発表年:1967年
ez的ジャンル:バブルガム・ポップ系ファミリー・グループ
気分は... :オヤGギャグじゃないよ(笑)
昨日の予告通り、今日は思い切り健康的で、楽天的で、明るい作品をセレクトしました。
ということで、バブルガムで、ドリーミーで、少しだけフラワーな60年代のファミリー・グループThe Cowsillsのデビューアルバム『The Cowsills』です。
60年代ポップス・ファンならば、全米チャート第2位に輝いた大ヒット「The Rain, the Park & Other Things(雨に消えた初恋)」が収録されているアルバムと説明すれば、わかりやすいかもしれませんね。
冒頭に書いた“牛も知っている「カウ知るず」”というのは僕が考えたオヤGギャグではなく(笑)、当時使われていたキャッチみたいです。いい時代ですなぁ。
The Cowsillsは、Cowsill一家のファミリー・グループ。メンバーは当初はBarry,、Bill、Bob、Johnの4兄弟のみでしたが、その後お母さんのBarbaraに一番下の妹Susan、四男Paulも加わり7人組となったようです。
本作『The Cowsills』の時点では、ジャケの様子からBarry,、Bill、Bob、Johnの4兄弟に母Barbaraを加えた5人組だったようですね。それにしても兄弟、姉妹グループというのはよく聞くけど、お母さんまで加わるというのは凄いよね(笑)
このファミリーグループを全面的にバックアップしたのがJan & Dean等のソングライターとして知られるArtie Kornfeldです。本作でもプロデューサー、ソングライターとして手腕を発揮していマス。
僕がCowsillsを知ったのは、洋楽を聴き始めて間もない頃だった。たまたまラジオのエアチェックで録音したカセットの中に、先に述べた「The Rain, the Park & Other Things(雨に消えた初恋)」が収められていた。
ノスタルジックで、メロウで、寂しげで、甘酸っぱいメロディに、ファミリーならではの健康的で、爽やかなコーラスが響き渡るこの曲に、一発で心酔してしまった...
あれからもう30年近くが経つけど、今もあの時の感動は変わりません。
それだけエヴァーグリーンな名曲なのだと思いマス。
まぁ、僕のような思い入れのない方でも、60年代ソフトロックとして聴いていただければ、かなり楽しめるアルバムだと思いマス。
オススメ曲を紹介しときやす。
「The Rain, The Park and Other Things」
前述のエヴァーグリーンな名曲。雨音の効果音に続き、ノスタルジーたっぷりのオルガン、ロマンティックなハープの音色がからみ、寂しげなボーカルに続き、ドリーミーなハーモニーが...ホント完璧な1曲ですな。
「Pennies」
ホーンアレンジが印象的な甘酸っぱいポップ・ソング。少しモータウン・テイストも入っているかな。
「La Rue du Soleil」
タイトルの通りフレンチなテイストのボンジュールな1曲。
「Thinkin' about the Other Side」
「Dreams of Londa」
The Mamas & The Papasが好きな人ならば気に入るだろう2曲。「Thinkin' about the Other Side」は哀愁の泣きのメロディが魅力のノスタルジックなナンバー。「Dreams of Londa」はThe Mamas & The Papas「Monday, Monday」を続けて聴きたくなる1曲。
「River Blue」
Jan & Deanを手掛けたArtie Kornfeldらしいサーフ・メロウな1曲。
「Gettin' into That Sunny,Sunny Feelin' Again」
ポップでドリーミーなバブルガムな1曲。アルバムジャケのように快晴の日に聴ききたい、気持ちのいい1曲。
「Troubled Roses」
この曲はかなり黒いです!R&Bです!全然このグループらしくないけど、「The Rain, The Park and Other Things」を除くと、この曲が一番好きだったりして?
「How Can I Make You See」
なかなかカッチョ良いミディアム・ロック。シャウトが足りないけど(笑)
「(Come 'round Here) I'm the One You Need」
Smokey Robinson & the Miraclesの1966年にヒット曲のカヴァー(Holland/Dozier/Holland作品)。こうしたカヴァー・セレクトのセンスも興味深いですね。ファミリー・グループ侮るなかれ!
「Love, American Style」
「The Impossible Years」
CD化に際して追加されたボーナス・トラック2曲。「Love, American Style」はTVシリーズの主題歌だった曲らしいです。なかなかアップでノリがよく、彼ららしいコーラスワークも堪能できる佳作ですね。「The Impossible Years」は映画の主題歌だったようで、こちらは(多分)妹Susanの声も聴くことができマス。
その後Cowsillsは、「Indian Lake」(1968年、全米チャート第10位)、「Hair」(1969年、全米チャート第2位)といったヒットを放ちましたが1971年に解散しています。