2007年06月11日

Linda Ronstadt『Simple Dreams』

懐古趣味的なウエスト・コースト・ロックが案外いいんです!☆Linda Ronstadt『Simple Dreams』
Simple Dreams
発表年:1977年
ez的ジャンル:歌姫系ウエスト・コースト・ロック
気分は... :昔の美人シンガーってこんなカンジです!

現在の僕はR&B等のブラック・ミュージック中心の音楽ライフなのですが、たまに懐古趣味的なウエスト・コースト・ロックを聴きたくなりマス。

ということで今回は“ウエスト・コーストの歌姫”と呼ばれた美人シンガーLinda Ronstadtの登場デス。
僕にとってリンダと言えば、“山本リンダ”なのですが(笑)

Linda Ronstadtは1946年生まれ。1967年にカントリーバンドThe Stone Poneysのメンバーとしてデビューした後、1969年にソロ・デビューしていマス。Eaglesが元々彼女のバックバンドだったことは有名ですよね。

1973年にPeter Asherにマネジメントを任せたあたりから一気に上昇気流に乗り、ウエスト・コーストの歌姫としての地位を確立していきまシタ。その後もコンスタントにヒットを飛ばし、アメリカを代表する国民的女性歌手へと昇りつめていきまシタ。

Linda Ronstadtを美人シンガーと紹介した段階でオヤGモード全開なのですが(笑)、当時は美人歌手といえばLinda Ronstadtというカンジだったんですよ〜っ。

以前にOlivia Newton-Johnのエントリーでも書きましたが、僕が洋楽を聴き始めた1970年代後半の頃、周囲の洋楽好き中学生の間で、女性歌手についてはLinda Ronstadt派とOlivia Newton-John派に分かれていたほどデス。

どちらかと言えば、優等生のOlivia Newton-Johnとじゃじゃ馬娘のLinda Ronstadtという印象だったかなぁ。今で言うところの長澤まさみと沢尻エリカといったところでしょうか(全然違うかも)?

あとはLindaは恋多き女性というイメージが強かったですね。
J.D.Souther、Mick Jaggerといったミュージシャンとの恋以外にも、当時のカリフォルニア州知事Jerry Brownとの交際もかなり話題になったようデス。今で言うところの東国原宮崎県知事とのスキャンダルといったところでしょうか(全然違うかも)?

個人的には『Heart Like A Wheel』(1974年)、『Prisnor In Disguise』(1975年)、『Hasten Down The Wind』(1976年)、『Simple Dreams』(1977年)、『Living In The USA』(1978年)あたりがLindaのピークだったのではと思いマス。

そんな作品の中から、今回は『Simple Dreams』(1977年)をセレクト。
僕が一番頻繁に聴くLindaのアルバムです。

プロデューサーはPeter Asher。バックはWaddy Wachtel、Dan Dugmore、Don Grolnick、Kenny Edwards、Ricky Marottaといったメンツです。

女性シンガーによるウエスト・コースト・ロックの1つの頂点と呼べる作品なのでは?
(少々大袈裟かな...)

全曲紹介しときやす。

「It's So Easy」
オープニングはシングルカットされ全米チャート第5位となったヒット曲。アルバムの中で一番有名な曲かもしれませんね。典型的なウエスト・コースト・ロックに仕上がっていマス。僕も実はかなり後日になってから知ったのですが、ロック創成期の功労者の一人Buddy Hollyの作品です。

「Carmelita」
マニアックな人気を誇るシンガーソングライターWarren Zevonの作品。オリジナルは『Warren Zevon』(1976年)に収録されていマス。甘酸っぱいカントリー・フレイヴァーがいいカンジですね。

「Simple Man, Simple Dream」
かつて恋仲だったJ.D.Southerの作品。アルバムタイトルもこの曲から取ったものだと思うのですが、なかなか色々裏読みしてしまいますよねぇ。でも、純粋に味わい深く、感動的な作品に仕上がっています。シンプルなバックがLindaの歌を際立たせてくれマス。かなり好きだなぁ。J.D.Southerのオリジナルは『Black Rose』(1976年)に収録されていマス。

「Sorrow Lives Here」
近年再評価されたシンガーソングライターEric Kazの作品。こういった無名のSSWの作品を発掘してくれるのが、ある意味Lindaのアルバムの魅力ですな。

「I Never Will Marry」
これはトラディショナル曲です。カントリーが苦手な僕でも十分に堪能できる甘い仕上がりデス。カントリー界のゴッドマザーDolly Partonがバックを務めていマス。なんて書いたら、LindaとDollyって同じ年なんですな。今回初めて知りまシタ。Dollyの方が全然年上だと思い込んでいまシタ。

「Blue Bayou」
全米チャート第3位となったシングル曲。アルバムで一番好きな曲デス。というか、この曲が収録されているから本アルバムを聴く頻度が多いのかも?メロウで少しメキシカンな仕上がりがなんともウエストコーストしていていいですな。「Oh, Pretty Woman」でお馴染みのRoy Orbisonの作品デス。Don Henleyがバック・コーラスで参加していマス。

「Poor, Poor Pitiful Me」
この曲もWarren Zevonの作品(オリジナルは『Warren Zevon』収録)。ノリの良いウエスト・コースト・ロックに仕上がっていマス。歌詞の中に「ヨコハマ」の地名が出てくるのも印象的ですよね。

「Maybe I'm Right」
バックで大活躍のギタリストWaddy Wachtelの作品。シンプルだけど心にしみる1曲ですね。J.D.Southerもバック・コーラスで参加。

「Tumbling Dice」
ご存知Rolling Stonesのヒット曲のカヴァー。この名曲をウエスト・コーストらしい明るく大らかなに聴かせてくれマス。

「Old Paint」
トラディショナル曲。「I Never Will Marry」同様にスウィートなカントリー・フレイヴァーがいいカンジです。こういったカントリーならば僕もO.Kです。

これから聴く方は『Heart Like A Wheel』(1974年)もオススメです。
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2007年06月10日

The Jam『The Gift』

The Jam最後のスタジオ録音作☆The Jam『The Gift』
The Gift
発表年:1982年
ez的ジャンル:The Jam終結宣言
気分は... :最後のギフト...

久々のThe Jamです。

4thアルバム『Setting Sons』(1979年)、3rdアルバム『All Mod Cons』(1978年)に続く三回目の登場は、6枚目のアルバムにして、最後のスタジオ録音作『The Gift』(1982年)デス。

多くの方が指摘している通り、本作『The Gift』Paul WellerのR&Bをはじめとするブラック・ミュージックへの憧れが前面に押し出された作品です。そこにはエネルギッシュなビートの効いたロックを演奏するネオ・モッズ・グループとしての面影は殆どありません。

音楽的にもホーンセクションやキーボードなどを大々的に導入しており、3ピース・バンドとしてのグループの必然性はあまり感じられません。

だからこそPaul WellerはJamを解散させ、Style Councilへ向かったのでしょうね。

こうやって書くとビミョーな印象を受けられるかもしれませんが、いいアルバムであることには変わりありません。

Style Councilがお好きな方には、そのプロトタイプ的な作品として楽しむことができるでしょうし、R&B好きの人はそういった視点から聴くのも面白いと思いますね。

個人的には、ちょうどロック一辺倒の洋楽ライフからR&B/Soulの領域にも守備範囲を広げた時期に、このアルバムをリアルタイムで聴きまシタ。その意味では、当時の僕の気分にかなりジャスト・フィットしていた作品でしたね。

本作ではすっかり影の薄くなったBruce FoxtonRick Bucklerですが、ジャケ写真のRick Bucklerの姿がガニ股でえらくカッコ悪く、ここだけはインパクトありますね(笑)!逆にPaul Wellerは内股で女の子走りになってますね♪

オススメ曲を紹介しときやす。

「Happy Together」
オープニングは、最初はビートの効いたロックと思いきや徐々にR&B色の強い展開に...でも少し翳りのある仕上がりはJamらしいかも?

「Precious」
この曲は思い切りCurtis Mayfieldしてますね。今の僕の音楽嗜好から言えば、ホーンセクションが彩りを添え、シャカシャカのカッティングギターが聴けるこの曲がアルバム中一番好きですね。

「Just Who Is The Five O'clock Hero」
この曲は既にStyle Councilしていますね。キャッチーなポップ・ソングです。

「Trans Global Express」
♪パッパッパ♪パッパッパ〜♪というJamらしいコーラスが聴こえますが、リズムすっかりモータウンしてますね。Stevie Wonder「Uptight」あたりとマッシュアップしたくなりますよね。

「Running On The Spot」
この曲もかなりカッチョ良いですな。R&B色は強いけど従来のJamらしさも残っており、その意味ではJamならではの音になっているのでは?

「Circus」
本作中唯一Paul Weller以外の作品(Bruce Foxton作)。その1曲がファンキーなインスト・ナンバーというのも皮肉な気がしマス。何故か昔から「Precious」、「Town Called Malice」と同じくらい強く印象に残る曲ですね。

「Planner's Dream Goes Wrong」
なんとカリプソ風の仕上がりデス。あまりJamとカリプソは似合わないと思いますが(笑)

「Carnation」
アルバムで一番シリアスな雰囲気が高いミディアム・ロック。ソロになってからのPaul Wellerの雰囲気に近いかもしれませんね。

「Town Called Malice」
説明不要の大ヒットシングル(全英チャートNo.1)。「悪意という名の街」という邦題もインパクトありましたよね。リアルタイムで聴いたときにはこのカッチョ良さに相当シビれまシタ。今聴くと完璧Diana Ross & The Supremes「You Can't Hurry Love」なんですけどね(笑)

偶然にも、同じ1982年にPhil Collins「You Can't Hurry Love」のカヴァーを大ヒットさせましたよね。そう言えば、当時カセットに2曲続けて録音し聴いていた記憶がありますね。

「The Gift」
案外見逃されているけど、かなりイカした仕上がりのタイトル曲。「Town Called Malice」がSupremesならば、この曲はMartha Reeves & The Vandellasに通じるカッチョ良さを持っていますよね。

本作の後、「The Bitterest Pill」「Beat Surrender」という2枚のシングルを発表し、The Jamはその歴史に幕を閉じマス。
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2007年06月09日

Zhane『Saturday Night』

メロウ好きにはたまらないミッド・グルーヴのオンパレード☆Zhane『Saturday Night』
サタデー・ナイト
発表年:1997年
ez的ジャンル:Smooth Groove系R&B
気分は... :土曜の夜には...遊びたい!でも遊べない(>▽<)

東京はここ数日暑い日が続きますね。

昨日は用事があって昼間渋谷へ行っていたのですが、
何故かランチ時にどうしてもカレーが食べたい気分...

そこで渋谷で最近密かに人気のカレー屋さんで、お店自慢の黒カレーを食しまシタ。この黒カレー、黒さの秘密はなんとイカ墨☆これがなかなかコクがあっていいんですよね。スタミナもつきそうでこれはハマりそう...また食べに行こうっと!

さて、ここのところお決まりパターンで週末は女性R&Bグループが聴きたい気分...

ということでJean Norris、Renee Neufvilleの二人による女性R&BデュオZhaneの2ndアルバム『Saturday Night』(1997年)デス。

一般的には、本ブログでもご紹介したR&Bクラシック「Hey Mr. D.J.」を含むデビュー作『Pronounced Jah-Nay』(1994年)の評価・人気が高いと思うのですが、個人的には本作『Saturday Night』を聴く頻度の方が高いかもしれませんね。

『Pronounced Jah-Nay』も大人のR&Bファンが楽しめるHip-HopモードのR&Bという印象があったのですが、本作はその路線をさらにスタイリッシュに洗練させた印象を受けます。

僕のようにメロウで胸キュンのグルーヴ好きにとっては特に前半のミッド・グルーヴのオンパレードがたまりませんよねぇ。

オススメ曲を紹介しときやす。

「Request Line」
アルバムからの1stシングル。とにかくこの曲を聴くと遊びに行きたくなってしまいマス(笑)大人の夜遊びグルーヴってカンジかなぁ。誰か僕に夜遊びのリクエストしてぇ〜!Ashford & Simpson「It Seems to Hang On」ネタ。

「Saturday Night」
タイトル曲は、Hip-Hopテイストのキャッチーなミッド・グルーヴ。繁華街で飲み歩いている自分の姿が思い浮かんできマ〜ス。今日は朝までコースだぜぃ!

「So Badd」
ソー・バッドなミッド・グルーヴ。夜の繁華街は危険がいっぱ〜い!蛇女さん気を付けてね!Lowrell「Mellow Right On」ネタ。

「Crush」
アルバムからの2ndシングル。個人的にはアルバムで一番のお気に入りデス。甘く切ないメロウ・グルーヴは恋のモヤモヤ感がバッチリ出ているカンジですね。かなり胸キュン度が高いと思いマス。The Blackbyrds「Dreaming About You」ネタ。

「This Song Is For You」
イントロの♪This Song Is For You〜♪というコーラスを聴いただけで胸キュン・モードになってしまうミッド・グルーヴ。メロウだけでクールネスたっぷりという雰囲気がいいですね。

「Just Like That」
この曲も僕好みのメロウ・グルーヴ。「Crush」〜「This Song Is For You」〜「Just Like That」という三連発で僕は完全にKOされてしまいマス。

「Last Dance」
エレガントでセクシーなミッド・チューン。アルバム中でも人気の高い1曲なのでは?先日紹介したEloise Lawsの兄Hubert Lawsの「What A Night!」ネタ。

「Good Times」
説明不要!本ブログでも大人気のChicのカヴァー。この永遠のダンス・クラシックを90年代風のスタイリッシュな仕上がりで聴かせてくれマス。Chic大好きの僕は勿論大好きです!

「For The Longest Time」
Chicに続き、今度はBilly Joelのヒット曲のカヴァー。個人的にはBilly Joelのオリジナルよりも圧倒的に好きですね。

「Rendez-Vous」
ジャズ・テイストのアレンジが実に小粋な1曲ですね。

「Color」
スロウものでは一番好きな曲。なかなか胸に染み渡る感動的な1曲に仕上がっています。

気分は完全に夜遊びモードなのですが、仕事が溜まっており実態としては週末は仕事モードですっ...残念!
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2007年06月08日

The Isley Brothers『Winner Takes All』

Ronaldの声でまったり過ごすのもいいですよ!☆The Isley Brothers『Winner Takes All』
Winner Takes All
発表年:1979年
ez的ジャンル:ディスコ&メロウ試行錯誤中Isleys
気分は... :君は僕の心の鍵...

今年のお正月以来のThe Isley Brothersです。

『Between The Sheets』(1983年)、『The Heat Is On』(1975年)、『Baby Makin' Music』(2006年)、『The Isleys Live』(1973年)に続く5枚目の紹介となる作品は『Winner Takes All』(1979年)です。

Isleys70年代最後の作品となる本作は、他の70年代の作品と比較すると地味な印象ですよね。確かにO'Kelly Isley、Rudolph Isley、Roland Isleyのボーカル隊と、Ernie Isley、Marvin Isley、Chris Jasperのリズム隊が一体となってファンク・グループとして不動の地位を確立した「3+3」時代の1つのピークが、70年代半ばあたりだったことは事実だと思いマス。

その意味では、本作『Winner Takes All』はIsleysの長い歴史の中で過渡期の作品と呼べるかもしれません。それでも僕は本作がたまらく好きなんですよねぇ。自分でもよくわからないけど、この名作ではない雰囲気に惹かれているのかも?

オリジナルはLP2枚組の大作でした。
大まかに分けるとディスコ・テイストのダンス・チューンが中心の1枚目とメロウなスロウ中心の2枚目ということになりマス。

僕の場合、2枚目のスロウばかり聴いているのですが...
RonaldのIsleys節でまったり過ごしたい方には、この2枚目はなかなかいいと思いますよ〜!

オススメ曲を紹介しときやす。

「I Wanna Be with You(Parts 1 & 2)」
R&BチャートNo.1に輝いたファンク・チューン。パンチは少し弱いかもしれませんが、かなりキャッチーです。

「Winner Takes All」
タイトル曲はディスコ・テイストのミッド・チューン。このあたりは好みが分かれるかもしれませんが、僕は好きですね。

「Life in the City(Parts 1 & 2)」
アッパーなダンス・チューン。アップものではこの曲が一番好きですね。Ernieのギターがいいカンジです。パーカッシヴな仕上がりも僕好みですね。

「It's a Disco Night (Rock Don't Stop)(Parts 1 & 2)」
タイトルの通りのディスコ・チューン。いい意味でも悪い意味でもB級な仕上がりですね(笑)

「Let's Fall in Love(Parts 1 & 2)」
ここからLPでいう2枚目になります。うっとりするスロウ・サイドの始まりデ〜ス。RonaldのIsleys節に聴き惚れましょう。この曲も聴いているだけで、心が優しくなりフォーリン・ラブ気分になりますよ〜!

「You're the Key to My Heart」
「You're Beside Me(Parts 1 & 2)」
アルバム中一番お気に入りのメドレーのようにつながっている2曲。愛しい人のことを思いながら聴くと、胸いっぱいになるスロウです。何たって心の鍵を持った彼女がすぐ傍に居てくれるんだからね☆

「Let Me in Your Life(Parts 1 & 2)」
軽快なミッド・ダンサー。このグルーヴ感は何処となくMarvin Gayeあたりにも通じるカンジですね。

「Love Comes and Goes(Parts 1 & 2)」
気持ちが安らぐ絶品スロウ。僕なんかはしみじみと過去の思い出に耽ってしまいマス。いろんなことがあったけど、今ならば笑って振り返ることができるってカンジかな。

「Go for What You Know」
Isleysにしてはライト・メロウな雰囲気のミッド・グルーヴ。スロウ・オンパレードの中でいいアクセントになっていマス。

月が替わって少し落ち着いたと思っていたら、また慌しくなってきた。
こんな時、僕の心の鍵を開けてくれるのは蛇女しかいない...
posted by ez at 00:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年06月07日

Various Artists『Kero One Presents:Plug Label』

僕が今聴きたいHip-Hopはこんなカンジ☆Various Artists『Kero One Presents:Plug Label』
Kero One Presents: Plug Label
発表年:2007年
ez的ジャンル:アングラ系ジャジーHip-Hop
気分は... :まったりしたい...

ここ数日の疲労がたまって、少しぐったり気味...
まったりモードでジャジーでメロウなHip-Hopが聴きたい。

今日は最近一番お気に入りの新作Hip-Hopアルバム『Kero One Presents:Plug Label』です。

Kero Oneはカリフォルニア生まれの韓国系アメリカ人。自らのレーベルPlug Labelを主宰し、MC/プロデューサーとしてベイエリアを拠点に活動していマス。

2005年に発表した1stソロ『Windmills of the Soul』は、アングラ系のジャジーHip-Hop好きの間ではかなり評判となった1枚みたいですね。

本作『Kero One Presents:Plug Label』は、主宰するPlug Labelからリリースされたアルバム未収録の12インチ音源や新曲を収録した編集盤です。

レーベルメイトであるDJ King Most、NiamajやAloe Blacc(Emanon)、Ohmega Watts(Lightheaded)、Tableek(Maspyke)、Rashaan Ahmad(Crown City Rockers)、Sound Providersといったメンバーが参加しています。

とにかく、ジャジーでメロウなHip-Hopがお好きな方にとっては、必聴盤だと思いマス。

今のところ本作もしくはSa-Ra『The Hollywood Recordings』あたりが、僕の中では上半期のベストHip-Hopアルバムでしょうか。

全曲紹介しときやす。

「In All The Wrong Places(New 12" Version)」
Kero One名義の第三弾シングル。Ahmad Jamal「Dolphin Dance」のピアノ・ループが何とも気持ち良いですね。ジャジーでメロウで...きっとジャジーなHip-Hopが好きな人が求めている音にドンピシャなカンジなのでは?

「With My Friends」
Aloe Blacc & King Most名義の作品。なかなかキャッチーな歌ものに仕上がっていマス。このヘタウマ感が逆に魅力ですね。Stanley Cowell「Travelin' Man」ネタ。

「Keep It Alive!(12" Only Jazz Mix)」
Kero Oneの名を一躍有名にした第二弾シングル。本作ではメロウな仕上がりのJazz Mixが収録されていマス。

「Future Pradise(12" Mix)」
Yosaku名義の作品。Stevie Wonderの名曲「Pastime Paradise」をモチーフにしていマス。ただし、ここではオリジナルではなくRay Barrettoのカヴァーが元ネタになっています。ラテンモードの盛り上がりを近未来的に深化させたような仕上がりですね。

「Summer In The City」
TableekをMCに迎えた作品。なかなかメロディアスな1曲に仕上がっていマス。

「Cruise Control」
Grean Tea名義の作品。メロウ&グルーヴなインストもの。かなり涼むカンジでいいですね。

「Get Down(12" Only)」
Aloe Blaccを迎えた作品。ファンキーなグルーヴ感がなかなかカッチョ良いですね。

「Give Thanks(Sound Providers Remix)」
ジャジーHip-Hop好きにはお馴染みのユニットSound Providersによるリミックスです。哀愁感漂うギターのループがなんとも味わい深いですな。

「On & On」
「Slippin' Away」
Ohmega WattsがCholcolate Kennedyの名で発表した2曲。Ohmega Wattsは本ブログでも度々絶賛してきたOthelloやBrailleとのユニットLightheadedのメンバーとしても知られていますね。「Slippin' Away」のラテン&アフロなグルーヴ感がかっちょ良いですね。

「Check The Blueprints(Japan Only 12" Remix)」
2003年発表のPlug Label第一弾作品。ここではJapan Only 12" Remixが収録されていマス。ラウンジ感覚の落ち着いたジャジー・ムードがいいですね。

「My Story (DJ Mistu The Beats Remix)」
『Windmills of the Soul』にも収録されていた曲のDJ Mistuによるリミックス。ユラユラと浮遊感のあるグルーヴがいいですね。

「Space Cadets」
Minnie Ripperton「Inside My Love」ネタのインスト。まったり感とスペイシーなムードがいいですね。

「Yagotta (Raindrops remix)」
レーベルのオリジナルメンバーNiamaj & Kero One名義の作品。心地良いメロウ・グルーヴに仕上がっていますね。

「Daylight」
レーベルのオリジナルメンバーDJ King Most名義の作品。タイトルの通りRamp「Daylight」ネタのメロウなインスト・ナンバー。

「Here We Go」
Rashaan Ahmad & Kero One名義の作品。小粋なジャズ・テイストがいいですね。

もう一枚のオススメSa-Ra『The Hollywood Recordings』も近々紹介しマス。
posted by ez at 04:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする