2007年03月21日

Leon Ware『Inside Is Love』

“ミスターメロウネス”の名に相応しい1枚☆Leon Ware『Inside Is Love』
Inside Is Love
発表年:1979年
ez的ジャンル:ミスターメロウネス系ソウル
気分は... :接客を怠っちゃダメ!

数日前、渋谷道玄坂にある某中華料理店に入りました。

横浜中華街に本店があり、独特の焼きそばが有名でTVでも頻繁に紹介される店っす。

その名物焼きそばを楽しみに行ったのですが、接客の悪さに辟易してしまい、正直ガッカリでしたね。

席への誘導が悪いし、僕より後にオーダーした客へ先に焼きそばを出すし...といったカンジでした。他の席への対応を見ていても、客から声を掛けないとオーダーを取りに来ないし、料理をどの席に運ぶのかわからずウロウロするし、焼きそばを運ぶ際に皿からこぼして作り直すし...といった状況でどん引きしてしまいましたね。

料理が出てくる頃には、すっかりテンション下がってしまいました。
そのせいか、名物の焼きそばもスペシャルに美味いとは感じませんでしたねぇ。

気の利いた接客や愛想の良さを要求するつもりはありませんが、最低限のことはしてもらわないとねぇ...有名店の名が泣きますな。

改めて、サービス業における接客の重要性を痛感した次第デス。

さて、接客が上手そうな(?)“ミスターメロウネス”Leon Wareの2回目の登場デス。

前回はMarvin Gaye『I Want You』と双子のアルバム『Musical Massage』(1976年)を紹介しまシタ。

今回は、その『Musical Massage』の次に発表された作品『Inside Is Love』(1979年)っす。

ジャケが地味なせいか、知名度、人気では『Musical Massage』に及びませんが、メロウネスの度合いで言えば、『Musical Massage』と互角もしくはそれ以上かもしれませんね。

メンバーはDavid T. Walker(g)、Wah Wah Watson(g)、James Gadson(ds)、Ed Greene(ds)、Sonny Burke(key)、Paulinho Da Costa(per)、Melissa Manchester(vo)などが参加していマス。

アルバム『Don't Cry Out Loud』(1978年)をLeonをプロデュースした直後ということで、Melissa Manchesterの参加が目を引きますね。Melissaは曲作りでも参加していマス。

曲作りで言えば、ブラジル人SSWのMarcos Valleとの初の共作もありマス。Marcos ValleとLeonのコラボは80年代に入っても続きましたね。確かに、この二人の相性はいい感じがしマス。

全曲紹介しときやす。

「What's Your Name」
春を飛び越して夏へ一直線といった趣の軽快な1曲。日曜の朝に聴きたい気分の1曲ですね。シングルカットされ、R&Bチャート最高位62位でシタ。

「Inside Your Love」
Minnie Rippertonへの提供曲「Inside My Love」(アルバム『Adventures In Paradise』収録)のセルフカヴァー。こちらのタイトルは「Inside Your Love」になっていマス。ミスターメロウネスの本領発揮の1曲ですね。

「Love Is a Simple Thing」
Marcos Valle、ChicagoのRobert Lammとの共作によるセクシー・グルーヴ。Gene Pageによるエレガントなアレンジがいいですね。

「Small Cafe」
「Club Sashay」
Melissa Manchesterとの共作2曲。「Small Cafe」は、アーバン・メロウなAORテイストの1曲。「Club Sashay」はアルバムで一番のお気に入り曲。個人的にはかなりの名曲だと思っていマス。メロウかつセクシーなカンジがたまりませんね。

「Try It Out」
この曲もフェロモン出てるミッド・チューンですな。ただし、Marvin Gayeほどエロくないのがこの人らしくでいいですな。

「Love Will Run Away」
哀愁漂うスロウ。なんか浜辺で聴きたくなる1曲ですな。

「On the Island」
この曲も密かに好きな1曲。聴いているとバカンス気分になれるのがいいっすね。気分は南の楽園ですな!

「Hungry」
エンディングはなかなか盛り上がる1曲。David T. Walkerのギターがいいカンジです。

メロメロ好きの僕には、絶対外せないアーティストの一人ですね。
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2007年03月20日

The Chamber Strings『Month Of Sundays』

卒業式シーズンにピッタリな甘酸っぱい青春の香り☆The Chamber Strings『Month Of Sundays』
Month of Sundays
発表年:2001年
ez的ジャンル:青春系ギターポップ
気分は... :甘酸っぱい青春の香り

卒業式のシーズンですね。

大学の卒業式を迎えてから約20年が経つ僕ですが、この時期になると、大学や高校の卒業式のことを思い出しますね。

特にドラマチックな出来事があったわけでもない凡庸な高校生活を送っていた僕にとって、高校の卒業式は新しい一歩が踏み出せる新たな旅立ちの日という気分だったかなぁ。名残惜しさよりも、開放感で一杯でしたねぇ。

一方、大学の卒業式は、青春の大きな1ページが終わってしまう喪失感が大きく、素直に喜べなかったなぁ。それだけ、多くの楽しい思い出を残すことができた証だとは思うんだけど...

今回は、卒業式シーズンにピッタリな1枚として、The Chamber Strings『Month Of Sundays』(2001年)を紹介しマス。

The Chamber Stringsは、リーダーのKevin Juniorを中心に結成されたグループ。1997年にデビューアルバム『Gospel Morning』を発表しており、本作『Month Of Sundays』は2ndアルバムっす。

初めて聴くのに、昔から慣れ親しんでいたような懐かしさを感じずにはいられませんね。親しみやすいメロディ、美しいボーカル&ハーモニーの青春系ギターポップです。グループ名の通り、ストリングスなどのアレンジもお見事!よく出来ているけど、決して作りこみすぎていないインディっぽさも残っているのが、なかなかツボですね。

Lilys、Pernice Brothersの活動で知られるThom MonahanがリーダーのKevin Juniorと共にプロデュースを担当していマス。ゲストとしては、 Steve Albiniが結成したグループShellacのメンバーとしても知られるBob Weston(tp)やUncle TupeloやWilcoで活動していたJohn Stirratt等といった顔ぶれを確認できまシタ。

個人的には、これまた甘酸っぱい青春の香りに充ちた1枚であるJune & The Exit Wounds『Little More Haven Hamilton Please』(2000年)あたりとセットでよく聴いていた記憶がありマス。June & The Exit Wounds『Little More Haven Hamilton Please』も大好きな作品であり、本ブログで紹介したいですね。

昨日紹介したXTCのようなひねくれ英国ポップが大好きな一方で、ノスタルジックな美メロ・ギターポップにもメチャ弱い僕なのでした(笑)

桜の季節に、こんな青春ギターポップを聴きながら、我が青春をアレコレ考えたり、振り返ったりするのも良いのでは?

案外60年代、70年代ポップがお好きな方がハマる作品なのでは?

全曲Kevin Juniorのオリジナルです(「Make It Through This Summer」以外は共作)。

オススメ曲を紹介しときやす。

「Fool Sings Without Any Song」
60年代ソフトロック・ファンにはたまらない1曲ですね。この甘く切ない胸キュンなカンジが最高ですな!みんなの言うことなんか僕も信じないよ(笑)

「Last Lovers」
週末に浜辺で沈み行く夕陽を眺めながら、どっぷり青春に浸りたくなるような1曲ですな。まさに甘酸っぱい青春の香り!

「Make It Through This Summer」
前述のJohn StirrattとKevin Juniorの共作曲。シングルにもなりまシタ。以前本ブログで紹介したLinus Of Hollywoodあたりにも通ずる“ソフトポップ”な世界ですな!

「For the Happy Endings」
青春の苦悩といった趣の1曲。どことなくThe Mamas & The Papasあたりの匂いもしますね。

「It's No Wonder」
このノスタルジーはたまりませんね。Smokey Robinson & The Miracles 「Ooo Baby Baby」あたりを青春ポップにしたカンジっす。

「Let Me Live My Own Life」
♪僕は僕自身の人生を生きたいのさ〜♪と歌うモータウン調リズムの小気味良いギターポップ。

「Beautiful You」
ロマンティックかつストレンジなムードのアレンジが印象的なインスト。

「Road Below」
叙情的なストリングスのアレンジが郷愁感を誘うサウダージな1曲。

「Sleepy Night」
カントリー調のメロウ・ナンバー。このあたりのイナタさも窺えるのがインディっぽくて好きだなぁ。

「Our Dead Friends」
マイ・フェイバリット・アーティストJackson Browneあたりにも通ずるアメリカン・リリシズムが漂う味わい深い1曲。

本作を出したBobled Recordsには、Velvet Crush、Stereo Totalといったアーティストも所属しているようですね。この方面はそれほど詳しくありませんが、Velvet Crushはマイ・コレクションにあったりしマス。
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2007年03月19日

XTC『English Settlement』

英国らしさがプンプン香るひねくれポップ☆XTC『English Settlement』
English Settlement
発表年:1982年
ez的ジャンル:屈折系UKポップ/ロック
気分は... :ちょっと素直じゃないんだよねっ(>_<)

英国を代表するシニカルなポップ/ロック・グループXTCの3回目の登場デス。

これまで9thアルバム『Oranges & Lemons』(1989年)、6thアルバム『Mummer』(1983年)といったを紹介してきました。

本当は、Todd Rundgrenプロデュースの大好きな作品『Skylarking』(1986年)を紹介したいと思ったのですが、季節的にちょっと違うかなぁと感じたので、今回は5thアルバム『English Settlement』(1982年)をセレクト。

僕の場合、XTCの英国らしいひねくれたポップ感覚に魅了されているので、どちらかと言えば、彼らの中期〜後期の作品を好んで聴きヤス。今回紹介する『English Settlement』(1982年)は、僕の中では中期XTCの幕開けという位置づけっす。

『English Settlement』は、僕がリアルタイムで最初に聴いたXTC作品デス。FMの音楽番組で放送していた本作の特集を偶然聴いたのが興味を持つきっかけだったかな?

当時、どちらかと言えば、全米トップ40のヒット曲を中心に洋楽を聴いていた僕にとって、全米チャートとは無縁なカンジの英国らしさがプンプン香る、XTCのポップ・サウンドがとても新鮮に聴こえたね。

本作は、Andy Partridge(g、vo)、Dave Gregory(g)、Colin Moulding(b、vo)、Terry Chambers(ds)の4人体制でレコーディングした最後の作品っす(Terry Chambersは次作『Mummer』のレコーディング開始直後に脱退)。オリジナルはLP2枚組だった全16曲のうち、Colinの4曲以外はAndyの作品っす。

プロデューサーは前作『Black Sea』でエンジニアを務めていたHugh Padghamが担当していマス。Padghamお得意の仰々しいサウンドになっていないところがいいですな。

結果として、本作はXTCのアルバムの中で最もヒットした作品(全英アルバム・チャート第5位)となりまシタ。

オススメ曲を紹介しときやす。

「Ball and Chain」
2ndシングルにもなったColinの作品。この曲のイントロを初めて聴いた時、Beatlesの歴史的名盤『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band』収録の「Getting Better」を連想した記憶がありマス。そんな事も含めて、僕にXTCというグループの存在を強烈に印象づけてくれた1曲デス。この英国ならではのポップセンスがXTCの魅力ですね。

「Senses Working Overtime」
アルバムからの1stシングル。シングル曲としては一見地味な印象を受けますが全英チャートTop10に食い込むヒットとなりまシタ。聴き込むほど気に入るフォーキーな英国ポップ。

「Jason and the Argonauts」
Andyらしいひねくれモードが魅力な1曲。このせっかちな感じがいいですな。

「No Thugs in Our House」
3rdシングルにもなったテンポが小気味良いポップなロック・ナンバー。モータウンっぽいリズムが好きですね。

「Yacht Dance」
地中海あたりのバカンスを連想させる涼しげなアコースティック・ナンバー。なかなかオシャレな1曲だと思いマス。密かなお気に入り曲デス。

「All of a Sudden (It's Too Late) 」
エキゾチックな曲調が印象的な1曲。メランコリックな雰囲気がいい感じですな。

「Melt the Guns」
ニューウェイヴ色が強い1曲。テクノっぽいリズムのせいか、クラブ系リスナーに再評価された1曲ですね。

「It's Nearly Africa」
タイトル通り、アフリカンなリズムを前面に打ち出した1曲。当時、イギリスではナイジェリアのジュジュミュージックのスターKing Sunny Adeが注目されていた時期であり、その影響を受けているのだと思いマス。King Sunny Adeは近々本ブログでも紹介する予定デス。

「Knuckle Down」
淡々としているようだけど結構メロディアスな1曲。XTCならではのさりげないセンスを感じる1曲ですね。

「Down in the Cockpit」
AttractionsをバックにしたElvis Costelloのようなスカ/パンク調の1曲。

「English Roundabout」
軽快なテンポが心地良いColinの作品。軽くスパニッシュ・テイストな感じが好きです。

「Snowman」
エキゾチック・ムードのフォーキーな1曲。アーシーでセピア色っぽい感じがしますね。

リアルタイムで聴いた時には、あまり気付かなかったけど、英国らしさを強く感じる一方で、エキゾチックなスパイスが散りばめれているのが実に面白いアルバムだと思いマス。
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2007年03月18日

Mahavishnu Orchestra『Birds of Fire』

John McLaughlinをはじめとする強力メンバーが奏でる瞑想のジャズロック☆Mahavishnu Orchestra『Birds of Fire』
Birds of Fire
発表年:1972年
ez的ジャンル:インド瞑想系ジャズロック
気分は... :迷いを吹っ切ろう!

John McLaughlin率いるMahavishnu Orchestraっす。

John McLaughlinは70年代のジャズ/フュージョン界で一世を風靡したギタリストですね。

イギリス出身のJohn McLaughlinは、ジャズにロック的なテクニックを駆使したギター・プレイを導入し、モーダルかつフリーキーなフレーズでジャズ/フュージョンにおけるエレクトリック・ギターの在り方を強烈に示してまシタ。

1969年にTony WilliamsのグループLifetimeへの参加で注目を浴びたMcLaughlinは、『In A Silent Way』『Bitches Brew』『A Tribute to Jack Johnson』『On The Corner』Miles Davisのエレクトリック・マイルス時代の主要作品でのプレイで、名声を一気に高めました。

そして、Milesとのセッションで一緒だったBilly Cobham(ds)らと自身のグループMahavishnu Orchestraを結成し、ジャズロックを代表するグループとして人気を博しまシタ。ちなみに“Mahavishnu”とは、インド音楽、哲学、宗教に傾倒していたMcLaughlinがヒンズー教の導師Sri Chinmoyから贈られた名前デス。

また、1973年にはMcLaughlinと同じくインド思想に傾倒していたCarlos Santanaとの共演作『Love,Devotion and Surrender』(1973年)も発表していマス。ちなみにMcLaughlin同様にCarlos Santanaも導師Sri Chinmoyから“Devadip”の名を贈られていマス。

その後、Mahavishnu Orchestraの活動に区切りをつけ、1975年にインド人ミュージシャン達とのアコースティックなグループShaktiを結成するといった具合いに、70年代半ばまでのMcLaughlinの活動は実に勢力的でシタ。

きっと、リアルタイムでMcLaughlinを聴いていたオールド・ファンの方にとっては、後追いで聴いた僕のようなリスナー以上に、McLaughlinはセンセーショナルな存在だったのではと思いマス。

僕の場合、McLaughlinに特別思い入れがあったわけではありませんが、今回我が家のコレクションを眺めてみたら、案外McLaughlin作品を保有していることに気付きまシタ。

Mahavishnu Orchestraでは『The Inner Mounting Flame』(1971年)、『Birds of Fire』(1972年)、『Apocalypse』(1974年)、『Visions of the emerald beyond』(1975年)、『Inner Worlds』(1976年)の5枚、Shakti『Shakti with John McLaughlin』(1975年)、『Natural Elements』(1977年)の2枚、それに前述のCarlos Santanaとの共演作『Love,Devotion and Surrender』(1973年)、さらにはLifetime、Miles Davisの諸作を加えると結構な枚数になります。

そんなMcLaughlin作品の中から、Mahavishnu Orchestra『Birds of Fire』(1972年)をセレクト。

凄腕のメンバーによる暴走ギリギリのスリリングな演奏でジャズ・ファンの度肝を抜いたデビュー作『The Inner Mounting Flame』(1971年)で、ジャズ/フュージョン界にセンセーショナルを起こしたMahavishnu Orchestra。本作『Birds of Fire』『The Inner Mounting Flame』に続く2ndアルバムっす。

本作『Birds of Fire』『The Inner Mounting Flame』同様に、ジャズ・シーンにかなりのインパクトを与えた作品だったようですね。

本作のメンバーは1st同様に、John McLaughlin(g)、 Jan Hammer(key)、 Jerry Goodman(vio)、 Rick Laird(b)、Billy Cobham(ds) の5人。

1stと比較して、よりインド音楽/思想の影響が強く反映されているという印象でしょうか。

オススメ曲を紹介しときやす。

「Birds of Fire」
ドラの音と共に始まるエキゾチックなタイトル曲。McLaughlinのギターとGoodmanのバイオリンが激しいインタープレイを堪能できマス。テンション高いのにミステリアスな雰囲気がいいですね。Aceyalone「The Hunt」の元ネタです。

「Miles Beyond」
Jan Hammerの美しいエレピが印象的な1曲。へヴィーなのにエレガントで落ち着いた雰囲気があるのが好きデス。A Tribe Called Quest「Same Ol' Thing」でサンプリングされていマス。

「Celestial Terrestrial Commuters」
インド志向が反映されたジャズロック。ムーグとバイオリン、ギターの絡みが東洋的なスペイシー感を生み出していますね。この神秘的なムードが大好きデス。

「Thousand Island Park」
McLaughlinアコギとJan Hammerのピアノが美しく絡むメランコリックな1曲。

「One Word」
本作のハイライトといえる1曲。このグループの持つスリリングかつ神秘的な演奏が堪能できる作品。この曲を聴けば、このグループがジャズロックの最高峰であることが納得できますね。

煽るようなギター、バイオリン、ムーグの応酬もすごいけど、Billy Cobhamのドラムが凄すぎですね。Mahavishnu Orchestraってプログレ・ファンの方からの支持も高いけど、この曲なんてKing Crimsonあたりが好きな人にはたまらない1曲なのでは?

「Sanctuary」
インド志向のスピリチュアルな作品ですね。目を閉じて瞑想しながら聴きたくなりマス。

「Open Country Joy」
カントリー・フレイヴァーの前半が終了し、一瞬の沈黙の後にハードな中盤へ突入し、後半は再び穏やかなムードというドラマチックな展開の1曲。

「Resolution」
ロック色の強いへヴィーな1曲。この重く、美しく、陰鬱な演奏はモロにプログレって感じですね。Dilated Peoples「Work the Angles」の元ネタです。

本作や『The Inner Mounting Flame』といった初期の作品の評価が高いMahavishnu Orchestraですが、個人的には、よりポップになった後期の『Visions of the emerald beyond』(1975年)、『Inner Worlds』(1976年)あたりも結構好きだったりしマス。

『Inner Worlds』収録のポップでメロウなボーカル・ナンバー「River of My Heart」が大好きだったりしマス。軟弱かな?(笑)
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2007年03月17日

Diana Ross & The Supremes『The Ultimate Collection』

まさにドリームガールズだったね☆Diana Ross & The Supremes『The Ultimate Collection』
アルティメイト・コレクション
発売年:1997年
ez的ジャンル:60年代モータウン☆ガールグループ
気分は... :ドリーミーなヒット曲だち!

現在公開中の話題のミュージカル映画『Dreamgirls』

Beyonce、 Eddie Murphy、Jamie Foxxといった大スターに加え、先日のアカデミー賞で菊地凛子さんを抑えて、助演女優賞を受賞したJennifer Hudsonも出演していマス。

ご存知の通り、この映画のモチーフになっているのはDiana Ross & The Supremesですね。

ということで今回はDiana Ross & The Supremesのベスト盤『The Ultimate Collection』(1997年)を紹介しマス。今回紹介する12曲のNo.1ヒットが網羅されていれば、本作以外のベスト盤でも全然OKだと思いマス。

The Supremesと言えば、60年代に最も成功したガール・グループ。 Berry Gordy, Jr.のモータウンよりデビュー。デビュー時のメンバーは、Florence Ballard、Mary Wilson、Diana Rossの3人。

実力的には必ずしも抜きん出た存在ではなかったDiana Rossがリード・ボーカルとなり、無敵のソングライティング・トリオH-D-H(Brian Holland、Lamont Dozier、Edward Holland,Jr.)の作品でヒットチャートを席巻した。

1967年にはグループ名はThe SupremesからDiana Ross & The Supremesと改められたが、これがメンバー間の確執を生み、1968年にはFlorenceが脱退し、Diana自身も1969年にソロへと転向してしまう。その後もグループは存続するが、70年代に入って、かつての栄光を取り戻すことはなかった。

個人的にはSupremes以上に思い入れがあるのはMartha Reeves & The Vandellasなんだけど、それでもSupremesは外せないですね。ヒット曲を聴いているだけでウキウキ気分ですな。

数年前に新宿のケントスでSupremesのライブを観まシタ。もちろんSupremesと言っても、全盛期のオリジナル・メンバーはいるはずもなく、(多分)Karen Raglandを中心とした定期的に公演を行っているメンバー構成だったと思われマス。

曲もSupremesのみならず、Vandellasのレパートリーなどもあって、懐かしのモータウン・サウンド特集!といったカンジだったかな。それでもなかなか楽しめたし、店は僕よりも年上のオジサマ。オバサマで大盛り上がりでした。

僕は一回り以上年下の女性達とこのライブに行ったんだけど、昔懐かしいヒット曲に違和感なく盛り上がっている彼女達を横目に観ながら、SupremesおよびH-D-Hの世代を超越して虜にする魔力を実感したのでありまシタ。

今回のオススメ曲は、本ブログ初の全曲全米ヒットチャートNo.1です!

「Where Did Our Love Go」
1964年のNo.1ヒット。邦題「愛はどこへ行ったの」。記念すべきグループ初のNo.1ヒットです。思わず一緒に足踏みと手拍子してしまいマス。Diana Rossの可愛いボーカルにピッタリのチャーミングな1曲ですね。J.Geils Band、Ringo Starrなどがカヴァーしてますね。

「Baby Love」
1964年のNo.1ヒット。この曲もDiana Rossのプリティな魅力が堪能できますね。SupremesはVandellasなんかと比較して、R&Bテイスト薄め、ポップ・テイスト濃いめというカンジだと思うんだけど、この曲なんか典型かもね。Frank Zappa、Side Effect、Shalamarなどがカヴァーしていマス。

「Come See About Me」
1964年のNo.1ヒット。この曲はかなりビートが効いていて、Vandellasばりの仕上がりですね。こういう曲だとバックのFlorence、Maryのコーラスが存在感ありますね。Mitch Ryder & the Detroit Wheels、Freda Payneなどがカヴァーしていマス。

「Stop! In the Name of Love」
1965年のNo.1ヒット。数あるSupremesのNo.1ヒットの中でも最も有名な1曲かもしれませんね。僕が行ったケントスのライブでもこの曲が一番盛り上がっていまシタ。みんな♪Stop!〜♪の瞬間に右手の手のひらを大きく開いてを前に押し出し、例のポーズで踊りまくっていましたね。

Billy Preston、Shalamar、Gloria Gaynor、Holliesなどがカヴァーしていマス。

「Back in My Arms Again」
1965年のNo.1ヒット。邦題「涙のお願い」。躍動的なビート感がたまらない1曲。こんなお願いならば、いくらでも聞いちゃいマス(笑)Nicolette Larson、Michael Boltonなどがカヴァーしていマス。

「I Hear a Symphony」
1965年のNo.1ヒット。邦題「ひとりぼっちのシンフォニー」。この曲はプリティなイントロがたまりませんね。転調するたびに盛り上がるカンジがいいですね。

「You Can't Hurry Love」
1966年のNo.1ヒット。邦題「恋はあせらず」。CMでもお馴染みの曲ですね。「Stop! In the Name of Love」と並んで有名な1曲だと思いマス。この曲のリズムパターンが後の音楽シーンにもたらした影響は大きいですね。このリズムを拝借した曲が今でも後を絶ちませんね。

Melanie、Graham Parker & the Rumour、Stray Cats、Phil Collinsなどがカヴァーしています。僕ぐらいの年代の方はPhil Collinsのカヴァーがインパクトありましたね。

「You Keep Me Hangin' On」
1966年のNo.1ヒット。Vanilla Fudgeのへヴィーなカヴァーが有名ですね。僕もSupremesよりもVanilla Fudgeバージョンを先に聴いていたので、その印象がかなり強かったなぁ。なので、このオリジナルのスピーディーで躍動感のある演奏を聴いて、かなりのギャップを感じましたね!

Vanilla Fudge以外にもBooker T.& the M.G.s、Wilson Pickett、Rod Stewart、J.J.Caleなどがカヴァーしています。

「Love Is Here and Now You're Gone」
1967年のNo.1ヒット。邦題「恋ははかなく」。恋の終わりを淡々とDianaが歌いマス。途中のセリフが少しベタな気もしますが...

「The Happening」
1967年のNo.1ヒット。邦題「恋にご用心」。従来のヒット曲と比較すると随分と雰囲気が違う曲ですね。ここまでポップになってしまうと、僕的にはR&Bテイストが恋しくなりますね。Herb Alpert & Tijuana Brassなどがカヴァーしていマス。

「Love Child」
これまで紹介してきた10曲は全てH-D-H作品ですが、本曲と次の「Someday We'll Be Together」はH-D-H以外の作品です。「Love Child」は1968年のNo.1ヒット。H-D-Hを離れ、私生児をテーマにしたメッセージ性の強い楽曲に挑戦したものデス。

「Someday We'll Be Together」
1969年のNo.1ヒット。邦題「またいつの日にか」。タイトルの通り、Diana Ross在籍時の最後のヒット曲。そんなせいか哀愁感が切なく響いてきマス。作者の中には、あのJohnny Bristolの名もありマス。King Curtis、Pointer Sistersなどがカヴァーしていマス。

今回はNo.1ヒットのみの紹介でしたが、それ以外にもいい曲がたくさんあります。H-D-H作品を中心にそれらもチェックしてみてくださいね。
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