2007年07月14日

Hank Mobley『Dippin'』

名曲「Recado Bossa Nova」収録の人気作☆Hank Mobley『Dippin'』
Dippin'
録音年:1965年
ez的ジャンル:ボッサ系ファンキー・ジャズ
気分は... :ウキ☆ウキ☆

台風接近が連休と重なりタイミング悪いですね。
個人的には連休関係なく仕事ですが、週明けに楽しみなことがあり今からウキウキ気分♪自覚症状はあるけど、ホント単純な人間だと思う。

さて、今日は何故か気になるB級サックス奏者Hank Mobleyの2回目の登場デス。

『No Room For Squares』(1963年)に続き紹介するのは、名曲「Recado Bossa Nova」収録の人気作『Dippin'』(1965年)っす。

コアなジャズ・ファンの方はArt BlakeyWynton Kelly、Paul Chambersを迎えたワン・ホーン・カルテットの『Soul Station』(1960年)あたりをご推薦される方も多いと思いますが、個人的には本作『Dippin'』(1965年)を聴くことが一番多いですね。

何といっても人気ボッサ・ジャズ「Recado Bossa Nova」収録というのが大きいですね。“本格的なジャズは聴かないけど、クラブ・ジャズなら聴く”といった若いリスナーの方も十分に楽しめる1曲ですね。

少し話が脱線しますが、個人的に再びクラブ・ジャズにハマりつつあります。
今一番オシャレな音楽はクラブ・ジャズじゃないかなぁ!

最近よく思うのが、僕のようなオヤG世代は「AOR=オシャレな音楽」という感覚で聴いているけど、クラブ・ジャズを体験した今時の若者にとっては、「AOR=退屈な音楽、イモ臭い音楽」としか聴こえないんだろうなぁということ。

実際、周囲の20代、30代の連中と音楽を聴いていると、クラブ・ジャズには敏感に反応するけど、AORなんぞ流すと速攻でスキップされてしまいマス(笑)もしかしたら、僕が一番ジェネレーション・ギャップを感じる瞬間かも? きっと、僕も今より10歳若かったら、同じように感じるのだと思いマス。

さて『Dippin'』に話を戻すと、、メンバーはHank Mobley(ts)、Lee Morgan(tp)、Harold Mabern Jr.(p)、Larry Ridley(b)、Billy Higgins(ds)の5名。個人的にはLee Morganの参加も本作の大きな魅力の1つです。MobleyとMorganの相性はなかなか良いのでは?

目玉は「Recado Bossa Nova」ですが、アルバム全体としてもグッドだと思いマス。

全曲紹介しときヤス。

「The Dip」
「Recado Bossa Nova」と並ぶ本作の目玉ですね。いわゆるジャズ・ロックってやつです。Mobleyのサックスで言えば、「Recado Bossa Nova」よりもコチラの方がいいかも? 全体としてファンキーで野暮ったいムードが好きですね。

「Recado Bossa Nova」
本作のハイライトとなるボッサ・ナンバー。僕のような永遠のジャズ初心者にとっては実にわかりやすく、軽快でキャッチーな1曲です。ジャズ・ファン以外の方が聴くジャズとして最適だと思いマス。

イントロのHarold Mabern Jr.のピアノを聴いただけで胸高鳴ってきますな。それに続くMobleyとMorganのムードたっぷりですね。特に、Morganのソロがカッチョ良いと思いマス。さすが伊達男!

元々はLuis Antonio/Djalma Ferreiraが1959年に発表した作品。Zoot SimsやEydie Gormeのカヴァーも有名ですね。ちなみにEydie Gormeのバージョンのタイトルは「The Gift」です。

個人的にははU.F.O.(United Future Organization)「I Love My Baby(My Baby Loves Jazz)」のサンプリング・ネタという印象が強いですね。そもそも僕が本作を購入しようとしたのもU.F.O.がきっかけでした。

「The Break Through」
「The Vamp」
MobleyとMorganの2管のカッチョ良さを堪能できるハードバップな2曲。個人的には「The Vamp」が好きですね。

「I See Your Face Before Me」
Howard Dietz/Arthur Schwartz作品のスタンダードを、Mobleyの柔らかなサックスとMorganのキザなミュートがロマンチック・ムードで聴かせてくれマス。うっとり気分のバラッドですな。Harold Mabern Jr.のピアノもいいカンジ。

「Ballin'」
軽快なノリが好きですね。Morganの勢いのあるソロに引っ張られて、Mobleyのソロも軽やかです!

どこかでの雑誌でHank Mobleyのことを“テナーのミドル級チャンピオン”と書いていたのを読んだ記憶がありマス。なかなか上手い表現ですね。
posted by ez at 09:57| Comment(2) | TrackBack(1) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする