2007年05月26日

Al Kooper『New York City (You're A Woman)』

紐育市は女なのか?☆Al Kooper『New York City (You're A Woman)』
紐育市(お前は女さ)
発表年:1971年
ez的ジャンル:落ち着き系紐育ロック
気分は... :波士頓市、お前は男か?

またここ数日パツパツ状態です。
先週に引き続き、昨日も更新をサボってしまいました。
仮眠続きで、まとまった睡眠時間がとれません(泣)

まさに仮眠グ・スーンな一週間でした(ボーッとしているのでこんなギャグしか思い浮かばん...)

こんな気分で何故か聴きたくなった一曲がAl KooperNew York City (Youre A Woman)」。ということでAl Kooper『New York City (You're A Woman)』(1971年)をセレクト。

Al Kooper『Naked Songs』(1972年)に続き2回目の登場となりマス。

まずは「Jolie」を紹介しないと思い、『Naked Songs』を最初に紹介しましたが、個人的に一番好きなAl Kooperのソロ作品は本作『New York City (Youre A Woman)』(1971年)です。

Bob Dylanのフォーク・ロック化、Mike Bloomfield/Stephen Stillsとのスーパーセッション、Blood, Sweat & Tears(BST)を率いてのブラス・ロック、自らのレーベルSounds of Southを立ち上げてのスワンプ・ロックへの接近と常に半歩先からロックシーンを支えてきた男Al Kooper

そうしたエッジの効いた経歴と比較して、本作におけるAl Kooperはかなり地味な印象ですよね。でも、その分シンガーソングライターらしい雰囲気があって好きですね。

本作はやっぱり邦題『紐育市(お前は女さ)』がインパクトありましたね。
前回のAl Kooperのエントリーでも書きましたが、この邦題を中学生の時に見てNYの漢字表記を初めて知りまシタ。

本作は『I Stand Alone』(1969年)、『You Never Know Who Your Friends Are』(1969年)、『Easy Does It』(1970年)に続くアルバムですが、それまでの3作とは違う肌触りがあると思います。それが先に述べたシンガーソングライターらしさという印象になるのかも?

Elton Johnの曲をカヴァーしている影響なのか、Elton John人脈を使ったロンドン録音での3曲が含まれます。
タイトル曲「New York City(You're A Woman)」を含むその3曲こそが僕のお気に入りです。

改めて、レコーディングメンバーを調べたら、バックコーラスにRita CoolidgeEdna Wrightの名を見つけたのは意外でした。

「Jolie」のようなずば抜けた曲はないけど、アルバム全体の雰囲気は一番ある作品ではないかと思います。

オススメ曲を紹介しときやす。

「New York City(You're A Woman)」
タイトル曲はロンドン録音。実に情感あふれるセンチメンタルなバラッドに仕上がっていマス。
先にも述べたとおり、たまにこの曲がたまらなく聴きたくなることがあるんですよね。雨降りや曇った天気の日にぼんやりしながら、しみじみ聴きたくなる1曲ですな。でも、今は快晴なんだけど...心が雨降りなのかな(笑)

ロンドンにいてもホームNYに想いを馳せるなんて、僕のイメージするAl Kooper像とはギャップがあるんですけどね。故郷NYへの想いという点ではBilly Joel「New York State of Mind」とセットで聴くといいかもね?でもNYは男じゃなくて女なんですね。でも、ゲイのような気もしますが???

「John the Baptist(Holy John)」
「洗礼者ヨハネ」というタイトルに相応しいイントロだけど、その後の展開がなんか音的に少し能天気に聴こえますね。正直、BST『Blood, Sweat & Tears 4』に収録されているバージョンの方が全然カッチョ良い気がします。

「Can You Hear It Now(500 Miles) 」
トラディショナル・フォークをアレンジしたもの。女性コーラス隊がいいカンジのソウルフルな1曲に仕上がっていマス。

「Ballad of Hard Rock Kid」
一転してハードでスワンプなロック・ナンバーです。この曲を聴いていると、その後Sounds of Southを立ち上げLynyrd Skynyrdをプロデュースしたのが納得できますね。

「Going Quietly Mad」
ロンドン録音の2曲目。よく言われるように、John Lennonしている1曲ですね。『John Lennon/Plastic Ono Band』、『Imagine』あたりが好きな人は気に入る1曲だと思いマス。アルバム全体の雰囲気に大きく影響している1曲ですね。

「Medley: Oo Wee Baby, I Love You/Love Is A Man's Best Friend」
ソウルフルなメドレーです。ソウル好きの人が気に入るコクのあるソウル・チューンに仕上がっていマス。ロンドン録音ではないLA録音の中ではこの曲が一番好き。

「Back on My Feet」
「人生とは辛いもの」というタイトルの割には軽快なノリの、ほんのりスワンプ・テイストな1曲。

「Come Down in Time」
本作のハイライトともいえるElton John /Barnie Taupin作品のカヴァー。フリーソウル好きの人からも人気の1曲ですね。とても繊細かつグルーヴィーな雰囲気がいいですね。僕的にはTodd Rundgren「Cold Morning Light」あたりと一緒に聴くのがお気に入りパターンですね。この曲もロンドン録音。

「Dearest Darling」
Ellas McDanielのカヴァーと聞いても最初はピンと来なかったのですが、Ellas McDanielとはBo Diddleyのことなんですね。長い間知りませんでした。ファンキーな仕上がりがカッチョ良いですね。女性コーラスのせいかSly & The Family Stoneあたりの雰囲気も感じますね。

「Nightmare No. 5」
「悪夢第5番:のタイトルが不気味な1曲。実際はフォーキーな仕上がりです。

「Warning」
この曲も邦題「警告(誰かが,また,いかさまをやろうとしている)」というのが何かスゴイですな。ドラマチックな展開が少しプログレみないカンジもあって面白いですね。

NYが紐育ならばBOSはどう書くのかと思って調べたら、「波士頓」と書くんですね。初めて知りました。漢字って難しい。
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2007年05月24日

Fifth Avenue『Miracles』

この中途半端さが逆に大好き!B級好きにオススメ☆Fifth Avenue『Miracles』
MIRACLES(IMPORT)
発表年:1981年
ez的ジャンル:B級グルメ系レア・グルーヴ
気分は... :いいぞ!オーキー!

昨日、徹夜明けフラフラ状態で、ふとつけっ放しのTVを観ると、メジャーリーグ「NY vs. BOS」が佳境となっていた。

本当はそんな事気にせず仮眠しようと思ったんだけど、
8回表岡島登板のアナウンスを聞いて、TV画面に食い入るように見入ってしまいまシタ。

結果的に岡島の無失点記録は途絶えましたが、そんな事はどうでもいいんです!
岡島が投げている勇姿を観るだけで、胸が熱くなる僕なのでシタ。

松坂よりも、イチローよりも、松井よりも、岡島を観るのが楽しみですね。
滅多に見れない(笑)田口と同じくらい応援したくなりますっ!!!

人間、謙虚さと向上心と等身大の平常心がいかに大切か、岡島を見ていれば納得できてしまいますねぇ。きっと、彼は不器用で愚直な人間なのだと思います。いい意味で“人柄のいい頑固”というカンジでしょうか。

ただ目前の事に集中し、一つ一つコツコツと積み上げていく。
今の僕に最も必要なことかもしれません。
大いに見習いたいですね。

さて、今回はジョージアの5人組ボーカル&インスト・グループFifth Avenueの1981年の作品『Miracles』です。

Heaven Sent & Ecstasy『The Greatest Love Story』のエントリーでも書いたとおり、ここ数ヶ月の間iPodでよく聴いている1枚です。

『U.S.Black Disk Guide』で紹介されていたアイテムということで、その方面に詳しい方にはお馴染みの1枚ですね。僕は単純に渋谷タワーで試聴して気に入りまシタ。

購入当初にiTunesのライブラリに追加してもアーティスト名、アルバム名、曲名がデータベースになかったのですが、今日試したらちゃんとデータがありまシタ。

グループのメンバーやキャリアについては全く知りませんが、EW&F風あり、甘茶あり、アーバンソウル風あり、AOR風ありと節操のないB級感が魅力ですね。とりあえず良さそうなもの一通りやってみました!ってカンジがいいですな。

全曲紹介しときヤス。

「Got To Take A Chance」
イントロは思い切りEarth, Wind And Fire「Getaway」してマス(笑)まさに(いい意味での)B級感漂う軽快なノリのレア・グルーヴ。本曲のインスト・バージョンも収録されています

「Just Be My Lady」
この曲はToto「Hold the Line」してマス...と思うのは僕だけかなぁ(笑)程よい甘茶ソウルに仕上がっていマス。

「Everything Has Changed」
個人的にはアルバムで一番のお気に入り。メロウな胸キュンのソウルに仕上がっていマス。夏あたりに夕陽を眺めながら聴くとピッタリな1曲なのでは?

「Baby Change Your Mind」
案外、Doobie Brothersあたりが好きなAORファンが気に入る1曲なのでは?そんなにソウル・テイストが前面に出ていないカンジがいいかもしれませんね。

「You Are My Life」
恋人たちのためのロマンティックなスロウ。盛り上がり方80年代っぽいですね。

「Miracles」
アーバンソウル好きの人にオススメのタイトル曲。「Everything Has Changed」と並ぶ僕のお気に入りです。

「Everything's Gonna Be Alright」
これはご愛嬌の1曲というカンジですね。これもまたB級作品の一つの楽しみ方かな?

「God Has」
ソウル・グループらしいコーラスワークを聴かせてくれるスロウ。なんかジョージアのグループって雰囲気が漂ってマス(どんな雰囲気だょ〜!)

さぁ、もうすぐUEFAチャンピオンズリーグ・ファイナル☆
ミランが2年前のリベンジを果たすのか!リバプールが再びミラクルを見せるのか!
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2007年05月23日

Strange Fruit Project『Soul Travelin'』

「All The Way」、「Eternally Yours」という人気の2曲を含む2nd☆Strange Fruit Project『Soul Travelin'』
SOUL TRAVELIN’
発表年:2004年
ez的ジャンル:ジャジー系アングラHip-Hop
気分は... :女神に元気もらおうっと...

いよいよ明日はサッカーのUEFAチャンピオンズリーグのファイナルですね。
個人的にはリバプールに勝って欲しいけど、実力的にはミランだろうなぁ。
個人的にはセードルフがいい仕事してくれるような気がします。

例年ならば、このチャンピオンズリーグのファイナルを以って今期の欧州サッカーもひと区切りととなるはずですが....今年はまだリーガエスパニョーラが残っていますね。

残り3節を残して、レアル、バルサ、セビージャさらには4位のバレンシアまでまだチャンスがありますね。しかも、ここ数節は劇的な結末の試合が目白押しでたまりません。6月17日の最終節まで、まだまだ楽しめそうですね。

今回はテキサスのHip-HopグループStrange Fruit Projectの2回目の登場です。

S1(Symbolic One)、Myth、Myoneの3人組であるStrange Fruit Projectについては、昨年9月に3rdアルバム『The Healing』を紹介しまシタ。今回はその前の作品である2nd『Soul Travelin'』の紹介です。

『Soul Travelin'』は以前から紹介したいと思っていましたが、Amazonにジャケ写真がなくずっと見送り状態でした。それがたまたま昨日Amazonを確認したら、ジャケ写真があったので紹介しマ〜ス。

本作には、アングラHip-Hopファンにはお馴染みの「All The Way」「Eternally Yours」といった彼らの名を一躍有名にした2曲が収録されています。

個人的には、一緒に購入したTime Machine『Slow Your Roll』(2004年)とセットでかなり聴き込みまシタ。

このジャジーなムードは、夜中にまったりとしながら聴くとピッタリなのでは?
儚く、虚しいなカンジもとっても好きだなぁ。まさに奇妙な果実というべきか...

個人的には一人で聴きたいHip-Hopかもしれません。

オススメ曲を紹介しときやす。

「Luv Is」
軽くサウダージした郷愁感漂うトラックがいいカンジの1曲。少し気だるいムードの女性コーラスもなかなか。

「Cloud Nine」
白日夢のような儚く、幻想的なムードのトラックがなんとも魅力の1曲。ラップの方もなかなか達者ぶりを聴かせてくれマス。

「All The Way」
本作のハイライト。アルバムに先駆け2003年に発表された彼らの名を一躍有名にした1曲。単にジャジーなHip-Hopでは片付けられない独特の雰囲気を持った曲ですね。柔らかく、やさしいんだけど、どこか空虚な不思議な魔力をもっています。

「Move」
ノスタルジックなんだけどフューチャーなジャジー感が楽しめる1曲。珍しくスクラッチなども聴けマス。

「Honey」
個人的にかなり好きな1曲。メロウでララバイなカンジのトラックがたまりません。ラップも含めて浮遊感漂うカンジがサイコーですね。Wayneをフィーチャー。

「Oh Yeah」
何気ないカンジの曲なんだけど、気付くと体を揺らしている1曲。

「Eternally Yours」
「All The Way」と並ぶハイライト曲。メロウでジャジーなアングラHip-Hopを求めている人にとっては文句ナシの1曲なのでは?

「Recreate」
この曲もかなり好き!女性ボーカル(Lysoulをフィーチャー)をフィーチャーしたエレガントでメロウでやわらかい1曲。まったりと聴きたい1曲。

「Soul Travelin'」
タイトル曲。シンプルなトラックなんだけど、このグイグイと引っ張られるカンジがたまりませんね。トラックが注目されがちなグループだけど、この曲なんかで聴かせるスキルフルなフロウもカッチョ良いと思いマス。

「Speed Bump」
「Gotta Lotta」
ジャジーでメロウな雰囲気を堪能できる2曲。
「Speed Bump」はvibeの音色が何とも気持ちいいですね。合間に聞こえる車のエンジン音がとてもいいアクセントになっていマス。「Gotta Lotta」は昔のフランス映画でも観ている気分になる1曲。

「In The Sun」
火照った体をクールダウンするにはサイコーの1曲。個人的には徹夜明けの朝にぐったりしながら聴くと、スヤスヤと熟睡できそうな1曲ですね。

ここ数日、いろいろなことが複合的に絡みあってどんづまり気味。
こんな時って考えているわりには何も作業が進んでいない。

目の前に事に集中せずに、他の事に思いをめぐらしてしまう。
僕の悪い癖だけど、ある時急にエンジン全開になったりもする。
今日あたりそうなりたいなぁ...

こんな時には子犬好きの女神から元気もらおうっと。
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2007年05月22日

The Who『Meaty Beaty Big And Bouncy』

ちゃんとThe Whoを聴こう!☆The Who『Meaty Beaty Big And Bouncy』
ミーティ・ビーティ・ビッグ・アンド・バウンシィ(紙ジャケット仕様)
発表年:1971年
ez的ジャンル:モッズ・バンドからフーズ・ネクストへの軌跡
気分は... :いい出会いをしないとねっ!

愛しのThe Who久々の登場です。これで4回目かなぁ。

本ブログで最初にWhoを紹介したのは『Who's Next』のエントリー。その時のエントリーを読み返すと、“5年に一度くらいの割合でしかWhoファンに出会うことがない”みたいなことを書いていました。

2005年の年末のエントリーだったので約一年半が経過していますが、その間にさまざまなブログ・エントリーを拝見させていただき、僕が思っていた以上に日本にもWhoファンがいることを知りまシタ。なんかホッとしましたね。

最近、思うのですがBeatlesRolling StonesWhoのような歴史のあるグループは、アルバム単位で云々言うのではなく、ある程度主要作品(勿論オリジナル作品で!編集盤はダメ)を押さえないと、本当の良さというものがわかりづらいのかなぁという気がします。あとはアルバム聴く順序とかも大事ですかねぇ。

いきなり『Love』Beatlesのアルバムとして聴いたり(個人的にはコレをBeatlesだとは認めませんが)、最新オリジナル『A Bigger Bang』Rolling Stonesをはじめて聴きましたというのは、あまり良い出会い方ではないように思えるのですが...

The Whoについても同様のことが言えると思います。

例えば、個人的には前述の『Who's Next』(1971年)がWhoの最高傑作であり、ロック史上に残る名盤だと思っていマス。でも、いきなり『Who's Next』を聴くのは順番としてどうなのかな?って気がします。

やっぱり、初期のモッズ・バンドとしてのThe Whoを聴いたうえで、『Who's Next』を聴かないと、何がネクストなのかということがピンと来ないと思いますねぇ〜!

と言いつつ、本ブログでも『Who's Next』を最初にエントリーしてしまったのですが...反省してマス。

初期のモッズ・バンドとしてのThe Whoの魅力を堪能するためには、これも本ブログで紹介した『My Generation』(1965年)が一番だと思うのですが、アルバムとシングルが別物だった初期The Whoの状況を考慮すると、そうしたシングル群も聴き逃して欲しくないと思います。

そうなるとシングル群を補完するベスト盤がどうしても不可欠になるんですよねぇ。
そんな中、今日のあまりに便利な各種ベスト盤に抵抗を感じる僕としては、オリジナルベスト盤『Meaty Beaty Big And Bouncy』を紹介したいと思います。

本作にはデビュー・シングル「I Can't Explain」から1970年のシングル「The Seeker」までの主要シングル13曲に前回紹介した『A Quick One』収録の「Boris the Spider」を加えた全14曲が収録されていマス。

全曲紹介しときヤス。

「I Can't Explain」
The Whoのデビュー・シングル。The Whoを名乗る前にThe High Numbersとして、シングル「I'm the Face/Zoot Suit」を発表していますが、The Whoとしてはこれが1枚目。見事全英チャート第8位まで上昇しまシタ。

個人的には初期のシングルの中で一番好きですね。荒削りだけど、このクールなカッチョ良さはBeatlesにもStonesにもないWhoならではのものだと思いマス。

「Kids Are Alright」
アルバム『My Generation』収録曲。劇場用ドキュメンタリー映画のタイトルにもなったように、The Whoというグループを象徴する1曲ですね。個人的なコメントは『My Generation』のエントリーをご参照下さい。

「Happy Jack」
1966年発表のシングル。全英チャート第3位まで上昇しまシタ。泥棒一味に扮した4人のコミカルな演技が笑えるPVが印象的ですね。後のロックオペラの兆候がうかあげる1曲。

アメリカではアルバム『Happy Jack』『A Quick One』の曲を一部差し替えたアメリカ盤)のタイトル曲として、1967年にシングルカットされていマス。

「I Can See for Miles」
1967年に発表されたシングル(アルバム『The Who Sell Out』収録)。「恋のマジック・アイ」という邦題でピンとくる方は年季の入ったファンの方ですね。1967年という時代背景もあって、かなりサイケな色合いが強いですね。

全米チャート第9位、全英チャート第10位のヒットとなりまシタ。意外かもしれませんが、本曲がグループ初かつ唯一のアメリカでのTop10ヒットです。

「Pictures of Lily」
1967年に発表されたシングル(邦題「リリーのおもかげ」)。全英チャート第4位のヒットとなりまシタ。英国らしいメランコリーを感じる1曲ですね。はちゃめちゃな側面のみならず、こうした繊細な側面もThe Whoらしいところ。

「My Generation」
説明不要のThe Whoの代名詞であり、モッズ・バイブルな1曲(アルバム『My Generation』収録)。全英チャート第2位に輝きまシタ。ちなみにこれほどの有名曲ですがアメリカでは全くヒットしていません。
個人的なコメントは『My Generation』のエントリーをご参照下さい。

「The Seeker」
本アルバム収録曲の中では唯一の1970年代に入ってから発表されたシングル。かなり『Who's Next』の肌触りに近い曲に仕上がっていますね。

「Anyway, Anyhow, Anywhere」
1965年に発表された「I Can't Explain」の続きは発表された2ndシングル(全英チャート第10位)。キャッチーでハードでクールなモッズ・アイドルらしい1曲。

「Pinball Wizard」
アルバム『Tommy』(1969年)収録の1曲。全米チャート第19位、全英チャート第4位のヒットとなりまシタ。この曲については改めて『Tommy』のエントリーを書くつもりなので、個人的なコメントがその時までとっておきマス。

「A Legal Matter」
アルバム『My Generation』収録曲。個人的なコメントは『My Generation』のエントリーをご参照下さい。

「Boris the Spider」
アルバム『A Quick One』(1966年)収録。本曲のみシングル曲ではありません。John Entwistleの作品をぜひ1曲!という配慮かもね。個人的なコメントは『A Quick One』のエントリーをご参照下さい。

「Magic Bus」
1968年発表のシングル。土臭くフォーキーな味わいが印象的な1曲ですね。個人的には1968年のアメリカ編集盤『Magic Bus: The Who on Tour』のジャケのサイケな二階建てバスのイメージがダブりますね。

「Substitute」
1966年発表のヒット・シングル(全英チャート第5位)。邦題「恋のピンチヒッター」といった方が皆さんピンとくるかもしれませんね。「I Can't Explain」と並ぶ僕のお気に入りシングル。個人的には、このポップでお茶目でクールなカッチョ良さは同時代のどのグループも適わないように思えるのですが...

「I'm a Boy」
1966年発表のヒット・シングル(全英チャート第2位)。この曲もロックオペラ『Tommy』の出現を予感させる1曲ですね。

初期のモッズ・バンド時代からPete Townshend渾身のロックオペラ『Tommy』に至るまでの彼らの歩みを確認することができ、全14曲という曲数も一番お手頃だと思いマス。

しかしながら、今は音質も曲数も充実した他の編集盤があるので、新たに購入する方はそちらをどうぞ!
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2007年05月21日

Xscape『Off The Hook』

案外胸キュンで聴かせる1枚に仕上がっている2nd☆Xscape『Off The Hook』
Off the Hook
発表年:1995年
ez的ジャンル:胸キュン系女性R&Bグループ
気分は... :2枚目が狙い目!

今日は90年代女性R&Bグループが聴きたい気分...
En VogueXscapeEternalの3グループが頭に浮かびましたが、最終的にXscapeにしました...

Xscapeはアトランタのジュニア・ハイスクールの同級生だったKandi Burruss、Tameka "Tiny" Cottle、Latocha Scott、Tamika Scottの4人が結成したグループ。

人気プロデューサーJermaine Dupriに発掘され、1993年にDupriのレーベルSo So Defからデビュー・アルバム『Hummin' Comin' at 'Cha』を発表。「Just Kickin' It」「Understanding」がシングルヒットする。

その後2nd『Off The Hook』(1995年)、3rd『Traces of My Lipstick』(1998年)を発表するが、各メンバーがソロ活動を開始するなかでグループは自然消滅してしまう...

90年代を代表する女性R&Bグループといえば、En VogueTLCSWVの名が思い浮かびます。個人的にはこれらのグループの作品の中で、いずれも2ndアルバムがお気に入りですね。具体的には、En Vogue『Funky Divas』(1992年)、TLC『CrazySexyCool』(1994年)、SWV『New Beginning』(1996年)の3枚っす。

共通しているのは、元気溢れるデビュー作を受けて、熟成してきた2枚目というパターンなのですが。
こうした女性R&Bグループにアップものよりも、胸キュンのミドル〜スロウを期待してしまう僕が2ndアルバムにハマりやすいのは、ある意味当然の帰結なのかもしれませんね。

ということで、Xscapeについても2nd『Off The Hook』(1995年)をセレクト。

Jermaine Dupriによる“the Ghetto En Vogue Xscape”というコンセプトを前面に打ち出したデビュー作では弾けたカンジがあったけど、この2ndでは先の僕の期待に応える胸キュンのミドル〜スロウのか佳曲が並んでいマス。

プロデュースは勿論Jermaine Dupri。一部の曲でDaryl SimmonsとOrganized Noiseもプロデュースしていマス。

En Vogue、TLCSWVに比べると多少小粒なカンジですが、この歌心はなかなか捨て難いものがありますねぇ。

オススメ曲を紹介しときやす。

「Do Your Thang」
アルバムはIsaac Hayesのカヴァーでスタート。意外だけどなかなか面白いですね。

「Feels So Good」
アルバムからの1stシングルとしてR&Bチャート第8位まで上昇したヒット曲。少し憂いを帯びたクールなミドル・チューン。

「Can't Hang」
MC Lyteをフィーチャーしたミドル・チューン。歌心のあるHip-Hop Soulってカンジでしょうか。

「Who Can I Run To?」
本作のハイライト。Jones Girlsのカヴァーであり、シングルカットされ、ポップチャート第8位、R&Bチャート第1位となったヒット曲。わりとJones Girlsのオリジナルに近い仕上がりなのでは?

胸キュン好きのハートにピピッとくる1曲ですね。しっかりとしたリードにコーラスにこのグループの歌心を感じとることができます。

「Hip Hop Barber Shop Request Line」
タイトル通り、Hip-Hopテイストのつなぎの1曲。Method Man「Bring the Pain」ネタ。

「Do You Want To」
「Do Like Lovers Do」
美メロ・ナンバー2曲。「Do You Want To」は、Daryl Simmonsプロデュースのメロウ・スロウ。かなり胸キュン度の高い1曲ですね。「Do Like Lovers Do」はジワジワと胸キュン度が上昇してくる1曲。僕が90年代女性R&Bグループが好きなのは、これらの甘く切ないカンジが聴けるから...

「What Can I Do?」
何気ない曲に聴こえますが、Zapp「Computer Love」Slick Rick「Lick the balls」ネタのトラックが好きな人にはたまらないミッド・グルーヴです。Zapp好きの僕はもちろんかなり好きデス!

「Work Me Slow」
Daryl Simmonsプロデュースのこの曲はモロに僕好み。うまく説明できないけど、なんか特別な感情が湧き上がってくる1曲ですね。

「Keep It on the Real」
Organized Noizeプロデュースの1曲。TLCあたりに通じるいいカンジのミドル・グルーヴに仕上がっていマス。

90年代女性R&Bグループを聴いていると、過去、現在、未来といろんな思いが交錯してくる...きっと僕の深層心理になにかあるんだろうね。
posted by ez at 00:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする