2007年08月25日

Alton Mcclain & Destiny『It Must Be Love』

700回目のエントリーはダンス・クラシックで!☆Alton Mcclain & Destiny『It Must Be Love』
It Must Be Love
発表年:1978年
ez的ジャンル:メロウ・ダンス/ディスコ
気分は... :700回目デ〜ス!

昨晩は都内某所の大盆踊り大会に参加してきましたぁ!
というより単に酒を嗜む口実が欲しかっただけなのですが(笑)
なので、酔っ払いモードで陽気にエントリーを書いていマ〜ス。

実は今日は本ブログの700回目のエントリーっす。
よく考えると、700回もエントリーするなんて俺も余程音楽が好きなのか、暇なのか(笑)

次は800回目へ向かって、引き続き特定ジャンル、年代に肩入れしない無節操なスタンスでエントリーを続けマ〜ス。

さて、記念の800回目のエントリーは、かなり強引ですが盆踊りに因んでダンス・クラシックを!ということでAlton Mcclain & Destiny『It Must Be Love』(1978年)をセレクト☆

その昔相当ディスコ通いした方や、フリーソウル・ファンにはお馴染みのダンス・クラシックですよね。

Alton Mcclain & Destinyはカリフォルニア出身の女性ボーカル・トリオ。
メンバーはリードボーカルAlton McClainを中心にRobyrda StigerD'Marie Warrenの3人です。

本作について、きっと僕より少し上のディスコ世代の方はリアルタイムで聴いていたのかもしれませんね。僕はフリーソウルの流れでこの作品を知りました。

当時は第2のEmotionsとして売り出そうとしていたみたいですね。

そんな気合いの表れかバックもWah Wah WatsonLee RitenourPaul Jackson, Jr.Ed GreeneJames GadsonMichael Boddicker等といった豪華メンバーが名を連ねています。

やっぱり「Crazy Love」「It Must Be Love」の2大クラシックが聴きどころというカンジですかね。僕的には「It Must Be Love」がサイコーですね。

「It Must Be Love」をはじめ、 Cheryl Lynn「Got To Be Real」Emotions「Best of My Love」B.T. Express「Have Some Fun」という4大スウェイ・ビート・クラシックスを聴くと、とにかく元気になりますよね。

今日のような“閉じた”世の中においては、こうした底抜けに明るい“開いた”ダンス・ミュージックが必要なのでは?

全曲紹介しときヤス。

「Crazy Love」
これを知らないフリーソウル・ファンはいないというほどの大定番ですよね。フリーソウル流にいえば、涙うるうる&こみあげ系のメロウ・ダンス・クラシックということですね。特に女の子はこういう曲絶対好きだよねぇ。時期的にも夏の終わりにピッタリなのでは?当時はシングルとして全米R&Bチャート第69位となりました。

「Sweet Temptation」
スマートなファンク・ナンバー。いまいちパンチ力不足ですがバックの演奏はなかなかカッチョ良いです。

「Taking My Love For Grante」
ライナーノーツにFloaters「Float On」っぽいと書いてありましたが、確かにそんなカンジ。切なくメロウなソウル・チューンです。

「My Empty Room」
ポップ・テイストのスロウ。Alton Mcclainの声質にはこうしたポップなナンバーも合っているかも。

「The Power Of Love」
「Crazy Love」、「It Must Be Love」という2大クラシックに次ぐ聴きものはこのスロウかも?R&B/Soulファンにはお馴染みの女性シンガーAngela Winbushの作品です。後にAngela自身もセルフ・カヴァーしています。胸に染み入る味わい深いナンバーです。

「Push And Pull」
ミドル・テンポのファンク・チューン。バックの演奏がかなりイカしているだけに惜しい気がしますね。

「It Must Be Love」
文句無しのディスコ・クラシックですね。前述の4大スウェイ・ビートの中でもダントツで好きですね。聴いているだけで週末の夜遊びモードになってくる!これを聴いて踊らないようならばお医者さんに診察してもらった方がいい(笑)Diana Rossを彷彿させるAlton Mcclainのキュートなボーカルがサイコーです。当時はシングルとして全米R&Bチャート第10位、ポップチャートでも第32位となりました。Robin S.によるカヴァーも話題になりましたね。

「God Said, "Love Ye One An」
ロマンティックなワルツ・テイストのナンバー。ミュージカルの1曲みたいですね。意外とこのグループにハマっていますね。

とりあえず「Crazy Love」「It Must Be Love」の2大クラシックだけでも是非聴いて欲しいですね。
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2007年08月24日

Future Flight『Future Flight』

Lamont Dozierプロデュースの謎のグループ☆Future Flight『Future Flight』

発表年:1981年
ez的ジャンル:B級アーバン・ソウル/ファンク
気分は... :今のままでは五輪は難しいのでは...

昨日はサッカー日本代表の試合が3連発!
フル代表、五輪代表、U-17と3試合連発でしたが日本サッカー界の未来に不安を抱かざるを得ない1日になりましたね。

フル代表はコンディション不良のカメルーンに勝ちはしましたが大した収穫はナシ。やはり海外組が入らないと二回りくらいスケールが小さいチームに思えてしまいマス。

五輪代表は格下のベトナムにホームで1対0の辛勝。
正直お話になりませんね。とにかくひ弱さばかりが目立つ。
今のままでは五輪切符は難しい気がしますね。

それに比べるとU-17は優勝候補ナイジェリアに0対3の大敗を喫しましたが、まだ希望が持てたかなぁ。僕には負けても前を向く姿勢が感じられ、意味のある大敗のように思えました。

今日はメロウな気分なので、AOR系のアーバン・ソウル/ファンクを...

ということで、謎のグループFuture Flightの唯一のアルバム『Future Flight』(1981年)です。
CD化されるまで長い間レア・アイテムとして扱われていた作品ですね。

僕がFuture Flightについて知っていることは、Sy Jeffries、David Swanson、Brynwood Tanner、Anthony Patlerの4人組で、本作『Future Flight』が唯一のアルバムで、プロデューサーがLamont Dozierであるということのみ。

やっぱり注目はプロデューサーがLamont Dozierという点ですかね。

Lamont Dozierと言えば、Supremes、Miracles、Four Tops、Temptations、Martha Reeves & The Vandellas等モータウンの看板グループの代表曲を数多く手掛けた無敵のソングライティング・トリオH-D-Hの一人ですよね。

そんな彼が全面バックアップしている作品が本作『Future Flight』...
なんて書いていたら、前にも本ブログで同じようなことを書いたことに気がつきまシタ。
そうだZingaraもLamont Dozierの全面プロデュースだった!

そう、本ブログで紹介したZingara『Zingara』も本作と同じ時期に発売された幻のアーバン・ソウル作品でしたね。
この時期にこうした作品を次々と送り出したLamont Dozierの動きの背景には何かあるんですかね?

さて本作『Future Flight』ですが、R&B/ソウル/ファンク好きの方向けの(いい意味での)B級ファンクと、AOR好きの方向けのメロウ・チューンがブレンドしたアルバムですね。

全体としては夏の終わりにピッタリな雰囲気の作品なのでは?

オススメ曲を紹介しときやす。

「Hip-Notic Lady」
本作を幻の名盤と言わしめているのは、この曲が収録されているからかもしれませんね。キャッチーなメロディ、スウィートなボーカル&コーラス、AOR寄りのコンテンポラリーなアレンジ...まさにアーバン・メロウの傑作ですね。特にAORファンはヨダレものなのでは?

「Walk, Don't Run」
「24 Hour Service」
ライト感覚で気持ちいいB級ファンク・チューン2曲。このB級が何とも大好きですね。どファンクしすぎていないところがいいですね。特に「24 Hour Service」あたりがB級ファンク好きにはたまらんミッド・グルーヴですね。

「You Should've Been There」
これはAORテイストのメロウ・チューン。スウィートなファルセット・ヴォイスがなかなかいいカンジですね。

「Red Light Row」
ファンキー度でいえばこの曲が一番かもしれませんね。暑苦しくなりすぎず、スマートに仕上がっているのがこのグループらしさかもしれませんね。

「Let Me Love You Where It Hurts」
メロウ好きにはたまらない1曲。去り行く夏を惜しんでといった雰囲気がピッタリだと思います。

「Foolish Things」
フュージョン・テイストのライト・グルーヴ。哀愁ムードもあっていいですね。AOR好きの人にオススメですね。

「Dues」
小気味良いダンス・チューン。なかなかアレンジが洒落ていて好きですね。

「Nite People Prelude/Nite People」
アーバン・ナイトにピッタリなミッド・グルーヴ。個人的には「Hip-Notic Lady」と並ぶお気に入り曲です。

こういったB級感漂うアルバムは大好きですね。
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2007年08月23日

Common『Finding Forever』

音楽は永遠なり☆Common『Finding Forever』
Finding Forever
発表年:2007年
ez的ジャンル:フォーエヴァー系Hip-Hop
気分は... :もっと聴き込まないとね!

遅まきながらCommonの新作『Finding Forever』です。

Commonの紹介は、『Be』(2005年)、『Like Water For Chocolate』(2000年)に続き3回目になりマス。

先月発売直後にゲットしながら、長い間未開封状態のまま部屋に放置してありました(笑)この夏はクラブ・ジャズ/ブラジルものばかり聴いていたもので...

でもそろそろ取り上げないと、9月に入るとKanye West『Graduation』Will.I.Am『Songs About Girls』と話題のHip-Hopの新作が発表されちゃいますからね。

さて、前作『Be』に続き、Kanye Westとのコラボとなった本作『Finding Forever』...まだそれほど聴き込んでいませんが、個人的には『Be』ほどのキャッチーさがない分、少し地味な印象を受けますね。

ニューソウル感覚の聴きやすさを持った『Be』は、普段Hip-Hopを聴かない人に聴かせてもかなり気に入ってもらえましたが、本作『Finding Forever』はHip-Hop好きの人向けの作品という気がしますね。

良い作品には違いないだろうけど、これをマスターピースと大絶賛する人は余程のシブ好みじゃないかなぁ?まぁ、聴き込むほどにジワジワ風味が増してくるようなアルバムかもしれませんね。

と言いつつ、アメリカではポップ、R&B/Hip-HopともにアルバムチャートNo.1ですからね。これだけ地味なアルバムでもNo.1になれるほど、CommonとKanyeのコラボというのは強力なんでしょうね。

タイトルは、永遠に残る作品をクリエイトするというCommon自身の思いと亡き盟友J Dillaへの追悼の意味が込められているようですね。

永遠に残る作品ということであれば、『Like Water For Chocolate』(2000年)、『Be』(2005年)の方がそんな作品に思えますが...

Commonの場合、要求水準が高いのでご勘弁を!
まぁ今年出たメジャーどころのHip-Hopアルバムの中ではダントツに好きなことに変わりませんので

全曲紹介しときヤス。(*「Intro」を除く)

「Start the Show」
Kanye Westによるノスタルジックかつ哀愁たっぷりのトラックが印象的ですね。Dorothy Ashby「The Windmills of Your Mind」ネタ。

「The People」
先行シングル。Commonらしいアイデンティティに溢れた1曲ですね。この曲のトラックはかなりキャッチーでいいですね。Dweleのコーラスもグッド。Mountain「Long Red」、Gil Scott Heron「We Almost Lost Detroit」ネタ。Kanye Westプロデュース。

「Drivin' Me Wild」
Lily Allenがゲスト参加。全体的にCommonらしくないプリティな仕上がりデス(笑)New Rotary Connection「Love Has Fallen On Me」ネタ。Kanye Westプロデュース。

「I Want You」
Will.I.Amプロデュース曲。二人が共演したGapのCM撮影中に作ったマテリアルがベースになっているのだとか。個人的には「The Game」「So Far to Go」と並ぶお気に入り。名曲「The Light」あたりと一緒に聴きたくなりますね。Bob James「Feel Like Makin' Love」、The Detroit Emeralds「You're Getting A Little Too Smart」、Minnie Riperton「Baby, This Love I Have」、Skull Snaps「It's a New Day」ネタ 。

「Southside」
Kanye Westがラッパーとしても参加。でもCommonとのマイクリレーはあまりに分が悪いのでは(笑)Don Covay「If there's A will There's A Way」ネタ。

「The Game」
「The People」とのカップリングで先行カットされた曲。スクラッチャーとしてDJ Premierが参加しているのが注目ですね。ひと通り聴き終えて一番インパクトがあったのがこの曲ですね。リングへ向かうボクサーのようにCommonがステージへ登場するPVもカッチョ良いですよね。Seyfu Yohanneus「Tezeta」ネタ。Kanye Westプロデュース。

「U, Black Maybe」
Syreeta/Stevie Wonder「Black Maybe」にインスパイアされて作った曲なのだとか。 Kanyeの早回しトラックと後半のパーカッシヴな展開が印象的ですね。Bilalがコーラスでゲスト参加しています。

「So Far to Go」
J Dillaの遺作『The Shining』への収録で本ブログでは紹介済みの曲ですね。なので、純粋に本作の収録曲としては聴けないのですが...J DillaD'AngeloCommonというSoulquarians仲間が集まったこの曲を聴くと、『Finding Forever』というタイトルとも重なり感慨深くなってしまいますね。Isley Brothers「Don't Say Goodnight」ネタ。

「Break My Heart」
Kanye WestがJ Dillaへのオマージュとして作ったもの曲なのだとか。George Duke「Someday」ネタ。

「Misunderstood」
Kanye Westの従兄弟Devo Springsteenのプロデュース。Nina Simone「Don't Let Me Be Misunderstood」ネタのトラックがディープにソウルフルでグッド!この重苦しい雰囲気はCommonに合っていますな。

「Forever Begins」
最後はCommonパパLonnie "Pops" Lynnが締めくくってくれます。Syreeta Wright「She's Leaving Home」、Paul Simon「50 Ways To Leave Yuor Lover」ネタ。

「Play Your Cards Right」
この曲はボーナストラック。Karriem Rigginsのプロデュース曲ですが、これがなかなかソウルフルで良かったりします。『Be』が好きだった人は、こういった曲がもっとあると嬉しいですよね。

何だかんだ言っても、こうやって曲紹介してみるといいアルバムだね。
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2007年08月22日

Leon Russell『Will O' The Wisp』

試行錯誤するLeonが逆に面白い!☆Leon Russell『Will O' The Wisp』
Will O' the Wisp
発表年:1975年
ez的ジャンル:スワンプ大将の試行錯誤
気分は... :チャレンジする姿勢は評価すべき!

久々のLeon Russellです。
『Leon Russell』(1970年)以来2回目の登場ですが、今回は1975年の作品『Will O' The Wisp』です。

ロック界のスワンプ親分Leon Russellの全盛期は、客観的には見て『Leon Russell』(1970年)、『Leon Russell And the Shelter People』(1971年)、『Carney』(1972年)、『Leon Live』(1973年)あたりまでだったと思います。

『Leon Live』の後にHank Wilsonの変名でナッシュビルでレコーディングしたカントリー・アルバム『Hank Wilson's Back』(1973年)は一種の企画モノだし、(意外なことに)後の人気ファンク・グループThe Gap Bandを起用した『Stop All That Jazz』(1974年)は見事にコケ、本作『Will O' The Wisp』(1975年)を最後に自身が設立したレーベルShelterを去ってしまいます。これ以降もLeonは活動を続けますが、正直かなり地味な印象を受けますね。

さて、本作『Will O' The Wisp』(1975年)は、スワンプ好きの本格的なLeonファンにとってみると、中途半端なアルバムに映るかもしれません。でも、僕はスワンプの次を睨み、あれこれ試行錯誤するLeonのあがき具合いが実に楽しいです。しかも、メロウ好きの僕の嗜好にピッタリの名曲「Lady Blue」も収録されていますしね。

メンバー的には、Steve Cropper、Donald "Duck" Dunn、Al Jackson, Jr.といったThe MG'sのメンバーの参加が目を引きますね。

良くも悪くも新しいLeonの一面に出会えるアルバムです。
シンセの導入、日本の邦楽奏者との共演...正直やりすぎの感もありますが、無難に過去をなぞる臆病なアルバムよりはよっぽどマシだと思います。その点だけは絶対に評価したいですね。

オススメ曲を紹介しときやす。

「Will O' the Wisp」
オープニングがLeonのワンマン演奏。シンセを交えた哀愁のオープニングです。

「Little Hideaway」
「Will O' the Wisp」からシームレスに続くナンバー。クラビネットを使った意欲的なサウンドはStevie Wonderの影響でしょうね。決して成功しているとは言えないけど、面白いと思います。

「Can't Get over Losing You」
きっと賞賛よりも批判の方が多いであろう邦楽奏者との共演。1973年の来日の際にセッションしたマテリアルを使用しています。イントロの琵琶&尺八の邦楽な展開から、一転してブルージーなカントリーへ豹変します。正直笑ってしまいますが、オススメというよりも話題曲ですね。これはご愛嬌ということで!Shelter所属だったJ.J. Caleがギターで参加しています。

「My Father's Shoes」
Steve Cropper、Dunn、Al Jackson参加の感動的なバラッド。しみじみ胸に染み入ります。なかなかの聴きものですよ!

「Stay Away from Sad Songs」
The MG'sのメンバーをバックに従えたStevie Wonderといったサウンドですね。これが案外悪くないんですよ。

「Back to the Island」
この曲は人気曲ですね。シングルカットもされました。The MG'sのメンバーを従え、のんびりとしたバカンス気分のサウンドを聴かせてくれます。Mary McCrearyのバックコーラスがサイコーですね。「Lady Blue」と並ぶ僕のお気に入り曲です。

「Bluebird」
この曲もLeonを代表する曲ですね。従来からのLeonの土臭い魅力と、新しい試みが一番うまく融合している曲だと思いますね。なんか小瓶のビールをがぶ飲みしながら聴きたい1曲ですね。そう言えば、数年前にORIGINAL LOVE(田島貴男)がカヴァーしていましたね。

「Laying Right Here in Heaven」
このポップさはCarpentersに歌わせたらピッタリかも?Captain & Tennilleでもいいけど..なんて書くとCarpentersファンに怒られますね。ゴメンナサイ。

「Lady Blue」
何と言っても、僕の本作のハイライトはこの激シブのメロウ・チューン。Leonのダミ声が苦手な方もこのメロウな曲を聴けば、少しは見方が変わるのでは?Jim Hornのアルトサックスがロマンティック・ムードを盛り上げてくれます。シングルカットされ全米チャート第14位となりました。

本作の邦題は『鬼火』
あまり買う気がしないタイトルですよね。案の定売れませんでしたが(笑)
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2007年08月21日

Bomb the Bass『Unknown Territory』

日本が誇るGota & Kenji Jammerも参加した2ndアルバム☆Bomb the Bass『Unknown Territory』
Unknown Territory
発表年:1991年
ez的ジャンル:UKクラブ・ミュージック
気分は... :ときには重く!

日本人ファッションモデルのパイオニア山口小夜子さんがお亡くなりになったとの記事を読みました。音楽ファンにとっては、何と言ってもSteely Dan『Aja』(1977年)のジャケの印象が鮮烈でしたよね。

まだまだお若かっただけに残念ですね。
心よりご冥福をお祈り申し上げます。

さて、今日はBomb the Bass『Unknown Territory』(1991年)です。

Bomb the Bassは、80年代後半から90年代初めのUKクラブ・シーンを牽引したDJの一人であるTim Simenonのユニット。Tim Simenonは1968年ロンドン生まれ。マレーシア人とスコットランド人の両親を持ちます。

DJやエンジニアを経てシングル「Beat Dis」でデビュー。これがの1988年にUKチャート第2位の大ヒットとなり、一躍注目の存在となります。

その勢いで1stアルバム『Into the Dragon』を発表。UKチャート第6位の「Megablast/Don't Make Me Wait」、UKチャート第10位の「Say A Little Prayer」(Burt Bacharachのアノ名曲のカヴァー)とシングルヒットを連発します。

その後2ndアルバム『Unknown Territory』(1991年)、3rdアルバム『Clear』(1995年)をリリースすると同時に、プロデューサーとしても活躍します。

僕が本作『Unknown Territory』を購入したのはTim Simenonへの興味というよりも、何曲かで共同プロデュースを担当しているGota(屋敷豪太)氏への興味からでした。

Soul II Soulでの活躍以来、Gota氏が関連している作品を見つけるとそれだけで購入している時期があり、本作もそんな流れで購入した記憶があります。ちなみに本作が発表された1991年といえば、Gota氏がSimply Redの正式メンバーとして参加したアルバム『Stars』が発表された年ですね。

あと日本人としてはGota氏に加え、Kenji Jammerこと鈴木賢司氏が参加しているのも嬉しいですね。

個人的にはGota氏参加ということで、スタイリッシュなUKクラブ・サウンドを期待していたのですが、全体としては結構ダークなイメージかしれませんね。でも、今聴き返すと実に当時のUKクラブ・シーンを凝縮した仕上がりのような気がします。

後のデジタル・ロック、ビッグ・ビートの登場を予見させるのが実に興味深いですね。

全曲紹介しときヤス。

「Throughout The Entire World」
「Switching Channels」
ダークでミステリアスな雰囲気がなかなかカッチョ良いブレイクビーツ2曲。このダークネスが当時の僕にはかなり鮮烈な印象でしたね。特に、「Throughout The Entire World」はタイトルをジャケと重ねると意味深ですね。

「Love So True (12 Inch Mix) 」
個人的にアルバムで一番のお気に入りはGota共同プロデュースのこのミディアム・グルーヴ。こういう曲を求めてアルバムを購入したもので(笑)実にスタイリッシュでオシャレな仕上がりだと思います。グラウンド・ビートが好きな人は気に入ると思いますよ。アルバムにはよりディープなDepth Charge Remixも収録されています。

「Winter In July (7 Inch Remix) 」
本作のハイライトといえば、Loretta Heywoodの女性ボーカルをフィーチャーしたこの哀愁のメロウ・チューンになるのでは。UKチャート第7位の大ヒットとなりました。ひんやりとしたクールなグルーヴ感がいいですね。本作にはクラブ仕様のジャジーなリミックスであるUbiquity Mixも収録されています。

「You See Me In 3D (Remix) 」
この曲に限らずBomb the Bassのサウンドを表現する言葉として“3D”というのはピッタリな気がします。Remixバージョンではないオリジナルはかなり異なる雰囲気らしいので、そちらも聴いてみたいですね。

「Liquid Metal」
重くうねるグルーヴ感がカッチョ良いアップ・チューン。Bentley Rhythm Aceとか聴きたくなりますね。

「Run Baby Run」
プレ・デジタル・ロックといった趣きのダンス・チューン。後のThe Chemical Brothersあたりの出現を予見しているかのようですね。

「Dune Buggy Attack 1991」
重く地を這うベースラインとラテンなパーカッションのリズムがえらくカッチョ良いですね。とってもカオスな感じがこの頃のUKクラブ・ミュージックらしくていいですね。

「Understand This」
個人的にはPublic Enemyを思い出すHip-Hopチューン。Bomb Squadの攻撃的だけど緻密な音作りと相通じるものがあると思いマス。

「The Air You Breathe」
Loretta Heywoodのキュートな哀愁ボーカルが印象的なグラウンド・ビート。シングルカットもされました。この曲もGota共同プロデュースです。Kenji Jammerのギターも印象的です。

「Pressure Point」
Kenji Jammerのギター・プレイを堪能するための1曲。

「Moody」
アルバム中では少し異質なトライバルなハウス・チューン(Gotaプロデュース)。でも個人的にはかなり好きです。Loretta Heywoodのキュートなボーカルがパーカッシヴなトラックとマッチしていると思います。

最近Tim Simenonの活動を全くフォローしていませんが、どうしているんですかね?
posted by ez at 00:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする