2007年03月16日

Aaliyah『One In A Million』

Timbaland/Missy Elliottと共にその後のR&Bの方向を示した羅針盤☆Aaliyah『One In A Million』
One in a Million
発表年:1996年
ez的ジャンル:チキチキビート系女性R&B
気分は... :ごもごもごもっとも〜!?

今は亡きR&Bの歌姫Aaliyahの2回目の登場です。

前回は当時恋仲だったR.Kellyプロデュースによるデビュー作『Age Ain't Nothing But a Number』(1994年)を一昨年に紹介しまシタ。

今回は2ndアルバム『One In A Million』(1996年)です。

R.Kellyとの恋に区切りをつけたAaliyahは、本作『One In A Million』ではさまざまなプロデューサーを起用している。その中でも特筆すべきは、最も多い7曲をプロデュースしているTimbalandの起用であろう。

当時無名だったTimbalandのチキチキ・ビートが本作の大ヒットと共に注目を集め、その後この新種ビートがR&Bシーンを席巻することになった。また、Timbalandと共に楽曲提供で貢献したMissy Elliottにも注目が集まり、本作の翌年に『Supa Dupa Fly』(1997年)でデビューを果たすことになる。

このようにTimbalandMissy Elliottという、その後のR&B/Hip-Hopシーンを牽引する2つの偉大な才能を開花させるきっかけを作ったということだけでも、本作は一聴の価値があると思いマス。

ただし、僕個人のことで言えば、胸キュン路線のデビュー作『Age Ain't Nothing But a Number』への愛着が強かったせいか、『One In A Million』でのTimbalandMissy Elliottによるチキチキ路線に、かなり戸惑った記憶がありマス。

当時は、このチキチキ・ビートがシーンに席巻するなんて思いもしなかったので、Aaliyahはどこへ行ってしまうんだろう?なんて危惧したりしてしまいまシタ。当時の僕は保守的なリスナーだったんでしょうね。

オススメ曲を紹介しときやす。

「Beats 4 Da Streets (Intro) 」
Missy Elliottをフィーチャーしたアルバムのプロローグ的な1曲。ここからMissy Elliottの快進撃も始まった!

「Hot Like Fire」
5thシングルにもなったTimbalandプロデュース曲。独特の浮遊感がいいカンジですな。

「One in a Million」
タイトル曲はTimbalandプロデュース。Timbalandのチキチキ・ビートをバックに、Aaliyahがクールなボーカルでバッチリ決めてくれマス。

「A Girl Like You」
Kay-Gee,/Darren Lightyプロデュース曲。Naughty By NatureのTreachのラップがフィーチャーされたHip-Hopテイストな1曲。Kool & The Gang「Summer Madness」ネタのトラックが気持ちいいですな。

「If Your Girl Only Knew」
全米R&BチャートNo.1に輝いた1stシングル。初めて聴いた時には、起伏の少ないこのミディアム・スロウに少し戸惑いを覚えた記憶がありマス。今ではこのクールなグルーヴ感がとっても気に入っていますが。

「Choosey Lover (Old School/New School) 」
Isley Brothersの名作スロウジャムのカヴァー(オリジナルは『Between The Sheets』収録)。Michael J. PowellがErnie Isleyばりのギターソロを聴かせてくれマス。オリジナルに忠実な前半のOld Schoolな展開から、Hip-HopテイストのNew Schoolな展開への切り替わりが、かなりカッチョ良いと思いマス。Isley Brothers大好きな僕にとっては前作の「At Your Best (You Are Love)」同様に嬉しい限りですね。

「Got to Give It Up」
Isleysに続き、こちらはMarvin Gayeのカヴァー。3rdシングルとして見事全米ポップ、R&B共にチャートのNo.1に輝く大ヒットとなりまシタ。確かに本作の中では一番ポップでキャッチーな仕上がりになっているかも? Slick Rickのラップがフィーチャーされていマス。Vincent "V.H." Herbert/Craig Kingプロデュース。

「4 Page Letter」
4thシングルにもなったTimbalandプロデュース曲。ミステリアスな雰囲気が漂っていマス。今回、久々に聴いたら、以前にも増して気に入ってしまいまシタ。10代にして、こんな愛の終わりを歌うなんて、やはり早熟のシンガーですな。

「Everything's Gonna Be Alright」
Rodney Jerkinsプロデュース曲。Rodney Jerkinsらしいキャッチーな仕上がりのミッド・グルーヴ。

「Giving You More」
密かなお気に入り曲。胸キュンもの大好きな僕がハマリやすい甘く切なくメロウな雰囲気のミッド・グルーヴ。J.Dibbsプロデュース。

「I Gotcha' Back」
Jermaine Dupriプロデュース。本作の中では地味な曲なので、目立たないけどなかなかですよ。Leon Haywood「I Want'a Do Something Freaky To You」ネタ。

「Never Givin' Up」
Tavarius Polkをフィーチャーしたデュエット曲。胸キュン好きにはたまらないスロウに仕上がっていマス。Vincent "V.H." Herbert/Craig Kingプロデュース。

「Heartbroken」
Timbalandプロデュースののチキチキなのにまったりなのが嬉しい1曲。Minnie Ripperton「Inside My Love」ネタ。

「Ladies in da House」
Timbalandプロデュース曲。フワフワしたグルーヴ感が気持ちいいですね。Missy Elliottをフィーチャーしていマス。

「The One I Gave My Heart To」
6thシングルになったDaryl Simmonsプロデュース曲。オーソドックスなバラッドに何かホッとしてしまいマス。

こうやって書いてみると、かなり粒揃いの曲が並んでいると思いマス。

今夜は本作を聴きながら、まさにOne in a Millionな存在だった早熟のR&Bクイーンを偲ぼう!
posted by ez at 00:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする