録音年:1968年
ez的ジャンル:クラブ・ジャズDJ御用達60年代ジャズ
気分は... :オシャレなジャズでモテ男になる?
この夏の僕のヘビロテとなりそうな1枚がImmigrant's Bossa Bandの新作ミニ・アルバム『Message』☆
Immigrant's Bossa Bandは2003年に結成された和製ブラジリアン・ジャズ・バンドです。あの須永辰緒氏もこの夏イチオシのグループのようです...
と書けば、このグループのオシャレ度が想像できると思います。
その新作『Message』には、本ブログでも紹介したAirto Moreiraの名曲「Samba de Flora」のカヴァーや、須永氏がリミックスした「約束」など聴きどころ満載です。本ブログでは洋楽作品の紹介を基本しているので、この程度にとどめておきますが、この夏のモテ男必須アイテムなのでは(笑)
Message
さて本編です。クラブ・ジャズ好きの支持が高いと思われるジャズ・ミュージシャンDuke Pearsonの2回目の登場デス。
前回はクラブ・シーンで人気の「Chili Peppers」を含む『The Right Touch』(1967年)を紹介しましたが、今回もクラブ・シーンで人気だった1枚『The Phantom』(1968年)です。Gilles Petersonからも絶賛されていた1枚ですよね。
メンバーはDuke Pearson(p、arr)、Jerry Dodgion(fl)、Bobby Hutcherson(vib)、Sam Brown(g)、Al Gafa(g)、Bob Cranshaw(b)、Mickey Roker(ds)、Patato Valdez(conga)、Victor Pantajo(conga)といったところ。何と言ってもBobby Hutchersonの参加が嬉しいですね。あとはパーカッション好きの僕にとってはコンガのメンバーが二人名を連ねているのがグッドです!
全体的にはブラジリアン・フレイヴァーの曲が多く、クラブDJが飛びつくのがわかりますね。
これから夏に向けて、かなり清涼感のある涼しげな1枚だと思います。
やはりDuke Pearsonのアレンジの妙が光る作品ですね。
とても1968年録音の作品であるとは思えない、時代を二歩、三歩先に行っている感があります。1968年時点のFuture Jazzというカンジですかね。
ジャズ好きというよりも、クラブ・ジャズ/クラブ・ミュージック好きの方が気に入るアルバムだと思います。
全曲紹介しときヤス。
「Phantom」
タイトル曲はミステリアスでアシッドなアブナイ演奏。薄暗い地下室で聴くとピッタリなカンジですな。とにかく反復するリズムのなかで徐々に高揚感が増していく中毒性の高い演奏ですね。Bobby HutchersonのヴァイヴやJerry Dodgionのフルートが怪しく響きわたるのもアクセントになっていますね。
「Blues for Alvina」
Dukeとも共演したトロンボーン奏者Willie Wilsonの作品です。ライト・タッチのブルースに仕上がっています。シンプルながらもパーカッシブな演奏が実に軽やかでいいですね。
「Bunda Amerela (Little Yellow Streetcar) 」
「Los Ojos Alegres (The Happy Eyes) 」と並ぶお気に入り曲。軽快なブラジリアン・チューンに仕上がっていマス。Hutchersonのヴァイヴが実にハマっていますね。Dukeがリオを訪れた時に会ったブラジル人女性たちをモチーフに書いた曲なのだとか。
「Los Ojos Alegres (The Happy Eyes) 」
アルバムで一番のお気に入り。小粋なボッサ・チューンです。Pearsonのピアノ、Hutchersonのヴァイヴ、Dodgionのフルートが実に優雅ですね。避暑地でのんびりムードで聴きたい演奏です。
「Say You're Mine」
しっとりと落ち着いたロマンティック・ムードの1曲です。Pearsonのピアノを堪能するならば、この曲のリリカルな演奏が一番なのでは?
「Moana Surf」
Jerry Dodgionの作品。そのせいかDodgionのフルート・ソロからスタート。中盤のパーカッシヴな展開になるあたりから、俄然カッチョ良くなります。このカッチョ良さはクラブ・ジャズの新譜にも引けをとらないと思います。まさに約20年後のクラブ・ジャズを予見していたような演奏ですね。
Immigrant's Bossa Band『Message』とDuke Pearson『The Phantom』
新旧クラブ・ジャズでこの夏モテ男になれる?