発表年:1973年
ez的ジャンル:何でも吸収系ブリティッシュ・ロック
気分は... :桜なべ美味い!
昨晩は桜の季節ということで、桜なべを食して、一足早い春気分を満喫しまシタ。
ブリティッシュ・ロックの大物グループTrafficの元メンバーDave Masonの登場デス。
Trafficと言えば、Steve Winwoodのグループという印象が強いかもしれませんが、初期TrafficでWinwoodと共にグループを牽引していたのがDave Masonですね。
Traffic作品を殆どコレクションしている僕だが、不思議なことに、Traffic自体よりもSteve Winwood、Dave Mason、Jim Capaldiといったメンバーのソロ作品を聴く頻度が圧倒的に多い。
僕の中ではSteve Winwoodに一番思い入れがあるはずなのだが、アルバム単位で考えてみると、Dave Mason『It's Like You Never Left』が一番聴いているアルバムかもしれない。
ということでDave Mason『It's Like You Never Left』(1973年)っす。
Dave MasonはTraffic脱退後は、さまざまなかたちでアメリカン・ミュージックへのアプローチしていましたね。
ただし、名盤の誉れ高いスワンプ・ロックへ傾倒した『Alone Together』(1970年)と、AOR的な雰囲気も漂う『Let It Flow』(1977年)あたりを並べてみると、かなり肌触りが違いますよね。案外、時流に乗りたがるタイプの人なのかもしれませんね。
そんな中で、Dave Masonの持つ多様な音楽性が一番バランス良く反映されているのが本作『It's Like You Never Left』(1973年)じゃないかなぁ。
この作品に惹かれる理由は、多分一番ソウル・ミュージックの影響を感じるアルバムだからだと思いマス。どの楽曲も適度にキャッチーで聴きやすいところでしょうかねぇ?
George Harrison、Stevie Wonder、Graham Nashといったゲスト陣もいい味出しています。
個人的には、かなりの隠れ名盤だと思いますね!
全曲紹介しときやす。
「Baby...Please」
Eric Claptonがニューソウルしているような1曲。本ブログでも紹介したRon Wood「If You Don't Want My Love (Give It Back) 」あたりとセットで聴きたくなる1曲ですね。Rolling Stones「Sympathy For The Devil」への参加で有名なRocky Dijonのコンガがいいカンジですね。
「Every Woman」
思わずマイ・フェイバリット・アーティストJackson Browneあたりを連想させる小粋な1曲。Graham Nashのコーラスがこの曲を一層魅力的なものに押し上げていますね。
「If You've Got Love」
Son of Harryの変名でGeorge Harrisonが参加していマス。このギターは何処から聴こうがGeorgeなので変名使ってもバレバレですが(笑)George Harrison「My Sweet Lord」が好きな人は、Georgeのギターの音色を聴いただけで気に入るはずです。
「Maybe」
美しさと切なさが同居する味わい深いアコースティック・ナンバー。
「Headkeeper」
この曲もEric Claptonを彷彿させる1曲ですね。Graham Nashのコーラスが表情を豊かにしてくれていマス。
「Misty Morning Stranger」
ウエストコーストとニューオリンズのサウンドが融合したような1曲。メロディアスだけどコクもあるってカンジですな。
「Silent Partner」
トロピカル・ムード溢れる穏やかな1曲。 Masonのトロピカル志向は、後に『Sprit Coconuts』(1975年)で全開しますね。
「Side Tracked」
Rocky Dijonのコンガがゴキゲンなフュージョン・テイストのインスト曲。
「The Lonely One」
Stevie Wonderがハーモニカで参加している、リリシズム漂う味わい深いナンバー。
「It's Like You Never Left」
Doobie Brothers「Long Train Runnin'」を、よりソウル・テイストにしたようなファンキーなタイトル曲。パーカッシブなのも僕好み!Masonのギターもなかなかデス。同じ1973年に発表されたTraffic「Shoot Out at the Fantasy Factory」 あたりと同じ香りがするのが面白いですね。
テイストが違いますが、海の香り漂う『Let It Flow』あたりもオススメです。