Coltrane唯一のBlue Noteリーダー作☆John Coltrane『Blue Train』♪
録音年:1957年
ez的ジャンル:Coltrane meets Jazz Messengers
気分は... :マジメもいいけど、たまにはガス抜きしないとね!
ジャズの求道者John Coltraneの3回目の登場っす。
これまで紹介してきた『Ballads』(1962年)、『My Favorite Things』(1960年)に続き、今回もColtraneとしては聴きやすい『Blue Train』(1957年)です。
あまりに有名かつ聴きやすいことから、いわゆる“ジャズ通”の人からは超初心者向けと見られがちな作品ですが、そんな事は気にせず楽しめばいいと思いマス。僕は15年以上聴いていて全然飽きません。まぁ、僕は永遠のジャズ初心者ですが(笑)
後期のジャズ求道者としての重苦しい作品ばかりがColtraneではないというカンジで聴いてみて下さい。
というか、いきなりその方面から入ってしまうと永遠にColtraneと縁遠くなる人も多いので、まずはこれらの作品から入ることをオススメします。
あるいはスピリチュアルなジャズに興味がある方は、Coltraneの意志を受け継いだPharoah Sandersあたりを先に聴いてから、後期のスピリチュアルな作品に入ると、スンナリ入れるかもしれませんね。
さて、本作『Blue Train』はColtraneが唯一Blue Noteに残したリーダー作として有名ですね。
当時Prestigeと契約していたColtraneを、Blue Noteの総帥Alfred Lionが1枚だけという条件でレコーディングしたのだとか。
レコーディング・メンバーは、John Coltrane(ts)、Lee Morgan(tp)、Curtis Fuller(tb)、Kenny Drew(p)、Paul Chambers(b)、Philly Joe Jones(ds)というJazz MessengersのMorganとFullerを迎えた3管編成の6名。何と言ってもLee Morganの参加がウレシイ限りっす。
Jazz Messengersのメンバーの参加の影響もあってか、ジャケのブルーで憂いの表情とは裏腹に、リラックスした雰囲気のファンキーなハードバップを聴かせてくれマス。
「I'm Old Fashioned」以外は全てColtrane自身の作品っす。
全曲紹介しときヤス。
「Blue Train」
Coltraneのオリジナル作品を代表するタイトル・ナンバーですね。お馴染みのイントロに続き、いきなりColtraneのソロを存分に堪能できマス。あとはKenny Drewのピアノがサイコーにイカしてますね。
「Moment's Notice」
個人的には、一番のお気に入りの演奏です。全体的に垢抜けたゴキゲンなカンジがいいですね。Coltraneのテナーは勿論のこと、Lee Morganのトランペットもカッチョ良いっす。この曲は以前にPharoah Sandersのバージョン(アルバム『Rejoice』収録)を紹介しましたね。
「Locomotion」
ファンキーな疾走感が魅力の1曲。今ヨーロッパ・サッカーを観ながら記事を書いているので、サッカーに例えると、同じFWでもColtraneはゴール前でドンと構えてひたすら得点を狙うストライカー。Lee Morganは一人で局面を打開する高速ドリブラーってカンジだよね。
「I'm Old Fashioned」
ミュージカル映画『You Were Never Lovelier(晴れて今宵は)』で使われたJerome Kern作曲のスタンダード。後の人気作『Ballads』を予感させるリリカルな演奏を聴かせてくれマス。
「Lazy Bird」
実に明るく軽快な演奏が印象的な1曲。そんな雰囲気の中で各人のソロが楽しめマス。ChambersとPhilly Joeのソロもなかなか。約7分の演奏時間が3分くらいに感じてしまいマス。
次に紹介するのは入門編のダメ押しで『Soultrane』(1958年)あたりかなぁ。あるいはいきなりジャズの求道者となった後期の作品へ行くかもしれません(笑)