2007年01月25日

Steely Dan『Pretzel Logic』

案外、この作品が最もSteely Danらしいかもねっ☆Steely Dan『Pretzel Logic』
Pretzel Logic
発表年:1974年
ez的ジャンル:AOR前夜のSteely Dan
気分は... :ようやく500本目まできまシタ。

今回が500回目の記事投稿となりマス。
200回、300回、400回、500回...区切りの投稿は、何か特別な思いがありますね。

ということで、毎度のように悩んだ挙句、セレクトしたのがSteely Dan『Pretzel Logic』(1974年)。

Steely Danは本ブログ3回目の登場となりマス。

これまで紹介してきたSteely Dan関連作品は、『Aja』(1977年)、『Gaucho』(1980年)、Donald Fagenのソロ『The Nightfly』(1982年)と全てAOR色の強いアルバムでしたね。

これらAOR系作品の本ブログでの人気は非常に高く、Steely Danの影響力とクロスオーバーなオシャレ・サウンドの人気の根強さを再認識した限りっす。

そんな洗練されたSteely Danをイメージすると、本作『Pretzel Logic』(1974年)はやや拍子抜けするかもしれません。

でも、Steely Danの個性って、オシャレ、スタイリッシュな音楽である以前に、ユーモア&ウィットな音楽というものがベースにあると思いマス。そのユーモア&ウィットなSteely Danを最も堪能できるのが本作『Pretzel Logic』じゃないかなぁ?

実はLP時代に僕が最も多く聴いたSteely Danのレコードは本作『Pretzel Logic』かもしれない。まぁ、Donald Fagen『The Nightfly』も含めれば、『The Nightfly』がダントツのトップなのですが。

ウエスト・コースト・フィーリングの1st『Can't Buy A Thrill』(1973年)とAOR路線を鮮明に打ち出した5th『The Royal Scam』(1976年)の中間に位置するこの3rdアルバムは、サウンド的にも深化した案外ポップな初期サウンドとAOR路線を予感させる後期サウンドが入り混じって、かなりひねくれた仕上がりになっているあたりが僕好みかもしれません。

本作におけるグループのメンバーは5名。Donald Fagen(key、vo)、Walter Becker(b、g、vo) というお馴染みの二人に加え、、Denny Dias(g) 、Jeff Baxter(g) 、Jim Hodder(ds)がメンバーとしてクレジットされていマス。

さらにはWilton Felder、Victor Feldman、Jim Gordon、Michael Omartian、David PaichJeff Porcaro、Timothy B. Schmit、Ernie Wattsといったメンバーがゲストとして名を連ねてます。まぁ、後期作品の豪華メンバーとどうしても比較してしまいますが(笑)

プロデューサーはお馴染みGary Katz、エンジニアはRoger Nicholsっす。

本作の邦題が『さわやか革命』というのがかなり笑える。ジャケのプリッツェル売りのオジさんを見ても、肝心の音を聴いてもひねくりまくりで全然さわやかじゃないもんね(笑)

オススメ曲を紹介しときやす。

「Rikki Don't Lose That Number」
Steely Dan史上最大のシングル・ヒット曲(全米ポップ・チャート第4位)。最初聴いた時には、彼らのデビュー・ヒット「Do It Again」(1973年)のジャズ・バージョンのように思えたなぁ。後でわかったことだけど、ジャズ・ピアニストHorace Silverの「Song For My Father」がベースなんですね。現代音楽のようなイントロとJeff Baxterの目茶カッチョ良いギターソロが印象的ですな。

今、この記事を書きながら、ふと「リキの電話番号」の架空PVでリキを竹内力が演じている姿を思い浮かべてしまったら、ツボにハマって笑いが止まらなくなってきまシタ。

「Night by Night」
『The Royal Scam』、『Aja』あたりの雰囲気を予感させる1曲。今回聴いてみて、昔の印象よりも、かなりいい曲に聴こえたなぁ。

「Any Major Dude Will Tell You」
アコースティックながらもソウルフルな香りがする小粋な1曲。このシンプルで素朴なカンジが今聴くと逆に新鮮かもね。

「Barrytown」
後期Steely Danでは聴くことができない雰囲気が好きな曲。この曲でのDonald Fagenはそんなにひねくれていない気がします(笑)「Parker's Band」と並ぶ僕のお気に入り曲。

「East St. Louis Toodle-Oo」
ジャズ・ジャイアントDuke Ellingtonをカヴァーしたイントロ。高校生の頃はレコードのA面最後のこの曲に殆ど興味がなかったが、今聴くとSteely Danのルーツを確認できる重要なカヴァーだよね。

「Parker's Band」
Duke Ellingtonのカヴァーの次はCharlie Parkerへ捧げた曲とジャズ・ジャイアント絡みの曲が続きマス。Steely Dan全作品の中で、カッチョ良さで言えばこの曲が僕の中ではダントツ1位ってカンジです。3分にも満たない曲だけど、とても密度が高いと思いヤス。Jim GordonとJeff Porcaroのツイン・ドラムの迫力がスゴイです。

「Pretzel Logic」
シングルカットもされたタイトル曲。この曲も後期Steely Danを彷彿させるよね。ゆったりとしたブギ調のスタイルが余裕たっぷりでニクイですな。年を重ねるほど熟成されてくるカンジがする曲ですな。

「Charlie Freak」
「Parker's Band」に続き、Charlie Parker絡みの曲。シンプルながらも、ひねりの利いた哀愁感がSteely Danらしさに溢れた1曲だと思いマス。

「Monkey in Your Soul」
ファンキー・モードがゴキゲンな1曲。ホーンセクションがとってもいいカンジ。この路線の曲をもっとやって欲しかったなぁ。

そう言えば、ちゃんとしたプリッツェルって食べたことがない。ぜひ食してみたいなぁ!

また明日から600回目の投稿を目指して頑張りマス。
posted by ez at 00:01| Comment(2) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする