2007年05月14日

『特別企画・ワールド・ミュージックを振り返る10枚』

今日は仕事があまりに忙しく、時間がないので
“手抜き”のための特別企画です(笑)

80年代終わりから90年代前半のワールド・ミュージック・ブームのときに、
よく聴いていた作品を10枚集めてみまシタ。

主に、アフリカ、カリブ、ブラジルあたりの作品です。
当時のブームを知る人から見ると、かなり有名な作品ばかりです。

この10枚以外にもっと熱心に聴いていた作品も多数あるんだけど、
廃盤でジャケ写真がないので、紹介できません。スミマセン。

King Sunny Ade『Syncro System』(1983年)
Synchro System
ナイジェリアのジュジュ・ミュージックの存在を世界に知らしめた1枚。
この作品で初めて聴いたトーキング・ドラムは僕にとって、かなりの衝撃でした。
ワールド・ミュージックというものを初めて意識した1枚。

Papa Wemba『Papa Wemba』(1988年)
パパ・ウエンバ
ワールド・ミュージックの中心人物の一人だったMartin Messonnierプロデュース。
アフリカとヨーロッパの接点を感じる1枚。

Youssou N'Dour『The Lion』(1989年)
The Lion
ワールド・ミュージックが生んだ最大のスターYoussouの世界進出第一弾アルバム。
全世界の音楽シーンを牽引する1枚でしたね。

Amina『Yalil』(1989年)
Yalil
本作もMartin Messonnierプロデュース。
ミステリアスなAminaのボーカルとMartinの作るダンサンブル・サウンドに当時かなりハマりました。

Cheb Khaled『Kutche』(1989年)
Kutche
アルジェリアの大衆音楽ライをスタイリッシュに聴かせてくれたポップ・ライの帝王Cheb Khaledの傑作

Malavoi『Jou Ouve』(1988年)
ジュ・ウヴェ
カリブ音楽の深さを教えてくれたアルバム。まさに楽園の音楽という雰囲気ですな。
マルティニーク島にいい所なんだろうね。。

Kali『Racine』(1988年)
ラシーヌ VOL.1&VOL.2
Malavoiをさらにシンプルにしたバンジョーの弾き語り。このレトロ感がたまらんね。
*写真はVol.1とVol.2のカップリングです。

Ruben Blades『Buscando America』(1984年)
Buscando América
僕がサルサを聴くきっかけも実はワールド・ミュージックでした。
他のサルサ・アルバムにはない、壮大なスケールを感じるRuben Blades入魂の1枚。

Cartola『Verde Que Te Quiero Rosa』(1977年)
Verde Que Te Quiero Rosa
Cartolaを聴いて、サンバがこんなに郷愁感漂う音楽であることを初めて知った。
本物のサウダージ感覚が知りたければ、Cartolaを聴けばいい。

Arrow『Knock Dem Dead』(1988年)
Knock Dem Dead
「ソウル+カリプソ=ソカ」。そんなソカのスーパースターArrowのヒット作。
この分野では本当はDavid Rudderが一番好きなんですけど。

ここでは紹介していませんが、
インドや東南アジアの音楽なんかも当時は聴いていました。

何か、つなぎの企画で申し訳ありません。
現状だと明日もこんな感じかも?
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2007年05月13日

Mint Condition『Definition Of A Band』

生音を交えた90年代らしい良質ファンク!☆Mint Condition『Definition Of A Band』
Definition of a Band
発表年:1996年
ez的ジャンル:Perspective系生音主体Funk
気分は... :ヘトヘト、眠りた〜い(((。o゜)))

今回は生音系ファンク・グループMint Conditionの3rdアルバム『Definition Of A Band』(1996年)です。

Mint Conditionは、ミネアポリスの高校の同級生であったStokley Williams、Ricky Kinchen、Jeff Allen、Keri Lewis、Lawrence Waddell、O'Dellの6人によって結成されたファンク・グループ。

本ブログではお馴染みの人気プロデュース・チームJam & Lewis(Jimmy Jam & Terry Lewis)が1991年に旗揚げしたPerspective Recordの第二弾アーティストとしてデビューするチャンスをつかみまシタ。ちなみに第一弾は、本ブログでも紹介したSound Of Blacknessです。

1991年にデビュー・アルバム『Meant To Be Mint』を発表。その後、2nd『From The Mint Factory』(1993年)、3rd『Definition Of A Band』(1996年)、4th『Lifes Aquarium』(1999年)、5th『Livin' the Luxury Brown』(2005年)と計5枚を発表していマス。

僕がMint Conditionに興味を持ったのは、当然ながらJam & Lewis絡みだったからですね。

でも、Jam & Lewisがエグゼクティヴ・プロデューサーとして名目上クレジットされているのみで、実際にはJellybean Johnsonとメンバー自身がプロデュースを担当しています。

何となく、一作ごとに注目度は低くなっていった印象がありますが、Perspective最後の作品となった本作『Definition Of A Band』が一番完成度が高いのではないかと思いマス。

生音のバンド・スタイルで勝負する姿勢は、Tony! Toni! Tone!あたりにも通じるのでは?と思いマス。

僕なんかが聴いていてホッとする音ですね。トニーズもそうだけど。
あとは何曲かでスティール・パンがフィーチャーされているのもいいですね。
Stokleyの胸キュンのボーカルもなかなかです。

オススメ曲を紹介しときやす。

「Change Your Mind」
独特の雰囲気を持ったミディアム・ファンク。硬質なサウンドとフェンダーローズの柔らかな音色の組み合わせが面白いかも?

「You Don't Have to Hurt No More」
ニュークラシックなカンジな胸キュン・スロウ。コーラスワークがとてもいいカンジですね。

「Gettin' It On」
ゆったりとやさしいグルーヴ感が魅力の1曲。軽く肩を揺らしたくノリが実にいいね。

「What Kind of Man Would I Be?」
シングル・カットされスマッシュ・ヒットを記録した胸キュン・スロウ。このキラキラ感はボスであるJam & Lewisの影響かもね。Stokleyのボーカルの魅力が全開ですね。

「Let Me Be the One」
さりげないけど完成度の高いスロウ。この曲のStokleyのボーカルも素晴らしいね。“やっぱり生音はいいよね!”って実感させてくれる1曲。トニーズあたりが好きな人は気に入る1曲なのでは?

「Funky Weekend」
モロにZapp(Roger)している1曲。ボコーダーを使い、あの独特のZappグルーヴを見事に再現(?)していますね。Zapp(Roger)好きの人が気に入ること間違いなし!唯一スティール・パンの音色が聴こえてくるのがZappらしくないですが。

「I Want It Again」
ヘンな表現だけど、トニーズD'Angeloが融合したみたいな独特の浮遊感が面白い1曲。

「On & On」
「Never That You'll Never Know」
正統派の胸キュン・スロウ2曲。このあたりの基本形でしっかり聴かせることができるグループはいいですね。

「Raise Up」
ボコーダー使いも含めて僕好みのミッド・グルーヴ。リラックスしながらも、しっかりグルーヴしているカンジがいいですね。

「Missing」
スティール・パンを大きくフィーチャーしたレゲエ&カリブ・テイストのミッド・グルーヴ。あるようでないタイプの曲なのでは?

現在はKeri Lewisが抜けて5人となったらしいです。何でもKeriはアノToni Braxtonsの旦那になったのだとか。Toni Braxtonsが苦手の僕はあまり詳しくないのですが。
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2007年05月12日

Return To Forever『Light As A Feather』

カモメが飛んだ後には...☆Return To Forever『Light As A Feather』
Light as a Feather
発表年:1972年
ez的ジャンル:ブラジリアン系元祖フュージョン
気分は... :おめどとう!

昨日、知人におめでたいニュースがありました。
人生のネクストステージを心より祝福したいと思いマス。

さて、今回はジャズ・ピアノ/キーボード奏者Chick Corea率いるReturn To Foreverの紹介です。

Return To Foreverと言えば、Weather Reportと並ぶフュージョン・グループの先駆けですね。

リーダーのChick Coreaは、1960年代からジャズ・ピアニストとして活躍した後、エレクトリック化したMiles Davisのグループに参加します。そして、アヴァンギャルドなグループCircleを経て、Stanley ClarkeらとReturn To Forever(RTF)を結成し、フュージョンというジャンルの確立に大きく貢献しまシタ。

僕にとってのChick Coreaは、名前は聞くけど、音は聴いていないという状況が長く続いたアーティストですね。

中学生・高校生の頃、ロック中心の洋楽ライフだった僕にとって、ジャズという分野はラジオでたまに聴いたり、雑誌で情報を入手する程度の未知の領域でシタ。

そんな状況下で、ジャズのキーボード奏者といえば、Chick CoreaKeith JarrettHerbie Hancockの3人の名前が思い浮かぶようになっていまシタ。実際には、どのアーティストもキチンと聴いたことがなかったのですが(笑)イメージや思い込みというのはおそろしいですな...

