録音年:1954年、1955年
ez的ジャンル:天才トランペッター系ハードバップ
気分は... :言い訳せずにやりきろう!
2月も気付けばあと1週間強ですね。
ホント、今年は年明けからバタバタしっぱなしデス。
充実していると言えばそうなんだけど、やり残していることが山積みなのも事実。
特に、こういう時って小さな事を後回しにしがちだけど、後々その小さな事がボディーブローのようにジワジワ効いてくることが多い。忙しいからと言い訳せずに、何とかやりきってしまいたいものです。
さて、天才トランペッターClifford Brown(1930年-1956年)の『Study In Brown』(1955年)に続く2回目の登場っす。
ブラウニー(Clifford Brownの愛称)は、1954年に本ブログでも紹介したArt Blakey Quintetによる歴史的ライブ『A Night at Birdland』へ参加した後、西海岸へ趣きMax Roach(ds)と出会う。そして、歴史的な名コンボClifford Brown=Max Roach Quintetが誕生した。
このMax Roachとの双頭クインテットは、2年間足らずの間に数々の名演を録音し、我々に宝物の数々を残してくれましたね。
昔、あるジャズ関連の書籍を読んだ時、“Clifford Brownに限って言えば、とるに足りない作品というのは1枚もない!”と書いてあったのが実に印象的だった。
実質4年という短い活動期間の中で、常に輝き続けたブラウニー。ブラウニーの作品を聴いていると、その短い活動期間を悟っていたかのような密度の高さを感じますねぇ。
そんな作品の中から今回は『Clifford Brown & Max Roach』をセレクト。
メンバーは、Clifford Brown(tp)、Harold Land(ts)、Richie Powell(p)、George Morrow(b)、Max Roach(ds)というお馴染みの布陣デス。
流麗かつ温かみのあるブラウニーのトランペット、豪快で奔放なRoachのドラムに加え、コンボとしての充実ぶりを再認識できる1枚っす。特に、Harold Landがいい味出してま!
全曲紹介しときヤス。
「Delilah」
映画音楽の作曲家として有名なVictor Youngの作品。Delilahとは、旧約聖書の中の有名な物語である「Samson and Delilah(サムソンとデリラ)」のDelilahのことです。本バージョンは妖婦デリラらしいミステリアスでエキゾチックな雰囲気がいいですね。ブラウニーのソロは勿論良いですが、Harold LandのテナーとRichie Powellのピアノも実にハードバップらしく印象的です。Roachのマレットも忘れちゃいけませんね。
「Parisian Thoroughfare」
Bud Powell作品。『In Concert』にも収録されているグループの主要レパートリーの1曲ですね。全体的にパリの街並みのような小粋な雰囲気が大好きデス。スピーディーでスリリングな展開もいいですね。Roachのドラム・ソロがかなり来てマス。
「Blues Walk」
ブラウニーのオリジナル。個人的にはアルバムで一番好きな演奏デス。ブラウニーとHarold Landがカッチョ良すぎです!聴いているうちにテンションが上がってくる曲ですね。エキサイティング!の一言に尽きます。
「Daahoud」
ブラウニーのオリジナル。この名コンボの魅力をコンパクトに堪能できる1曲なのでは?Roachの豪快で奔放なドラム・ソロが目立ちますね。
「Joy Spring」
これもブラウニーのオリジナル。タイトルの通り、春の陽気のような軽やかで、楽しげな演奏が聴けマス。
「Jordu」
Duke Jordan作曲によるスタンダード。タイトルのJorduとはDukeのDuとJordanのJorを合わせたものなのだとか。『In Concert』にも収録されていますね。ブラウニーのソロを堪能できる1曲デス。
「What Am I Here For?」
Duke Ellington作品。とってもワクワクする演奏ですね。
さぁ、輝き続けるブラウニーからパワーをもらったところで、こちらも気合い入れて頑張ろうっと!