発表年:1969年
ez的ジャンル:コーラス・アート系ソフトロック
気分は... :粋だよねぇ!
今回は日本ではすっかりソフト・ロックの定番グループとなっているFree Designっす。
ある意味、日本のリスナーの再評価が幻のグループに仕立てたってカンジですよね。
Free Designは、NY出身のDedrick兄弟によって結成されたファミリー・グループである。当初は次男Chrisを中心に、長男Bruce、長女Sandraの3人だったが、2ndアルバム『You Could Be Born Again』(1968年)からは妹のEllenも加わり、本ジャケットに写っている4人組となった。
4人の父Art Dedrickは、ビッグ・バンドでトランペットを演奏していたジャズ・ミュージシャンであり、その影響で兄弟たちも音楽の道へ進んでいったらしい。
1967年の1st『Kites Are Fun』、2nd『You Could Be Born Again』(1968年)、3rd『Heaven/Earth』(1969年)、4th『Stars/Time/Bubbles/Love』(1970年)、5th『Sing For Very Important People』(1970年)、6th『One By One』(1971年)、7th『There Is A Song』(1973年)という計7枚の素晴らしいアルバムを残している。
ただし、商業的な成功には全く恵まれず、シングルヒットがデビュー・アルバムのタイトル曲「Kites Are Fun」の全米チャート114位が最高というあたりから、その程度がご理解頂けるのではと思いマス。
そんな状況から長い間音楽ファンから忘れ去られていたFree Designでしたが、90年代に入り突如再評価されはじめまシタ。しかも、その先駆けは日本。確かに、当時渋谷系の音楽にハマっていた人には、ジャストなソフト・ロックだったのかもしれませんね。
かく言う僕も、そんな流れでFree Designに飛びついた一人なのですが(笑)
個人的な印象で言えば、同じソフト・ロックでもCurt BoettcherのMillenniumのようにマニアックではなく、Roger NicholsのThe Small Circle Of Friendsのようにセンス出まくりでもない、純粋に美しく自由なコーラスワークを聴かせてくれるグループってカンジでしょうか。
一般的には、1st『Kites Are Fun』もしくは4th『Stars/Time/Bubbles/Love』あたりの人気が高いと思いますが、個人的には3rd『Heaven/Earth』と5th『Sing For Very Important People』を聴く頻度が多いかも?
と言うことで、3rd『Heaven/Earth』(1969年)をセレクト。バックにニューヨークのジャズ・ミュージシャンを起用するなど全体的にジャズ色の強い作品っす。
オススメ曲を紹介しときやす。
「My Very Own Angel」
ドリーミーなオープニング曲。リコーダーとボーカルの絡みが何とも美しいですな。まさにエンジェルのような清らかな雰囲気がサイコーっす。
「Now Is the Time」
これは渋谷系が大喜びするDJご用達の1曲ってカンジだね。僕もこの曲が一番お気に入りっす。今、TVのCMで流れていても全然違和感がない抜群にオシャレな曲ですな。
「If I Were a Carpenter」
Tim Hardin作品。Four Topsをはじめ数多くのアーティストがカヴァーしている名曲ですね。本バージョンはシンプルなアコースティック・サウンドをバックに、巧みなコーラスワークを聴かせてくれマス。、
「You Be You and I'll Be Me」
「Now Is the Time」と並ぶ僕のお気に入り曲。アップテンポでパーカッシブなバックの演奏と、スリリングなコーラスの組あ合わせが絶妙ですな。
「Girls Alone」
女の子達の不安な気持ちを見事にコーラスで表現していると思いマス。
「2002-A Hit Song」
「2002年のヒット・ソング」と未来のヒット・ソングについて歌ったものだが、その2002年を過ぎても全然古さを感じない仕上がりなのが面白いよね。
「Where Do I Go」
ミュージカル『Hair』からのナンバー。クラシカルな雰囲気がいいカンジ。
「Hurry Sundown」
Peter, Paul and Maryのカヴァー。全体としてフォーキーな仕上がりになっていマス。
「Memories」
Elvis Presleyのヒットで知られるナンバー。この曲のコーラスワークは素晴らしいの一言。ある意味のグループの真髄に触れることができる1曲なのでは?
「Dorian Benediction」
ジャズ色が鮮明に出ている幻想的な1曲。ジャズ・ミュージシャン起用の本作ならではの作品かもね。
今日は三軒茶屋&池尻大橋で飲み明かして、只今帰宅っす。
今から仕事しようっと!