さて、僕が持っているRTF作品は、『Return to Forever』(1972年)、『Light as a Feather』(1972年)、『Hymn of the Seventh Galaxy』(1973年)、『No Mystery』(1975年)の4枚。『Where Have I Known You Before』(1974年)が歯抜け状態になっているのが間抜けなコレクションなのですが(笑)

メンバーだけ見ると、最終的にChick Corea(key)、Al Di Meola(g)、Stanley Clarke(b)、Lenny White(ds)といった有名どころが揃った第2期も捨てがたいですが、個人的には先日紹介したAirto MoreiraFlora Purimの夫妻が在籍していた第1期の方をよく聴きますね。

スペインにハマったChick CoreaAirto MoreiraFlora Purimのブラジル勢の融合は、実に魅力的に映ります。サッカーでも「スペイン対ブラジル」は魅力的ですもんね(ってよくわかりませんな)!

第1期といえば、シーンに大きなインパクトをもたらし、“カモメ”の愛称で親しまれているデビュー作『Return to Forever』(1972年)の人気が高いですね。ただし、僕の場合カモメ以上によく聴くのが2nd『Light as a Feather』(1972年)です。

メンバーは、Chick Corea(key)、Joe Farrell(ts,fl)、Stanley Clarke(b)、Airto Moreira(per)、Flora Purim(vo)の5人です。

多分、曲単位の聴きやすさや、Flora Purimのボーカルを堪能できる点などが僕好みなのかもしれませんね。あとは、案外Joe Farrellのフルートに惹かれたりしていマス。

全曲紹介しときヤス。

「You're Everything」
今朝の東京のような快晴の朝に聴くにはぴったりの1曲ですね。ChickのエレピとFloraのボーカルでしっとりと始まり、その後は爽やかなブラジリアン・グルーヴへ。Joe Farrellのフルートが実に涼しげでいいですね。

「Light as a Feather」
Floraが詩を書いてボーカルも入っていますが、第1期RTFらしい幻想的でスリリングな演奏を堪能できマス。Flora Purimのソロ『Butterfly Dreams』でも演奏されています。

「Captain Marvel」
心地よい白熱のブラジリアン・グルーヴ。こういう曲があるから第1期RTFが好きです。

本バージョンの約1ヶ月後、Stan GetzがChick Corea、Stanley Clarke、Airto MoreiraといったRTF勢にTony Williamsを加えたメンバーでレコーディングしたバージョンも有名ですね。聴き比べるのも楽しいかも?

「500 Miles High」
Chickと同じサイエントロジー信奉者Neville Potterが詞を書いています。Airtoのパーカッションはカッチョ良いけど,,,そのくらいかなぁ(笑)

「Children's Song」
お寺で法事に出ている気分になる1曲(笑)名曲「Spain」を聴く前のウォーミング・アップにはいいかも?

「Spain」
本作の目玉をコレですね。Chickのキャリアの中でも一、二を争うこの名曲のオリジナル・バージョンがコレです。僕も細かく確認できていませんが数多くのカヴァーがありますよね。ジャズ・ファンでない方も松嶋菜々子が出ているキリン生茶のCMで使われているので、聴けばすぐにわかる曲だと思いマス。

スペインの作曲家Joaquim Rodrigo Vidreのクラシック・ギター協奏曲「アランフェス協奏曲(Concierto de Aranjuez)」を用いた、哀しみと愁いを帯びた出だしから、灼熱のスパニッシュ・グルーヴへの展開がなんともいいですね。まるで、ジプシーの悲しみ、フラメンコの情熱、闘牛の勇ましさ等を全て包み込んだようなカンジですな。

僕が好きなサッカー・リーガ・エスパニョーラで言えば、「レアル・マドリード対バルセロナ」のクラシコではなく、「セビリアvsベティス」のアンダルシア・ダービーってカンジでしょうか(わかりづらくてスミマセン)。

本曲のカヴァーではMichel Camilo & Tomatitoのバージョンをぜひコレクションに加えたいですね。ピアノ&フラメンコギターによる演奏はまさにスパニッシュ・モードってカンジでいいですね。

正直、RTF以外のChick Corea関連作品は数えるほど聴いていない僕ですが、『My Spanish Heart』(1976年)あたりは、たまにCD棚から引っ張り出して聴いていマス。
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2007年05月11日

Heaven Sent & Ecstasy『The Greatest Love Story』

B級感がたまらないレア・グルーヴ☆Heaven Sent & Ecstasy『The Greatest Love Story』
ザ・グレイテスト・ラヴ・ストーリー(紙ジャケット仕様)
発表年:1980年
ez的ジャンル:B級グルメ系レア・グルーヴ
気分は... :怪しい...

最近、iPodでよく聴いているのがHeaven Sent & Ecstasy『The Greatest Love Story』(1980年)とFifth Avenue『Miracles』(1981年)という2枚のレア・グルーヴ。共に『U.S.Black Disk Guide』で紹介されていたアイテムですね。

ジョージアの5人組ボーカル&インスト・グループFifth Avenue『Miracles』は先月購入したのですが、iTunesのライブラリに追加しても、アーティスト名、アルバム名、曲名がデータベースになく、不明のままになっていマス。そのあたりからもレア度がわかる1枚ですね。

オークランド出身の謎の11人組Heaven Sent & Ecstasy『The Greatest Love Story』は、昨年末に購入して以来ずっとお気に入りだったのですが、紹介できずにズルズルきてしまいまシタ。

ということで、今回はHeaven Sent & Ecstasy『The Greatest Love Story』を紹介します。

正直、このグループが何者なのか全然知りません。
でも、その得体の知れないB級感が、僕にとっては何とも魅力ですね。

ジャケからしてB級ですな。
写真の背景に写っている空の絵画にチープ感が漂っていますね。

このジャケに写っている11名がメンバーのようです。

中央の三角形の男女二人(Pamela Morrison、Patrick Mize)がリードボーカルです。痩せたBarry WhiteのようなPatrick Mizeの笑顔がかなり怪しげです(笑)4つの小さな四角のうち、左下の写真に子供と写っているのがプロデューサーであり、ソングライティングを担当しているBarbra J. Trotterなのだそうです。

自主制作盤である本作がこれだけの人気を誇るのは、前述の『U.S.Black Disk Guide』への紹介に加え、
ソウル/ファンク系DJのお気に入りファンク・チューン「I'm A Lady」収録というのが最大の要因だと思いマス。

内容としては、レア・グルーヴ・ファン向けのファンク・チューンと、甘茶ファン向けのスウィート・ソウルがバランスよく収録されていマス。

この写真ではわかりづらいですが、ジャケの一番下にMinnie RipertonKenneth Armstrong(黒人哲学者)へのトリビュートが記載されていマス。

オススメ曲を紹介しときやす。

「I See Heaven」
「I'm A Lady」と並ぶ本作のハイライト。UKのソウルDJに人気があるのだとか。男女ツイン・ボーカルを前面に押し出した、アップなメロウ・チューン。僕もCDショップでこの曲を試聴し、一発で気に入りまシタ。

「Bless You With All My Love」
Pamelaのキュートな女性ボーカルとPatrickのファルセットの絡みが絶妙のスウィート・ソウル。B級感漂うカンジがとっても好きですね。スロウものではこの曲が一番好きかなぁ。

「Satisfaction To The Bone - Nitty Gritty Naked Bone」
ファンキーなディスコ・チューン。スピード感が勝負ってカンジですね。

「Rapping With My Subconscious Mind」
個人的には、アルバムで一番のお気に入り。メロウでパーカッシヴなグルーヴ感が魅力のミッド・チューン。胸キュン・モードのスイッチが自動でオンになってしまう1曲ですね。

「I'm A Lady」
本作のハイライト。アタマのドラムブレイクを要チェック。全体としても、実にカッチョ良いダンス・グルーヴに仕上がっていマス。Pamelaの少し気だるいカンジのボーカルもいいカンジ。

「We're Together Again」
これは甘茶ファン向けのスウィート・ソウル。僕には少々甘すぎるカンジもしますが...

「The Greatest Love Story」
タイトル曲はロマンティックなスウィート・ソウル。Pamelaのボーカルをフィーチャーしたソウルマナーな1曲に仕上がっていマス。

「Show-nuf Funky Beat」
タイトル通りのファンキー・ビートな1曲。軽くブラジリアン・テイストが入っています。

以前に紹介したJewel『Cut 'N' Polished』もそうだけど、やっぱり『U.S.Black Disk Guide』で紹介されているレア盤は、侮れませんな。Fifth Avenue『Miracles』(1981年)も近々紹介しますね。
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2007年05月10日

The Verve『Urban Hymns』

美しく儚いブリットポップ☆The Verve『Urban Hymns』
Urban Hymns
発表年:1997年
ez的ジャンル:ブリットポップの美しき終焉
気分は... :反省\(_"_)

今日もいろいろあって反省モード...
最近おバカなこと続きで、少々自己嫌悪気味かなぁ。

今回は久々の90年代UKロック、The Verve『Urban Hymns』(1997年)です。

The Verveは1989年にRichard Ashcroftを中心に結成されたグループ。1993年にデビューアルバム『A Storm in Heaven』、1995年に2ndアルバム『A Northern Soul』を発表しています。本作『Urban Hymns』(1997年)は3rdアルバムにして、彼らの最高傑作、そしてラスト・アルバムとなった作品デス。

The Verveは、Oasis、Blurに代表される、いわゆるブリットポップに分類されるグループですね。

僕の場合、90年代半ばのブリットポップが盛り上がっていた時期には、既にロック離れが進み、R&B、Hip-Hop、クラブミュージック中心の音楽ライフとなっていまシタ。

なので、ブリットポップに熱狂したという記憶は殆どないですね。それでもBlurは、それなり好きだったので主要作品が大体持っています。一方、Oasisは2枚ほど持っていますが、今以て何がいいのか、さっぱりわかりません(ファンの方ゴメンナサイ)。

そんな中、ブリットポップの作品の中で一番聴いた回数が多いであろうアルバムが本作『Urban Hymns』です。

正直、1st『A Storm in Heaven』、2nd『A Northern Soul』は聴いておらず、『Urban Hymns』しか知らないのですが、全体を覆う美しく、儚いムードが何ともいいですね。

個人的には、USのグランジ/オルタナ勢に押されまくっていたUKロックを盛り上げるために、意図的にメディアが作り上げたブームがブリットポップ現象だったように思えます。

その意味で、『Urban Hymns』の持つ美しく、儚いムードは、まさにブリットポップ現象そのものを象徴するものなのでは?

オススメ曲を紹介しときやす。

「Bittersweet Symphony」
全英チャートNo.1に輝いた名曲なのですが...ご存知の通り、この曲の印象的なオーケストレーションは、The Andrew Oldham OrchestraによるRolling Stones「The Last Time」のカヴァーをサンプリングしたものでした(Andrew Oldhamは初期Stonesのマネージャー)。

結局、「The Last Time」のリフを無断使用したとして告訴され、ロイヤリティを支払うと同時に、クレジットにJagger/Richardsの名が明記されるかたちで決着します。

そんなワケありの曲ですが、この曲が感動的であることには変わりないと思いマス。今、聴いていも何か特別な感情が湧き上がる美しすぎる1曲ですね。

「Sonnet」
この曲もシングルカットされましたね。何気ないけど、ジワジワと心に染み渡ってくる名曲だと思いますね。個人的には「Bittersweet Symphony」以上に好きかも?

「The Drugs Don't Work」
切なくなるほど、美しく儚いシングル曲。「Sonnet」同様に、ロック離れの進んでいた僕を振り向かせた1曲。

「Catching the Butterfly」
サイケでドラッギーでアシッドな1曲。この脳内がユラユラするカンジがいいですな。

「Space and Time」
この曲も美しさと虚しさが同居しているカンジですね。このヒンヤリ感が僕好みっす。

「Weeping Willow」
僕は本来こういったタイプの曲はOasisを連想するから嫌いなんだけど、でもVerveだから許せちゃうかな(笑)

「Lucky Man」
シングルにもなったアコースティック・ナンバー。徐々に高揚感が高まってきますね。

「This Time」
アルバムの中では異色のダンサンブルなナンバー。面白いけど、少し浮いているカンジに映るかなぁ?

「Velvet Morning」
まったりとしたサイケ感がいいですね。

結局、The Verveは本作がUKで記録的な大ヒットを記録したものの、メンバー間の不和をきっかけに1999年に解散してしまう。振り返ると、ブリットポップの幕引きの役割を果たしたのが本作だったのでは?
posted by ez at 09:38| Comment(0) | TrackBack(1) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする