2007年07月17日

Mario Biondi & The High Five Quintet『A Handful Of Soul』

イタリアのちょい悪オヤジ系伊達男が聴かせる粋なクラブ・ジャズ☆Mario Biondi & The High Five Quintet『A Handful Of Soul』
ハンドフル・オブ・ソウル
発表年:2006年
ez的ジャンル:Schema系クラブジャズ
気分は... :最近クラブ・ジャズにハマリ気味

僕が渋谷タワーへ出かけると...
まずは4FのR&B/Hip-Hopコーナーへ向かい、新譜/再発ものを念入りにチェック!
続いて5Fでラテン及びジャズコーナーで掘り出し物を長年の勘を頼りに物色♪
最後に3Fのハウス・コーナーでダメ元で新譜をさっとチェック☆
同じく3Fのロックコーナーは殆ど素通りして帰路へ
なんていうのがここしばらくの典型的な行動パターンでしょうか。
ますますロック離れが進む僕の音楽ライフを見事に反映していますね。

そんな中で最近一番僕の滞留時間が長いのがクラブ・ジャズの試聴コーナーです。
行けば必ず掘り出しものに出会えるという気がします。

今回はそんな1枚、Mario Biondi & The High Five Quintet『A Handful Of Soul』(2006年)をセレクト。

Mario Biondiはシチリア出身のイタリア人男性シンガー。ジャケからも察しがつくように身長2メートルを超える長身らしいっす。

2004年にAlessandro MagnaniniとのプロジェクトWas-A-Beeで注目を集めましたが、同じくイタリアの注目若手ジャズ・グループThe High Five Quintetを従えた本作『A Handful Of Soul』が1stソロ・アルバムのようです。

本作はクラブジャズ好きの方にとってはお馴染みのレーベルSchemaから発売されていマス。
Schemaは1997年にLuciano Contoneがミラノで設立したクラブジャズレーベルであり、人気DJのNicola Conteを中心にクラブ/ラウンジ系のお洒落な音楽好きのハートをくすぐるコンピ(『Freedom Jazz Dance Book』シリーズ)や作品(Gerardo Frisina等)を次々とデリバリーしてくれていますね。

そんな人気のSchemaから発売された本作『Handful Of Soul』ですが、実際に本国イタリアではかなりヒットしているようですね。低音ボーカルのMark Murphyといった雰囲気でしょうか。イタリアのちょい悪オヤジ系の伊達男が聴かせる粋なクラブ・ジャズというカンジですな。低音の激シブ・ボーカルがクセになりそうです。

バックで支えるHigh Five QuintetもリーダーのトランぺッターFabrizio Bossoを中心に要注目の存在のようですね。実にスタイリッシュで今時のジャズを聴かせてくれます。

オススメ曲を紹介しときやす。

「A Child Runs Free」
Fred Johnsonの人気ブラジリアン・グルーヴのカヴァー。ブラジリアン・グルーヴ好きにはたまらん1曲です。Marioの低音ボーカルがブラジリアン・フレイヴァーとよく馴染んでいます。

「No Mercy for Me」
この曲もブラジリアン・フレイヴァーのボッサ・ジャズに仕上がっていマス。男臭いMarioのボーカルが哀愁ムードを高めてくれますね。

「This Is What You Are」
本作のキラー・チューンは何と言ってもこの曲です!僕のiPodの最近一番のヘビロテ曲になっていマス。Was-A-Bee名義でも発表していた曲の再演ですが、クラブ・ジャズ好きにとっては完璧な1曲なのでは?CDショップの試聴コーナーで初めて聴いたときの感動が忘れられませんな。Marioのボーカルも良いですが、バックのHigh Five Quintetがカッチョ良すぎです。特にFabrizio Bossoがサイコーですね。

「Rio de Janeiro Blue」
シングル・カットもされたブラジリアン・フレイヴァーの1曲。「This Is What You Are」と並ぶ僕のお気に入り曲デス。クラブ・ジャズ好きの人がいかにも好きそうな1曲。さりげないカッチョ良さがさすが伊達男!という気がしますね。

ちなみに本曲は、さまざまなアーティストがカヴァーしている名曲ですね(Richard Torrance/John Haeny作品)。僕の場合、本ブログでも紹介したNicolette Larsonのカヴァー(アルバム『In The Nick Of Time』収録)のイメージが強かったのですが、今後はMarioの本バージョンを真っ先に思い浮かべるようになるかも?

「Slow Hot Wind」
Henry Mancini作品を実にムーディーに歌うあげてくれます。ロマンティックですが大人の甘さってカンジがいいですな。

「A Handful of Soul」
タイトル・ナンバーは小粋なワルツ・ジャズに仕上がっていマス。

「Never Die」
「This Is What You Are」と同タイプのクラブ系リスナー向けの1曲。やっぱり僕はこの手のタイプの曲が好みですね。

「On a Clear Day (You Can See Forever) 」
UKモッド・ジャズ・グループPeddlersのカヴァー。クラブ系リスナーの方にはお馴染みの曲ですね。ここではリラックス・ムードの正統派ジャズ・ボーカルといった趣の仕上がりになっていマス。大人の余裕ってカンジですな。

「I Can't Keep from Cryin' Sometimes」
Al Kooper作品のカヴァー。激シブの「My Favorite Things」ってカンジが好きですね。

「I'm Her Daddy」
Bill Withersのカヴァー。個人的にはMarioの少しぶっきらぼうな歌い方が実にマッチしていると思いマス。他のBill Withersをカヴァーしても結構イケる気がしますね。

ジャジーでメロウなアングラHip-Hpと粋なクラブ・ジャズ☆このあたりの掘り出し物が最近の僕にとって一番感動が大きいかもしれませんね。

これからもクラブ・ジャズの作品をボチボチ紹介していきたいと思っていマス。
posted by ez at 10:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする