウル。Stevie風のハーモニカも聴こえてきマス。

「Morning Song」
とってもピュアな気分になる絶品アレンジがたまらない1曲ですな。僕自身は未聴だけど、ハワイアンAOR好きにはお馴染みMackey Fearyもカヴァーしているみたいっす。

「Time After Time」
Frank Sinatraでお馴染みのスタンダードのカヴァー。出だしがBill Withers「Lovely Day」っぽくて好きです。全体として、Stevieテイストが満喫できる1曲っす。

「Why Don't We Fall In Love」
フリーソウル系リスナーに人気のフロアキラー・チューン。哀愁ムードのグルーヴ感がたまらんデス。

「Higher & Higher」
Jackie Wilsonの1967年の大ヒット曲のカヴァー。この曲はRita Coolidgeもカヴァーしていますね。パーカッシブかつトロピカルな仕上がりが僕好みっす。

「Save Me」
この曲は全然Stevieっぽくないファンキー・ロック。なかなかワイルドな仕上がりがいいですね!

「I Love Her Too」
アルバムで唯一のバラード。このあたりは白人らしいAORってカンジだね。

まさに幻の名盤を堪能でき、極楽ですなぁ!

単なるStevieフォロワーと侮ることなかれ!なかなか手強いですぞ!
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2007年01月13日

Keith Sweat『Keep It Comin'』

このヘタウマ・ボーカルがクセになる☆Keith Sweat『Keep It Comin'』
Keep It Comin'
発表年:1991年
ez的ジャンル:ヘタウマ胸キュン系R&B
気分は... :すべてを受け入れる...

昨日、あるニュース番組を観ていたら、
奥様が若年性アルツハイマー病の熟年夫妻の特集をやっていた。

その中で、ご主人の“妻の全てを受け入れる”という発言にとても感動した。
そのせいか、物忘れで日常生活を満足に送れない奥様も、そんな奥様に付きっきりで介助を続けるご主人にも笑顔が絶えず、先行きが不安な状況にも関わらず、とても幸せそうに見えた。

自分の思い通りにならない相手への憎悪に端を発した事件が続く中で、「相手のすべてを受け入れる」というご主人の言動は、人が幸せになるために大切なものを改めて教えて頂いた気がした。

さて、1987年のデビュー以来、今も活躍し続ける男性R&BシンガーKeith Sweatの2回目の登場っす。

本ブログ立ち上げ間もない頃にエントリーした2ndアルバム『I'll Give All My Love to You 』(1990年)は、本ブログで紹介した数あるアルバムの中でも人気の高い作品の1つであり、Keith Sweatの人気の根強さを改めて認識できまシタ。

今回は『I'll Give All My Love to You 』に続く3rdアルバム『Keep It Comin'』(1991年)です。

個人的には、Keith Sweatのアルバムの中では、2nd『I'll Give All My Love to You 』、3rd『Keep It Comin'』、4th『Get Up On It』(1994年)あたりがリアルタイムでご執心だったかなぁ。

若いKeith Sweatファンの方はピンとこないかもしれないけど、当時Keith Sweatと言えば、Teddy Rileyと組み、New Jack Swing(NJS)ブームの先駆けとなったデビュー作『Make It Last Forever』のイメージが強かった。ただ、僕としては、そうしたNJS的な側面以上に、独特のヘタウマなヤギ声ボーカルで迫る胸キュンのスロウに魅力を感じていた。

今振り返ると、Keith Sweatのスロウの甘く切ないカンジが、当時の僕自身の未熟な恋愛と見事にシンクロしていたような気がする。

先の話ではないが、当時の僕には「相手のすべてを受け入れる」という心の器がなく、なんか一人で空回りしていた気がするね。今ではそれも人生のいい思い出と笑えるのは、少しは人間的に成長したのか、それとも単にオヤGになっただけなのか(笑)

前作に続き、Keith Sweat自身がプロデュースを手掛けていマス。

オススメ曲を紹介しときやす。

「Keep It Comin'」
オープニングはNJSしているR&Bクラッシック。このグルーヴ感は今聴いてもグッときますなぁ\(^o^)/この後1992年にデビューするR&BグループJoe Publicが参加していマス。Joe Public懐かしいよね。CD持っているけど、多分10年以上聴いていないと思いマス(笑)

「Why Me Baby? 」
この曲もファンの間では人気の高い1曲ですね。L.L. Cool Jのラップをフィーチャーし、Teddy Rileyもキーボード&プログラミングで参加していマス。哀愁ムードがたまりませんな。

「I Really Love You」
90年代初めらしいアップ・ナンバー。Keithのヘナヘナ・ボーカルとトラックが実にマッチしていると思いマス。

「Let Me Love You」
ポップなメロウ・グルーヴ。キーボードのカンジがこの時代らしくて好きだなぁ。

「I Want to Love You Down」
本領発揮の胸キュン・スロウ1発目。聴いているうちに、あの頃にタイムスリップしてしまう。あの時もっと大人の心を持った自分がいれば...なんてねっ。

「I'm Going for Mine」
雨音から始まる胸キュン・スロウ2発目。甘く切ない思い出が走馬灯のように頭の中を過ぎる。

「(There You Go)Tellin' Me No Again」
ヤギ声ボーカル全開の胸キュン・スロウ3発目。もう涙腺が緩んで目がウルウル状態です。なんでコヤツは俺をこんなに泣かせるの(T_T)

「Give Me What I Want」
まだまだ飽きない胸キュン・スロウ4発目。今回このエントリーを書くにあたり初めて知ったんだけど、「Risin' To The Top」でお馴染みKeni Burkeが共同プロデュース&アレンジ&キーボードで参加していマス。

「Ten Commandments of Love」
最後も勿論胸キュン・スロウ。この曲にもKeni Burkeが参加。後にKeith SweatのプロデュースでデビューするR&BグループSilkもコーラスで参加していマス。

これだけスロウ連発でも最後まで飽きないR&Bシンガーってそうはいない気がするねぇ。久々に『Get Up On It』(1994年)や集大成的なライブ作品『Live』(2003年)あたりも聴いてみようっと!
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2007年01月12日

The Kinks『The Village Green Preservation Society』

スローライフも悪くはない☆『The Village Green Preservation Society』
The Village Green Preservation Society
発表年:1968年
ez的ジャンル:シニカル系UKロック
気分は... :スローライフ&ロハスで行こう!

The Kinksの2回目の登場デス。

以前のエントリーでも書いたが、BeatlesRolling StonesThe Whoと並び称されるロック・バンドでありながら、それら3グループと比較して圧倒的に地味なKinks。特別Kinksファンではない僕だが、この地味さに逆に惹かれたりするんだよね。

前回紹介した『Something Else』(1967年)に続き、今回は『The Village Green Preservation Society』(1968年)をセレクト。

個人的には、『The Kink Kontroversy』(1966年)、『Face to Face』(1966年)、『Something Else』(1967年)あたりの作品をよく聴くんだけど、久々に本作『The Village Green Preservation Society』を聴いたら、なかなか今の気分にマッチしているので取り上げまシタ。

まぁ、Kinksファンの方から見れば、『The Village Green Preservation Society』はグループのみならず、英国ロックを代表する名盤であり、セレクトされて当然のアルバムかもしれませんね。確かにごもっともですm(_ _)m

『Something Else』でその音楽的な成熟度をグッと深めていったグループが、コンセプチャルなアルバム作りに取り組んだのが『The Village Green Preservation Society』です。元々はリーダーRay Daviesのソロ作として考えていたものらしいっす。そのせいか、プロデュースも初めてRay Davies自身が手掛けていマス。

イギリスの著名な詩人Dylan Thomas(Bob Dylanの名前にも影響を与えた人)の詩集からインスパイアされ、ウェールズの片田舎の村の住人の生き様を描いたコンセプト・アルバムであり、サウンド的には、ジャケ写真のようなセピア色のアコースティック・サウンドに仕上がっていマス。イギリスならでは田舎ののほのぼの感が魅力なのでは?

スローライフ&ロハス(LOHAS)な雰囲気は、ある意味時代を先取りした作品とも言えるのではと思いマス(笑)

アメリカではさっぱり売れず、商業的には大失敗に終わったアルバムであるが、前向きに考えれば、それだけイギリスらしさに充ちたアルバムと言えるのでは?

田舎のほのぼの感漂う仕上がりとは言っても、アメリカのカントリーのような音楽を想像しないで下さいね。
かなり小粋でオシャレなアルバムだと思いますよ!

オススメ曲を紹介しときやす。

「Village Green Preservation Society」
オープニングは英国らしいフォーキー・グルーヴ。“緑の村の生活を守る会”というまさにスローライフ+ロハスな1曲です。フリー・ソウルのコンピ(『Free Soul Wing』収録)にも収められており、クラブ・シーンでも再評価されたというのが実に興味深いですね。

「Do You Remember Walter?」
田舎を去っていった友人ウォルターの思い出について歌うRay Daviesらしいシニカルな1曲。この曲を聴いたら、Beatles「A Day In The Life」が思い浮かんだ。「A Day In The Life」のようにドラッギーな雰囲気はないけどね。、

「Picture Book」
友人の思い出の次は家族の思い出について歌った曲。小粋なフォーキー・グルーヴに仕上がっていマス。

「Johnny Thunder」
飲んだくれJohnny Thunderのスローライフ(?)を歌ったもの。New York Dollsなどで活躍した故Johnny Thunders(これは本名ではなく芸名)と関係があるのかね?

「Last of the Steam-Powered Trains」
時代遅れの蒸気機関車の歌。ブルージーな味わいがなかなかグッド♪後半のスピードアップする展開もスリリングですよ!一昨日観たTV番組『グータンヌーボ』で釈由美子が“彼氏と一緒に♪汽車汽車シュッポシュッポ♪したい”と言っていたのを思い出してしまった(笑)俺もしてみたい(;一一)

「Big Sky」
この曲はよく出来ているね。60年代英国ロックのいろんな要素が凝縮されている気がしマス。聴く度にいろんな発見ができそうな曲。

「Sitting By the Riverside」
案外、カフェ・ミュージック的にも使えそうなオシャレ感覚を持った曲。

「Village Green」
昔から“この曲どっかで聴いたことあるよなぁ”とずっと思っていたんだけど、やっとわかった。甲斐バンド「裏切りの街角」だ!僕が知らなかっただけで、有名な話だったら、今さらでごめんなさい。でも、有名な話のような気がするんだけど...

「Monica」
村一番の美人Monica嬢の歌。この曲も今日的視点から聴いてもイケてるオシャレな1曲だと思いマス。

改めて、本作の名盤たる所以がわかった気がします。
XTCとか好きな人は、ハマるアルバムだと思いますよ!

Kinksは本作以降『Arthur or the Decline and Fall of the British Empire』(1969年)、『Lola Vs Powerman And The Moneygoround : Pt.1』(1970年)といったコンセプト・アルバム時代に突入する。個人的には名曲「Lola」を収めた『Lola Vs Powerman And The Moneygoround : Pt.1』がお気に入りデス。
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