2007年08月20日

Joe Henderson『In 'N Out』

とっつきやすいモーダルな演奏がお気に入り☆Joe Henderson『In 'N Out』
In 'n Out [Bonus Track]
録音年:1964年
ez的ジャンル:クール新主流派Jazz
気分は... :今年もプレミアは楽しい!

昨晩はサッカーのイングランド・プレミアリーグが面白かったっす。

今シーズン最初の大物対決「リヴァプール対チェルシー」は引き分け。
スペイン代表トーレスをはじめ勢力的に補強をしたリヴァプールがなかなかという感じですね勝利。

「マンチェスター・シティ対マンチェスター・ユナイテッド 」のマンチェスター・ダービーはシティが勝利。開幕から3連勝で現在なんと首位!これもエリクソン新監督の手腕なのか?

さて、今日はクールネス漂う作品が聴きたい気分!
ということで大好きなテナー・サックス奏者Joe Henderson『In 'N Out』(1964年)をセレクト。

Joe Hendersonの紹介は、『Inner Urge』(1964年)、『Page One』(1963年)に続き3回目になります。

前にも書きましたが、Dexter GordonJoe HendersonPharoah Sandersという3人が僕のお気に入りテナーサックス奏者ベスト3っす。

彼らを東京の夜遊びモードに例えると、Dexter GordonがオヤGの聖地である新橋、Joe Hendersonが隠れ家的な中目黒、Pharoah Sandersがコズミックな(?)恵比寿ってイメージでしょうか。

Joe Henderson作品は全般的に好きですが、頻繁に聴くのはBlue Note時代の作品ですかね。Milestone時代の作品も好きですが...

Blue Note時代の作品のうち、初リーダー作『Page One』は「Blue Bossa」「Recorda Me」のボッサなイメージが強いので他の作品とは少し別の位置づけですが、クールでモーダルなジャズを聴きたい気分の時、Blue Note時代のJoe Hendersonをセレクトするパターンが多いですね。

今日紹介する『In 'N Out』(1964年)もそんな1枚。
本作と『Inner Urge』(1964年)、『Mode For Joe』(1966年)の3枚が僕の中では1セットというカンジですね。

メンバーは、Joe Henderson(ts)、Kenny Dorham(tp)、McCoy Tyner(p)、Richard Davis(b)、Elvin Jones(ds)の5名。DorhamとTynerは初リーダー作『Page One』に続く参加です。そこにElvinが加わりパワーアップしたカンジですかね。

Hendersonのオリジナルが3曲、Dorhamの作品が2曲の全5曲構成です。

全曲紹介しときヤス。

「In 'N Out」
モーダルなカッチョ良さを堪能できる1曲。いきなりのスピーディーな展開にテンションが上がりますね。Hendersonのソロも飛ばしまくっていいですね。続くTynerのソロも勢いそのままで突っ走ります!Hendersonのオリジナルです。CDにはボーナストラックでAlternate Takeも入っているので、そちらも合わせて聴くとテンション2倍に跳ね上がります(笑)

「Punjab」
僕の一番のお気に入り曲。Hendersonのオリジナルです。モーダルな演奏をわかりやすく聴かせてくれるのがいいですね。僕のような永遠のジャズ初心者にも実にとっつきやすいです。Henderson、Dorham、Tynerのソロもいいカンジ。まさに中目黒の隠れ家的な店で聴きたい1曲。

「Serenity」
この曲もHendersonのオリジナルです。モーダルな2曲の後で、少し落ち着いた演奏で少しブレイクといったカンジでしょうかね。

「Short Story」
「Punjab」と並ぶ僕のお気に入り。これはDorhamの作品です。先頭バッターのDorhamのソロが小粋でいいですね。この演奏も実に中目っぽい(?)と思いマス(笑)クラブジャズ好きの人が気に入りそうな1曲ですね。

「Brown's Town」
Dorhamの作品。Dorhamのイメージにぴったりな全体的に枯れたムードがなかなかいいですね。Tynerのピアノが実に気が効いていますね。お通しのセンスがいい飲み屋みたい(?)

なんか本作『In 'N Out』(1964年)、『Inner Urge』(1964年)、『Mode For Joe』(1966年)の3枚は聴き終わると、夜遊びを終えて明け方タクシーで家路につくような気分になりますね。

楽しいことが終わってしまった脱力感みたいなものかも(笑)
posted by ez at 11:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月19日

The Slits『Cut』

真のニューウェイヴだったガール・グループ☆The Slits『Cut』
Cut
発表年:1979年
ez的ジャンル:ダブ/スカ系ニューウェイヴ
気分は... :ロックの本質って何だろうね☆

耳障りの良いメロウな作品の紹介が続いたので、そろそろ自分でも飽きてきました(笑)
ここらガツンとインパクトのあるアルバムを!

ということで全てがアヴァンギャルドな存在であったニューウェイヴ・ガール・グループThe Slitsのデビューアルバム『Cut』(1979年)です。

今年ロック・ファンの間で話題だった某雑誌の「●●年代ロックのベスト100」
ロック離れが著しい僕はさほど興味がなかったのですが...
遅まきながら、『70年代ロックのベスト100』をたまたま見る機会がありました。

ざっと見たところ、全100枚のうち80枚以上はうちのCD棚にもある作品でした。
うちのロック・コレクションって案外まともなんじゃん(笑)

普通に70年代ロック全般を聴いていた人であれば、かなり妥当なセレクトであったように思います。あまりに真っ当すぎて逆に面白くなかったですね。もっと変化球があっても良かったのでは?

人によっては、70年代ベスト100の第1位Sex Pistols『Never Mind the Bollocks Here's the Sex Pistols』、80年代ベスト100の第1位Talking Heads『Remain In The Light』を変化球と受け取るみたいですが、それはあまりにパンク/ニューウェイヴがロックシーンに与えたインパクトに対する認識が低すぎると思いますね。

きっと、そういった人たちには今日紹介するThe Slits『Cut』も理解できないでしょうね。ちなみに本作も某雑誌『70年代ロックのベスト100』の87位に見事ランクインしています。

The Slitsは1976年ロンドンで結成された女性のみのパンク/ニューウェイヴ・バンド。

メンバーがClashのJoe StrummerやMick Jonesの親交があったおかげで、1977年にClashのツアーの前座を務めます。1979年にDennis Bovellをプロデューサーに迎え、衝撃のデビューアルバムである本作『Cut』を発表。ジャケ写真と共に、パンクとダブを融合させたサウンドは後続のグループに影響を与えました。

1981年にCBSとメジャー契約を交わし、2ndアルバム『Return of the Giant Slits』を発表しましが、その後あっけなくグループは解散してしまいマス。

僕自身はレコードは持っていませんでしたが、このアルバムをリアルタイムで聴く機会には恵まれました。当時の僕にはこの作品の良さはわかりませんでしたが、ジャケも含めて相当インパクトがあったことは確かでしたね。

このアルバムの特徴といえば、The Pop Groupのプロデューサーでも知られるDennis Bovellの生み出すダブ・サウンドとパンクの融合ですね。ちなみにDennis BovellプロデュースThe Pop Group『Y』も先の某雑誌『70年代ロックのベスト100』で38位にランクインしています。

とてもスカスカな音ですが、実にアヴァンギャルドかつ開放的な魅力に溢れています。
このアルバム発表時点のメンバーは、Ari Up(vo)、Viv Albertine(g)、Tessa Pollitt(b)、Budgie(ds)の4人。

正直、アマチュア・グループのような演奏&歌です。でも、だからどうした!ってカンジですね。あまりの下手さにClashのメンバーが楽器の手ほどきをしようとしたら、ひじ鉄食らわしたなんてエピソードがあるみたいですね。

この全くヒットもせず、演奏もアマチュアっぽいアルバムが、なぜ28年後にベスト100に選ばれるのか?ということを考えれば、ロックの本質とは何かがわかりますよね!

この時代に女性のみの自立したグループが、自由奔放なアヴァンギャルド・サウンドを、あっけらかんと開放的に演奏するという事実のみでロックな生き方じゃありません?

オススメ曲を紹介しときやす。
と言っても、個々の楽曲云々ではなく、全体の雰囲気を楽しむべきアルバムだとは思いますが。

「Instant Hit」
いつ聴いてもこのオープニング・ナンバーのスカスカな開放感は格別ですね。過激ではないサウンドで、ここまでインパクトを与えるのは逆にスゴイと思うなぁ。

「So Tough」
実にニューウェイヴらしいスカ・ナンバー。少しコミカルな雰囲気が漂うのもグループの魅力ですね。

「Spend, Spend, Spend」
Dennis Bovellによるダビーなサウンドが実にいいですね。

「Shoplifting」
実にパンキッシュなナンバー。弾けているのがサイコーですね。

「Newtown」
ジャケのようなエスニックな開放感を感じる1曲。

「Ping Pong Affair」
軽快なスカ・ナンバー。いろんな表情を見せるAri Upのボーカルが面白いですね。

「Love Und Romance」
この曲が一番パンキッシュかもね。とぼけた疾走感がいいですね。

「Typical Girls」
シングルカットされ全英チャート第60位となったナンバー。ちなみにB面はMarvin Gaye「I Heard It Through The Grapevine」でした。シングルになっただけあって、アルバム中一番キャッチーかもね。

「Adventures Close To Home」
「Instant Hit」と並ぶお気に入り。この自由奔放なカンジが実に楽しそうでいですね。

同じDennis BovellプロデュースのThe Pop Group『Y』もそのうち紹介しますね。
アヴァンギャルドとは何かがよくわるアルバムだと思いマス。

昔は先進的リスナーであったあなたが、知らず知らずのうちに保守的リスナーになっていませんか?まぁ、先進的リスナーであれば今時ロックは聴かないかぁ...(笑)
posted by ez at 00:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月18日

Sunrize『Sunrize』

Isleysの弟分グループによるメロウなブラコン・アルバム☆Sunrize『Sunrize』
サンライズ
発表年:1982年
ez的ジャンル:Isleys直系ブラコン
気分は... :そろそろ動き出しますかな

今月は夏向けアルバム連発ですが、今日もそんな1枚。
Isley Brothersの弟分グループSunrizeが発表した唯一のアルバム『Sunrize』(1982年)です。

SunrizeIsley Brothersのサポート・メンバーだったEverett Collins、Kevin Jones等によって結成されたグループ。

メンバーは前述の二人にDavid Townsend、Ronnie Scruggs、Tony Herbertの3名を加えた5名。David TownsendはIsleysのアルバム『Inside You』(1981年)の収録曲「First Love」の作者です。

このようにIsley Brothersとの関連が深いグループなのですが、本作ではそのIsleysが全面プロデュースしています。Ernie Isley、Marvin Isley、Chris Jasperの3名は演奏にも参加。さらにChris Jasperはストリングス・アレンジも担当しています。

しかし、出来上がった作品はIsleysのような濃厚なファンクというカンジではなく、AOR/フュージョン、アーバン・ファンク、ブラコンといった雰囲気の作品に仕上がっています。

なので、Isleysファンというよりも、AOR好き、ブラコン好き、フリーソウル好きの人向けのアルバムという気がします。

2、3年ぶりにCD棚から手にしたのですが、こんなに良かったっけ?と思うほど捨て曲ナシのいいアルバムですね。

ジャケのように夏の火照った体をクールダウンするには絶好の1枚ですよ!

全曲紹介しときやす。

「Who's Stickin' It Pt. 1 & 2」
R&Bチャート第19位となったグループ唯一のヒット曲。ノリのいいファンク・チューンです。Ernie Isley、Marvin Isley、Chris Jasperが演奏にも参加していますが、Isleysほどのアクの強さはありません。その分80年代ブラコンらしいスマートな演奏を聴かせてくれマス。

「I Need You More Than Words Can Say」
AORやアーバン・ソウル好きが大喜びする爽快なメロウ・チューン。きっとNite Flyteの人気曲「If You Want It」あたりが好きな人は気に入ると思いマス。僕もこの曲が一番好き!まさにサンライズという感じですね。Isleysでは考えられない爽快感っす(笑)

「Someone's Taken My Hand」
この曲もAORファンが喜ぶスロウ・チューンですね。見事なコーラス・ワークがロマンティック・ムードを盛り上げてくれます。

「Come and Get My Lovin'」
フュージョンのようなノリの軽快なメロウ・ダンサー。シャープな疾走感がカッチョ良いですな。

「I Just Wanna Make Sweet Love Tonight」
「I Need You More Than Words Can Say」と並ぶ僕のお気に入り。カッティング・ギターのリズムが爽快なメロウ・グルーヴ。夏のドライブにぴったりですね。

「Honey I Love You」
哀愁のスロウ・チューン。ドラマティックな展開はAORファン向けかもね。

「Hello Love」
BreakwaterNite Flyteあたりが好きなフリーソウル系リスナーは間違いなく気に入るメロウ・チューン。この穏やかなグルーヴ感が何ともいいですね。

「You Are the One」
パーカッシヴなノリが実に気持ちいいメロウ・ファンク。この曲もフリーソウル好きな人は気に入るカンジですね。この曲にもErnie Isley、Marvin Isley、Chris Jasperが参加していますが、実に爽やかな演奏を聴かせてくれます。

欧州サッカーがいよいよ始まりましたね。
やっぱり今シーズンはイングランド・プレミア、リーガ・エスパニョーラ、ブンデスリーガあたりがTV観戦の中心かな。アーセナル、バルサの復活を期待したいですね。セリエAとはますます縁遠くなるかも?
posted by ez at 00:04| Comment(2) | TrackBack(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月17日

Jack Johnson『On & On』

気にするな!楽しくいこうぜ!☆Jack Johnson『On & On』
オン・アンド・オン
発表年:2003年
ez的ジャンル:ハワイアン・フォーキー
気分は... :気にするな!楽しくいこうぜ!

今日は何かも忘れて、ゆっくり、のんびり、のん気に過ごしたい気分
そんな僕のモードにピッタリなのがJack Johnson『On and On』(2003年)

Jack Johnsonは1975年ハワイ・オアフ島生まれ。幼少の頃からサーフィンに慣れ親しみ、高校生になる頃には注目サーファーと評価され、プロ契約も結んだほどの才能でした。

しかし、サーフィン中の大怪我によって頭部を100針以上縫う重傷を負い、サーフィンの道を断念します。その後は音楽や映画制作にのめり込みます。

1999年制作したサーフ・ムービー『Thicker Than Water』が大評判となります。同時にその映画で流れたJackのシンプルでアコースティックな音楽も話題になります。

そんなJack Johnsonの音楽が注目されるきっかけとなったのが、本ブログでも紹介したG. Love & Special Sauce『Philadelphonic』(1999年)からの1stシングル「Rodeo Clowns」です。G. Loveの大ファンだったJack Johnsonが、ある日彼らのセッションにやって来て、自分の曲を聴かせたのが、この曲だったのだとか。

その後2001年に1stアルバム『Brushfire Fairytales』を発表。サーファーを中心に口コミでその評判が広まり、2002年にはメジャーの流通ルートで扱われるようになり、遂にはミリオンセラーを記録します。

その後も『On and On』(2003年)、『In Between Dreams』(2005年)、『Sing-A-Longs and Lullabies for the Film Curious George』(2006年)といった作品を発表し、高い人気を得ています。

Jack Johnsonの音楽は、大きくゆったりとしたウネリのグルーヴで僕の心をリセットしてくれマス♪
「気にするな!楽しくいこうぜ!」というのがJack Johnsonの基本メッセージ。

基本的にはアコギにベース、ドラムのみという実にシンプルな構成のフォーキーなアコースティック・サウンドは、メロウなんだけど決して甘すぎず、ほのかな塩味もしてちょうどいい塩梅なんですよね。

何よりも自然体なカンジがイイ!きっと彼自身が日々サーフィンに明け暮れる大きなグルーヴのなかで生きているからこそ、こんなにステキでリラックスできるグルーヴを生み出せるんでしょうね。

この人を聴いた後に、70年代の男性シンガーソングライターの作品を聴くとエラく古びた印象を受けてしまう。何が違うのかうまく説明できないけど、何かが明らかに違う21世紀的なシンガーソングライターがJack Johnsonだと思います。世代の違いプラス、ハワイという生活環境も彼の音楽のクリエイトに影響しているとは思いますが。

そんなJack Johnsonの作品の中で僕が最も好きなのは2nd『On and On』(2003年)ですね。全米アルバムチャート初登場3位を記録したヒット作ということもありますが、彼の魅力であるハワイならではのフォーキー・サウンドも最も堪能できるのが本作のような気がします。

オススメ曲を紹介しときやす。

「Times Like These」
僕が一番好きなJack Johnsonのナンバーがコレ。
この曲を聴くと、「人生そんなに難しく考えないで、もっとシンプルに生きようぜ!」と思えてきマス。

in times like these
in times like those
what will be will be
and so it goes
and it always goes on and on...
and on and on it goes

メッセージ同様に音も実にシンプル。でも、ハワイの波のような大きなうねりを感じますね。
http://www.youtube.com/watch?v=7TTztEeL7Yg

「The Horizon Has Been Defeated」
シングルカットもされたレゲエ調のナンバー。ハワイとレゲエがフォーキーに融合すると案外悪くないね。

「Traffic In The Sky」
メロディアスな曲の良さが光る1曲。2005年に1stシングル「Bad Day」が大ヒットしたカナダ人SSWのDaniel Powterがハワイアン・フォーキーするとこんな感じなのでは?ちなみに僕はDaniel Powterの何処が良いのかさっぱり理解できませんが(笑)

「Taylor」
この曲もシングルカットされましたね。この自然体の小気味良さがいいですね。

「Gone」
Black Eyed PeasがJack Johnson本人をフィーチャーした「Gone Going」(アルバム『Monkey Business』収録)の元ネタですね。ハワイならではのタイム感覚を音にしたような心地良さがいいですね。

「Cupid」
ハワイの浜辺でウクレレ片手にポロロ〜ンというカンジの1曲ですね。

「Wasting Time」
シングルカット曲です。ほんのりレゲエ・テイストのユルさのなかにピリっと引き締まったスパイスが効いています。

「Dreams Be Dreams」
この曲もかなり好きな1曲。都会の喧騒を忘れられそうなユルさとメロウネスに満ち溢れた1曲。先のことなど考えず、今を楽しみたくなりますな。

「Cookie Jar」
パーカッション強めのフォーキー・グルーヴに仕上がっています。フリーソウル好きの人あたりは、この位のグルーヴ感がある方がいいのかもしれませんね。

「Rodeo Clowns」
前述のG. Love & Special Sauce『Philadelphonic』収録曲です。G. Loveバージョンと比較すると、こちらの方がシンプル&ナチュラルな雰囲気ですね。

「Cocoon」
シンプルだけど実に味わい深い曲。一聴すると、70年代のSSwにもありがちなパターンのようにも聴こえるんだけど、やっぱりコレはJack Johnsonならではの世界ですね。

「Symbol In My Driveway」
波の音をバックにまさにJack Johnsonらしいシチュエーションのナンバーですね。

Jack Johnsonの音楽を聴くと等身大の自分に戻れる気がしますね。

そんなに無理して頑張ることはない...
高尚な理想なんて掲げる必要もない...
まぁ、気楽にいこうや!なんとかなるさ!
posted by ez at 00:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月16日

Robert Palmer『Double Fun』

夏に相応しいジャケといえばコレ!?だよね☆Robert Palmer『Double Fun』
Double Fun
発表年:1978年
ez的ジャンル:伊達男ブルーアイド・ソウル系ロック
気分は... :二倍のお楽しみ???

夏に相応しいジャケといえばコレ!?

ということでRobert Palmer『Double Fun』(1978年)をセレクト。

Robert Palmer(1949-2003年)は、スタイリッシュな音楽スタイルと伊達男ぶりで人気のあったUKのロック・シンガー。

60年代後半にJess Rodenの後釜ボーカリストとしてThe Alan Bown Setへ参加。1970年代に入ると、R&B志向のグループVinegar Joeで女性シンガーElkie Brooksと共にボーカルを務めました。

そして1973年のグループ解散後よりソロ活動を開始。時代の一歩先を行くサウンドで通好みのファンから高い支持を集めました。1985年にはDuran DuranのAndy Taylor、John Taylor、ChicのTony ThompsonとのプロジェクトThe Power Stationへ参加し、一気にメジャーな存在になりましたね。

その後発表した『Riptide』(1985年)、『Heavy Nova』(1988年)は「Addicted to Love」「I Didn't Mean to Turn You On」「Simply Irresistible」といった大ヒット・シングルと共にヒットしました。

しかし、2003年9月に滞在先のパリで心不全で死去(享年54歳)。

基本的にRobert Palmerという人のセンスが大好きな僕ですが、お気に入りの作品ということで言えば、ニューオリンズし・テイストのファンキー・サウンドを聴かせてくれた1stソロ『Sneakin' Sally Through the Alley Island』(1974年)、ニューオリンズ・ファンク+メロウ・ソウルの2nd『Pressure Drop』(1975年)、メロウネスが光る『Double Fun』(1978年)、ワールド・ミュージックを先取りした『Pride』(1983年)の4枚ですかね。

今日はその中から最も夏らしい作品『Double Fun』(1978年)をセレクト。

内容も夏らしいメロウ・テイストのブルーアイド・ソウルなアルバムに仕上がっています。

参加ミュージシャンを眺めると、Paul Barrere、Bill Payne、Richie HaywardといったLittle Feat勢やMichael & RandyのBrecker兄弟、Brenda Russell、Lenny Castro、Neil Hubbardなどの名を発見することができます。

あとはこのジャケットに注目ですね。
プールサイドに脱ぎ捨てられた水着を見てニヤける Palmer...
僕的にはかなりの名作ジャケだと思います(笑)

全曲紹介しときヤス。

「Every Kinda People」
シングルカットされ全米ポップチャートの第16位まで上昇したトロピカルなメロウ・グルーヴ。個人的にはRobert Palmerの全作品の中で一番好きな曲。スタイリッシュなグルーヴとソウルフルなPalmerのボーカルの組み合わせはAOR的なムードも漂います。

作者が元FreeのAndy Fraserというのが意外ですね。フルーソウルのコンピでも取り上げられていたので、そちらの方面からご存知の方も多いのでは?

「Best Of Both Worlds」
ポップなレゲエ・チューン。ブルーアイド・ソウルな仕上がりがグッド!

「Come Over」
ファンキーなミディアム・スロウ。ファンキー・チューンを土臭くなく、スタイリッシュに聴かせるのがこの人のセンスか?Brecker兄弟のホーンがいいカンジですね。

「Where Can It Go?」
「Every Kinda People」と並ぶお気に入り。AOR好きの人が喜ぶロマンティックなメロウ・チューン。夏の夕暮れにぴったりですな。

「Night People」
Allen Toussaint作のファンキー・チューン。ここでもPalmerらしい都会的なブルーアイド・ソウルのテイストで土臭さをうまく消していますね。

「Love Can Run Faster」
メロウなレゲエ・チューン。曲自体がかなりいいんじゃないかなぁ。

「You Overwhelm Me」
都会的なブルーアイド・ソウルですね。この人らしいダンディズムに溢れた大人のメロウ・チューンに仕上がっています。

「You Really Got Me」
なんとKinksの代表曲をカヴァー。オリジナルとは全く異なるファンキー・チューンです。モロにLittle Featしていますね。有名なVan Halenのカヴァーも本カヴァーと同じ1978年でした。単なる偶然なのかな?

「You're Gonna Get What's Coming」
ソリッドなロック・チューン。アルバムの全体の流れからするとかなり異質なカンジですが、Doobie Brothersっぽいスタイリッシュでソリッドな仕上がりはなかなかカッチョ良いですね。

『Sneakin' Sally Through the Alley Island』(1974年)、『Pressure Drop』(1975年)も渋めですがなかなかいい作品です。ちょっと毛色の違う『Pride』(1983年)も面白いですよ。
posted by ez at 00:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする