2007年03月26日

Gastr Del Sol『Camoufleur』

シカゴ音響派の名を一躍広めた1枚☆Gastr Del Sol『Camoufleur』
Camoufleur
発表年:1998年
ez的ジャンル:シカゴ音響派ポスト・ロック
気分は... :あなたと相手の間合いは?

子供の頃に剣道を習っていた。
その経験の中で最も勉強になったことが“間合い”だ。

間合いとは、自分と相手の距離のことである。
上達者ほど、この間合いの取り方がうまい。

これは剣道のみならず、人間関係にもいえることだ。

人付き合いの上手い人ほど、自分と相手の心の距離感に心配りできる。
自分と相手の心が歩み寄るタイミングと距離を見誤らず、相手とシンクロできるというカンジかな。

逆に、人付き合いの下手な人ほど、この距離感に鈍感である。
相手の心の中に、不意に土足で踏み込んでしまい、相手との距離感が縮まるどころか大きく離れてしまうというカンジでしょうか。

あなたとあなたの大切な人の間合いは適切ですか?

さて、今日はキャッチーかつアバンギャルドな作品が聴きたい気分!
ということでGastr Del Sol『Camoufleur』(1998年)をセレクト。

Gastr Del Solは、 David GrubbsJim O'rourkeのユニット(O'rourkeは2ndアルバムからの参加)。シカゴ音響派の第一人者であるJim O'rourkeのグループということで注目を集めていましたね。

90年代後半から2000年代初頭にかけては、Gastr Del SolJim O'rourkeTortoisSea and CakeSam PrekopThe Aluminum Groupといったシカゴ系のポスト・ロックをよく聴いていまシタ。

仕事しながら聴いたり、本を読みながら聴いたり、ボーッとしながら聴いたりと、“ながら聴き”でこれらのポスト・ロックを流していた記憶がありマス。

この頃の僕は、ロック(特にアメリカン・ロック)は殆ど聴かず、R&B/クラブ系の音楽ばかり聴いていた。

ロックに全く興味がなくなったわけではなかったけど、聴くに値する作品になかなか出会えないというカンジだったかなぁ。聴く作品どれもマンネリを感じずにはいられなかったんだよね。

そんな時に出会ったのがこれらのシカゴ音響派のポスト・ロック作品だった。従来のロックの記号とは、全く新しい記号を用いているカンジがして新鮮でしたね。

僕がシカゴ音響派系の音楽を聴くきっかけとなったのが、1998年に発表されたTortois『TNT』Gastr Del Sol『Camoufleur』の2枚です。
2枚ともジャケからしてアバンギャルドでインパクトありましたね(笑)

『Camoufleur』Gastr Del Solとしてのラスト・アルバムとなりましたが、僕のように本作からシカゴ音響派にハマっていった人も多かったのではと思いマス。

『Camoufleur』を聴いて思ったのは、案外静かで聴きやすい音楽というカンジだったかなぁ。音楽雑誌の予備知識で、かなり小難しいサウンドを予想していたんだけど...

前衛的だけど瑞々しさを感じるところが好きですね。

OvalことMarkus Poppが参加し、効果的に電子音やノイズを使い、アバンギャルドな雰囲気を盛り上げてくれていマス。TortoisのJohn McEntireなども参加していマス。

全曲紹介しときやす。

「Seasons Reverse」
Markus Poppも参加している1曲。電子音に加え、フリーキーなホーン、スティール・ドラムも混じってゴッタ煮状態なんだけど、そんなクドさを感じないスッキリ感があるから不思議。

「Blues Subtitled No Sense of Wonder」
静寂感の中でジワジワと表情が豊かになってくる展開が魅力の1曲。

「Black Horse」
牧歌的な味わいのフォーキー・チューン。中盤以降のアルペジオがとても新鮮ですね。

「Each Dream Is an Example」
ノスタルジック・ムード漂う1曲。僕が好きなパターンのユラユラとした浮遊感のある1曲。

「Mouth Canyon」
O'rourkeのボーカルも聴ける味わい深いリリシズムに充ちたナンバー。

「Puff of Dew」
Markus Poppらしい電子音とノイズが飛び交う1曲。アルバム中一番アバンギャルドかもね?

「Bauchredner」
美しく響くアコギの音色に吸い込まれそうな1曲。ミニマルな前半をボーッと聴いていると、後半のキャッチーなリズムへガラッと変わる瞬間はハッとしますね。

もう今週で3月もおしまいですね。
月末までに、やるべきことをやるために気合いを入れようっと!
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2007年03月25日

Evelyn "Champagne" King『I'm In Love』

Kashifの名を有名にしたアルバムとしても重要です☆Evelyn "Champagne" King『I'm In Love』
アイム・イン・ラヴ
発表年:1981年
ez的ジャンル:ニューヨーク系コンテンポラリー女性R&B
気分は... :Mさん、ごちそうさまでしたm(_ _)m

昨晩は知人宅で夕食をご馳走になり、さらに朝まで話し込んでしまいました。

この場を借りてお礼申し上げます。
Gさん&Mさん、ありがとうございました&美味しかったです!

今回は70年代後半から80年代前半に活躍した女性R&Bシンガー"Champagne"ことEvelyn Kingの紹介です。

1960年NY生まれのEvelyn Kingは、フィラデルフィアのシグマ・サウンドでアルバイトしているところをプロデューサーのTheodore Lifeに見出され、弱冠17歳にしてデビューのチャンスをつかみまシタ。当時、周囲から可愛がられた彼女のニックネームが"Champagne"であり、そこからEvelyn "Champagne" Kingと呼ばれるようになりマス。

1977年にデビュー・アルバム『Smooth Talk』発表。Zhaneのカヴァーなどでも知られる「Shame」が全米ポップチャート、R&Bチャート共にTop10に入るヒットを飛ばしマス。

80年代に入ると、『I'm In Love』(1981年)、『Get Loose』(1982年)といった作品と共に絶頂期を迎え、「I'm In Love」、 「Love Come Down」という2曲のR&BチャートNo.1ヒットを生みまシタ。

今回紹介するのは1981年の4thアルバム『I'm In Love』です。
前述のとおり、本作と次作『Get Loose』でEvelynは絶頂期を迎えることになりマス。

本作の特徴は、デビューの恩人T.Lifeの手から離れ、新たに二組のプロデュース・チームを迎えている点ですね。

一組がMorrie Brown率いるMighty M Production、もう一組がWillie LesterとRodney BrownによるMainline Productionっす。注目すべきはMighty M 側のアシスタントとして、KashifLawrence Jonesという後のヒット・プロデューサー二人が参加し、実質的なプロデューサーとして手腕を発揮しています。

その意味で、Kashifの名を有名にしたアルバムとしても重要な作品かもしれませんね。

今時のR&Bファンの方はKashifと聞いても、あまりピンと来ないかもしれませんが、80年代のR&BシーンにおいてKashifに対する期待はかなり高いものがあったと思いマス。ちなみにKashifは70年代は本ブログでも紹介したB.T. Expressでも活動していまシタ。

さて、肝心のEvelynの方ですが、新たなプロデューサーによる80年代NYらしいサウンドをバックに、新生Evelynを打ち出すことに成功していると思いマス。

オススメ曲を紹介しときやす。

「I'm In Love」
シングルカットされ、R&BチャートNo.1となった大ヒット・タイトル曲。Kashifの才能が遺憾なく発揮されたアーバン・コンテンポラリーなダンス・チューン。Janet Jackson「R&B Junkie」でネタとして使われていマス。ムーグの音色が80年代らしくて好きですね。

「If You Want My Lovin」
本作も「I'm In Love」同様にコンテンポラリーなダンス・チューンに仕上がっていマス。なぜかイギリスでシングル・カットされていマス。

「Don't Hide Our Love」
「I'm In Love」に続く2ndシングルとなったロマンティックなラブ・バラッド。ホーン・アレンジがとてもいいですね。KashifのボーカルやLawrence Jonesのピアノも好サポート。

「What Are You Waiting For」
これはMainlineによるプロデュース曲。Mighty Mのサウンドと比較して聴くと楽しいかも?同じダンス・チューンでもコチラの方が70年代テイストを残した、(いい意味で)イナたい作りになっているカンジかな?Evelynのボーカルも異なる雰囲気で聴こえるので不思議ですね。

「Spilit Of The Dancer」
B.T. Express時代から培ってきたKashifのファンク魂が発揮されている1曲。Michael Jackson「Don't Stop 'Til You Get Enough」の影響をモロに感じるアレンジはご愛嬌でしょうか(笑)

「The Other Side Of Love」
Mainlineプロデュース曲の中で一番好きな曲。メロウなミッド・チューンに仕上がっていマス。

「The Best Is Yet To Come」
アコースティックな味わいのスロウ。ロマンティック・ムードがいいですね。

今日は何か不穏な天気ですね。
家で大人しく仕事してよっと!
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2007年03月24日

Dave Mason『It's Like You Never Left』

桜なべのような乙な1枚☆Dave Mason『It's Like You Never Left』
It's Like You Never Left
発表年:1973年
ez的ジャンル:何でも吸収系ブリティッシュ・ロック
気分は... :桜なべ美味い!

昨晩は桜の季節ということで、桜なべを食して、一足早い春気分を満喫しまシタ。

ブリティッシュ・ロックの大物グループTrafficの元メンバーDave Masonの登場デス。

Trafficと言えば、Steve Winwoodのグループという印象が強いかもしれませんが、初期TrafficでWinwoodと共にグループを牽引していたのがDave Masonですね。

Traffic作品を殆どコレクションしている僕だが、不思議なことに、Traffic自体よりもSteve WinwoodDave MasonJim Capaldiといったメンバーのソロ作品を聴く頻度が圧倒的に多い。

僕の中ではSteve Winwoodに一番思い入れがあるはずなのだが、アルバム単位で考えてみると、Dave Mason『It's Like You Never Left』が一番聴いているアルバムかもしれない。

ということでDave Mason『It's Like You Never Left』(1973年)っす。

Dave MasonTraffic脱退後は、さまざまなかたちでアメリカン・ミュージックへのアプローチしていましたね。

ただし、名盤の誉れ高いスワンプ・ロックへ傾倒した『Alone Together』(1970年)と、AOR的な雰囲気も漂う『Let It Flow』(1977年)あたりを並べてみると、かなり肌触りが違いますよね。案外、時流に乗りたがるタイプの人なのかもしれませんね。

そんな中で、Dave Masonの持つ多様な音楽性が一番バランス良く反映されているのが本作『It's Like You Never Left』(1973年)じゃないかなぁ。

この作品に惹かれる理由は、多分一番ソウル・ミュージックの影響を感じるアルバムだからだと思いマス。どの楽曲も適度にキャッチーで聴きやすいところでしょうかねぇ?

George HarrisonStevie WonderGraham Nashといったゲスト陣もいい味出しています。

個人的には、かなりの隠れ名盤だと思いますね!

全曲紹介しときやす。

「Baby...Please」
Eric Claptonがニューソウルしているような1曲。本ブログでも紹介したRon Wood「If You Don't Want My Love (Give It Back) 」あたりとセットで聴きたくなる1曲ですね。Rolling Stones「Sympathy For The Devil」への参加で有名なRocky Dijonのコンガがいいカンジですね。

「Every Woman」
思わずマイ・フェイバリット・アーティストJackson Browneあたりを連想させる小粋な1曲。Graham Nashのコーラスがこの曲を一層魅力的なものに押し上げていますね。

「If You've Got Love」
Son of Harryの変名でGeorge Harrisonが参加していマス。このギターは何処から聴こうがGeorgeなので変名使ってもバレバレですが(笑)George Harrison「My Sweet Lord」が好きな人は、Georgeのギターの音色を聴いただけで気に入るはずです。

「Maybe」
美しさと切なさが同居する味わい深いアコースティック・ナンバー。

「Headkeeper」
この曲もEric Claptonを彷彿させる1曲ですね。Graham Nashのコーラスが表情を豊かにしてくれていマス。

「Misty Morning Stranger」
ウエストコーストとニューオリンズのサウンドが融合したような1曲。メロディアスだけどコクもあるってカンジですな。

「Silent Partner」
トロピカル・ムード溢れる穏やかな1曲。 Masonのトロピカル志向は、後に『Sprit Coconuts』(1975年)で全開しますね。

「Side Tracked」
Rocky Dijonのコンガがゴキゲンなフュージョン・テイストのインスト曲。

「The Lonely One」
Stevie Wonderがハーモニカで参加している、リリシズム漂う味わい深いナンバー。

「It's Like You Never Left」
Doobie Brothers「Long Train Runnin'」を、よりソウル・テイストにしたようなファンキーなタイトル曲。パーカッシブなのも僕好み!Masonのギターもなかなかデス。同じ1973年に発表されたTraffic「Shoot Out at the Fantasy Factory」 あたりと同じ香りがするのが面白いですね。

テイストが違いますが、海の香り漂う『Let It Flow』あたりもオススメです。
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2007年03月23日

Miles Davis『Miles Smiles』

Miles余裕の笑みの会心作☆Miles Davis『Miles Smiles』
Miles Smiles
録音年:1966年
ez的ジャンル:新主流派ネクスト
気分は... :Milesなぜ笑う?

帝王Miles Davisの6回目の登場デス。

『On The Corner』(1972年)、『Milestones』(1958年)、『Miles Ahead』(1957年)、『In A Silent Way』(1969年)、『'Round About Midnight』(1955、56年)に続く6枚目は、第二期黄金クインテットによる『Miles Smiles』(1966年)デス。

ファンの方はご存知の通り、第二期黄金クインテットとは、1960年代半ばに活動したMiles Davis(tp)、Wayne Shorter(ts)、Herbie Hancock(p)、Ron Carter(b)、Tony Williams(ds)の5人デス。

1950年代のMiles Davis(tp)、John Coltrane(ts)、Red Garland(p)、Paul Chambers(b)、Philly Joe Jones(ds)による(第一期)黄金クインテットに続く強力なメンツということで“第二期黄金クインテット”と呼ばれマス。

約5年ほど活動を共にした第二期黄金クインテットですが、スタジオ録音作が『E.S.P.』(1965年)、『Miles Smiles』(1966年)、『Sorcerer』(1962年、67年)、『Nefertiti』(1967年)の4枚しかないのは意外ですね。

クインテットのお披露目的な『E.S.P.』、このクインテットならではのサウンドを確立した『Miles Smiles』、エレクトリックへ突入する前の新主流派総決算的な『Sorcerer』『Nefertiti』というカンジですかね。

そんな4枚の中から、個人的に一番好きな『Miles Smiles』(1966年)をセレクト。
1965年に大腿骨手術を受けたMilesが前作『E.S.P.』から約1年9ヶ月ぶりに行われたスタジオ・レコーディングを収めたのが本作です。

第二期黄金クインテットといえば新主流派ジャズという紹介が多いですが、新主流派という一言のみでは片付けられない、新たなジャズの芽吹きを垣間見れる作品なのでは?

黄金クインテットと呼ばれている割には、これら4枚のスタジオ作の評価って、他のMiles作品と比べて低いが気がしますよね。もっと評価されていい4枚だと思いマス。

Wayne Shorterが全6曲中3曲で作品提供しているあたりも注目ですね!

全曲紹介しときやす。

「Orbits」
オープニングはShorter作品です。うまく説明できませんが、このクインテットがそれまでの軌道を外れ、新たな軌道を回り始めたことを印象づけてくる演奏ですね。この得体の知れないゾクゾク感はナ何なんですかね!

「Circle」
アルバム中唯一のMiles作品です。ハードボイルドな世界を連想させるMilesのクールなミュートが大好きな僕としては、たまらないバラッドです!Hancockのリリカルなピアノも文句ナシです。

「Footprints」
「Freedom Jazz Dance」と並んでインパクトありますね。Ron CarterとTony Williamsのリズム隊で楽しむも良し!Miles、Shorter、Hancockのソロを楽しむも良し!のエレガントかつミステリアスな演奏です。Milesのソロの途中で空気感が変わるのがえらくカッチョ良いですね。Shorter作品です。

「Dolores」
この曲もShorter作品です。「Footprints」と「Freedom Jazz Dance」の間に挟まれると、オーソドックスな印象を受けるから不思議ですね。Shorterのソロが好きです。

「Freedom Jazz Dance」
アルバムで一番好きな演奏です。Eddie Harris作品。いきなりTony Williamsの倍速ドラムが目立ちますね。MilesやHancockのプレイはエレクトリック時代への突入を予感させるものがありますね。個人的には、かなりインパクトのある演奏ですね。

「Gingerbread Boy」
Milesの吹きまくるソロを思う存分堪能できる演奏ですね。最初のMilesとShorterのユニゾンが大好きです。Jimmy Heath作品。

本作への唯一の不満は、タイトルとジャケかな(笑)
posted by ez at 04:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年03月22日

Guy『The Future』

Teddyもいいけど、決め手はAaronだね!☆Guy『The Future』
The Future
発表年:1990年
ez的ジャンル:元祖New Jack Swing
気分は... :昨日は祝日だったんだね!

いやぁ、昨日は祝日だったんですね。夕方になるまで全く気付かなかった(笑)

昼飯で近所のラーメン屋へ行ったら、やけに混んでたり、TVをつけると普段とは異なる特番をやっていたり...おかしいなぁと思ったんだけど、夕方のニュースを観ていて初めて気付きまシタ。

個人事業者は、曜日や祝祭日に対する感覚がマヒするね。ヤバイ!ヤバイ!

さて、Teddy Riley率いるGuyの2回目の登場っす。

Teddy Riley大好きの僕にとって、やはりGuyBlackstreetは特別な存在デス。
特にGuyは、しばらく聴いていない時期もあったんだけど、一昨年に本ブログでデビューアルバム『Guy』(1988年)を取り上げたのを機に、再びちょくちょく聴くようになりまシタ。

ということでGuyの2ndアルバム『The Future』(1990年)っす。

デビューアルバム『Guy』を購入した頃は、CDショップへ行っても期待のグループ扱いで、それほど大物感はなかったけど、この2ndの頃はかなり大物グループ扱いになっていたような記憶がありマス。ジャケのメンバーの写真見ても『Guy』は初々しいけど、本作『The Future』は貫禄ありすぎだよね。

本作でもハネハネNJS(New Jack Swing)ナンバーと、心地良いメロウ・グルーヴ、胸キュンのスロウがバランス良く揃い、かなり満足度高い1枚に仕上がっていマス。

Teddy Riley大好きの僕だけど、聴けば聴くほど、GuyはAaron Hallのボーカルが肝だということを痛感しますな。昨今のR&Bシーンでも上手いボーカリストは数多いるけど、Aaronのように声質がいいボーカリストには滅多にお目にかかれませんな。

Aaron Hallという最高のボーカル素材とTeddy Rileyという凄腕料理人が見事に調理したのがGuyってカンジでしょうかね。

その意味では、Aaronのソロ『Inside of You』(1998年)あたりを聴くと、Teddy Rileyのような料理人がいないのが残念でなりませんね。

逆に言えば、Guyの1st、2ndはミラクルな2枚なのかもしれません!

オススメ曲を紹介しときやす。

「Wanna Get With You」
アルバムからの1stシングルにもなったNJSチューン。TeddyとAaronの絡みがいいカンジです。当時Teddyの♪Get With You〜♪というパートをよく鼻歌で歌っていた記憶がありますね。

「Do Me Right」
Heavy D.参加のハネハネな1曲。当時、「Let's Chill」と並ぶ僕のお気に入り曲でしたね。ウォークマンで「Let's Chill」とこの曲ばかりリピートしていたなぁ。Aaronのボーカルがホントいいですね。

「Teddy's Jam 2」
『Guy』収録の「Teddy's Jam」の続編。個人的には「Teddy's Jam」の方が好きですが(笑)ちなみに『Guy III』(2000年)には「Teddy's Jam 3」も収録されていマス。

「Let's Chill」
昔も今もダントツで一番のお気に入り曲。胸キュン・メロウ好きの僕をメロメロにしてくれる絶品スロウ。Teddyの音作りも見事だけど、やっぱりAaronのボーカルがサイコーやね。

Gap Bandの中心人物だったCharlie Wilsonが2005年に発表したソロ・アルバム『Charlie, Last Name Wilson』でカヴァーしていますね。TeddyもAaronもGap BandおよびCharlie Wilsonへリスペクトはかなり大きいと思われるので、このカヴァーに歓喜したのでは?

「Tease Me Tonite」
これは青少年にはお聴かせできなエロエロ・ソングです。とても、ロマンティックなスロウなんだけど、最後の30秒はボリューム落とさないと、周囲からエロビデオ鑑賞と勘違いされてしまいマス(笑)

「Dog Me Out」
当時はあまりいい曲の印象がなかったけど、今聴くとなかなかゴキゲンなダンス・チューン。All The People「Cramp Your Style」ネタ。

「Her」
「Gotta Be a Leader」
Teddyの弟Markell在籍のHip-HopグループWrecks-N-Effectが参加している2曲。2曲ともに、この時代らしいNJSなHip-Hopに仕上がっている佳作です。「Her」はCommodores「Assembly Line」、「Gotta Be a Leader」はJames Brown「I Don't Want Nobody To Give Me 」をサンプリング。

「The Future」
「Let's Stay Together」
Aaronのボーカルの魅力がうまく引き出されたダンサブルなメロウ・グルーヴ2曲。個人的にはこの手の曲がもっと多くてもいいんだけねぇ。「Let's Stay Together」では、名曲「Is It Good to You」でもフィーチャーされていたTammy Lucas嬢がバック・ボーカルで参加していマス。

「Yearning for Your Love」
サンプリング・ネタとしても有名なGap Bandの名曲のカヴァー。前述のとおり、TeddyやAaronのGap Bandへの思い入れが伝わってきますね。出来としては、オリジナルに及ばないけど、それでも全然OKです。

「Long Gone」
他の収録曲とは少し肌触りが異なる70年代ソウル・テイストな1曲。

Aaronと言えば、一昨年に久々の新作『Adults Only: The Final Album』をマイナーレーベルから出しましたね。

軽く試聴した印象では、悪くは無いけど都落ち感は否めず、少し寂しい気がしまシタ。
posted by ez at 00:01| Comment(2) | TrackBack(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする