発表年:1988年
ez的ジャンル:クラブジャズ系ブラジリアン・フュージョン
気分は... :余計なことは考えない...
今回はブラジル生まれのドラマー/パーカッション奏者Airto Moreiraデス。
1941年生まれのAirtoは、奥方のFlora Purimと共に1968年に米国へ進出します。そして、Wayne Shorter(『Super Nova』等)やMiles Davis(『Live-Evil』等)のアルバムに参加した後、Weather Reportのデビュー作『Weather Report』(1971年)にメンバーとして名を連ね、さらにChick Corea率いるReturn to ForeverにFloraと共に参加しまシタ。
それ以外にもJohn McLaughlin、Jack DeJohnette、Cannonball Adderley、Keith Jarrett、Al Di Meola等数々の有名ミュージシャンとの共演を重ね、現在も勢力的に活動を続けていマス。
僕がAirto Moreiraについて知っていることはこれくらいですかね。
AirtoやFloraの名前はかなり前から知っているし、二人が参加している作品もそれなり持っているけど、いざ書こうとすると名前以外のことは案外知らないことに気付きまシタ。
そんな彼のソロ作の中から1988年発表の『Samba de Flora』をセレクト。
正直、Airtoのリーダー作は全く把握できていないので、本作『Samba de Flora』が何枚目のソロ作なのかわかりません。本作以外のAirtoのリーダー作だと『Fingers』(1973年)、『I'm Fine, How Are You?』(1977年)あたりしか頭に浮かばないのですが。
本作をどういう流れで購入したのか記憶が定かではありません。
僕がブラジル系の作品を購入するとすれば、ワールド・ミュージックの流れ、UKジャズ・ダンス・シーンの流れ、フリーソウルの流れ、ブラジリアン・フュージョンの流れといったあたりが考えられるのですが....どのルートも該当するような気がしマス。
逆に、多様な切り口からアプローチできるのが面白い作品なのかもしれませんね。
ジャケには奥方Flora Purimとアルゼンチン出身のキーボード奏者Jorge Daltoの名が大きくフィーチャーされていマス。ということでJorge Daltoのプレイにも注目かもしれませんね。
それ以外にも元Return to ForeverのJoe Farell、元Weather ReportのAlphonso Johnson等がレコーディング・メンバーに名を連ねていマス。
決して、メジャーな作品ではないかもしれませんが、なかなか聴き応えのあるアルバムだと思いマス。
全曲紹介しときヤス。
「Parana」
このオープニングを聴くと、当時盛り上がっていたワールド・ミュージックの匂いがしますねぇ。日本人キーボード奏者ケイ赤城さんがシンセで参加していマス。
「Samba de Flora」
本作のハイライトとなるタイトル曲。UKクラブシーンではJazz系DJのキラーチューンとして人気の博した1曲。Basement Jaxxのクラブヒット「Samba Magic」の元ネタとしても有名ですね。クールに高揚してくるカンジがいいですね。パーカッション大好きの僕としては、パーカッションが主役なのがサイコーですね。
「La Puerta」
Jorge DaltoのピアノとAirtoのボーカルのみのムーディーな1曲。ボーカリストとしてのAirtoに注目しましょう。
「Dedos」
Flora Purimのボーカルをフィーチャーしたラテン・グルーヴ。ブラジルに止まらない汎ラテン的なカンジがいいですね。
「Yanah Amina」
Flora Purimの幻想的なボーカルに牽引される、独特の雰囲気をもったブラジリアン・グルーヴ。
「El Fiasco」
トランペットを大きくフィーチャーしたラテン・グルーヴ。特に後半のノリがカッチョ良いですな。
「Mulambo」
AirtoとFloraの夫婦デュエットが聴けるロマンティックでサウダージな1曲。Jorge Daltoのピアノもエレガントで美しいです!
「Latin Woman」
ブラジリアン・フュージョンらしい1曲。陽気なラテン・ウーマンのように明るく、楽しいカンジがいいですな。
そのうち、奥方Flora Purimの作品も紹介しますね。『Everyday Everynight』(1978年)、『Carry On』(1979年)あたりかなぁ。