発表年:1976年
ez的ジャンル:Dead系グルーヴィー・ロック
気分は... :鰻食べたのにガス欠気味?
なんか落ち着かない日が続きます。
昨日は必ず鰻を食べようと夕食用に買っていたのですが、ありつけたのは結局夜11時30分過ぎ。もう少しで土用の丑でなくなるところでした(笑)
今回はGrateful DeadのギタリストBob WeirのグループKingfishのアルバム『Kingfish』(1976年)です。
KingfishのGrateful DeadのギタリストBob WeirがNRPS(New Riders of the Purple Sage)のDave Torbertらと結成したグループです。NRPSは元々DeadのボスJerry Garciaらが参加したセッション・グループであり、その後パーマネント・グループしてDeadの弟分的なグループとして位置づけられていたみたいですね。
Grateful Deadについては、実はそれ程熱心にフォローしているわけではありません。アルバムも3rdアルバム『Aoxomoxoa』(1969年)、4thアルバム『Live/Dead』(1969年)、5thアルバム『Workingman's Dead』、6thアルバム『American Beauty』(1970年)の4枚を持っているのみっす。
以前にエントリーした『Workingman's Dead』のみは毎年夏のクソ暑い日になると聴きたくなるのですが、それ以外のアルバムはどれもかなりご無沙汰かもしれませんね。
僕がKingfishというグループを知ったのは、フリーソウルのコンピ『Free Soul Vibes』に収録されていた「Hypnotize」がきっかけです。クラブ系リスナーの方ならばご存知のDJご用達キラーチューンですよね。僕もこの曲の爽快なグルーヴに魅せられ、「Hypnotize」1曲狙いで購入したというカンジでした。
なので、その時点ではBob Weirのグループであるということは全然知りませんでした。そもそもBob WeirがGrateful Deadのギタリストであること自体を認識していなかったのですが...僕にとってDeadはJerry Garciaのグループというイメージが全てなので(笑)
きっとこのアルバムに辿り着く人って、熱心なGrateful Deadファンとクラブ系リスナーという全く異なる層に二分されるんでしょうね。
前者はGrateful DeadというグループやメンバーのBob Weirという「アーティスト」に関心を持っている、後者はGrateful DeadやBob Weirには全く関心がなく「Hypnotize」という「曲」に関心を持っている。
1週間ほど前のSebadoh『Harmacy』のエントリーで書いた洋楽旧世代と新世代の話に関連づけると、「アーティスト」への関心から深く作品を探索するというのが旧世代スタイル、「曲」への関心から広く作品を探索するというのが新世代スタイルという気がしますね。
「曲」を消費するイメージの新世代スタイルよりも、「アーティスト」を見守り続ける旧世代スタイルの方が洋楽への愛情という点からは深い気がします。しかし、今日のように洋楽があまりに多様化・細分化した状況においては新世代スタイルも仕方がないのかなぁと思います。
自分自身を振り返ると、以前は「アーティスト」への関心から作品を探索していましたが、ある時期から明らかに特定アーティストへの思い入れよりも「曲(キラーチューン)」狙いで作品を探索するようになっていましたね。好きなアーティストは?という質問に対して、昔聴いていたアーティスト名しか浮かんでこないのはそのせいかもしれません(笑)
オススメ曲を紹介しときやす。
「Lazy Lightinin'」
Grateful Deadファン的にはDeadのライブ・レパートリーとしてお馴染みのこの曲が目玉なのかもしれませんね。なかなかキャッチーでレイジーなグルーヴィー・ロックに仕上がっていると思いマス。
「Supplication」
この曲もDeadのライブ・レパートリーとして演奏されていたようですね。ブルージーな雰囲気の中でコンガが響くのがいいですね。3分弱の演奏ですがもう少し長尺で聴いてみたいですね。
「Asia Minor」
「Home to Dixie」
軽快なグルーヴィー・ロック2曲。「Asia Minor」はアルバム中一番ソリッドでエキサイティングかもしれません。「Home to Dixie」は小気味よい軽快さがいいですね
「Jump for Joy」
ダウン・トゥ・アースなミッド・チューン。実に雰囲気のある演奏がいいですね。
「Big Iron」
カントリーシンガーMarty Robbinsのカヴァー。カントリーが大の苦手な僕ですが、この曲は違和感なく聴けマス。ウエスタン・ムードがなんかいいカンジですね。
「This Time」
夏にピッタリのメロウ・チューン。ハープの音色が夏の夕暮れっぽくていいですね。
「Hypnotize」
前述のキラーチューン。よく言われるようにArchie Bell & the Drells「Tighten Up」を爽快なファンキー・グルーヴにしたってカンジですよね。メロウなカッティング・ギターがたまりません。僕がイメージするGrateful Deadとは全くかけ離れていますよね。僕的にはかなりミラクルな1曲です。
鰻食べたばかりなのに、いまいちパワーアップしません。
スタミナつく音楽でも聴かないといけないかなぁ?