2007年02月16日

The Pharcyde『Labcabincalifornia』

Jay Deeの出世作ともなったPharcydeの2nd☆The Pharcyde『Labcabincalifornia』
Labcabincalifornia
発表年:1995年
ez的ジャンル:オトボケ&無邪気系西海岸Hip-Hop
気分は... :お腹がピーピー(>ヘ<)

ここ数日、お腹の調子が最悪っす。
風邪が直っていないのか、何なのか不明ですが、やたらとトイレが近くて困りマス。
今年はホント体調不良で悩まされて続けていマス。マジでヤバイかもね?

さて、西海岸では異色のHip-HopグループだったThe Pharcydeの2回目の登場っす。

以前に紹介したデビューアルバム『Bizarre Ride II』(1992年)は、僕にとってはかなりの衝撃作だった。ホント、独特の浮遊感のあるトラックに絡むImaniFatlipBooty BrownSlimkidという4MCのラップはホント楽しそうだったよねぇ。西海岸から、あんなにハジけてて、無邪気で、楽しいHip-Hopが出てくるなんて意外だったなぁ。特に、『Bizarre Ride II』収録の「Soul Flower」は、今でも僕のマイ・フェイバリットHip-Hopソングです。

そんなPharcydeの2ndアルバムが本作『Labcabincalifornia』(1995年)っす。
『Bizarre Ride II』から長い間待たされたので、かなりの期待感を持って本作を購入した記憶がありマス。

おバカなカンジを期待していた当時の僕にとって、この2ndを最初に聴いた時は“かなり大人しくなったなぁ”というのが第一印象だったような気がしマス。
その点では少々期待外れだったんだけど、一方で洗練されたトラックに絡むフロウを聴きながら、Hip-HopグループとしてステップアップしたPharcydeの成長の跡を見たような気分にもなりまシタ。

そして、本作の洗練されたトラックづくりに大きく貢献しているのが、昨年惜しまれつつ亡くなった天才トラック・メイカーJay Dee(J Dilla)っす。本作からシングルカットされた「Runnin'」と共に、Jay Deeの名がシーンで大きくクローズアップされたのではと思いマス。ちなみに当時の僕はJay Deeの名など全く知らずに聴いていましたが(笑)

その意味で、Pharcydeの2ndアルバムであると同時に、Jay Deeの出世作という位置づけもできるアルバムだと思いマス。

『Bizarre Ride II』とはまた違った魅力を持ったアルバムだと思いマス。
特に、Jay Deeファンの方は必聴だと思いますよ!

オススメ曲を紹介しときやす。

「Bullshit」
Jay Deeプロデュースのオープニング。リアルタイムで聴いた時には、Jay Deeのことなど殆ど知らずに聴いていた。それでもこの心地良いトラックにウットリしたもんです。
Gary Burton Quartet「Sing Me Softly Of The Blues」、Bob Marley & the Wailers「Get Up, Stand Up」ネタ。

「Groupie Therapy」
Cal Tjader「The Bilbao Song」ネタのトラックが何とも気持ち良い1曲。僕はA Tribe Called QuestCamp LoTime MachineなどCal Tjaderネタのトラックにハマるパターンが多いみたいっす。あとはQueen Latifah feat. Monie Love「Ladies First」もネタで使われていマス。

「Runnin'」
本曲のハイライトであり、Jay Deeの名を一躍有名にしたクラシック・ナンバー。Stan Getz & Luiz Bonfa「Saudade Vem Correndo」ネタのトラックは何とも印象的ですよね。このボッサでアコースティックなテイストは、新しいPharcydeを魅力を引き出したと思いマス。また、Run-D.M.C.「Rock Box」もサンプリングしています。Mya「Fallen」で、このトラックがまんま使われているので、そちらで聴き憶えのある方も多いのでは?

「She Said」
「Runnin'」と並ぶハイライト曲。女の子ウケしそうなメロウな「Runnin'」とは異なり、ザラついた男臭いカンジのトラックがシブ〜イですなぁ。Cannonball Adderley「Walk Tall/Mercy, Mercy, Mercy」、Buddy Miles「Down By The River」ネタ。Trevant Hardson(Slimkid)とJay Deeの共同プロデュースです。

「Splattitorium」
「Somethin' That Means Somethin'」
Jay Deeプロデュースの2曲。今日的な聴き方だと、どうしてもJay Deeのトラックを堪能するというカンジでしょうか?後のSoulquariansでのJay Deeあたりを意識しつつ、このあたりのトラックを聴くとなかなか面白いかも?

「Drop」
Spike Jonze監督による逆回し映像のPVが話題になった曲。Pharcydeらしい浮遊感に充ちた1曲。このフワフワ感がクセになります。それにしてもYouTubeで「Drop」のPVが観れないのは

「Y?」
落ち着いたジャジー・トラックが何ともカッチョ良い1曲。淡々としているけど飽きがこないのが不思議!

「Devil Music」
少し不穏な空気が漂うダークなイメージの1曲。Wu Tang Clan「Da Mystery Of Chessboxin'」ネタ。

「Hustle」
「E.N.D.」
浮遊感漂うメロウなトラックに、人を食ったカンジのフロウが絡むというのが僕のPharcydeのイメージなんだけど、まさにそんなイメージにピッタリの2曲。「Hustle」はお得意のRoy Ayersネタです(「You Send Me」)。「E.N.D.」はEarl Grant「Sunny」ネタのトラックがかなりヤバイっす。

Imaniのソロ・アルバム『The Dosier Volume.1』(2004年)も大好きな作品デス。
Amazonでジャケ写真がないので紹介できずにいるのが、もどかしい限りっす。
posted by ez at 00:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする