2007年08月31日

Beachwood Sparks『Once We Were Trees』

サイケ・モードのカントリーでマッタリBeachwood Sparks『Once We Were Trees』
Once We Were Trees
発表年:2001年
ez的ジャンル:サイケデリック・オルタナ・カントリー
気分は... :マッタリ・モード

相変わらずバタバタ状態。
まぁ、この毎度のドタバタを案外楽しんでいるのが僕なのですが。

僕は基本的に仕事は楽しみたいと思っている。
実態として楽しいかどうかは別として、“楽しむ”というスタンスがなければダメ。

たまに、仕事は厳しく、苦しいのが当たり前で楽しむなんてもってのほか!みたいな人に出会うと辟易とする。まだ、自分だけそのスタンスならば許せるけど、そういう人に限って他人もそれが当たり前みたいに押し付けてくる。う〜ん、面倒くせぇ!

今日は珍しくマッタリとカントリーが聴きたくなりまシタ。
まぁ僕の場合、普通のカントリーは大の苦手なので、オルタナ・カントリーです。

Beachwood Sparks『Once We Were Trees』(2001年)をセレクト。
Beachwood SparksはChris Gunstを中心にLAで結成されたカントリー・ロック・グループ。

何枚からのシングルを発表した後、2000年にSub Popからデビューアルバム『Beachwood Sparks』を発表。本作『Once We Were Trees』は2ndアルバムとなります。

僕が持っているのは本作『Once We Were Trees』と2002年のミニアルバム『Make the Cowboy Robots Cry』の2枚。

正直、これはジャケ買いですね。
Beach Boys & サイケなムードが期待させますよね。グループ名にも“Beach”が入っているので、てっきり偏執系ポップだと思って購入したのですが、なんと中身はオルタナ・カントリー。

でも、かなりドロ〜ンとサイケな味付けがなされているので、WilcoSon Voltといった僕がそれまで聴いていたオルタナ系のカントリー・ロックとは異なる印象を受けました。

Beach Boysを期待させたジャケもあながち外れではなく、メンバー達はBeach Boys好きみたいですね。

なので、偏執系ポップを感じさせるナンバーも入っています。そのあたりはPernice BrothersのThom Monahanがプロデュースを担当している影響があるのかもしれませんね。ちなみに同じ2001年に発売されたPernice Brothers『World Won't End』も僕の愛聴盤です。

あとはJ Mascisも何曲かで参加しています。

案外60年代のサイケ&カントリー・ロック好きの人向けかも?

オススメ曲を紹介しときやす。

「Confusion Is Nothing New」
いきなり偏執系ポップ系のサイケ・チューン。ジャケの雰囲気そのまんまってカンジですね。個人的には全曲このパターンでも良かったくらいですね。

「The Sun Surrounds Me」
オルタナ風味のカントリー・ロック。ボーカルが鼻づまりが少し直ったBob Dylanってカンジですね。終盤は結構サイケですね。

「You Take The Gold」
サイケ・カントリー・チューン。これならカントリー苦手の僕でも聴けますね。

「Let It Run」
夏の終わりに聴くにはピッタリのしんみりムードの曲。でも、ひねくれモードも入っていて偏執ポップ向けかもしれませんね。

「Yer Selfish Ways」
J Mascis参加。好き嫌いが分かれるかもしれませんが、まんまカントリーが苦手な僕はこのくらいロックのモードが丁度いいかも。

「By Your Side」
この曲が本作のハイライトなのでは?なんとSadeのヒット曲のカヴァー。これが哀愁モードがなかなかハマっていて秀逸な仕上がりだと思います。今回このアルバムを取り上げたのも、この曲を聴きたかったからっす。どことなくProcol Harum「A Whiter Shade Of Pale」っぽいのがいいですね。

「Banjo Press Conference」
タイトル通り、バンジョーが目立っています。絶対苦手なパターンの曲なんだけど、なぜかこのグループだと聴けてしまう。ハーモニーが救ってくれているのかも?

「Jugglers Revenge」
この曲もJ Mascis参加。インスト曲ですが、なかなかカッチョ良い仕上がりです。

「The Good Night Whistle」
なんか蜃気楼が思い浮かぶユラユラ・モードのナンバー。この雰囲気大好きです。

「Once We Were Trees」
タイトル曲は、サイケ・モードのオルタナ・カントリー・ロック。特に終盤のどサイケ&オルタナな展開がサイコーですね。

別に熱心にフォローしているグループではないので、近況は詳しくありませんがChris Gunstを“元Beachwood Sparks”と紹介している記事を見かけました。2002年の『Make the Cowboy Robots Cry』以降新作は出していないと思うので、解散したんですかね。
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2007年08月30日

The Rolling Stones『Emotional Rescue』

80年代以降のStonesで一番好きなアルバム☆The Rolling Stones『Emotional Rescue』
Emotional Rescue
発表年:1980年
ez的ジャンル:Stones流ニューウェイヴ
気分は... :オレをレスキューしてぇ〜!

The Rolling Stonesの6回目の登場です。

『Black And Blue』(1976年)
『Beggars Banquet』(1968年)
『Sticky Fingers』(1971年)
『December's Children (And Everybody's)』(1965年)
『Between the Buttons』(1967年)
に続く6枚目は『Emotional Rescue』(1980年)です。

本ブログで初めて80年代以降のStonesの紹介になります。

僕の中でStonesは、60年代、70年代、80年代以降(現在まで)という3つの括りで区切られています。90年代、2000年代という括りがないのは、ロック界全体のトレンドセッターであったStonesは80年代でその役割を終えたという個人的な解釈のためです。

僕の場合、かつての大物バンドの再結成ツアーや●十年ぶりの新作のような“昔の名前で出ています”的なものに嫌悪感を抱いても、歓喜することは絶対ありません。その点、バリバリの現役として新作を出し続けるStonesは現在でも偉大だと思います。

さて、80年代以降のStonesの全作品の中で個人的に一番好きな作品が本作『Emotional Rescue』です。

一般にはあまり評価が高くないアルバムですね。
多分、80年代以降の作品の中では『Tattoo You』(1981年)あたりが人気・評価ともに高いのでは?僕も昔はそうでした。ただし、ここ7、8年位は『Emotional Rescue』が一番好きですね。

本作はStonesがニューウェイヴやレゲエ/ダブにぐっと近寄ったアルバムと言われていますね。そのニューウェイヴ感覚こそが僕がこの作品を気に入っている理由です。
ジャケの雰囲気が同じ年に発表されたTalking Heads『Remain in Light』に似ているのも面白いですよね。

実は僕が初めてリアルタイムで聴いたStonesの新作が本作『Emotional Rescue』でした。最初に聴いたのがMickが薄気味悪い(?)ファルセットを披露したタイトル曲「Emotional Rescue」。当時中学生だった僕にはこの曲の良さは理解できませんでしたね。当時の僕の良い音楽の条件は、カッチョ良いリズムではなく綺麗なメロディだったので(笑)

Ian Stewart、Nicky Hopkins、Billy Preston、Bobby Keysといったお馴染みのサポート陣に加え、前作『Some Girls』に続きシブ位ハープを聴かせるSugar Blue、レゲエ・シンガーMax Romeo等のメンツが参加しています。

全曲紹介しときやす。

「Dance, Pt.1」
今聴くと、このオープニング・ナンバーが一番カッチョ良いですね。「Hot Staff」進化形といったカンジのファンク+ディスコ+ラテン/カリブ+アフロがカオス状態のダンス・チューン。

「Summer Romance」
往年のロック歌手Eddie Cochranへのオマージュなのだとか。シンプルなロックン・ロールをニューウェイヴ・モードで演奏しましたって感じですね。

「Send It to Me」
この曲はレゲエしてます。ほのぼの感の中にStonesらしいアーシーな味わいがほんのりわかるのもいいですね。

「Let Me Go」
Ric Ocasekの代わりにMickがボーカルをとるCarsってカンジの曲(笑)Cars大好きの僕はこの曲もお気に入りデス。

「Indian Girl」
70年代前半のStonesにマリアッチ風の味付けを加えたカントリー・チューン。なかなか深い味わい。

「Where the Boys Go」
「Summer Romance」タイプのイケイケ・モードのナンバー。この単調なカンジは好き嫌いが分かれるかもしれませんね。僕も昔はイマイチな気がしましたが、最近は逆にその単調なところが好きですね。

「Down in the Hole」
ゲスト参加のSugar Blueのハープが激シブでカッチョ良いブルース・チューン。昔は印象に残らなかったが、最近はかなりお気に入りの曲デス。

「Emotional Rescue」
タイトル曲はアルバムから1stシングルとして全米チャート第3位となりました。Mickのファルセット・ヴォイスもさることながら、リズム隊が実に面白いですね。今聴くとサウンド的にはMarvin Gayeがニューウェイヴにアプローチして、ダブ的手法にも手を出しましたといった印象を受けます(意味不明かな?)。

「She's So Cold」
アルバムからの2ndシングル。当時はそのシンプルさが印象に残りましたが、改めて聴くと実にニューウェイヴしていますね。

「All About You」
Keithファンにはたまらない得意の泣きのバラッドです。このビミョーに鼻に抜けるようなKeithのボーカルがいいですね。不思議なブルージーさが何か好きです。

名盤とは言えないかもしれませんが、通好みの佳作だと思います。
個人的にはかなりいいと思います。再評価されてしかるべき1枚。
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2007年08月29日

The Wooden Glass featuring Billy Wooten『Live』

ヴァイブ奏者Billy Wooten率いるThe Wooden Glassのライブ盤。レア・グルーヴ・ファンを狂喜させた1枚☆The Wooden Glass featuring Billy Wooten『Live』
ライヴ
発表年:1972年
ez的ジャンル:レア・グルーヴ/ジャズ・ファンク系Jazz
気分は... :これは美味じゃ!

昨日は相当慌しく久々にエントリーをサボりました。
用意してあった夕飯を食べる暇もなくありつけたのは夜中の3時...ってもう夜食ですな。

織田裕二だけが盛り上がる(?)世界陸上、MLB注目の首位攻防戦「ヤンキース対レッドソックス」、朝青龍問題...スポーツは話題目白押しですが、サッカー好きの僕としては今日、明日のUEFAチャンピオンズリーグ予備予選3回戦2ndレグが気になります。

今もこのエントリーを書きながら「リバプール対トゥールーズ」をTV観戦中です。
ジェラードを怪我で欠くがバプールでしたが貫禄勝ちでしたね。
今年はプレミアも含めてリバプールは相当やるのでは?

明日はセルティック、ザルツブルクと日本人選手所属の2チームが試合を行います。
俊輔だけではなく三都主、宮本もチャンピオンズリーグ本選で観たいですね。

昨季は欧州サッカー大好きの僕がここ数年で一番試合を観なかったような気がします。
その点、今季の欧州サッカーはかなり面白くなりそうなので、序盤から全開モードで観まくりそうです!

欧州サッカーといえばリーガ開幕戦の試合中に意識を失い、重体であったセビージャのスペイン代表DFプエルタが死去したのは大ショックですね。スペイン期待の22歳であったのに...心よりご冥福をお祈り申し上げます。

さて、今日はここ今週に入り毎日聴いている作品The Wooden Glass featuring Billy Wooten『Live』(1972年)です。
The Wooden Glassと聴いてピンと来る方はかなりの音楽好きと推察します。

勉強不足の僕もこのグループの存在を知ったのはわりと最近です。
しばらくCD棚に寝かして熟成させていました(笑)
最近になって、やっと取り出し賞味してみたところ、これが何とも美味でご満悦っす。

Wooden Glassはヴァイブ奏者Billy Wootenを中心にWilliam Roach (g)、Emanuel Riggins (org)、Harold Cardwell (ds)の4人が結成したグループ。

Billy Wootenはインディアナポリスを拠点に現在も活動続けるヴァイブ奏者。以前はGrant Greenのサポート・メンバーを務めていたようですね。Grant Greenも愛聴する僕ですが勉強不足でした。

本作は彼らの地元インディアナポリスのローカル・クラブ19th Whole Night Clubでのライブ・アルバムです。
このファンキーありメロウありのレア・グルーヴ/ジャズ・ファンク好きにとってはかなりミラクルな1枚ですね。

このカッチョ良すぎる1枚を聴けば、クラブDJのお気に入りリストにRoy AyersBobby HutchersonDave Pikeなどの名立たるヴァイブ奏者と共に名を連ねるのがよ〜くわかりましね。

まさに幻のライブ盤の名に相応しい1枚だと思いマス。

全曲紹介しときやす。

「Monkey Hips & Rice」
Wootenのオリジナル作品。オルガンとヴァイブが絡み合うグルーヴ感がサイコーのジャズ・ファンク・ナンバー。このクールでファンキーでソウルフルな1曲だけで僕は完全KOを状態ですね。

「We've Only Just Begun」
ここ数日バタバタ状態の僕の心を癒してくれるのがCarpentersでお馴染みのこの名曲カヴァー(Roger Nichols & Paul Williams作品)。Woodenが参加したGrant Greenのアルバム『Visions』(1971年)でも本曲を取り上げていマス。

Carpentersヴァージョンをご愛聴の方にもぜひ聴いていただきたいくらい抜群の出来です。ヴァイブならではのメロウネスがたまりませんね。

「Joy Ride」
再びWootenのオリジナルによるファンキー・グルーヴ。このアルバムを聴いていると、ヴァイブ、オルガン、ギター、ドラムスという組み合わせとそのバランスがサイコーという気がしますね。個々の楽器の魅力が浮きすぎないでここまで伝わってくるのがスゴイと思いますね。

「In The Rain」
Dramaticsの名曲カヴァー。哀愁のメロウネスが十分に伝わってくるソウルフルな仕上がりですね。ヴァイブの醸し出す哀愁感がいいですね。

「Day Dreaming」
本ブログでも紹介したAretha Franklinの大ヒット曲のカヴァー(アルバム『Young, Gifted And Black』収録)。ここでは軽快なボッサ・テイストの演奏を聴かせてくれます。

「Love Is Here」
Diana Ross & The SupremesのNo.1ヒット「Love Is Here and Now You're Gone」のカヴァー(H-D-H作品)。60年代テイストのノスタルジックな仕上がりがいいですね。Emanuel Rigginsのファンキー&ソウルフルなオルガンがメチャメチャいいですね。

「6 Variation Of In The Rain」
日本盤CDのボーナス・トラック。先月Talib Kweliとのコラボ・アルバム『Liberation』を紹介したDJ/プロデューサーMadlibによる「In The Rain」のリミックスです。オリジナルは切り離して、これはこれでなかなか楽しめマス。

本作を気に入った方はBilly Wootenの他の作品にも手をのばしてみては?

The Nineteenth Whole名義で発表された本作と同じ1972年発表の『Smilin'』には、本作のオープニング「Monkey Hips & Rice」が収録されています。

それ以外にもFunk Inc.のギタリストSteve Weakleyをフィーチャーしたメロウ・フュージョン『In This World』(1979年)、今年発売になった未発表音源集『Lost Tapes』などがあります。どの作品もしばらくすると入手困難となりそうな予感がするので、お早めにどうぞ!
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2007年08月27日

Mica Paris『Black Angel』

僕にとってUKソウルの歌姫といえばやはりMicaしかいない!☆Mica Paris『Black Angel』
Black Angel
発表年:1998年
ez的ジャンル:クール・グルーヴ系UKソウル
気分は... :リーガの放送中止がっかり!

昨日からスペインサッカー リーガ・エスパニョーラ07-08シーズンが開幕しましたが、いきなりの大一番「レアル・マドリード vs アトレティコ・マドリード」のマドリード・ダービーのWOWOWでの放送がなんと急遽中止!

スペイン現地権利元の都合らしいが、今日の「ラシン対バルセロナ」も同じ理由で中止になる可能性があるらしい。というより多分中止でしょうね。アンリのバルサ・デビュー戦を楽しみにしていたのにガッカリですね。

僕は以前からの加入者なのでまだ多少我慢できますが、リーガ目当てで新規加入した人は怒り心頭でしょうね。直接の非はWOWOWにはないけど、少しは気の効いた対応を期待したいですね。多分無理だろうけど。

さて、僕が大好きなUKソウルのディーヴァMica Parisの2回目の登場です。
『Contribution』(1990年)以来の久々に紹介するアルバムは1998年発表の4thアルバム『Black Angel』です。

USソウル中心に聴いている人には、USチャートとは無縁のMica Parisの存在っていまいちピンと来ないかもしれませんね。

前回のエントリーの時には彼女のプロフィールをあまり紹介しなかったので簡単に紹介しておきますね。

Mica Paris(本名Michelle Wallen)は1969年ロンドン生まれのR&Bシンガー。子供の頃から教会で歌唱力を鍛えていた彼女はセッション・シンガーとしての経験を経て、1988年にシングル「My One Temptation」でデビューします。「My One Temptation」はUKチャート第7位のヒットとなり、一躍UKソウルのディーヴァとして注目を集めるようになりました。

その後デビュー・アルバム『So Good』(1988年)、2nd『Contribution』(1990年)、3rd『Whisper a Prayer』(1993年)、4th『Black Angel』(1998年)といった作品を発表しています。まぁ、一作ごとに商業的成功からは遠のいてしまうのですが...

僕がダントツで好きなのは前回紹介した2nd『Contribution』なのですが、3rd『Whisper a Prayer』、4th『Black Angel』の2枚もかなりのお気に入り作です。

きっと僕がMica Parisの作品を愛聴する理由は、UKソウルらしいスタイリッシュかつクールなテイストが僕の好みとピッタリなのだと思いマス。

今回紹介する4th『Black Angel』(1998年)はレーベル移籍を経て発表された作品であり、移籍後すぐにシングル「One」(U2のカヴァー)を発表したものの、アルバムの完成までには3年の歳月を要しました。

正直、R&B/Soulのトレンドとは無縁の作品ですが、その分年月を経ても違和感なく聴ける作品に仕上がっていると思いま〜す。

オススメ曲を紹介しときやす。

「Stay」
本ブログでも紹介したSly & The Family Stoneの名曲のカヴァー(原題「If You Want Me To Stay」)です。シングルカットもされました。オリジナルを尊重しつつも、独自のスタイルを取り入れているカンジがいいですね。同名異曲のEternalのヒット曲「Stay」と「If You Want Me To Stay」をミックスしているカンジに聴こえるのは僕だけでしょうか?

「Is It Good Enough」
実にスタイリッシュ&オーガニックな仕上がりの1曲。ベタつかないでサラッと涼しげに聴かせてくれるのが好きだなぁ。

「Carefree」
アルバムのお気に入り曲の1つ。Little Beaver「Let The Good Times Roll Everybody」ネタのトラックが実にキマっています!UKソウル好きにはたまらないスタイリッシュなグルーヴ感がいいですねぇ。

「Let Me Inside」
「Hate to Love」
当時期待の若手ソウル・シンガー&ライターと目されたStephen Simmondsの作品2曲。Micaの艶のあるボーカルと実にマッチしたセクシーな楽曲がグッドです。

「Black Angel」
タイトル曲はなんとCulture Clubで一世を風靡したBoy GeorgeCulture Club解散後はDJとして活躍した彼だけに、モロにUKクラブ・ミュージック的なナンバーなのでは?なんて勝手に想像していたら、思い切り70年代ソウルしている味わい深いナンバーに仕上がっていマス。一言で実にオーガニックな仕上がりなのですが、USのオーガニック・ソウルとはビミョーに異なる肌触りなのが面白いですね。UKではシングル・カットもされました。

「Perfect」
UKソウルらしいクール・グルーヴのミッド・チューン。やっぱりこういったUKソウルらしい曲が好きですね。Bob Marley & The Wailers「Could You Be Loved」ネタ。

「I'll Give You More」
SadeをUKクラブ・テイストにしたようなヒンヤリとした肌触りのミッド・グルーヴ。UKソウル好きならば絶対気に入るパターンの曲だと思いマス。

「Love's Song」
James Ingarmが作曲&ピアノで参加しています。実にオーソドックスだけどツボをしっかり押さえたアーバン・ソウルに仕上がっています。

「Don't Say Goodnight (It's Time For Love)」
Isley Brothersによる全米R&BチャートNo.1ヒットのカヴァー。Isleys大好き&Mica大好きの僕にとってはヨダレものの1曲です。その期待を裏切らない、艶っぽい仕上がりのスロウに大満足ですね!

「Baby Angel」
タイトル曲「Black Angel」に続く天使(エンジェル)ものです(笑)しっとりとしたジャズ・テイストのブルージーな仕上がりです。

「Ain't No Way」
この曲は日本盤のみのボーナス・トラック。本ブログでも紹介したAretha Franklin『Lady Soul』収録の大名曲のカヴァーです。

「One」
この曲も日本盤のみのボーナス・トラック。前述の1995年にシングルとして発表したU2のカヴァーです。この曲は本ブログで紹介済のMary J. BligeがU2と共演したカヴァーも有名ですね(アルバム『The Breakthrough』収録)。ソウル・ディーヴァに人気のU2というのが実に面白いですね。

商業的には失敗作ですが、UKソウルらしいにアルバムに飢えている人にはオススメの1枚ですよ。
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2007年08月26日

The Beach Boys『Friends』

売れなかったけどサイケ/ソフト・ロックの名作だと思いマス☆The Beach Boys『Friends』
Friends
発表年:1968年
ez的ジャンル:Beach Boys流サイケ/ソフト・ロック
気分は... :夏の終わりに...

久々にBeach Boysです。
本ブログには『Pet Sounds』(1966年)以来2回目の登場になります。

夏はやっぱりBeach Boys!というほど彼らに思い入れがあるわけではありませんが、逆に紹介するとすれば夏の終わりのこの時期しかないのかなぁ...というカンジですかね。

以前にも書きましたが、どうもBeach Boysについて語るのは苦手ですね。
大物グループという認識はあるものの、どうもBeatlesRolling StonesWhoのようなテンションで聴くことができず....洋楽聴き始めてから約30年間ずっとそんな調子できてしまいまシタ。

なので、一歩引いた目線の薄味なエントリーになってしまうかもしれませんが、それが僕らしさということでご勘弁を!

前置きが長くなりましたが、今回は『Friends』(1968年)をセレクト。
商業的には大失敗でしたが、内容的には彼らの60年代最期の名盤との評価もあるアルバムですね。

僕が最も頻繁に聴くBeach Boysのアルバムはやはり『Pet Sounds』なのですが、どちらかと言えば歴史的名盤の再確認みたいな聞き方が多いように思います。

純粋にBeach Boysを聴きたい気分の時に、僕がファースト・チョイスするアルバムが本作『Friends』です。まぁ、そもそもそんな気分になるのは1年に1回あるかないかなのですが(笑)

幻のアルバム『Smile』の制作断念と共に迷走してしまった60年代後半のBeach Boyですが、
本作『Friends』は当時流行のサイケデリック・ロックへアプローチした作品です。

アルバム最高位は126位という惨敗でしたが、商業的失敗作という評価で片付けてしまうのが勿体ない名作だと思います。まぁ、サイケデリック・ロックのアルバムを発表するには少しタイミングが遅かったのかもしれませんね。

個人的には純粋にソフト・ロックのお気に入り作という聴き方をしています。
全体的にリラックスした雰囲気の仕上がりが好きですね。

全曲紹介しときヤス。

「Meant for You」
オープニングは40秒のプロローグ的な作品ですが実に心が落ち着きます。Brian Wilson/Mike Love作。Brian Wilsonのセルフカヴァー集『I Just Wasn't Made for These Times』でもオープニングを飾っていましたね。当時Maharishi YogiのTM(Transcendental Meditation:超越瞑想)にハマっていたMike Loveらしい瞑想ソングなのか?

「Friends」
タイトル曲は、Carl Wilsonのボーカルとマッチしたラブリーな雰囲気がいいですね。シングルカットされましたが全米チャートでは最高位47位に止まりまシタ。Brian Wilson/Carl Wilson/Dennis Wilson/Al Jardine作。

「Wake the World」
マッタリ感がなんとも魅力の1曲。Brian Wilson/Al Jardine作。

「Be Here in the Morning」
サイケ・テイストのポップ・サウンドが楽しい1曲。Brian Wilson/Carl Wilson/Mike Love/Dennis Wilson/Al Jardine作。

「When a Man Needs a Woman」
子供が生まれる心境をBrian Wilsonが歌ったもの。さらっとした作りが実に味わい深いですね。あまり懲りすぎるよりも、こういったナチュラルな肌触りがいいですね。Brian Wilson/Dennis Wilson/Carl Wilson/Al Jardine/Steve Korthof/Jon Parks作。

「Passing By」
インスト曲にBrian Wilsonの♪ア〜ア〜♪というボーカルが乗っかっているだけの曲なのですが、実にBeach Boysらしさに溢れていると思いマス。Brian Wilson作。

「Anna Lee, The Healer」
個人的にはアルバム中一番のお気に入り。個人的にはフリーソウルのフォーキー系の曲と一緒に聴くとマッチする気がします。Brian Wilson/Mike Love作。

「Little Bird」
「Be Still」
Dennis Wilson/Steve Kalinich作。Dennisがソングライターとしてデビューした2曲。特に「Little Bird」はなかなかの出来栄えだと思いマス。

「Busy Doin' Nothin'」
Brian Wilson作のボッサ・チューン。本作のBrianの作品や歌を聴いていると、かなりリラックス・ムードで状態が良いように思えるのですが。

「Diamond Head」
タイトルの通り実にハワイアンな1曲。スティールギターありウクレレありと実にハワイしています。Al Vescovo/Lyle Ritz/Jim Ackley/Brian Wilson作

「Transcendental Meditation」
先に述べたMike LoveのTMへの傾倒ぶりを反映した1曲。Brian Wilson/Mike Love/Al Jardine作。

意外と普段Beach Boysを聴かない人向けのアルバムかも?
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