発表年:1973年
ez的ジャンル:ワイルド&ピースフル系ファンク
気分は... :ファンクで気合い入れよっと(*^ ^*)V
『Something Special』に続くKool & The Gangの2回目の登場デス。
僕がリアルタイムで聴いていたKool & The Gangは、ボーカルのJames "J.T." Taylorの加入したのキャッチーなコンテンポラリー路線の諸作だ。今でも、『Ladies Night』(1979年)、『Celebrate!』(1980年)、『Something Special』(1981年)、『As One』(1982年)という4枚あたりが一番愛着がある。
でも、Robert "Kool" Bellと Ronald BellのBell兄弟を中心に1964年に結成されたグループの長い歴史を振り返ると、デビュー直後のジャズ・インスト路線、70年代に入ってからのストリート・ファンク路線と、さまざまな歴史を刻んできた。
ということで、今回は、ストリート・ファンク路線を代表するアルバム『Wild and Peaceful』(1973年)っす。客観的に見れば、本作『Wild and Peaceful』がグループの最高傑作かもしれませんね。
何と言っても、本作には、若いリスナーの方にも人気の高い「Funky Stuff」、「Jungle Boogie」、「Hollywood Swinging」 という3大クラシックが収録されていマス。
本作の発表を前に、メンバーはイスラム教に改宗したのだとか。そのあたりがこのパワフルなストリート・ファンクの傑作誕生の原動力になったのかもしれませんね。
オススメ曲を紹介しときやす。
「Funky Stuff」
3大クラシックの1曲目。全米R&Bチャート第5位のヒットとなりましシタ。まさに言うことなしのファンクの名曲。ホイッスルと共に始まるワイルドでストリートなファンク・ナンバー。うねりまくるグルーヴと掛け声の絡み具合がサイコーっす。
Beastie Boys「Hold it Now, Hit It」、Gang Starr「DJ Premier in Deep Concentration」、Pizzicato Five「ゴーゴー女王陛下」などでサンプリング・ネタとして使われていマス。また、結成40周年記念アルバム『The Hits:Reloaded』の中でBig Brovazをフィーチャーし、リメイクしていマス。
「More Funky Stuff」
「Funky Stuff」でフラフラ状態なところへ、さらに続編でダメ押しってカンジっす。
「Jungle Boogie」
3大クラシックの2曲目。全米ポップ・チャート第4位、R&Bチャート第2位の大ヒットとなりましシタ。リズムとホーンと掛け声が見事に三位一体となったファンクのマスターピース。思わず立ち上がって腰フリフリの1曲っす。
サンプリングの大定番として有名ですね。主なところを挙げると、Grandmaster Caz「Get Down Grandmaster」、Beastie Boys「Hey Ladies」、Public Enemy「Welcome to the Terrordome」、EPMD「Strictly Business」、「You Gots to Chill」、「You're a Customer」、「Can't Hear Nothing But the Music」、Ice Cube「The Product」、Big Daddy Kane「Get Down」、Blackstreet feat. Dr. Dre「No Diggity (Das Diggity Remix) 」、TLC「Ain't 2 Proud 2 Beg」、Janet Jackson「You Want This」、The Roots「Don't Feel Right」などがあります。
Quentin Tarantino監督の出世作『Pulp Fiction』(1994年)のサントラにも収録されていましたね。また、前述の記念アルバム『The Hits:Reloaded』収録のRedmanをフィーチャーしたリメイク・バージョンも要チェックだと思いマス。
「Heaven at Once」
アゲアゲのファンク3連発の後はピースフルなスロウで一息入れましょう。ホーン隊が実にステキですな。Fugees「Nappy Heads」の元ネタです。
「Hollywood Swinging」
3大クラシックの3曲目。全米ポップ・チャート第6位、R&Bチャート第1位の大ヒットとなりましシタ。ヘイ!ヘイ!へ〜イ!なファンク・ナンバー。
Mase「Feel So Good」、Too $hort「Money in the Ghetto」、DJ Kool「Let Me Clear My Throat」、Mack 10「Inglewood Swangin'」などでサンプリング・ネタとして使われていマス。前述の記念アルバム『The Hits:Reloaded』では、Jamiroquaiをフィーチャーしたリメイクを披露してくれていマス。
「Wild and Peaceful」
3大クラシックの陰に隠れてしまいがちだが、なかなか聴き応えのある大作メロウ・グルーヴ。どちらかと言えば、ジャズ・インスト路線時代のテイストですかね。
80年代以降の作品のみならず、1970年代の作品も聴くことで、グループの真髄が見えてくると思いますよ!どうしてもベスト盤あたりで済ませてしまいがちですが、オリジナル盤で聴くことをオススメします。