
発表年:1964年
ez的ジャンル:Mod系ブリティッシュ・ビート
気分は... :ヒップだぜぃd(^-^*)♪
60年代に活躍したブリティッシュ・ビート・グループManfred Mannの2回目の登場デス。
前回は、インスト・ナンバー中心の編集アルバムであり、今日ではオリジナル以上に人気の高い『Soul Of Mann』(1967年)をしまシタ。
今回はデビュー・アルバム『Five Faces Of Manfred Mann』(1964年)を紹介します。
本作のメンバーは、Manfred Mann(key)、Mike Hugg(ds、vib)、Paul Jones(vo、harp)、Tom McGuiness(b)、Mike Vickers(g、sax)の5人。
1963年にデビューした彼らは、1964年に入ると、「5-4-3-2-1」(全英チャート第5位)、「Do Wah Diddy Diddy」(全英チャート第1位、全米チャート第1位)、「Sha La La」(全英チャート第3位)といったヒット曲を連発し、人気グループの仲間入りを果たしました。
これらのシングル・ヒットを聴いている限りでは、かなりポップでキャッチーな印象を受けますね。しかし、Manfred Mannの魅力は、やっぱりMod Jazz的な要素を持った高い演奏能力ですよね。
このデビュー・アルバム『Five Faces Of Manfred Mann』(1964年)では、シングル・ヒットのみではわからない、グループの魅力が詰まっていると思いマス。カラフルになった2ndアルバム『Mann Made』(1965年)と比較すると、R&B色が強いのも特徴ですね。
このあたりはボーカルのPaul JonesのR&B志向が反映されているかもしれませんね。
Rolling StonesのMick Jagger、AnimalsのEric Burdon、ThemのVan Morrisonといった当時の名立たるR&B志向のロック・シンガーと比較すると地味かもしれませんが、Paul Jonesのボーカルもなかなかだと思いマス。
オススメ曲を紹介しときやす。
「Smokestack Lightning」
Howlin' Wolfのカヴァー。Yardbirdsもカヴァーしていましたね。Paul Jonesのブルージーなボーカル&ハープが堪能できマス。
「Don't Ask Me What I Say」
Jonesのオリジナル。ビート感溢れるいかしたR&Bナンバーに仕上がっていマス。実はアルバムの中で一番好きな曲かも?Vickersのサックスもいいカンジ。
「Sack O' Woe」
『Soul Of Mann』にも収録されていたジャズ界の大物アルト・サックス奏者Cannonball Adderleyのカヴァー。こうしたジャズのインスト・ナンバーをカヴァーするあたりが、このグループらしいですね。
「Hoochie Coochie」
シカゴ・ブルースを代表するアーティストWillie Dixonのカヴァー。激シブのブルースですな。Willie Dixonは、Cream「Spoonful」、Led Zeppelin「I Can't Quit You Baby」、「You Shook Me」、Doors「Back Door Man」など多くのアーティストにカヴァーされていますね。
「I'm Your Kingpin」
Mann/Jonesによるオリジナル。Mannのジャズ志向、JonesのR&B志向がブレンドされていて面白いですな。Huggのvibがなかなか印象的ですね。
「Down The Road Apiece」
Chuck BerryやRolling Stonesのカヴァーで有名な曲ですね。本カヴァーもChuck Berryのバージョンの影響が大きいのでは?
「I've Got My Mojo Working」
これまたシカゴ・ブルースを代表するアーティストMuddy Watersのカヴァー。小気味良くシャープな演奏がいいですね。
「It's Gonna Work Out Fine」
Ike & Tina Turnerのカヴァー。なかなかメロウな仕上がりですな。
「Mr. Anello」
『Soul Of Mann』にも収録されていたラテンのりのゴキゲンなナンバー。Paul Jonesのハープがカッチョ良いっす。
「Untie Me」
Joe South作品のカヴァー。オリジナルはJoe SouthがR&BグループTamsのために書いたものデス。味わい深いR&Bナンバーです。
「Bring It To Jerome」
Bo Diddleyのカヴァー。Paul McCartneyも演奏していましたね。本バージョンは、ヒップなセンス溢れる演奏を聴かせてくれマス。「Don't Ask Me What I Say」と並ぶ僕のお気に入りです。
次回紹介する時には、メンバーチェンジを行い、新生Manfred MannとなったFontana時代の作品を取り上げますね。『Up The Junction』(1968年)あたりかなぁ。